上 下
163 / 177

163. ヨナン、ついに成し遂げる

しおりを挟む
 
 結局、アレキサンダー君は、国王代理のルイ王子の反対を押し切って、サラス帝国に宣戦布告してしまった。

 俺は、アレキサンダー君に命令されて、巨大プロジェクターを製作し、サラス帝国王都の人通りが多い場所に設置してやり、カララム王国学園で起こった、アレキサンダー君とアスカのやり取りの動画を流し、カララム王国の正当性を示してやったのだ。

 そして、その後、アスカの濡れ場場面のR18の動画を流す事も忘れない。
 チビッ子には、目の毒だが、アスカの悪女ぶりをサラス国民に知らしめる事も重要な事なのである。

 まさか、自分の国の国王が悪女に騙されてたと知ったら、国民は、王家に辟易して、内側からサラス帝国は崩壊していくかもしれないし。

 で、案の定、サラス帝国ではカララム王国との戦争中でありながら、内戦が起こってしまったのだ。

『ご主人様、凄い有り様ですね……』

「これも全て、アスカのせいだな……」

『アスカが、完全に、ご主人様の凄さを見誤って起こった悲劇ですね!』

「で、トップバリュー元男爵の居場所は掴めてるんだろうな?」

『はい! ハヤブサさんが、もう、調べあげてますから!
 現在、元トップバリュー男爵は、アスカの魅了の力を利用して、サラス帝国の宰相に収まってるようでした!』

「すげえな……こんな短期間で、アスカはサラス帝国を、本当に自分のものにしてたんだな」

『アスカにも、それぐらいの力は有るという事です!
 だけれども、ご主人様の力と比べちゃうと、全く大した事ないんですけど!』

「で、今、トップバリューの野郎は何処に居るんだ?」

『はい。娘のアスカのせいで、戦争になってしまい、国中の国民に責められて、サラス帝国中を逃げ回ってるようですね!』

「自業自得だな」

『で、現在は、海を越えて、魔王国に亡命しようと画策しようとしてる所ですね!
 でもって、最低な事に、魔王への貢ぎ物として、若い綺麗な女を集めてるみたいです!』

「本当に、トップバリュー元男爵って、最低な男だな……」

『あの男の事を、多分、性獣と言うのでしょう。
 ハヤブサさんの報告だと、四六時中攫ってきた女の子を犯〇捲ってるみたいですし!』

「アイツ、ナナだけじゃ飽き足らず、そんな酷い事ばかりしてるのかよ!」

『もう、完全にS〇X依存性というか、犯〇魔です!
 アスカがS〇X大好きなのも、きっと、トップバリュー元男爵に似たのでしょう!
 あの人も、気に入ったイケメンを見つけると、直ぐに魅了を使ってS〇Xしまくりますし!』

 そんな話をしつつ、鑑定スキルは、元トップバリュー男爵が潜伏してる屋敷まで、ヨナンを案内する。

 そこには、ハヤブサを隊長とする、グラスホッパー商会の忍者部隊が待ち構えていた。

 ハヤブサ隊長によると、もう、既に、外に見張ってた元トップバリュー男爵の部下は片付けておいてくれたらしい。

 てな感じで、俺は、その辺に落ちてた小枝を拾い、元トップバリュー男爵が潜伏してるという屋敷に潜入する。

『なんか、とてもイカ臭いですね……』

「お前、嗅覚もあるのかよ?」

『ワインのテースティングも出来るから、当然ですよ!』

 鑑定スキルが、鼻高々に胸を張る。

「なんか、嫌な感じがするな……」

 俺は、護衛と思われる敵を倒しながら、どう考えても、一番イカ臭い部屋の扉の前まで来る。

『ここに居ますね。なんか、ハァハァ言ってる男の声が聞こえてきますし……』

「女の喘ぎ声も聞こてくるな……」

『とっとと、トップバリュー男爵のオチンチン切ってしまいましょ!
 トップバリュー男爵は、女の敵です!』

 鑑定スキルは、珍しく憤っている。

「ああ。とっとと済ます。トップバリュー男爵のチ〇コなど、1秒でも生えてたら駄目だ!」

 そして、俺は木刀に持ち替えて、超スローモーションの中、扉をぶち破り、合体してるトップバリュー男爵と、アヘ顔の女を引き離し、勃起してビンビンになってる、トップバリュー男爵のチ〇コを切り落としてやった。

 その間、僅か1秒。

 木刀を魔法の鞄の中にしまうと、トップバリュー男爵のナニがあった場所から、噴水のように血が飛び散る。

「「キャー!」」

 アヘ顔の合体してた女や、その辺に転がってた女が、悲鳴をあげる。

『ご主人様、コレ、薬使ってますよ……』

 鑑定スキルが、冷静に、俺に報告してくる。

「ああ。見れば分かる」

 居る女、居る女が朦朧としてるし、アヘアヘ言ってるし……
 ナナも、トップバリュー男爵に、性〇隷にされてた時も、こんなだったし……

 トップバリュー男爵のチ〇コを斬り落として、俺のザマーは終わりにしようと思ってたのだが、
 無性にムシャクシャして、いつの間にか、もう一度木刀を取り出し、気付いた時には、トップバリュー男爵を脳天から、真っ二つに斬り裂いてしまっていたのだった。

「お前……誰……」

 この周回のトップバリューは、俺の事を見た事無いので、本当に、誰?といった感じだろう。

「俺は、お前に酷い目にあわされた兄ちゃんだよ」

「そ……そうか……」

 何故か、トップバリュー男爵は、納得して死んでしまった。

「うわぁぁぁーー!!助けてーー!」

 気が狂ったように泣き叫ぶ者。
 死んだトップバリュー男爵を見て、ヘラヘラ笑う者。
 真っ二つになった、トップバリューをボコボコに殴り続ける者。
 いつまでも、カクカク腰を振ってる者。
 自慰行為を止められ無い者。

『ご主人様、この女の人達、どうするんですか?』

「どうするって、みんなトップバリュー男爵の被害者だろ?
 そんなの保護するに決まってるだろ?」

『みんなイヤらしい薬の中毒者ですよ。この薬の中毒者になっちゃうと、S〇X中毒になる恐ろしい薬で、飲み続けないと、体が壊れるまで腰を振り続けてしまう恐ろしい薬なんです!』

「そんなの俺が新しい薬を作ればいいだろ!」

『どうでしょう。まあ、S〇X衝動をある程度押え込む薬なら作れると思いますけど、流石のご主人様でも、それが限界だと思います』

 てな訳で、俺は、鑑定スキルに新薬のレシピを教えてもらい、速攻で作って、女達に飲ませたのだった。

 でもって、鑑定で調べて、トップバリュー男爵に攫わて、ヤリまくられてた女子は保護し、金を貰ってトップバリュー男爵に従ってた者には、これからどうするか聞き、本当のトップバリュー男爵の女は、ナルナー街道にある股旅の宿屋で雇ってもらう事にした。

 多分、トップバリュー男爵の女は、S〇X依存性の女ばかりだから、男とヤリまくれるのは、嬉しいだろうと思うしね!

 そんな感じで、ついに俺は、トップバリュー男爵のチ〇コを切り落とすという、長年のザマーミッションを完結させたのである。
しおりを挟む
感想 191

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした

桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。

処理中です...