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04パートナー
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「オウガ、絶対に小屋から出るなよ。さぁ、マジでいってみっか」
俺は七体もやってきたアビスにまず銃を撃った、弾丸は黒石だから物凄く儲けにはならないが、今は七体もいるアビスの数を減らすことが大事だった。おかげで一体は撃ち落とせた、上陸してきた六体はいつものように槍で数を減らした。だが最後一体が俺の攻撃を避けた、それで終わりなら俺はもうとっくに死んでた。俺は無理やり体をひねって武器を変え奴に刀で切りかかった、それを何度もアビスの両腕で防がれたが俺の方は準備ができた。
「それじゃあな!!」
俺は戦っている途中から刀の一部を銃に変化させていた、いっちょ銃も撃てる刀の出来上がりだった。そうしてアビス頭の中央を撃ち抜いた、これにはアビスも耐えられずに黒石を残し消えていった。海に沈んだ黒石と弾丸に使った黒石、それに手に入れた六個の黒石で、まぁやや儲けたなと思って俺はアーツの反応を見た。アビスの反応は完全に消え去っていた、そうしたらオウガが心配そうにこっちを見ていた。
「おう、もう出てきてもいいぞ」
「ロンッ!?」
「そんな抱き着かなくたって、数だけ多い雑魚だったから、もう大丈夫さ。オウガ」
「嘘!? 本当は結構強かったでしょ!?」
「…………よくわかったな、オウガ。実はちょっと膝の震えが止まらん」
「僕に強がったりしないで!! 僕だってハンターなんだから!!」
俺は分かったとオウガに言った、その代わりに俺に逃げろと言われたら、たとえ俺がどんな状況でも逃げろとオウガに言った。七体もアビスがくるなんて初めてだった、俺がアビスに負けたらオウガだってアビスの餌食になるのだ。そうして綺麗な金色の目で泣くオウガをよしよしと慰めた、オウガはもっと強くなる、絶対に誰よりも強くなると言っていた。
「それじゃ、オウガ。身体強化の仕方を教えていくぜ」
「うん、分かった」
「俺たちが使っているアーツっていうのは武器に見られがちだが、実は薄い膜みたいなものだ」
「それが体全身を覆っているんだよね」
「そのとうり!! だから腕にアーツの力をこめて打撃力を上げたり、足にアーツの力をこめて高く跳んだりできる。でも、何もかもいっぺんにできるわけじゃない」
「力の配分が大事なんだね」
さすがこの半年俺が育てただけはある、オウガは大事なことをしっかりと学んでいた。例えば武器に五割、両手に二割、足に三割の力をこめるというように、アーツの扱い方はここで決まると言っても良い。武器だけいろんな物に変えれる兵器くらいの認識だと、碌にアーツは扱えないしただ重たい武器に振り回されることになる、そこのところをオウガはよく理解しているようだった。
「そこを踏まえて俺と武器は無し、でも実戦形式での練習試合の繰り返しな」
「それで僕が勝てば?」
「もちろん次は武器をつかっての練習試合さ、もう俺に勝つ気でいるとは早いぜ」
「分かってる、ロンは強い。最初は僕は負け続けるだろ」
「その通りだ、でもこのくらいできなきゃ。アビスハンターにはなれないぜ、頑張ろうな」
「うん、分かった」
それから俺たちはまず武器なしでの戦闘を繰り返した、最初は体が小さい分オウガがどうしても負け続けた。オウガは小さい体を生かして足元を狙ってくることを覚えた、地味な技だがもしひっくり返されたら結構なダメージだ。そうしてオウガがここに来て二年で、武器を持った訓練に変わった。武器を持って実戦さながら、俺とオウガは戦闘訓練を繰り返した。
「オウガは強くなるなぁ、そんなに強くなってどうするんだ?」
「僕はロンを守りたい、それだけだよ」
「女にモテたいとか、金持ちになりたいとかないのか?」
「僕が好きなのはロンだけ、お金も必要以上には要らない」
「身長も伸びたし、三年経ったら追い越されてるかもな」
「師を持って五年で独立、だから三年?」
この二年で身長も伸びたオウガは俺に向かって笑った、そんなオウガは村に連れていっても誰にも懐かなかった。オウガが興味があるのは俺だけだった、さすがにこれはまずいだろと俺も思ったが、オウガは同い年の連中からは嫌われていた。これはオウガが最初剣にしかアーツを変えられなかったからだ、同期の連中からは未だにオウガは嘲笑われていた。
「オウガ、お前俺以外に興味ないのか?」
「ない、僕の大事なものはロンだけ」
「お前からの愛が重いぞ、俺は」
「それもっと重くなるから、覚悟しといて」
「だから愛が重い、重いんだよ」
「仕方がないよ、だって僕はロンが好きだから」
オウガの俺への愛情はどんどん増すばかりだった、それが尊敬の意味だけだったらどんなに嬉しかっただろう、冗談じゃないオウガは性的な意味でも俺のことが大好きなのだった。実力がついたら絶対に口説くから、オウガからはそんな宣言までされてしまった俺だった。それに俺たちの寝る場所が変わった、ロンがいると興奮して寝れないと、オウガは外にテントを立てて寝るようになってしまった。
「俺の貞操は三年後に無事でいられるのか?」
「まず、無理だよ。諦めて」
「独り言を聞いてさらっと怖い返事すんな、オウガ」
「だってロンに早く触れるようになりたいし」
「………………俺、村を出て街に行こうかな」
「その時はこの世の果てまで、絶対に追いかけていくから」
俺には強烈な恋人候補ができてしまった、どうするこいつとできる前にティールを恋人にしちまうか、でもそうしたらなんだかオウガがバラバラになってしまいそうな気がした。武器の扱いも上手くなって、とうとう文句がつけられなくなったら、オウガが来て四年経っていた。これからは実戦だ、あれから俺の縄張りのアビスは多い時は七体と大変だった、油断すると食われそうになったこともあった。そこへとうとうオウガを俺のパートナーとして参戦させることになった。
「オウガ、初めての実戦だ。俺が一緒だから気を楽にな」
「分かった、ロンの腕なら信用できる」
「これからは俺たちはパートナ―だ、同じ立場になったんだから遠慮しないからな」
「うん、嬉しい。ようやく僕はここまで大きくなれた」
「そして初出撃からアビスが七体かよ、お前マジで運が良いな」
「うん、ロンに出会えた僕は運が良いんだ」
最初は二人とも銃でアビスの数を減らした、上陸してきたのは四体だった。俺はオウガの様子を見ながら一体目のアビスを槍で心臓を突き殺した、続けて迫ってきたアビスは一旦避けて刀で首を斬った。オウガの方も上手くやっていた、アビスが槍で二体破壊されて黒石が残されていた、オウガはにこにこと笑顔で俺の言葉を待っていた。俺は素早くアビスを片付けたオウガの頭を撫でて褒めて、それから初めての戦闘の感想を聞いた。
「あー、おつかれ。さすがパートナー」
「ありがとう、ロン」
「実戦は怖くなかったか?」
「怖かったけど、ロンがいれば平気さ」
「それ俺が留守にしてたらどうすんだ」
「そっか、そういう時もここを守れないとね。頑張るよ、ロン」
そう言って笑うオウガはどちらかというと細い体をしていた、母親に似たのだろう父親であるダリルの面影は一切無かった。顔も綺麗で女の子だったら抱かれたい女性が殺到することだろう、でも俺は女じゃなかったのでオウガの笑顔は危険だった。どうもこの四年保護者をしていたせいか、あいつが傷つくことは避けたいと思ってしまう、でもそう思うと俺の貞操の危機は上がった。この国では同性愛は禁止されてなかった、いっそこの時の俺にとっては禁止していて欲しかった。
「オウガ、もっと広い世界にも目を向けろよ」
俺は七体もやってきたアビスにまず銃を撃った、弾丸は黒石だから物凄く儲けにはならないが、今は七体もいるアビスの数を減らすことが大事だった。おかげで一体は撃ち落とせた、上陸してきた六体はいつものように槍で数を減らした。だが最後一体が俺の攻撃を避けた、それで終わりなら俺はもうとっくに死んでた。俺は無理やり体をひねって武器を変え奴に刀で切りかかった、それを何度もアビスの両腕で防がれたが俺の方は準備ができた。
「それじゃあな!!」
俺は戦っている途中から刀の一部を銃に変化させていた、いっちょ銃も撃てる刀の出来上がりだった。そうしてアビス頭の中央を撃ち抜いた、これにはアビスも耐えられずに黒石を残し消えていった。海に沈んだ黒石と弾丸に使った黒石、それに手に入れた六個の黒石で、まぁやや儲けたなと思って俺はアーツの反応を見た。アビスの反応は完全に消え去っていた、そうしたらオウガが心配そうにこっちを見ていた。
「おう、もう出てきてもいいぞ」
「ロンッ!?」
「そんな抱き着かなくたって、数だけ多い雑魚だったから、もう大丈夫さ。オウガ」
「嘘!? 本当は結構強かったでしょ!?」
「…………よくわかったな、オウガ。実はちょっと膝の震えが止まらん」
「僕に強がったりしないで!! 僕だってハンターなんだから!!」
俺は分かったとオウガに言った、その代わりに俺に逃げろと言われたら、たとえ俺がどんな状況でも逃げろとオウガに言った。七体もアビスがくるなんて初めてだった、俺がアビスに負けたらオウガだってアビスの餌食になるのだ。そうして綺麗な金色の目で泣くオウガをよしよしと慰めた、オウガはもっと強くなる、絶対に誰よりも強くなると言っていた。
「それじゃ、オウガ。身体強化の仕方を教えていくぜ」
「うん、分かった」
「俺たちが使っているアーツっていうのは武器に見られがちだが、実は薄い膜みたいなものだ」
「それが体全身を覆っているんだよね」
「そのとうり!! だから腕にアーツの力をこめて打撃力を上げたり、足にアーツの力をこめて高く跳んだりできる。でも、何もかもいっぺんにできるわけじゃない」
「力の配分が大事なんだね」
さすがこの半年俺が育てただけはある、オウガは大事なことをしっかりと学んでいた。例えば武器に五割、両手に二割、足に三割の力をこめるというように、アーツの扱い方はここで決まると言っても良い。武器だけいろんな物に変えれる兵器くらいの認識だと、碌にアーツは扱えないしただ重たい武器に振り回されることになる、そこのところをオウガはよく理解しているようだった。
「そこを踏まえて俺と武器は無し、でも実戦形式での練習試合の繰り返しな」
「それで僕が勝てば?」
「もちろん次は武器をつかっての練習試合さ、もう俺に勝つ気でいるとは早いぜ」
「分かってる、ロンは強い。最初は僕は負け続けるだろ」
「その通りだ、でもこのくらいできなきゃ。アビスハンターにはなれないぜ、頑張ろうな」
「うん、分かった」
それから俺たちはまず武器なしでの戦闘を繰り返した、最初は体が小さい分オウガがどうしても負け続けた。オウガは小さい体を生かして足元を狙ってくることを覚えた、地味な技だがもしひっくり返されたら結構なダメージだ。そうしてオウガがここに来て二年で、武器を持った訓練に変わった。武器を持って実戦さながら、俺とオウガは戦闘訓練を繰り返した。
「オウガは強くなるなぁ、そんなに強くなってどうするんだ?」
「僕はロンを守りたい、それだけだよ」
「女にモテたいとか、金持ちになりたいとかないのか?」
「僕が好きなのはロンだけ、お金も必要以上には要らない」
「身長も伸びたし、三年経ったら追い越されてるかもな」
「師を持って五年で独立、だから三年?」
この二年で身長も伸びたオウガは俺に向かって笑った、そんなオウガは村に連れていっても誰にも懐かなかった。オウガが興味があるのは俺だけだった、さすがにこれはまずいだろと俺も思ったが、オウガは同い年の連中からは嫌われていた。これはオウガが最初剣にしかアーツを変えられなかったからだ、同期の連中からは未だにオウガは嘲笑われていた。
「オウガ、お前俺以外に興味ないのか?」
「ない、僕の大事なものはロンだけ」
「お前からの愛が重いぞ、俺は」
「それもっと重くなるから、覚悟しといて」
「だから愛が重い、重いんだよ」
「仕方がないよ、だって僕はロンが好きだから」
オウガの俺への愛情はどんどん増すばかりだった、それが尊敬の意味だけだったらどんなに嬉しかっただろう、冗談じゃないオウガは性的な意味でも俺のことが大好きなのだった。実力がついたら絶対に口説くから、オウガからはそんな宣言までされてしまった俺だった。それに俺たちの寝る場所が変わった、ロンがいると興奮して寝れないと、オウガは外にテントを立てて寝るようになってしまった。
「俺の貞操は三年後に無事でいられるのか?」
「まず、無理だよ。諦めて」
「独り言を聞いてさらっと怖い返事すんな、オウガ」
「だってロンに早く触れるようになりたいし」
「………………俺、村を出て街に行こうかな」
「その時はこの世の果てまで、絶対に追いかけていくから」
俺には強烈な恋人候補ができてしまった、どうするこいつとできる前にティールを恋人にしちまうか、でもそうしたらなんだかオウガがバラバラになってしまいそうな気がした。武器の扱いも上手くなって、とうとう文句がつけられなくなったら、オウガが来て四年経っていた。これからは実戦だ、あれから俺の縄張りのアビスは多い時は七体と大変だった、油断すると食われそうになったこともあった。そこへとうとうオウガを俺のパートナーとして参戦させることになった。
「オウガ、初めての実戦だ。俺が一緒だから気を楽にな」
「分かった、ロンの腕なら信用できる」
「これからは俺たちはパートナ―だ、同じ立場になったんだから遠慮しないからな」
「うん、嬉しい。ようやく僕はここまで大きくなれた」
「そして初出撃からアビスが七体かよ、お前マジで運が良いな」
「うん、ロンに出会えた僕は運が良いんだ」
最初は二人とも銃でアビスの数を減らした、上陸してきたのは四体だった。俺はオウガの様子を見ながら一体目のアビスを槍で心臓を突き殺した、続けて迫ってきたアビスは一旦避けて刀で首を斬った。オウガの方も上手くやっていた、アビスが槍で二体破壊されて黒石が残されていた、オウガはにこにこと笑顔で俺の言葉を待っていた。俺は素早くアビスを片付けたオウガの頭を撫でて褒めて、それから初めての戦闘の感想を聞いた。
「あー、おつかれ。さすがパートナー」
「ありがとう、ロン」
「実戦は怖くなかったか?」
「怖かったけど、ロンがいれば平気さ」
「それ俺が留守にしてたらどうすんだ」
「そっか、そういう時もここを守れないとね。頑張るよ、ロン」
そう言って笑うオウガはどちらかというと細い体をしていた、母親に似たのだろう父親であるダリルの面影は一切無かった。顔も綺麗で女の子だったら抱かれたい女性が殺到することだろう、でも俺は女じゃなかったのでオウガの笑顔は危険だった。どうもこの四年保護者をしていたせいか、あいつが傷つくことは避けたいと思ってしまう、でもそう思うと俺の貞操の危機は上がった。この国では同性愛は禁止されてなかった、いっそこの時の俺にとっては禁止していて欲しかった。
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