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第1部

第6話 王妃様の目覚め

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 006

「では、クロ様、仕上げを始めさせて頂きます」

 アンは無表情でそう告げると、横のシーラに目を向けた。
 ごくりと生つばを飲み込んでしまう緊張の一瞬だった。
 この雰囲気は注射の順番を待つ子供の気持ちそのものなんだけど?

「失礼いたします、若様」

 アンがよいしょと揃えていた僕の脚にまたがって体重をかけてくる。
 とはいえ身長は僕とどんぐりの背比べの小柄なアンだから重くない。
 ふとももにそっと手を添えバランスを取っている。

 全裸だから、僕の膝小僧には際どい足の付け根のあたりが当たっていて、しっとりとした柔肌がまとわりついている方が気になっちゃう。温かいアンの脚ともおしりとも曖昧な境界の部分が密着して否が応でも昂ってくる。

 いや待てよ? この絵面は、暴れないように脚を押さえられたということ?
 メイド印の拘束具だ。
 別の意味で昂ってきます。

「若様、私が手を握らせていただきます」

 ビビィが王妃様とは反対側に横座りになって両手でそっと手を握ってきた。
 反射的に強く握ってしまう。ここで安心させようと微笑むメイドは当家にはいない。
 うん、無表情。

 絶対、仕込みだ! 平常心だった僕の心をかき乱す仕掛けだ。
 初めての歯医者さんで抜歯寸前の緊張感が漂って背中に嫌な汗が流れた気がする。

「し、失礼いたします、クロ様」

 見上げると、ぷるぷると震えるシーラが横に立っていた。
 きれいな足の先には付け根があって、清楚なブラウンの薄い恥毛が生えるドテ高な股関が見える。
 その上はおっぱいが邪魔をしてシーラのお顔は見られない。見えなくても表情が予想できる。

 震える脚が持ち上げられて、角度的に間の神秘なクレヴァスが一瞬見える。
 そこはきれいに手入れがされていてツルツルだった。
 くちゅりと糸をひくような音がしたのは気のせいなのかな?
 真剣な無表情だから判別不能。

 シーラは、添い寝をする王妃様と僕の間に脚を入れ、大胆に僕にまたがるとゆっくりと腰を落としていった。

 膝立ちになってふうと緊張気味の息を吐く。
 温かいふとももで腰をきゅっと締められる。
 いわゆる騎乗位5秒前。

 その下には杭みたいに突き立てられた元気いっぱいの愚息が穴を狙ってひくついていた。

 え? もしかして? いわゆる女性の穴を使って壺洗い的なお清め?
 そんなはしたない高等テクニックがこの世界に存在したって初耳なんですけど。

 つまりこの場で脱童貞?
 王妃様の目の前で、僕は男になっちゃうの?

 ダメダメダメ!
 初体験を母親代わりの前でなんてトラウマ一直線だし、一線を越えてセックスしちゃうとシーラはその時点で傷物決定。中古品。
 メイド業を卒業した後のお嫁の貰い手のグレードはうんと下がる。脂ぎった中年のおっさんとかおじいちゃんの後添えとかになっちゃうよ!

「だめだよ、シーラ。僕との約束があるでしょ?」
「若様、申し訳ないですが、動かず、じっとなさっていて下さい」

 身動ぎするとアンの声が飛んできた。
 緊張しているのか真剣な無表情のシーラには僕の声は届いていなかった。

「クロ、気をしっかり持つがいい」

 ジュリーナ母様が、そっと気遣うように大胆におっぱいを押し付けてくる。
 違うんです。
 怖いとか恐怖とかとは色が違う感情なんです。

「ほれ、お前の大好きな乳だ」
「怖いです! ジュリーナ母様!」
「仕方のない奴め」

 シーラの将来を思う気持ちとか理性はともかく、第3王子はチャンスは逃さないで有名です。
 ふかふかおっぱいの下に手を差し込むとしっとりと湿ったお肌の感触が伝わってきた。
 うほほ。おっぱいに顔が埋まる。手が歓喜で震える。

 その間に、シーラは腰をさらに落としてペニスと神秘の泉が湧き出る場所が密着した。
 身体は小刻みに震えているけど無表情で。なんていうか躊躇がないなぁ。

 若草のがきれいに揃えられた股間の底にペニスが当たる。
 熱い。ぬるぬるした感触をペニス先っぽが捉えると、ぞくりと背筋に電気が走るような気持ちよさが駆け抜けた。粘膜ひとつで王族を手玉に取るとか、清楚な雰囲気でもシーラも女子だ。

 大胆にペニスを握りポジションを直すシーラの動きを見ていると、途端に気になりはじめた。

「シーラはセックス経験者なの?」
「はい? いえ、ありません、クロ様。処女でございます」

 無表情で返された。こてんと首を傾げる姿はチャーミングだけど、何を当たり前のことを聞かれたのか分かりませんという態度だった。

 なるほど。この異世界、男性経験の有無の問いかけには、恥ずかしいと思う気持ちはワンセットじゃないらしい。膜の有無は誇るでもなく貶すものでもないみたいだな。

「何をバカな事を聞いておるのだ? 清めの儀式をすると言うておるやつが乙女以外でなかろうが」

 とは言いますけど王妃様。
 え? というか状況が飲み込めない。
 処女がお清めの条件って何? 壺洗いしちゃうと処女じゃなくなっちゃいますよ?

「若様、あまり動かないでください。誤って入ってしまうとお清めが台無しです」

 え? 挿入NG? どういうこと!?

 シーラの腰がゆっくりと落とされた。
 にちゃりと言う音がしてペニスに圧がかかる。
 恐る恐る確認すると、おへその向こうでシーラの股間に押しつぶされたペニスの鈴口にぷっくりと我慢汁が浮いていた。

 割れ目が割れて、体勢的に見えないけれど、朱色の粘膜がペニスの裏側に張り付いている。
 シーラの身体の震えに合わせて陰唇が絡みつき吸盤みたいに吸い付いてきた。
 なにこの女体の神秘。ぞくぞくする。

「お清めします」

 ゆっくりと腰がみだらに前後に動く。ぷちゅりと音がして清楚な割れ目が淫らに擦られる。
 ゆっさりと併せておっぱいがふるふる揺れて、中に水でも入っているように波打った。

 粘膜の摩擦がペニスを刺激するこの動きはどう見ても素股でした。
 ジュリーナ母様を見上げると、優しく頭が撫でられる。

「なんだ、怖いのか?」

 ふるふると首を振る。
 王妃様が何を不埒なことをやっているのだとか叫ばないから、シーラのやり方が間違っているわけではないみたい。つまり、これが仕上げのお清め? 正しい手順。

 シーラは無表情で腰を振り、にちゃにちゃと音を立ててペニスの裏筋を、処女地で丁寧に擦り上げる。

「……くっ……ンッ……」

 さすがに無反応は演じられない。
 敏感な粘膜と敏感な突起がペニスで擦られているから、シーラの息遣いも、どうしても漏れてしまう声も甘くなる。

 時折弱いところにあたるたびにビクッと身体が震える女体を下から見上げるけど、どこか現実感が薄い感じだった。

 シーラはバランスを取るために僕の胸に手をついているから、おっぱいが寄せられて谷間がすごい。ふくらみには玉のような汗が浮く。
 身体を張った奉仕というのはとにかく重労働。

 適度な粘つきの液体が滑ってとても気持がいい。シーラの割れ目が押し付けられたペニスは真っ赤だ。腰が前に来ると隠れてしまい、下がるとべとついた白っぽいシーラの体液が糸を引く。
 割れ目がぷっくりと広がってWの字みたいな形になってる。

 ペニスが溝で擦られるたびに我慢汁がお腹につつっと落ちる。
 敏感な裏筋をくちゅりくちゅりと卑猥な音を立て気持ちよくする。

 ペニスが受ける快感は半分くらい、あとは精神的な心地よさ。
 だって、処女が無表情で僕にまたがり、大事な場所を使って汚いペニスを清めるために腰を振っているのだから。

「あう……はうっ……」

 仰向けになった僕の横では寝釈迦状態の王妃様がニヤニヤしていた。

 どういうこと!?

「ジュリーナ母様、これがお清めなの? 僕を担いでいるんじゃないの?」
「なにを言う。神聖な処女膜での擦り上げは最高のお清めなのだぞ? お山に入る際に行う古い文献に記されている正式な手順だ」

 え? なにそれ、そんなに一般的な行為なの!?
 知らないほうが常識外れだと、非常識なことを諭された。
 ただの素股だよね? 処女膜って擦り上げられる位置にないよね?

 その文献はきっと春画だよ。興味深いので今度じっくり読ませてもらおう。

「ふふ、どうした怖いのか? 母のおっぱいに触れることを許したぞ?」

 怖いんじゃなくて、エロくて気持ちいいんです。
 ねっとりと蜜が絡む粘膜でペニスを擦られる快感は他の場所では味わえない独特の性感だから。

 女子の初体験は怖いとか聞くから、王妃様の視線では息子が初体験に身体を震わせている風に見えるのかも。疑似だけど。

 散々脅されたけど気が抜けた。せっかくだから精々しっかり楽しませていただきましょう。
 ふにふにと、心地よく反発してくる王妃様の豊満な美乳を揉む。
 口元にあった乳首を口に含む。ちゅうちゅうと吸い付いてみる。
 甘い乳首の味に王妃様の汗の味が混じって滾る。

「ん……こうしていると、まるで幼子だな」

 兄様と姉様を育てた王妃様だけど、高貴な身分だから授乳は乳母役に任せたのかも。
 乳首から返ってくる感触は繊細で色素の沈着もないから多分正解。

「ふふ、くすぐったいぞ、クロ」

 つまり、乳首を吸われることに慣れていない。
 だけど素直に甘えてくる僕の態度が琴線に触れたのか、王妃様はご機嫌だった。
 凜々しい顔がふにゃりと緩み、頬が赤くなっていた。

「あっ……クロ様……すごく、固くなってきました……押し返してきますっ」

 大興奮の状況だもん。仕方がない。

 シーラの腰の前後の振りが早くなる。忙しなくペニスをこすり湧き出た蜜で覆っていく。
 それに合わせて僕の腰も浮き上がってくる。もっと突き上げたい、もっと突き上げて間違ってシーラの中に突き刺したい。
 気が付くとビビィの手をしっかりと握りしめていた。

 処女膜で擦られてペニスが悲鳴を上げる。
 もう、出ちゃう……。痛いくらいの気持ちよさでびくびくと身体が跳ねる。

「ク、クロ……そんなに、強く吸うな……ん、母の乳が取れてしまう、ん、ではないか」
「ふわっ、ひもちいいい!」

 ぴゅっと精液が噴き出す。
 シーラの腰の動きに合わせて、さらにがびゅうと飛び出す。
 お腹に白い線が描かれる。

 出てるのにさらに気持ちよくなるようにとシーラの割れ目で擦られて、2度目の射精の快感の山が来た。

「んはぁっ!」

 びゅるっとまた出る。
 だらしなく声が漏れる。もう、王妃様に見られているとか関係ない。
 気持ちよさで頭が真っ白だから。

 精液を飛ばした腰の甘い疼きに耐えきれなくて、思わず、口の中で転がしていた王妃様の乳首を噛んでしまう。

「つッ、ん……ひゃんッ……あっ、ああッ」

 びくびくっと王妃様は身体を小さく跳ねさせると、小刻みに身体を痙攣させた。

「え?」

 なにいまの? 鼻にかかった感じたような女性っぽい喘ぎ声というか嬌声は?
 それで気づく。いつの間にか王妃様の乳輪に歯を立てていた。

「あ……ごめんなさい、ジュリーナ母様」

 眉間に皺を寄せて苦しげに呻く王妃様はキツく目を閉じて口をだらしなく開けていた。
 色っぽくくしゃみを我慢するようなお顔。

「……母様?」
「あっ……ひっ、だめっ」

 ぶしゃっと王妃様の閉じられた足の間から音がして、飛沫が飛んだ。
 僕の頭を抱きかかえたまま、王妃様はそのまま体を痙攣させる。
 硬直したまま裸体をピンと伸ばし、ゆっくりと弛緩していく。

 そのままぐたりとマットに沈みこんだ。
 凹凸の激しい女体はひくひくと名残惜しそうに小刻みに痙攣を繰り返していた。
 触れている肌が物凄く熱くなり、発汗してヌルヌルになっている。

「お、王妃様? お気を確かに……」

 シーラも呆然。
 アンも目をパチクリ。

 えーと、これって、つまり?
 状況的に考えて、マッサージで体が火照り、息子に乳首を舐められて高まって、不意に噛まれた衝撃で、潮吹きしちゃうくらいの性的な絶頂を迎えちゃったという事なの?

「……畏れ多いことですけど、王妃様は、気をおやりになったみたいですね」

 ビビィが無表情でそう告げた。
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