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2-17新しいお友達はとっても優しい
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「俺様は間違ってた、アクアお前は良い迷い人なんだな」
「うん、アクアは良い迷い人。ドラゴンさんの敵じゃない」
「レン!! やっと君もアクアが素直で可愛くて賢く、そして優しいことに気がついたか!!」
「そっ、そんなにいっぱいは気がついてねぇ!! ……でも今日こいつが俺様を助けてくれた、そのことだけは分かる」
「人間はなぜかドラゴンさんを襲う、ドラゴンさん普通の人間を襲わないのに変」
「そうなんだよな、人間はドラゴンスレイヤーって、そんな称号が大好きなんだよな」
「ああ、そうなんだ。だから、俺様の母親もそれで死んだ」
「昔のお母さんがいない? レンもアクアと一緒なの?」
「………………詳しく聞かせて貰ってもいいのか?」
そうしてレンが話してくれた話は辛い話だった、まだレンが五十歳くらいの小さい頃、母親が城の騎士だという人間に殺された。その城の騎士は迷い人で最初は母親と仲良くしていた、そうして母親が油断した時にレンを人質にとった。そうしてからレンの目の前で生きたまま母親を、ドラゴンの素材を手に入れる為だけに、一思いに殺さず解体していったという話だった。それから捕まったレンは他のドラゴンに助けられて、そうしてそのままドラゴンに育ててもらって大人になったのだった。
「そうか、レン。それで最初アクアに会った時、俺にいっぱい警告してくれたんだな」
「ああ、俺様はまた仲間が騙されてるって思ってた」
「レンは優しい、シエルのこと守ろうとした」
「でも、今は違うって分かったんだろ」
「そうだな、少なくともお前たちは本当に家族みたいだ」
「うん、アクアとシエルは大切な家族、たとえ種族が違ってもそれはもう変わらない」
「そっか、じゃあレンもそろそろ子分は止めて、俺たちの友達になってよ」
「なっ、いいのか!? 俺様はこいつを最初、殺そうとしたんだぞ!!」
「でもアクア殺されなかった、レンはもうアクアの友達なの」
アクアがそう言ってレンの頬に手をのばした、レンはビクリっと体を硬直させたが、アクアの優しいその手を振り払ったりしなかった。そうして初めてアクアはレンに触れることができた、レンはアクアの優しい小さな手を振り払わずにそのままにしていた。空気が澄んでいて星が綺麗な夜のことだった、俺とアクアにはレンというとても優しいドラゴン、そんな不器用で大きな男の子の友達ができたのだった。
「レン、迷い人は良い奴もいるけど、もちろん悪い奴もいるんだ」
「アクアたち人間はいろいろいるの」
「ああ、分かったよ。このチビが良いやつだってこともな」
「そして多くの迷い人は黒髪に黒い目をしている、でも金の髪や青い目など違う奴もいる」
「ハーフって子がいるの、その子たちは髪や目の色が違うの」
「そうなのか!? 黒髪と黒い目の奴しかいねぇ、そう思っていたが違うのか!?」
「俺を襲った迷い人は、金髪に青い目をしていた」
「シエル、迷い人に襲われてたの!?」
「チビも知らない話があったのかよ、そうか黒髪に黒い目じゃねぇ人間、それにも注意しろってことか」
翌日はアクアの足に合わせて歩きながら、俺が迷い人に襲われた話をした、これからレンが迷い人に騙されないために話した。アクアも初めて聞く話だったから驚いていた、そうしてアクアは俺の体をぎゅっと抱きしめてくれた。もうどうすることもできない過去の話だった、でもあかり姉さんのことはまだ辛くて、アクアやレンにも話すことができなかった。あかり姉さんは俺にとっては特別だ、いろんな意味で特別な人だった。
「だからとにかく、普通の迷い人には注意だ。良い人間もいるが、当然悪い人間もいるんだ」
「アクアもいっぱい注意する、アクアだけに見える板に注意する」
「ああ!? このチビだけに見える板って何だ?」
「なぁ、アクア。レンになら話してもいいだろう、アクアには名前や種族などが分かる、すてーたす?という板が見える」
「アクアもそれでレンの名前が分かった、ドラゴンさんってことも分かった」
「迷い人にはそんな力があるのかよ、俺様もどうしてドラゴンだって分かるのか、それが不思議だって思ってた」
「だから黒髪で黒い瞳の人間はもちろん、俺たちの前の何もない空間をじっと見ている人間は危険だ」
「アクアがいる時には注意する、でもいない時にはシエルとレンも注意する」
「ああ、分かった。俺様にも迷い人のことがいろいろとな」
それから俺は人間でいる理由についてもレンに話した、人間でいることが鍛練になると言ったら、レンはとても驚いていた。そうしてアクアに聞いてみたが、俺のすてーたす?は今もずっと増え続けているが、レンのすてーたす?は変わっていないということだった。まぁ、レンは人間が嫌いだったし、人間でいるという修行方法は合わないかもしれなかった。でも、レンはしばらく俺たちと一緒に旅をするって言ってくれた。
「いろいろと教えて貰ったからな、ダチでも借りは返さねぇと気持ちが悪いんだ」
「ああ、そうか。俺はレンが友達になってくれて嬉しい」
「アクアも嬉しいの、このくらーい嬉しいの!!」
俺たちの嬉しいという言葉にレンは顔を赤くしていた、レンは思っていることが顔に出やすいようだった。アクアはこのくらーいと言って両手をいっぱい広げてた、優しい俺の家族であるアクアは今日もとっても可愛かった。それから俺たちは人間として暫く旅をすることになった、レンも剣の腕を磨きたいといっていたからちょうど良かった。
次の街では冒険者ギルドによって、剣が強い人間に剣を教えてもらったりした。レンの剣は自己流で動きに無駄が多かった、でも強い人間と戦うことで最小限の動き方や、わざと突飛な動きをして相手の動揺を誘うことなどを覚えた。俺もレンも天才じゃなかった、だからその分よく勉強をした。アクアも勉強をしていた、小さい手でショートソードを持ち、素振りや剣の型の練習を頑張っていた。
街では二人部屋を宿屋で借りて、俺とアクアは同じベッドで眠っていた。それをレンは最初は珍しそうに見ていたがそのうちに慣れた、時にはアクアがいつの間にかレンと一緒に、二人仲良くベッドで寝てしまうこともあった。そのくらいレンとアクアは仲良くなった、最初に殺そうとしたのが嘘だったように、レンは言葉使いは悪かったがアクアをとても大事にしてくれた。そんなある日のことだった、レンがこんな話を持ってきた。
「なぁ、この街でな。剣術大会があるっていう話だぜ」
「うん、アクアは良い迷い人。ドラゴンさんの敵じゃない」
「レン!! やっと君もアクアが素直で可愛くて賢く、そして優しいことに気がついたか!!」
「そっ、そんなにいっぱいは気がついてねぇ!! ……でも今日こいつが俺様を助けてくれた、そのことだけは分かる」
「人間はなぜかドラゴンさんを襲う、ドラゴンさん普通の人間を襲わないのに変」
「そうなんだよな、人間はドラゴンスレイヤーって、そんな称号が大好きなんだよな」
「ああ、そうなんだ。だから、俺様の母親もそれで死んだ」
「昔のお母さんがいない? レンもアクアと一緒なの?」
「………………詳しく聞かせて貰ってもいいのか?」
そうしてレンが話してくれた話は辛い話だった、まだレンが五十歳くらいの小さい頃、母親が城の騎士だという人間に殺された。その城の騎士は迷い人で最初は母親と仲良くしていた、そうして母親が油断した時にレンを人質にとった。そうしてからレンの目の前で生きたまま母親を、ドラゴンの素材を手に入れる為だけに、一思いに殺さず解体していったという話だった。それから捕まったレンは他のドラゴンに助けられて、そうしてそのままドラゴンに育ててもらって大人になったのだった。
「そうか、レン。それで最初アクアに会った時、俺にいっぱい警告してくれたんだな」
「ああ、俺様はまた仲間が騙されてるって思ってた」
「レンは優しい、シエルのこと守ろうとした」
「でも、今は違うって分かったんだろ」
「そうだな、少なくともお前たちは本当に家族みたいだ」
「うん、アクアとシエルは大切な家族、たとえ種族が違ってもそれはもう変わらない」
「そっか、じゃあレンもそろそろ子分は止めて、俺たちの友達になってよ」
「なっ、いいのか!? 俺様はこいつを最初、殺そうとしたんだぞ!!」
「でもアクア殺されなかった、レンはもうアクアの友達なの」
アクアがそう言ってレンの頬に手をのばした、レンはビクリっと体を硬直させたが、アクアの優しいその手を振り払ったりしなかった。そうして初めてアクアはレンに触れることができた、レンはアクアの優しい小さな手を振り払わずにそのままにしていた。空気が澄んでいて星が綺麗な夜のことだった、俺とアクアにはレンというとても優しいドラゴン、そんな不器用で大きな男の子の友達ができたのだった。
「レン、迷い人は良い奴もいるけど、もちろん悪い奴もいるんだ」
「アクアたち人間はいろいろいるの」
「ああ、分かったよ。このチビが良いやつだってこともな」
「そして多くの迷い人は黒髪に黒い目をしている、でも金の髪や青い目など違う奴もいる」
「ハーフって子がいるの、その子たちは髪や目の色が違うの」
「そうなのか!? 黒髪と黒い目の奴しかいねぇ、そう思っていたが違うのか!?」
「俺を襲った迷い人は、金髪に青い目をしていた」
「シエル、迷い人に襲われてたの!?」
「チビも知らない話があったのかよ、そうか黒髪に黒い目じゃねぇ人間、それにも注意しろってことか」
翌日はアクアの足に合わせて歩きながら、俺が迷い人に襲われた話をした、これからレンが迷い人に騙されないために話した。アクアも初めて聞く話だったから驚いていた、そうしてアクアは俺の体をぎゅっと抱きしめてくれた。もうどうすることもできない過去の話だった、でもあかり姉さんのことはまだ辛くて、アクアやレンにも話すことができなかった。あかり姉さんは俺にとっては特別だ、いろんな意味で特別な人だった。
「だからとにかく、普通の迷い人には注意だ。良い人間もいるが、当然悪い人間もいるんだ」
「アクアもいっぱい注意する、アクアだけに見える板に注意する」
「ああ!? このチビだけに見える板って何だ?」
「なぁ、アクア。レンになら話してもいいだろう、アクアには名前や種族などが分かる、すてーたす?という板が見える」
「アクアもそれでレンの名前が分かった、ドラゴンさんってことも分かった」
「迷い人にはそんな力があるのかよ、俺様もどうしてドラゴンだって分かるのか、それが不思議だって思ってた」
「だから黒髪で黒い瞳の人間はもちろん、俺たちの前の何もない空間をじっと見ている人間は危険だ」
「アクアがいる時には注意する、でもいない時にはシエルとレンも注意する」
「ああ、分かった。俺様にも迷い人のことがいろいろとな」
それから俺は人間でいる理由についてもレンに話した、人間でいることが鍛練になると言ったら、レンはとても驚いていた。そうしてアクアに聞いてみたが、俺のすてーたす?は今もずっと増え続けているが、レンのすてーたす?は変わっていないということだった。まぁ、レンは人間が嫌いだったし、人間でいるという修行方法は合わないかもしれなかった。でも、レンはしばらく俺たちと一緒に旅をするって言ってくれた。
「いろいろと教えて貰ったからな、ダチでも借りは返さねぇと気持ちが悪いんだ」
「ああ、そうか。俺はレンが友達になってくれて嬉しい」
「アクアも嬉しいの、このくらーい嬉しいの!!」
俺たちの嬉しいという言葉にレンは顔を赤くしていた、レンは思っていることが顔に出やすいようだった。アクアはこのくらーいと言って両手をいっぱい広げてた、優しい俺の家族であるアクアは今日もとっても可愛かった。それから俺たちは人間として暫く旅をすることになった、レンも剣の腕を磨きたいといっていたからちょうど良かった。
次の街では冒険者ギルドによって、剣が強い人間に剣を教えてもらったりした。レンの剣は自己流で動きに無駄が多かった、でも強い人間と戦うことで最小限の動き方や、わざと突飛な動きをして相手の動揺を誘うことなどを覚えた。俺もレンも天才じゃなかった、だからその分よく勉強をした。アクアも勉強をしていた、小さい手でショートソードを持ち、素振りや剣の型の練習を頑張っていた。
街では二人部屋を宿屋で借りて、俺とアクアは同じベッドで眠っていた。それをレンは最初は珍しそうに見ていたがそのうちに慣れた、時にはアクアがいつの間にかレンと一緒に、二人仲良くベッドで寝てしまうこともあった。そのくらいレンとアクアは仲良くなった、最初に殺そうとしたのが嘘だったように、レンは言葉使いは悪かったがアクアをとても大事にしてくれた。そんなある日のことだった、レンがこんな話を持ってきた。
「なぁ、この街でな。剣術大会があるっていう話だぜ」
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