上 下
139 / 198
混血系大公編:第一部

21※

しおりを挟む
 ビョルンの巨根から手を離し、ベッドにへちょりと倒れ込む。腰は掴まれたままだから、上半身だけシーツに触れさせる。荒い息をつきながら体から快楽の痺れが抜けるのを待つ。イスは私の中に入れたままうなじにキスを落とし、深く息を吐くと身を起こした。
「シャハラ、少しこのまま待ってくれ。魔力が吸収されるまで」
「ん…」
 イスの精液にはイスの魔力が含まれてるから、立て続けにしちゃうと他のお相手は気分が悪くなっちゃうのよね。魔力の相性が悪いから。抜くと精液が漏れて来ちゃうから、イスので栓をしたまま私の魔力と混じり合うのを待つ。この点、イスがいるとセックスの合間に休憩が挟まれることになるので、ありがたい。戦士どもは体力オバケなので、奴らの欲望のままに耐久レースに巻き込まれる事がままある。鬼か。
「ビョルンは、大丈夫か?気分は」
「一瞬だからな、大丈夫だ。早く終わってくれてありがとう」
「……ぬかせ」
 私の頭をゆったりと撫でながら、揶揄うように言ったビョルンに、イスが悪態をつく。前言撤回。やっぱりちょっと大人気なかったわ。
 たわいのない話をしたり、ビョルンに頭や耳、顎のラインを撫でられたり、イスにお尻を撫でられたり。そうこうしているうちに、魔力が混ざったらしい。イスが体を動かして、ズルリと陽根を抜いた。
「ん…ッ」
 ズルズルっと抜けていく刺激も、気持ちいい。でもお腹の中からあの熱くて固いものがなくなってしまうと、何だか物足りない。
「ビョルン…」
 体を起こして、ビョルンに身を寄せる。裸の胸を、彼の逞しい胸に押しつける。
「シャーラ。俺のが、欲しいか?」
 髪に手を差し入れ、ビョルンがチュッと口付けてくる。彼の唇にチロリと舌を這わせて、それに答える。
「うん、ビョルンのおっきいの、ちょうだい?」
「ああ…俺の女神。愛してるよ…」
 ビョルンが噛みつくようなキスをしてくる。何度も深く唇を合わせて、舌を差し込んでくる。ビョルンの太い首に腕を回して、太い腕にギュッと抱きしめられて、分厚い舌と絡め合わせて。ああ、幸せ。
 そのまま仰向けに倒されて、足を広げられ、ビョルンの巨根の先が膣口に押し付けられる。グッグッと強く押し付けられて、少しずつ入口を広げられる。ああ、すごい。すごい圧迫感。荒い息を吐いて、苦痛に備える。やっぱり、私の体に対して大きすぎるのかもしれない。でも、受け入れられるようになった。他の婚約者が、協力してくれるから。
 スルっと頬を撫でられ、その手の持ち主に視線を向ける。
「イスぅ…」
 潤んだ目を向けると、イスがぐっと目を細めて、口づけてきた。深いキスと、絡まる舌。そこから左側の乳首をキュッと摘ままれ、じんわりと快感が広がる。その隙に、ビョルンのがまたグッと入り込んでくる。
 苦痛は少ない。でも、ちょっとじれったい。最近はイスの魔法陣のおかげで、ビョルンのもすんなり受け入れられたから、けっこう早急に事に及んでいたかも。最初さえ我慢してしまえば後は気持ちよくなるから、私も痛みがあるってことは伝えてなかった。でも、イスはそこに気づいてくれたんだよね。いつ気づいたのか不思議だけど、私のことを心配してくれたんだって思うから、嬉しい。
「イス…いっぱい気持ちよくして…?」
「ああ…わかった」
 イスの唇が首筋を伝って降りていく。右の乳首を口に含んで、チロチロと舐めまわされる。両方の乳首からの刺激で、お腹の中からトロリと蜜が溢れ出る。また、グッと私のナカに入ってくる。
「あん…ッ、ビョルン…!」
「シャーラ。痛くないか?」
 ビョルンの親指が、陰核をグチュグチュと押し潰す。水音がすごくて、恥ずかしくなって顔が熱くなる。
「うん、いっぱい触ってくれるから、あッ、気持ちいいよ…?」
「ああ、すまん。これからもっと、たくさん可愛がってやるからな…?」
 少しずつ、ゆっくり。最初の時みたいに、じっくり時間を掛けて入ってくる。
「んッ、んッ、嬉し…」
「そうだな、ゆっくり進めた方がいい。ビョルンのペニスは、規格外だ。体格差から見ても、痛みがないわけがない」
 その言葉にビョルンの体がビクッと震えて、侵入が止まる。まったくもう!
「ちょっとイス、その話終わり!」
「しかし、事実だ。お前が痛い思いをするのは…」
「事実だから主張すればいいってもんじゃないの!隠しておいた方がいいってこともあるの!そりゃあ痛いわよ、ペットボトルかってくらいでっかいんだもん!でもねぇ…」
「す、すまん…。本当はずっと、痛かったんだな…」
 つい出てしまった私の言葉に、ビョルンは背中を丸めて、しょんぼりしてしまう。ギャー!ごめんビョルン!
「ごめんね、言葉のあやってやつだからね!もう、イスのバカッ!」
「なぜ私が…トドメを刺したのはお前じゃないか」
 キッカケはあんたでしょーが!
 私はおっぱいを触っていたイスの手をベリっと剥がして、ポイっと放る。
「なんだ」
「ビョルンのこと慰めるの!はい、そのままステイ!」
「私はロルフではない」
 そこは「犬ではない」って言ってよ。
 まぁそれでもイスは待機してくれるようなので、ビョルンを見上げる。へにょりと眉を下げて、何だか申し訳なさそうな顔をしている。その姿がなんとも哀れで可愛くて、つい私は苦笑してしまう。

しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

目が覚めたら男女比がおかしくなっていた

いつき
恋愛
主人公である宮坂葵は、ある日階段から落ちて暫く昏睡状態になってしまう。 一週間後、葵が目を覚ますとそこは男女比が約50:1の世界に!?自分の父も何故かイケメンになっていて、不安の中高校へ進学するも、わがままな女性だらけのこの世界では葵のような優しい女性は珍しく、沢山のイケメン達から迫られる事に!? 「私はただ普通の高校生活を送りたいんです!!」 ##### r15は保険です。 2024年12月12日 私生活に余裕が出たため、投稿再開します。 それにあたって一部を再編集します。 設定や話の流れに変更はありません。

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました

市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。 私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?! しかも婚約者達との関係も最悪で…… まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

【R18】人気AV嬢だった私は乙ゲーのヒロインに転生したので、攻略キャラを全員美味しくいただくことにしました♪

奏音 美都
恋愛
「レイラちゃん、おつかれさまぁ。今日もよかったよ」 「おつかれさまでーす。シャワー浴びますね」 AV女優の私は、仕事を終えてシャワーを浴びてたんだけど、石鹸に滑って転んで頭を打って失神し……なぜか、乙女ゲームの世界に転生してた。 そこで、可愛くて美味しそうなDKたちに出会うんだけど、この乙ゲーって全対象年齢なのよね。 でも、誘惑に抗えるわけないでしょっ! 全員美味しくいただいちゃいまーす。

処理中です...