87 / 90
3-27絶対に連れ戻したい
しおりを挟む
「嫌ぁ!! アクアはシエルと一緒にいるの!! これをリッシュ!!」
「何を言っているのさ、日本に帰ってあたしと一緒に暮らすんだよ」
「アクア!!」
「チビ!!」
「アクア様!?」
「マミ、どうして!?」
そうしてアクアとマミは一緒に異世界へのゲートに吸い込まれてしまった、俺たちドラゴンの三人はその異世界へのゲートを維持しているから動けなかった。リッシュも同じだ俺に預けられたペンダントがあったからゲートの中には入れなかった。俺はどうしよう、どうしようと焦った。早くアクアを取り戻さなければ、アクアは二度と俺の手の届かない異世界へ帰ってしまうのだ。そんな時だった、冷静で懐かしい女性の声が聞こえた。
「落ち着きなさいアルカンシエル、この異世界へゲートはわれが引き継ぎます」
「母上!?」
突然現れた俺の母であるセーメイオンは俺と魔力を合わせて、そして異世界へのゲートを維持する役目を代わってくれた。俺はいろんな疑問があったがそれは後にして、すぐに異世界へのゲートをくぐろうとした。そんな俺に母であるセーメイオンはとても大事なことをいくつか教えてくれた、そう大きな声で叫ぶように俺にこう言った。
「アルカンシエル、その中ではドラゴンになってはいけません、そんなことをすると異世界へのゲートがバランスを崩してしまいます。そしてその中では魔法も使えません、それを承知で異世界へのゲートには助けに行きなさい!!」
「分かりました、母上!!」
「シエル様!! これをお持ちください!!」
「リッシュこれは!?」
「さきほどアクア様が投げられたものです!!」
「これは『魔法の糸』か!? ありがとう、リッシュ!!」
「この『魔法の糸』を僕が持っています、その糸を辿ってお気をつけて行ってください」
アクアは異世界へのゲートに連れ込まれる寸前にリッシュに、『魔法の糸』という『魔法の道具』を投げて寄こしていた。この糸はどんな色にも変わりどこまでも伸び続けるという糸だった、俺はその糸を辿って急いで異世界へのゲートに飛び込んだ。すぐに白い空間が現れていろんな時の流れが入り口となっていた、俺は糸を頼りにアクアの元へと走った。
「いや、アクアを放すの!!」
「何を言っているの? 一緒に日本へ帰りましょう」
「アクアはシエルと一緒にいるの!!」
「駄目よ、そうやってあたしの娘も男についていって死んだ」
「はぁ!? 一体何を言っているの!!」
「死んだ娘がやっと帰ってきた、今度こそはあたしは逃がさないわ」
俺がアクアとマミを見つけた時、二人は全く噛み合わない会話をしていた。マミの方は正気を失っているように見えた、アクアを亡くなった自分の娘だと思いこんでいるようだった。マミは刃物をアクアに突き付けて脅していた、だから俺は慎重にでも素早く二人に近づいていった。レンやユヴェリーアそれに母上が、どのくらいこの空間を維持できるかが分からなかったから急いだ。
「アクアを放すんだ!!」
「シエル!?」
「あんたかい!? あたしの娘をとっていったのはあんたか!?」
「アクアはマミの娘じゃない!! 正気を取り戻すんだ!!」
「そう、アクアはマミの娘じゃないの!!」
「何を言ってるんだい、ほらっ、確かにあたしの娘だよ」
「その刃物をこっちに渡せ!!」
「アクアのことを放して!!」
「駄目だ!! そうしたらまたあたしの娘がとられてしまう!!」
俺はアクアとマミの背後から飛びかかったが、マミのアクアを拘束する手は恐ろしいほど強かった。ドラゴンの俺でも引きはがせなかったくらいだ、そのくらいマミはアクアに執着していた、そしてアクアに刃物を向けて俺を脅してきた、たとえ脅しであっても俺はアクアを人質にとられれば、二人から離れるしかできなかった。
「シエル!?」
「あたしの娘をとる男、あんたを殺してやる!!
「それならほらっ、俺はこっちだぞ!!」
「シエル!!」
「そんな手に引っかからないよ、あたしが放した娘をとる気だろう!!」
「正気に戻れ!! あんたの娘はもう死んでいる!!」
このままだと時間だけがどんどん過ぎていってしまう、俺が何か他に手がないか探してみた。でもアクアは刃物で脅されていて動けなかった、そしてこのマミという女にはアクアを放す気がなかった。俺たちは睨み合いを続けたまま時間だけが経っていった、このままだと俺たちはこの真っ白な空間である時の道で彷徨いつづけて死ぬかもしれなかった。その時だった、アクアがマミの隙を見て動いた。
「ごめんなさい!! アクアはシエルが好きなの!!」
「あ?」
「アクア!?」
アクアがいつも持っている解体用のナイフでマミの脇腹を刺していた、今まで人間を傷つけたことのないアクアが初めて人間を傷つけた。アクアに刺されたマミは信じられないという顔をして、そうしてふらふらとよろけて時の入り口に一つに落ちていった、俺はナイフを持ったまま震えているアクアを抱きしめた、ナイフを固く握っている指を少しずつ開かせて、ナイフをアクアから放した、そしてアクアの持っていた鞘に納めた。
「うわああぁぁん!! シエル!! シエル!!」
「アクア、よくやった。よく戦った、アクアは凄いよ」
「ひっく、初めて、ひっく、人を傷つけた、ひっく」
「アクアは自分の身を守ったんだ、何も悪いことはしていない」
「シエル、こんなアクアでも好きでいてくれる?」
「ああ、俺はアクアが大好きだ」
俺はそう言ってアクアのことを抱きしめた、アクアはまだふるふると体が震えていた。俺は今までアクアには人殺しをさせないようにしていた、無意識にアクアのことを想ってそうしていたのだ。でもアクアはそんな俺の気持ちを知りながら、それでも初めて人を傷つけた。それは俺と離れないためだった、それなら俺がアクアを嫌いになることなんてなかった、俺はアクアのことを大切に強く抱きしめた。
「シエル、アクア十五歳になったよ」
「え?」
「今日が誕生日だったの、もうアクアは大人なの」
「ああ、そうか。アクア、あめでとう」
「アクアはシエルが好きなの、シエルはアクアが好き?」
「ああ、アクア……」
俺はアクアに家族として好きかと聞かれているのではないと気がついた、アクアは一人の女性としてそして俺を一人の男性と見て好きなのかと聞いているのだ。返事を待っているアクアは顔を真っ赤にして、それから両目に涙をいっぱいためていた、俺がそんなアクアが可愛くて仕方なかった。だからアクアのことを思いっきり抱きしめて、そうして初めてアクアに家族としてじゃなく、一人の男として愛していると伝えた。
「アクア、君を愛しているよ。一人の男として君を愛しているんだよ」
「ほっ、本当にシエル。アクアのことを愛してる?」
「ああ、ずっとアクアがそう言ってくれるのを待っていたよ」
「そうだったの? アクアの言葉を待っていてくれたの?」
「そうだ、アクアが大人になって俺を愛していると言ってくれるのを待っていた」
「アクアは、アクアは、とっても嬉しいの!! アクアはシエルのことをずっと愛してるの!!」
そうして俺たちはお互いに愛を伝えるとキスをした、口と口とは触れるだけの可愛いキスだったが今の俺たちには十分だった。そうして俺たちは早く出口を探さなきゃいけないことを思い出した。アクアが持っている『魔法の糸』はまだ切れてはいなかった、だからその糸をたよりに俺たちは出口へと向かっていった。
「シエル!! 『魔法の糸』がここで切れてるの!?」
「何を言っているのさ、日本に帰ってあたしと一緒に暮らすんだよ」
「アクア!!」
「チビ!!」
「アクア様!?」
「マミ、どうして!?」
そうしてアクアとマミは一緒に異世界へのゲートに吸い込まれてしまった、俺たちドラゴンの三人はその異世界へのゲートを維持しているから動けなかった。リッシュも同じだ俺に預けられたペンダントがあったからゲートの中には入れなかった。俺はどうしよう、どうしようと焦った。早くアクアを取り戻さなければ、アクアは二度と俺の手の届かない異世界へ帰ってしまうのだ。そんな時だった、冷静で懐かしい女性の声が聞こえた。
「落ち着きなさいアルカンシエル、この異世界へゲートはわれが引き継ぎます」
「母上!?」
突然現れた俺の母であるセーメイオンは俺と魔力を合わせて、そして異世界へのゲートを維持する役目を代わってくれた。俺はいろんな疑問があったがそれは後にして、すぐに異世界へのゲートをくぐろうとした。そんな俺に母であるセーメイオンはとても大事なことをいくつか教えてくれた、そう大きな声で叫ぶように俺にこう言った。
「アルカンシエル、その中ではドラゴンになってはいけません、そんなことをすると異世界へのゲートがバランスを崩してしまいます。そしてその中では魔法も使えません、それを承知で異世界へのゲートには助けに行きなさい!!」
「分かりました、母上!!」
「シエル様!! これをお持ちください!!」
「リッシュこれは!?」
「さきほどアクア様が投げられたものです!!」
「これは『魔法の糸』か!? ありがとう、リッシュ!!」
「この『魔法の糸』を僕が持っています、その糸を辿ってお気をつけて行ってください」
アクアは異世界へのゲートに連れ込まれる寸前にリッシュに、『魔法の糸』という『魔法の道具』を投げて寄こしていた。この糸はどんな色にも変わりどこまでも伸び続けるという糸だった、俺はその糸を辿って急いで異世界へのゲートに飛び込んだ。すぐに白い空間が現れていろんな時の流れが入り口となっていた、俺は糸を頼りにアクアの元へと走った。
「いや、アクアを放すの!!」
「何を言っているの? 一緒に日本へ帰りましょう」
「アクアはシエルと一緒にいるの!!」
「駄目よ、そうやってあたしの娘も男についていって死んだ」
「はぁ!? 一体何を言っているの!!」
「死んだ娘がやっと帰ってきた、今度こそはあたしは逃がさないわ」
俺がアクアとマミを見つけた時、二人は全く噛み合わない会話をしていた。マミの方は正気を失っているように見えた、アクアを亡くなった自分の娘だと思いこんでいるようだった。マミは刃物をアクアに突き付けて脅していた、だから俺は慎重にでも素早く二人に近づいていった。レンやユヴェリーアそれに母上が、どのくらいこの空間を維持できるかが分からなかったから急いだ。
「アクアを放すんだ!!」
「シエル!?」
「あんたかい!? あたしの娘をとっていったのはあんたか!?」
「アクアはマミの娘じゃない!! 正気を取り戻すんだ!!」
「そう、アクアはマミの娘じゃないの!!」
「何を言ってるんだい、ほらっ、確かにあたしの娘だよ」
「その刃物をこっちに渡せ!!」
「アクアのことを放して!!」
「駄目だ!! そうしたらまたあたしの娘がとられてしまう!!」
俺はアクアとマミの背後から飛びかかったが、マミのアクアを拘束する手は恐ろしいほど強かった。ドラゴンの俺でも引きはがせなかったくらいだ、そのくらいマミはアクアに執着していた、そしてアクアに刃物を向けて俺を脅してきた、たとえ脅しであっても俺はアクアを人質にとられれば、二人から離れるしかできなかった。
「シエル!?」
「あたしの娘をとる男、あんたを殺してやる!!
「それならほらっ、俺はこっちだぞ!!」
「シエル!!」
「そんな手に引っかからないよ、あたしが放した娘をとる気だろう!!」
「正気に戻れ!! あんたの娘はもう死んでいる!!」
このままだと時間だけがどんどん過ぎていってしまう、俺が何か他に手がないか探してみた。でもアクアは刃物で脅されていて動けなかった、そしてこのマミという女にはアクアを放す気がなかった。俺たちは睨み合いを続けたまま時間だけが経っていった、このままだと俺たちはこの真っ白な空間である時の道で彷徨いつづけて死ぬかもしれなかった。その時だった、アクアがマミの隙を見て動いた。
「ごめんなさい!! アクアはシエルが好きなの!!」
「あ?」
「アクア!?」
アクアがいつも持っている解体用のナイフでマミの脇腹を刺していた、今まで人間を傷つけたことのないアクアが初めて人間を傷つけた。アクアに刺されたマミは信じられないという顔をして、そうしてふらふらとよろけて時の入り口に一つに落ちていった、俺はナイフを持ったまま震えているアクアを抱きしめた、ナイフを固く握っている指を少しずつ開かせて、ナイフをアクアから放した、そしてアクアの持っていた鞘に納めた。
「うわああぁぁん!! シエル!! シエル!!」
「アクア、よくやった。よく戦った、アクアは凄いよ」
「ひっく、初めて、ひっく、人を傷つけた、ひっく」
「アクアは自分の身を守ったんだ、何も悪いことはしていない」
「シエル、こんなアクアでも好きでいてくれる?」
「ああ、俺はアクアが大好きだ」
俺はそう言ってアクアのことを抱きしめた、アクアはまだふるふると体が震えていた。俺は今までアクアには人殺しをさせないようにしていた、無意識にアクアのことを想ってそうしていたのだ。でもアクアはそんな俺の気持ちを知りながら、それでも初めて人を傷つけた。それは俺と離れないためだった、それなら俺がアクアを嫌いになることなんてなかった、俺はアクアのことを大切に強く抱きしめた。
「シエル、アクア十五歳になったよ」
「え?」
「今日が誕生日だったの、もうアクアは大人なの」
「ああ、そうか。アクア、あめでとう」
「アクアはシエルが好きなの、シエルはアクアが好き?」
「ああ、アクア……」
俺はアクアに家族として好きかと聞かれているのではないと気がついた、アクアは一人の女性としてそして俺を一人の男性と見て好きなのかと聞いているのだ。返事を待っているアクアは顔を真っ赤にして、それから両目に涙をいっぱいためていた、俺がそんなアクアが可愛くて仕方なかった。だからアクアのことを思いっきり抱きしめて、そうして初めてアクアに家族としてじゃなく、一人の男として愛していると伝えた。
「アクア、君を愛しているよ。一人の男として君を愛しているんだよ」
「ほっ、本当にシエル。アクアのことを愛してる?」
「ああ、ずっとアクアがそう言ってくれるのを待っていたよ」
「そうだったの? アクアの言葉を待っていてくれたの?」
「そうだ、アクアが大人になって俺を愛していると言ってくれるのを待っていた」
「アクアは、アクアは、とっても嬉しいの!! アクアはシエルのことをずっと愛してるの!!」
そうして俺たちはお互いに愛を伝えるとキスをした、口と口とは触れるだけの可愛いキスだったが今の俺たちには十分だった。そうして俺たちは早く出口を探さなきゃいけないことを思い出した。アクアが持っている『魔法の糸』はまだ切れてはいなかった、だからその糸をたよりに俺たちは出口へと向かっていった。
「シエル!! 『魔法の糸』がここで切れてるの!?」
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
今さら、私に構わないでください
ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。
彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。
愛し合う二人の前では私は悪役。
幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。
しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……?
タイトル変更しました。
「声劇台本置き場」
きとまるまる
エッセイ・ノンフィクション
きとまるまるが書いた「声劇台本」が投稿されている場所です。
ーーー利用規約↓↓ーーー
・ここに置いてある台本は自由に使っていただいて構いません。どこで使っていただいても構いません。
・使用する際の許可は必要ありません。報告していただけたら、時間があれば聴きに行きます。
・録画や録音を残していただいても構いませんが、どこかにアップロードする場合はお手数ですが一言ください。
・使用する場合、「台本名」「作者名」をどこかしらに記載してください。広めてください。
・「自作発言」とか「過度な改変」などはしないでください。
・舞台やドラマCD等で台本を使用する場合は、一度ご相談ください。(有料公演やイベント販売等、利用後に利益が発生する場合は、台本使用料をいただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※投げ銭で利益が発生するアプリなどで使用する場合は、利用規約を守っていただけるのであればご相談なく使用していただいてかまいません。台本使用料も、今のところいただく予定はありません。
・男性キャラを女性が演じるなど、違う性別で演じることはOKです。ただし、必ずキャラクターの性別で演じ切ってください。キャラの性別転換はNGです。(不問キャラは性別転換OK)
・「アドリブ」に関しては、使用してる台本の世界観が壊れない程度のものでお願いします。過度にやられると自分の作品をぶち壊されてる感じがして聞いてて悲しくなります。
・連絡は、作者のTwitterのDMまでよろしくお願いします(@kitomarumaru)
ーーーーー
よくある婚約破棄なので
おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。
その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。
言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。
「よくある婚約破棄なので」
・すれ違う二人をめぐる短い話
・前編は各自の証言になります
・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド
・全25話完結
王妃さまは断罪劇に異議を唱える
土岐ゆうば(金湯叶)
恋愛
パーティー会場の中心で王太子クロードが婚約者のセリーヌに婚約破棄を突きつける。彼の側には愛らしい娘のアンナがいた。
そんな茶番劇のような場面を見て、王妃クラウディアは待ったをかける。
彼女が反対するのは、セリーヌとの婚約破棄ではなく、アンナとの再婚約だったーー。
王族の結婚とは。
王妃と国王の思いや、国王の愛妾や婚外子など。
王宮をとりまく複雑な関係が繰り広げられる。
ある者にとってはゲームの世界、ある者にとっては現実のお話。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる