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第1部
第22話 トップ会談とお昼過ぎの一番搾り
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022
国を代表する王妃様と、国の命運を左右しかねない、お山に住まう一族の族長とのトップ会談は、たまたま別件で麓の村を訪れていた両者が顔を合わせたから実現したと、公式には伝えられている。
急遽持ち上がった企画のため、対外的には非公式。
場所は王族が村にいる間滞在する別荘扱いの例の家。
つまり、僕の宿泊地。
お昼前に始まったトップ会談は書記官もおかず、煩雑な手続きも美辞麗句もないアットホームな雰囲気で始まるはずだった。
「私が王妃のジュリーナである」
顎を上げて尊大に王妃様が、まずは名乗りを上げる。
この時点でもう、マウントを取りに来ています。
美しい赤い髪を束ねずフワリと広がらせた王妃様の表情は無意味に得意顔。
赤は、王妃様のトレードマーク。
髪の色とかぶるから、おつきメイドは別の色を勧めているらしいけど、本日も赤の簡易ドレス。大変よくお似合いです。
国一番の魅力的なおっぱいの上半分を大胆に露出する、深いU字ネックの胸元には、深い胸の谷間が出来上がっていて鼻血ものだった。
床を引きずるほどではないけれど裾の長い丈だというのに、大胆に足を組み、白いきれいなすねを見せていた。
長身のスラッと長い足が組まれる姿は絶品過ぎてどうしても一点に視線は集中!
ジロジロ見るな、このバカ者が。
そんな白い目で語るくらいなら、視線を奪わない格好をしてほしいです。
「うむ。妾が山のモノ、鬼の一族を束ねる族長、朱華だ」
朱華姉様も一歩も引かない。
鷹揚に頷いた朱華姉様は、一度帰宅したのか、昨日とは少し違う装いだった。
ミニの黒浴衣の布の少なさは同じだけど、裾には赤い花の意匠が散りばめられてファッショナブル。大変よく似合っています。
細い腰に巻かれている赤い帯がだらしなく、横に垂れているのもしどけなくてエロくてナイス。
裾は短く胸元がゆるく、王妃様に負けないくらいの爆乳が、ゆっさり揺れてチラチラ危ない場所まで見えている。
見た限りでは、白い肌の面積の半分以上が晒されている。
ノーブラ。多分、ノーブラ。
角度的にはやや厳しい。
だというのに、足の付根まで見えちゃうかと心配になるくらい大胆に足を組んでいた。
剥き出しのふともものむっちり感がたまらなく魅力的です。
今日一日は勃たないと宣言していたペニスがビクリと反応しちゃう。
ノーパン。多分、ノーパン。
角度的にかなりギリギリ。
足を組み替えたらきっと見える。目が血眼になってウサギ王子の異名を手に入れられそう。
美乳か秘部か、それが問題。
ウサギ側が、二兎を追う者は一兎をも得ずにはなりたくないな。
そのキョロキョロと落ち着かぬ目つきをやめよ、そう語る目をするならしっかりと下着を着用してほしい。
似た者同士め。
会談というよりはお茶会テイスト。
偉い人が少しだけ斜めに設置されたソファーに横並びで座っている、あれ。
お茶のおかわりのタイミングをアンが無表情でうかがっている接待役だし。
というかさ、というよりも!
「……」
「……」
整ったお顔の王妃様と朱華姉様が、正面から僕に無言の圧をかける。
「そこの者、名乗りをあげよ」
いやいや、2人共知っているよね?
どこまで初対面で他人行儀な体面重視の演出を続けるの?
部屋には待機しているメイドが3人。
見ざる言わざる聞かざる状態。
あとは当事者だけですけど、いったい誰に隠してるの?
当たり前だけど顔を合わしているから、王妃様の正体はバレたはず。
昨日の出来事を考えると、王妃様が知らぬ存ぜぬを貫くのは、まあ分かる。
だけど朱華姉様は隠さなくても問題なくない?
昨日の夜に僕に乳首を抓られて激しく絶頂のあと潮吹きして、そのあとお口でゴックンした破廉恥王妃に対する見下すような態度は見せない。
どれくらいの影響力があるかは不明だけど、王家の王子に跨がって気絶させるまで腰を振り続けた、淫乱族長と誹謗されるくらいなら、なかったことにしたい気持ちはお察ししますけど。
なんだこの密約を結んだみたいな結束力は。
大人の事情も過ぎるだろう。
黙り込んだ僕にイラッとしたのか、王妃様が肘掛けをカツカツと爪で叩いて音を鳴らす。
うん、パワハラチック。
「……第3王子のクロです。今回の会談の見届け役? です」
2人はうむと同時に頷いた。
なに、この茶番。
担当者は僕だけど、この対談に参加する意味は見付けられないのが正直な感想。
というか、その前に一言言わせてもらいたい。
「ところで、王妃様、朱華姉様、どうして僕だけ正座なの?」
せめて椅子に座らせてほしい。
床にぺたりと座り込んだ可哀相な男の娘を見て胸が痛んだりしないのかな?
立っているメイドズが申し訳なさそうなお顔をしているのに気づいてますか?
「ふん。椅子を並べられる立場ではないからな」
「ふむ。男は黙って床に座るがいい」
えー。
まあ、ローアングルで眺めが良くて役得だと、前向きに捉えます。
2人が赤面するくらいにジロジロ見てやる。
そんな姿は想像できないけどね!
ややぎこちなく、それでも静かに会談は開始された。
会談内容は、お山の開発に対する聞き取り調査みたいだった。
そろそろお昼の会食だな。
足が痺れて痛いです。午後の部があるなら体調不良を理由に欠席しよう。
そんな風に美女2人のやりとりを聞き流していた時だった。
「先達といえ妾は所有権を主張したりはせぬ、だが、だからといって引くわけには行かぬ!」
朱華姉様のやや憤慨した大きな声が響いて一気に緊張感が襲ってきた。
でも、さすがメイドズは無表情。
国土はあくまで王国の持ち物で、領土であるお山はあくまで賃貸物件。
たしか前世だと、居住権で厚く保護されるお話だったかな。
山を開くから住む場所を変更してほしいという提案なのかな?
てんで話を聞いていなかったから、仲裁にはいるきっかけも分からない。
「私の持ち物とは言わん、だが、留意はしてもらいたい!」
王妃様も譲歩はしている。だけど売り言葉に買い言葉だ。普段冷静なイメージがある王妃様も国を背負っているから言葉が重い。
隣国の思惑もあって本意ではなくとも譲れない一線というものがあるんだな。
2人はきつく睨み合う。一触即発。一歩も引かない。
素晴らしい! 2人とも格好いいです! ホント惚れ惚れとする光景だった。
この後どちらに軍配が上がろうとも、決してどちらも負けじゃない。
追い出されるわけではないけれど、住んでいる場所が開発されて環境破壊に悩まされるのは避けたいんだろう。朱華姉様も族長として、一族に一方的に不便を強いる訳にはいかない。
ただでさえ、子供を残せずに肩身の狭い所がある。
「しかし王妃の振る舞いは我が物顔であると言わざるをえん」
「遠慮をしていないのは、朱華殿の方ではないか?」
図星だったのか、それきり2人は口を閉ざして黙り込む。
気持ちを落ち着けるために、王妃様が足を組み替えた!
少し座る位置も調整したため、揃えた足の間がチラリ。まくれ上がったスカート部分をさりげなく手で直す姿がとってもセクシー。
残念ながら、パンチラはお預けだった。
負けずに朱華姉様も足を組み直す!
女性の脚線美のラインの滑らかさは男の娘では歯が立たない。
しかも、ふとももを隠し切れていない浴衣の前が大胆に割れ、昼間に見えてはいけない足の間の黒々としたものまでくっきり鮮やか。
組み直した足を穴が空くくらいに見つめてしまう。
「……種族の違いによる溝を埋めるのは難しい、立場を弁えよ」
「……立場の話をするとは笑止千万、王妃殿の立場こそ問題あると認識するが?」
同じ種族でも肌の色が違うだけで上手く行かない前世を慮ると、種族の違いのハードルは、途方もなく高く険しい。
「……本人に聞くのが一番だろう」
「うむ。それについては賛同ぞ」
本人? ここで第3者の登場とは驚いてしまう。
お山の所有権を争う2人の優劣を定める立場の者がいるとは思えないけど、それは前世の常識が邪魔をしているだけかも知れない。
ファンタジー的にやわらか頭に切り替えてみると合点がいく答が1つだけ浮かび上がった。
つまり、山の神様とコンタクト!?
お山の主が実在している!?
退屈でどうでもいい話だと思っていたら、一気に興味が湧いてきた!
王妃様と朱華姉様は息ぴったりで僕に視線を向ける。
まさか、僕がお山の神様とコンタクトという重要任務を課せられる展開?
「クロよ、私はお山の調査を依頼したが、嫁探しをしろとは命令していないぞ?」
はい?
「嫁探しではない、妾の嫁にしたまでだ」
はいぃ?
「嫁……そもそも女のような格好をするのが元凶というわけか」
「雄々しい格好ばかりが魅力ではない」
「……王族として、息子を嫁に出すわけにはいかん」
「だが、息子を娶るわけにもいくまいよ?」
何の話をしているの、この2人は。
会談は物別れで、午後に延長戦と決定した。
*
昼食の準備の間を利用して、休憩を取る2人が一旦退出する。
部屋数の問題で、会談の場にキッチンがあるために同時進行が不可能だったから仕方がない。
シーラとビビィがそれぞれ、各部屋にご案内。
なんでも、化粧直しも兼ねているらしい。立場がある女性って大変です。
足が痺れて動けないのでアンに手を貸してもらう。
長時間の正座が憎い。
でも、公式にアンに甘えるように抱きつけたから、これも怪我の功名だと前向きに捉えます。
「ねーアン。どうして僕の椅子を用意してくれなかったの?」
「大変申し訳ございません」
「あッ、違うよ、違うよ」
アンたちメイドの不手際みたいな言い方になってしまった。
肩を貸している状態だから、無理して頭を下げないで!
でも、良い匂い。
「あの性悪な女達が、僕に正座をさせた理由が知りたいだけ」
「……若様をどちらの席に座らせるかで揉めたのが原因でございます」
は?
そんな子供みたいな理由なの?
自分の横に座らせたいけど相手が譲らない。ならばいっそ別の場所に。
そもそもこんなくだらないことで揉める原因となった奴に椅子に座る資格はあるのか? いやない!
その時2人は、がっしり手を取り合ったらしい。
それで床に正座なのか。理不尽すぎて納得するとかしないとかそんなレベルの問題じゃなかった。
やたら結束力があると感じた理由のひとつが解明された。
「もうひとつ、王妃様達はいったい何の話し合いをしていたの?」
えーと、アンは無表情の頬を微かに赤く染めたんだけど?
少なくとも、最初は真面目なお山に関わる会談だったよね。
「若様に、どちらが寵愛を与えるかという内容でございました。張り合う2人の女の戦いが大変見所のあるものでございましたね!」
会談内容ってそうだったの!?
言葉はとっても弾んでいるけど、アンはしきたり通りに無表情。
とたんに顔が熱くなる。
「その後は、一貫して、若様の所有権をどちらを主としてどちらを副とするかに移行しまして、熱い討論が続きました。メイドの立場とは言え、アンはハラハラしてしまいました」
やめて! 僕を悶え死にさせるつもり!?
パトロンの座を争われるアーテイストみたいな扱いだった。
お山視点の会話だと思っていたら、別の会話をしていたのか。
求められるのは嬉しいけど仕事はしっかりとしていただきたいです。嫌じゃないけど。
僕が見届け役とかおかしいと思ったよ。思惑はそこから漏れ出ていたわけか。
アンはウキウキしているけど、もっとドロドロしたものだと思う。
だって肉体関係がたっぷりあるから。
知ったらきっと卒倒しちゃうね。王妃様相手だと限りなく近い母子相姦だし。
「ありがとう、アン」
足がようやく落ち着いたのでアンに支えられて立ち上がる。
アンの視線がやや下を向く。
正座状態だから目立たなかったけれど、ローアングルで美女の下半身を長時間眺めていたからペニスがこんもり。
「……若様、昼食の準備が整うまで間がありません」
そんなみっともないお姿を王妃様に見せるつもりでございますか?
こういう時、無表情って迫力あります。
はい。努力して小さくします。
「……そのような失態をお側付として見逃すわけには参りません」
ん? ん?
アンにキッチンの方に手を引かれる。
「ここでしたら、突然部屋に誰かが乱入しても影になっているから見つかりません」
あ、はい。
処理されちゃうのね。
「では、お時間も差し迫っていますので……」
前戯なんてものはなく、僕の前に屈み込んだ無表情メイドは大きく開けた口に肉棒を咥え込む。
ペニスの匂いと味に反応したのか、潤んだ目のアンがぶるりと身体を震わせる。
ギャップ萌えも甚だしい!
「ああ……む……若様の……んー、ちゅ、一日ぶりです……」
さすが搾りのプロの技巧だった。ザラついた舌が裏筋を責めているのに空気を抜いた口でバキュームしながら上唇で表面を優しく擦る。あっという間に昂ぶりは身体の震えに変わる。
すぐそこに見つかっては色々と嫌味を言われそうな2人がいるシチュエーションでの性欲処理。
ミッションみたいで興奮に拍車が掛かる。
「……んっ、ちゅる、苦いのが……出てきました……そろそろ、ですね?」
「あうっ……アン……出ちゃう!」
ものの数分。
「はいっ……お出し、ください……んぐっ、べましたっ、んむぅ、ごふっ……うぅぅ」
着替える時間なんてもちろんない。間違えて決して外に飛ばないように、アンは念を入れて射精が始まったペニスを喉まで飲みこむ。
びゅるびゅるとメイドのお口でたっぷり抜かれる。
直接メイドの胃の中に精液を流し込む快感に目の前が真っ白になる快感だった。
お昼過ぎでも一番搾り。
アンはとても満足そうなお顔だった。
国を代表する王妃様と、国の命運を左右しかねない、お山に住まう一族の族長とのトップ会談は、たまたま別件で麓の村を訪れていた両者が顔を合わせたから実現したと、公式には伝えられている。
急遽持ち上がった企画のため、対外的には非公式。
場所は王族が村にいる間滞在する別荘扱いの例の家。
つまり、僕の宿泊地。
お昼前に始まったトップ会談は書記官もおかず、煩雑な手続きも美辞麗句もないアットホームな雰囲気で始まるはずだった。
「私が王妃のジュリーナである」
顎を上げて尊大に王妃様が、まずは名乗りを上げる。
この時点でもう、マウントを取りに来ています。
美しい赤い髪を束ねずフワリと広がらせた王妃様の表情は無意味に得意顔。
赤は、王妃様のトレードマーク。
髪の色とかぶるから、おつきメイドは別の色を勧めているらしいけど、本日も赤の簡易ドレス。大変よくお似合いです。
国一番の魅力的なおっぱいの上半分を大胆に露出する、深いU字ネックの胸元には、深い胸の谷間が出来上がっていて鼻血ものだった。
床を引きずるほどではないけれど裾の長い丈だというのに、大胆に足を組み、白いきれいなすねを見せていた。
長身のスラッと長い足が組まれる姿は絶品過ぎてどうしても一点に視線は集中!
ジロジロ見るな、このバカ者が。
そんな白い目で語るくらいなら、視線を奪わない格好をしてほしいです。
「うむ。妾が山のモノ、鬼の一族を束ねる族長、朱華だ」
朱華姉様も一歩も引かない。
鷹揚に頷いた朱華姉様は、一度帰宅したのか、昨日とは少し違う装いだった。
ミニの黒浴衣の布の少なさは同じだけど、裾には赤い花の意匠が散りばめられてファッショナブル。大変よく似合っています。
細い腰に巻かれている赤い帯がだらしなく、横に垂れているのもしどけなくてエロくてナイス。
裾は短く胸元がゆるく、王妃様に負けないくらいの爆乳が、ゆっさり揺れてチラチラ危ない場所まで見えている。
見た限りでは、白い肌の面積の半分以上が晒されている。
ノーブラ。多分、ノーブラ。
角度的にはやや厳しい。
だというのに、足の付根まで見えちゃうかと心配になるくらい大胆に足を組んでいた。
剥き出しのふともものむっちり感がたまらなく魅力的です。
今日一日は勃たないと宣言していたペニスがビクリと反応しちゃう。
ノーパン。多分、ノーパン。
角度的にかなりギリギリ。
足を組み替えたらきっと見える。目が血眼になってウサギ王子の異名を手に入れられそう。
美乳か秘部か、それが問題。
ウサギ側が、二兎を追う者は一兎をも得ずにはなりたくないな。
そのキョロキョロと落ち着かぬ目つきをやめよ、そう語る目をするならしっかりと下着を着用してほしい。
似た者同士め。
会談というよりはお茶会テイスト。
偉い人が少しだけ斜めに設置されたソファーに横並びで座っている、あれ。
お茶のおかわりのタイミングをアンが無表情でうかがっている接待役だし。
というかさ、というよりも!
「……」
「……」
整ったお顔の王妃様と朱華姉様が、正面から僕に無言の圧をかける。
「そこの者、名乗りをあげよ」
いやいや、2人共知っているよね?
どこまで初対面で他人行儀な体面重視の演出を続けるの?
部屋には待機しているメイドが3人。
見ざる言わざる聞かざる状態。
あとは当事者だけですけど、いったい誰に隠してるの?
当たり前だけど顔を合わしているから、王妃様の正体はバレたはず。
昨日の出来事を考えると、王妃様が知らぬ存ぜぬを貫くのは、まあ分かる。
だけど朱華姉様は隠さなくても問題なくない?
昨日の夜に僕に乳首を抓られて激しく絶頂のあと潮吹きして、そのあとお口でゴックンした破廉恥王妃に対する見下すような態度は見せない。
どれくらいの影響力があるかは不明だけど、王家の王子に跨がって気絶させるまで腰を振り続けた、淫乱族長と誹謗されるくらいなら、なかったことにしたい気持ちはお察ししますけど。
なんだこの密約を結んだみたいな結束力は。
大人の事情も過ぎるだろう。
黙り込んだ僕にイラッとしたのか、王妃様が肘掛けをカツカツと爪で叩いて音を鳴らす。
うん、パワハラチック。
「……第3王子のクロです。今回の会談の見届け役? です」
2人はうむと同時に頷いた。
なに、この茶番。
担当者は僕だけど、この対談に参加する意味は見付けられないのが正直な感想。
というか、その前に一言言わせてもらいたい。
「ところで、王妃様、朱華姉様、どうして僕だけ正座なの?」
せめて椅子に座らせてほしい。
床にぺたりと座り込んだ可哀相な男の娘を見て胸が痛んだりしないのかな?
立っているメイドズが申し訳なさそうなお顔をしているのに気づいてますか?
「ふん。椅子を並べられる立場ではないからな」
「ふむ。男は黙って床に座るがいい」
えー。
まあ、ローアングルで眺めが良くて役得だと、前向きに捉えます。
2人が赤面するくらいにジロジロ見てやる。
そんな姿は想像できないけどね!
ややぎこちなく、それでも静かに会談は開始された。
会談内容は、お山の開発に対する聞き取り調査みたいだった。
そろそろお昼の会食だな。
足が痺れて痛いです。午後の部があるなら体調不良を理由に欠席しよう。
そんな風に美女2人のやりとりを聞き流していた時だった。
「先達といえ妾は所有権を主張したりはせぬ、だが、だからといって引くわけには行かぬ!」
朱華姉様のやや憤慨した大きな声が響いて一気に緊張感が襲ってきた。
でも、さすがメイドズは無表情。
国土はあくまで王国の持ち物で、領土であるお山はあくまで賃貸物件。
たしか前世だと、居住権で厚く保護されるお話だったかな。
山を開くから住む場所を変更してほしいという提案なのかな?
てんで話を聞いていなかったから、仲裁にはいるきっかけも分からない。
「私の持ち物とは言わん、だが、留意はしてもらいたい!」
王妃様も譲歩はしている。だけど売り言葉に買い言葉だ。普段冷静なイメージがある王妃様も国を背負っているから言葉が重い。
隣国の思惑もあって本意ではなくとも譲れない一線というものがあるんだな。
2人はきつく睨み合う。一触即発。一歩も引かない。
素晴らしい! 2人とも格好いいです! ホント惚れ惚れとする光景だった。
この後どちらに軍配が上がろうとも、決してどちらも負けじゃない。
追い出されるわけではないけれど、住んでいる場所が開発されて環境破壊に悩まされるのは避けたいんだろう。朱華姉様も族長として、一族に一方的に不便を強いる訳にはいかない。
ただでさえ、子供を残せずに肩身の狭い所がある。
「しかし王妃の振る舞いは我が物顔であると言わざるをえん」
「遠慮をしていないのは、朱華殿の方ではないか?」
図星だったのか、それきり2人は口を閉ざして黙り込む。
気持ちを落ち着けるために、王妃様が足を組み替えた!
少し座る位置も調整したため、揃えた足の間がチラリ。まくれ上がったスカート部分をさりげなく手で直す姿がとってもセクシー。
残念ながら、パンチラはお預けだった。
負けずに朱華姉様も足を組み直す!
女性の脚線美のラインの滑らかさは男の娘では歯が立たない。
しかも、ふとももを隠し切れていない浴衣の前が大胆に割れ、昼間に見えてはいけない足の間の黒々としたものまでくっきり鮮やか。
組み直した足を穴が空くくらいに見つめてしまう。
「……種族の違いによる溝を埋めるのは難しい、立場を弁えよ」
「……立場の話をするとは笑止千万、王妃殿の立場こそ問題あると認識するが?」
同じ種族でも肌の色が違うだけで上手く行かない前世を慮ると、種族の違いのハードルは、途方もなく高く険しい。
「……本人に聞くのが一番だろう」
「うむ。それについては賛同ぞ」
本人? ここで第3者の登場とは驚いてしまう。
お山の所有権を争う2人の優劣を定める立場の者がいるとは思えないけど、それは前世の常識が邪魔をしているだけかも知れない。
ファンタジー的にやわらか頭に切り替えてみると合点がいく答が1つだけ浮かび上がった。
つまり、山の神様とコンタクト!?
お山の主が実在している!?
退屈でどうでもいい話だと思っていたら、一気に興味が湧いてきた!
王妃様と朱華姉様は息ぴったりで僕に視線を向ける。
まさか、僕がお山の神様とコンタクトという重要任務を課せられる展開?
「クロよ、私はお山の調査を依頼したが、嫁探しをしろとは命令していないぞ?」
はい?
「嫁探しではない、妾の嫁にしたまでだ」
はいぃ?
「嫁……そもそも女のような格好をするのが元凶というわけか」
「雄々しい格好ばかりが魅力ではない」
「……王族として、息子を嫁に出すわけにはいかん」
「だが、息子を娶るわけにもいくまいよ?」
何の話をしているの、この2人は。
会談は物別れで、午後に延長戦と決定した。
*
昼食の準備の間を利用して、休憩を取る2人が一旦退出する。
部屋数の問題で、会談の場にキッチンがあるために同時進行が不可能だったから仕方がない。
シーラとビビィがそれぞれ、各部屋にご案内。
なんでも、化粧直しも兼ねているらしい。立場がある女性って大変です。
足が痺れて動けないのでアンに手を貸してもらう。
長時間の正座が憎い。
でも、公式にアンに甘えるように抱きつけたから、これも怪我の功名だと前向きに捉えます。
「ねーアン。どうして僕の椅子を用意してくれなかったの?」
「大変申し訳ございません」
「あッ、違うよ、違うよ」
アンたちメイドの不手際みたいな言い方になってしまった。
肩を貸している状態だから、無理して頭を下げないで!
でも、良い匂い。
「あの性悪な女達が、僕に正座をさせた理由が知りたいだけ」
「……若様をどちらの席に座らせるかで揉めたのが原因でございます」
は?
そんな子供みたいな理由なの?
自分の横に座らせたいけど相手が譲らない。ならばいっそ別の場所に。
そもそもこんなくだらないことで揉める原因となった奴に椅子に座る資格はあるのか? いやない!
その時2人は、がっしり手を取り合ったらしい。
それで床に正座なのか。理不尽すぎて納得するとかしないとかそんなレベルの問題じゃなかった。
やたら結束力があると感じた理由のひとつが解明された。
「もうひとつ、王妃様達はいったい何の話し合いをしていたの?」
えーと、アンは無表情の頬を微かに赤く染めたんだけど?
少なくとも、最初は真面目なお山に関わる会談だったよね。
「若様に、どちらが寵愛を与えるかという内容でございました。張り合う2人の女の戦いが大変見所のあるものでございましたね!」
会談内容ってそうだったの!?
言葉はとっても弾んでいるけど、アンはしきたり通りに無表情。
とたんに顔が熱くなる。
「その後は、一貫して、若様の所有権をどちらを主としてどちらを副とするかに移行しまして、熱い討論が続きました。メイドの立場とは言え、アンはハラハラしてしまいました」
やめて! 僕を悶え死にさせるつもり!?
パトロンの座を争われるアーテイストみたいな扱いだった。
お山視点の会話だと思っていたら、別の会話をしていたのか。
求められるのは嬉しいけど仕事はしっかりとしていただきたいです。嫌じゃないけど。
僕が見届け役とかおかしいと思ったよ。思惑はそこから漏れ出ていたわけか。
アンはウキウキしているけど、もっとドロドロしたものだと思う。
だって肉体関係がたっぷりあるから。
知ったらきっと卒倒しちゃうね。王妃様相手だと限りなく近い母子相姦だし。
「ありがとう、アン」
足がようやく落ち着いたのでアンに支えられて立ち上がる。
アンの視線がやや下を向く。
正座状態だから目立たなかったけれど、ローアングルで美女の下半身を長時間眺めていたからペニスがこんもり。
「……若様、昼食の準備が整うまで間がありません」
そんなみっともないお姿を王妃様に見せるつもりでございますか?
こういう時、無表情って迫力あります。
はい。努力して小さくします。
「……そのような失態をお側付として見逃すわけには参りません」
ん? ん?
アンにキッチンの方に手を引かれる。
「ここでしたら、突然部屋に誰かが乱入しても影になっているから見つかりません」
あ、はい。
処理されちゃうのね。
「では、お時間も差し迫っていますので……」
前戯なんてものはなく、僕の前に屈み込んだ無表情メイドは大きく開けた口に肉棒を咥え込む。
ペニスの匂いと味に反応したのか、潤んだ目のアンがぶるりと身体を震わせる。
ギャップ萌えも甚だしい!
「ああ……む……若様の……んー、ちゅ、一日ぶりです……」
さすが搾りのプロの技巧だった。ザラついた舌が裏筋を責めているのに空気を抜いた口でバキュームしながら上唇で表面を優しく擦る。あっという間に昂ぶりは身体の震えに変わる。
すぐそこに見つかっては色々と嫌味を言われそうな2人がいるシチュエーションでの性欲処理。
ミッションみたいで興奮に拍車が掛かる。
「……んっ、ちゅる、苦いのが……出てきました……そろそろ、ですね?」
「あうっ……アン……出ちゃう!」
ものの数分。
「はいっ……お出し、ください……んぐっ、べましたっ、んむぅ、ごふっ……うぅぅ」
着替える時間なんてもちろんない。間違えて決して外に飛ばないように、アンは念を入れて射精が始まったペニスを喉まで飲みこむ。
びゅるびゅるとメイドのお口でたっぷり抜かれる。
直接メイドの胃の中に精液を流し込む快感に目の前が真っ白になる快感だった。
お昼過ぎでも一番搾り。
アンはとても満足そうなお顔だった。
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