4 / 34
第4話 2日目午前 武器と防具を新調しよう
しおりを挟む004
前の日は、異世界転移から始まって、初体験まで色々と目まぐるしかったからクタクタで、エリーさんのご厚意で冒険者ギルドに泊まらせて貰った。
冒険者ギルドなのに宿泊施設? それって普通なのかと佐藤に聞いてみたい。
実際に利用をしたことはないけれどカプセルホテルみたいな狭さだった。女性の「あんあん」という嬌声が響き渡るような夢を見たのは疲れていたからだと思う。
聞いた話では冒険者ギルドに登録すると指定されたお店に限るという条件付きで、武器と防具を安く購入する特典があるらしい。
カードにインストールされた冒険者の心得によると、冒険者の義務は街の中に時々湧いてくる「淀み」から出てくる魔物退治だ。
戦うにしても、武器と防具がないと話にならない。
紹介されたお店を尋ねる。
「いらっしゃいませ。あら、新人さんかしら、武器と防具のお店にようこそ」
しっとりと落ち着いた、若妻風の女性の素敵な笑顔に出迎えられた。
金髪のポニーテールに足首まで隠れている洋風の白いドレスワンピースが清楚な雰囲気だ。だけど胸元はけしからんくらいに盛り上がっている。
「武器も防具もしっかりと身体にあったモノを選ばないとだめですよ?」
人差し指をピンと立て、ウインク混じりに優しく指南してくれる。
年上の女性ってそれだけでもう素敵だな。エリーさんといい僕は相当年上の女性が好みらしい。
「当店は、主人が工房で作った武器と防具を直接取り扱いしているお店ですから、アフターケアも万全です。今後とも贔屓にして下さいね」
「はい、毎日通います!」
「あらあら、お買い物もしてもらわないと困ります」
くすくすと笑われる。脳が溶けそうなくらい幸せだ。
やっぱり人妻だったみたい。見た目は20代前半。お若いのに結婚が早いのは異世界文化なのかな。
年上の女性に憧れるのは少年の特権だから、漢を目指す上でマイナス要因にはならないはず。
ちょっと過激な冒険者ギルドでの出来事の翌日だから心が洗われるような清涼感が心地良い。
駄目だ、女性を眺めていると初めての事を思い出してしまう。
エリーさんの匂いもやわらかい身体もヌルヌルのあそこも忘れられない体験だった。
「じゃあ、採寸しますから服を脱いで下さい」
「はい……はい?」
メジャーを片手にした若妻店員は、にこにこと笑っていた。
「服を脱ぐの?」
「ええ、採寸ですから」
採寸の度に服を脱いでいたら仕立屋なのかストリップ小屋なのかわからなくなりそうですけど?
「さぁ、どうぞ?」
いい笑顔の圧力に気圧されて服を脱ぐ。
シャツを脱ぐと手が差し出され、ズボンを脱ぐと手を差し出され、そこで止まってしまう。
まだ日も高いのに、お店でパンツ一丁の半裸の僕っておかしくない? それともこれが異世界クオリティ?
若妻店員は脱いだというのに採寸を始めずに、動かずじっと待っているし。
更衣室とかないのかな?
「新人さん、脱がないと採寸できませんよ?」
何を採寸するつもりなんですか!?
あと脱げるものは一枚だけど、これを脱いでも通報されないの?
「さあさあ」
恥ずかしいけど漢は度胸だ!
昨日、童貞を卒業したばかりのニュービーを露出させる。
顔色を変えることもなく若妻店員はパンツを受け取り、隅にあったかごに丁寧に折りたたんだ。
さすがに人妻だけあって男の裸程度でたじろいだり動揺を見せたりしない。プロフェッショナルだ。
手慣れているなぁ。変に恥ずかしがる僕の方が非常識だったらしい。
ここは異世界。僕の持っている常識とは色々とかけ離れていてもおかしくない。郷に入れば郷に従えの精神で行こう。
「では、採寸を開始しますね」
「お願いします」
肩幅とか首周りとかお腹とか細かく詳細にメジャーで測られメモされていく。文字通り裸なんだけど、丸裸にされていく感覚に体が震える。
やわらかくてけしからんおっぱいが当たる当たる。サイズを測るたびにもっちりとした感触が感じられ、あたっている肌に意識を集中してしまう。
おっぱいって本当に魔性のやわらかさだ。
いや駄目だ。若妻店員さんは仕事中だよ? 何を邪な事を考えているんだよ。
集中して無心になる。悟りを開くくらい心の目を閉じる。
でも、いい匂いがする若妻店員さんが、体にベタベタと触りながら密着して胸をたっぷりと押し当ててくるから、隠しようのない部分が反応してしまった。
若妻店員さんの目の前で、ゆっくりとペニスが元気になって挿入可能状態に!
「あらあら……ここは測る必要ないですよ?」
若妻店員さんは仕方がありませんねぇとくすくす優しく微笑む。
「ご、ごめんなさい!」
顔が熱い。何を勘違いをしているんですか、ここはそういうお店じゃないですよ? 主人に代わってもらおうかしら? なんて言われたら、僕の異世界人生の最後は自殺で終わりそう。
「これだとサイズが測れないですね……」
「ごめんなさい、すぐに小さくします」
「お若いから仕方がないですね。次はふとももを測ります」
若妻店員はしゃがみ込む。綺麗なお顔の前に恥ずかしくも勃起したペニスがドン! ああ、マジで恥ずかしい! 鎮まれ、僕の恥知らず!
「んー、良い匂い、あむ」
目を疑った。
だって、若妻店員さんが躊躇なく突然にペニスの先を口に含んだから。
熱い口の中でペニスがビクビクと震えてしまう。
どういうこと!?
邪魔になったから、お口を使って小さくする算段なの!?
「んー、んー、じゅぽっ」
プロだ。ノーハンドで邪魔っけなペニスを頬張り顔を前後させているのに視線はブレずにメジャーを巧みに使って採寸を続けている。エロいマルチタスクに脱帽しかない。
昨日初体験したばかりのエリーさんの口の中とはまた違う、まろやかなお口の中の感触にうっとりとしてしまう。舌の使い方が巧みすぎる。円を描くようにペニスの先端に舌が絡んで痛いくらいの快感に腰がどうしても引けてしまう。
若妻店員さんは口からペニスを離さないように、僕が引いた分だけ顔を寄せる。
ぷじゅっ、ぷじゅっと口の中の唾液が泡立つような音をさせて、顔は小刻みに前後に動いて口内粘膜全部を使ってペニスは刺激を与え続けられた。
気が狂いそうになるほど気持ちいい。だけど、ここは武器と防具のお店で工房には旦那さんがいるんだよね!?
「あの、旦那さんがいるのに、大丈夫なんですか?」
チュポッとエッチな音を立ててペニスからお口を離すと、若妻店員さんは上目遣いで見上げながら「ふふ、内緒ですよ?」とキュートに悪戯っぽくウインクをして微笑んだ。
心臓が止まりそうなくらい興奮する。
これは浮気。しかも、すぐ近くで仕事をしている旦那さんの目を盗んでの不埒な行為。
もう、メジャーなんて床に落としているし!
魅惑的な唇を尖らせるように吸い付かせて、ペニスを吸い込みながら口を離していく快感!
若妻店員さんに両手で腰をがっちりとホールドされて、そこからはされるがまま。
口の中に飲みこむ時は、僕の股間に顔にくっつくまで顔を密着させて停止して、喉の奥できゅっと締めつけてくる。
じゅぼっと卑猥な音を立てて、ペニスが喉から解放される。
白っぽい唾液が若妻店員さんの口からだらりと垂れる。
「すごい……お口いっぱいになる、いいおちん○ん……」
そのままお口で慰められて気持ちよくて我慢できず、口内にドクドクと放ってしまった。
昨日に引き続きすごい量が放出されて腰が抜けそう。
僕の精力ってどうなっているのか驚愕だよ!
「あんっ、ん……、ん……、けほっ、すごく……濃いですね」
若妻店員さんは眉を寄せながら、こくんと喉を鳴らして口のものを飲み下した。
それからうっとりとペニスを頬に擦りつけて来る。
「あ、汚れるよ……」
顔にべっとりと遅れて出た精液が付着しているのも気にせずに、若妻店員さんは愛おしげにスリスリと続ける。綺麗なお顔を汚いもので汚す下品な行為に目が奪われる。
「あら、全部出ていなかったんですね?」
ペニスの先にぷっくりと浮かんだ精液を見つけて、また口に含んで来る。
ちゅるりとお掃除をするようにペニス全体に舌を絡めてくる。
「いい子ね……ふふ、ちゅっ、んふぅ」
いつまでもペニスに舌を這わせている若妻店員さんの顔は蕩けきっていた。
*
抜いて貰った後、無事に採寸は終わりサイズピッタリの革の胸当てと小型の剣を揃えて貰った。
あまり重装備だと新人の僕では動きが制約されてしまうから、このくらいでいいらしい。
「お買い上げありがとうございます」
電子マネー決済で支払いを済ませると、若妻店員さんはにこにこと微笑んだ。
お代は20万。安いのか高いのか判断ができるほどこの世界に馴染んでいないので、冒険者ギルドと若妻店員さんを信じよう。
残金は80万円。しっかり稼がないとあっという間に街から放り出されてしまう。
「店員さん、少し教えてほしいことがあるんですけど……」
「あら、何かしら?」
聞きたいのは、この世界の文化というか常識の話だ。
異世界だからなのか、僕の持つ常識と非常識が役に立っていない出来事が立て続けに起こっていて、身の振り方に迷うから。
主に女性の貞操観念については是非おうかがいしたい次第。
冒険者ギルドでの出来事をかいつまんで話してみると、何故かぎゅうっと腕を抓られた。
「もう、妬けちゃいますね。私の前で他の女の子との事を話すこともだけど、初体験のお話まで聞かせるなんて、酷い人」
えー。どうして恋人みたいな言い回しなの?
少し焦っていると「冗談よ、新人さん」と若妻店員さんはくすくす笑う。
「……知らずにこの街に来たことが驚きね。んー。教えない方がボクにとっては、もっとこの街を楽しめそうだけど、いいわ、そんな顔されたら意地悪も出来ないわね」
若妻店員さんは赤い唇を使って艶やかに笑う。物凄い色っぽさだった。
「この街はね――」
「おっ、ボウズ似合ってるじゃねぇか!」
若妻店員さんが口を開き掛けた時、工房から出てきたひげもじゃのおっさんと目があった。
背筋がピンと伸びる。
奥さんの不貞になんて全く気付く素振りもない人の良さそうな笑顔だった。
少し前までこの人の奥さんの口にペニスを突っ込んで精液まで飲ませたという事実に背筋が凍る様な緊張感。
脂汗が噴き出して止まらない!
世の中の不倫をディナーみたいに楽しめるリア充たちの強靱な精神力に感服します。
「あらあら、凄い汗。大丈夫よ? 怖い顔をしているけど噛み付いたりしないわ」
すごい。若妻店員さんには動揺なんて微塵も感じられない。近すぎず遠すぎずの絶妙な距離感だ。
「ははっ、格好だけはいっぱしなのにな!」
おっさんに背中をバンバンと叩かれた。
「ははっ。そろそろお暇させて貰いますね」
「おう! しっかり稼いでこい! 命は大事にだぞ? まあ、街の中の魔物相手なら怪我することもないだろうけどな!」
若妻店員さんはハンカチを取り出して、僕の額の汗をふきふきしながら耳に顔を寄せて小声で囁く。旦那さんに見えない角度で見せてきた妖しい色気の流し目に陶酔しそう。
「うふふ、また来てね新人くん。今日のことは主人には内緒よ?」
エッチで浮気な若妻店員さんからの悪戯っぽいアバンチュールのお誘いだった。
この世界のお話が聞けなかったのは少し気がかりだけど、修羅場は勘弁して欲しいので次は別のお店に致します。
名残惜しそうに悲しむ若妻店員さんのお見送りに愛想笑いで店を出る。
噴水のある街の憩いの場に戻ってきた。
僕たちが異世界に降り立った場所。
当然だけど、綾小路たちの姿はない。
単独行動を口にした僕が心配するのも烏滸がましいけど、上手くやってくれているといいなと思う。佐藤もね。
冒険者ギルドを出る時にカードに付与されたファーストミッションを表示させる。
世界を救う関連の有益な情報は手に入っていない。
まだ、2日目だ。目の前の問題を1つずつこなしていくしかない。
冒険者の背負う義務は、魔物の討伐。
まずは、魔物相手に一狩り行くとしよう!
0
お気に入りに追加
252
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~
ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。
城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。
速人は気づく。
この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ!
この世界の攻略法を俺は知っている!
そして自分のステータスを見て気づく。
そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ!
こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。
一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。
そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。
順調に強くなっていく中速人は気づく。
俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。
更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。
強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
カクヨムとアルファポリス同時掲載。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる