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261. 性神

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「皆さん! もう少しですよ!」

 修行から6日目、俺達は遂に1800階層ボス部屋30メートル手前に到達した。
 ここまで来るまで、全く寝てもいないし、休憩もしていない。

 ただ、姫の回復魔法だけでここまできたのだ。

 全身タコ侍ジェネラルの返り血を浴び、俺の真っ白なマントが真っ赤に染まってしまっている。

 俺達パーティーの陣容は前に進む為の推進役として前衛に姫とブリトニーを置き、真ん中でアマイモンが指示をだし、後ろからも襲ってくる敵を撃退というか、ブロックする為に俺とアンちゃんとペロが後衛という陣容だ。

「姫様の回復魔法で、体は回復するけど、お腹はペコペコなのね!
 早く、ボス部屋に到着するのニャ!」

 ブリトニーが、ブーたれながらも、タコ侍ジェネラルを倒していく。

 ブリトニーも最初の内は、1匹倒すのに5分程度の時間がかかっていたのだが、今では2分程で倒すの事ができるようになっている。

 姫もかなり腕を上げている。
 ブリトニーはスピードで押し切るタイプなのだが、姫は完全にカウンタータイプだ。

 姫はまだ3歳児なので、懐に飛び込むにはリーチが足りない。
 タコ侍の攻撃を紙一重で躱したり、いなした瞬間に腕を斬り落としていく。
 そして、ある程度腕を斬り落として、タコ侍のガードが甘くなった所で、懐に一瞬で飛び込み『ジゲン流一撃必殺』で、敵を絶命させる。

 姫の剣は、繊細でありながら大胆。
 俺が目指していた剣術を、真似をして、いつの間にか完成形にまで持っていってしまったのだ。

 そして俺はというと、この修行で、何とか1匹だけタコ侍ジェネラルを倒す事に成功した。
 しかし、俺1人では絶対にS10下位レベルのタコ侍ジェネラルは絶対に倒す事はできない。
 アンちゃんとペロにアシストしてもらいながら、一日かけてやっと1匹倒せたのだった。

 スパン! スパン! スパパパパーン!!

「おりゃあー! 一丁上がりなのニャ!」

 ブリトニーは、ラスト1匹を瞬殺で斬り倒し、タコ侍ロードが8匹待ち構えているという、ボス部屋の扉に手をかけた。

「ブリトニーさん! ボス部屋には明日行きましょうか!
 1週間、何もお腹に入れてないのでお腹が空いているでしょう!」

 アマイモンが、突然有り得ない提案をしてきた。

「ここで帰ったら、また明日はスタート位置に戻るのか?」

 俺達はアマイモンに、何度か休憩したいと直訴したのだが、休憩したら振り出しに戻って最初のスタート場所からやり直しと言われたので、結局、6日間休憩せずに、やっとの事、ボス部屋に辿り着いたのだ。

「まさか、明日はボス部屋からですよ!
 流石に、私もそこまで悪魔ではないですから!」

「どこから見ても悪魔なのね!」

 ブリトニーが、反射的にアマイモンに突っ込みをいれる。
 多分、悪魔鉄板の悪魔ギャグなのだろう。
 俺は敢えて流したが、ブリトニーしっかり拾ったようだ。

「今夜はハッスルしないで、しっかりと体を休めて下さいね!」

 アマイモンは忘れずに、俺達に釘を刺した。

「分かっているさ」

「サイト君、それで今日はどこで泊まるの?」

 アンちゃんが心配そうに、俺の顔を伺いながら聞いてくる。
 また『妖精のあくび亭本店』で泊まると言ったら、止める気なのだろう。

「そうだな……今日は、アジトで泊まろうか。
『妖精のあくび亭本店』に行くと、ハッスルし過ぎて、今日も眠れなくなってしまうからな」

「今日は、流石に寝たいのニャ」

「私もアジトがいいのです!」

「そしたら、今日はアジトで泊まるか!
 取り敢えず、返り血を落とす為に大浴場に行くぞ!」

「ハイなのです!」

「ハイニャ!」

「了解!」

「ワン! ワン! ワン!」

 大浴場に移動すると、デーモンメイドが服を脱がしてくれる。
 まだ、メリル達はアスモデウスと修行中のようだ。
 それにしても、アジトのデーモンメイドは皆、俺好みだ。

 ゴキ男爵が俺好みに生み出しているので当たり前なのだが、約一週間も禁欲生活していたので、思わず襲いたくなってしまう。

 ここに姫がいなければ、犯してしまっている所だ。

 そう、俺は姫の保護者なのだ。

 姫に大人の性行為を見せる訳にはいかない。

「マスター! マスターのオチンチンが、大きくなっているのです!
 マスターはそのメイドさんも好きなのですか?」

「ウム、好きだな!
 俺はゴトウ族の者は、全員好きだ!
 勿論、その中でも姫が1番好きだぞ!」

 俺は取り敢えず、姫の頭をモフモフの撫でておく。
 姫は、取り敢えず頭を撫でておけば、機嫌が直るのだ。

「私もゴトウ族の家族は好きだし、マスターが1番大好きです!」

「ハッハッハッハッ! そうか、そうか!」

 俺は服を脱ぎ終わった姫をお姫様抱っこして浴槽の前まで歩き、自分と姫にかけ湯をし、お風呂に浸かる。

「いい湯だな!」

「ハイなのです!」

「ダメです! ブリトニー様!
 私はまだ、仕事があります!」

 声がする方を見ると、ブリトニーがお風呂係の俺好みのデーモンメイドを脱がし、無理矢理、洗い場に押し倒している。

「お前は、私好みなのニャ!
 大人しく私に洗われるのね!」

 またブリトニーの性癖がでてしまったようだ。
 ブリトニーの趣味は、美少女をボディー洗いする事なのだ。

 いつもはアンちゃんをボディー洗いして満足しているのだが、今回は1週間の禁欲生活によって爆発してしまったようである。

「アッ! ダメです!
 ブリトニー様! そんな所にももを押し込んだら! アッ!!」

 デーモンメイドはブリトニーに無理矢理お股にももを押し込まれて、感じてしまったようだ。

「私にかかれば、いやいや言うのも一瞬なのね!
 直ぐに私無しでは、生きられない体にしてあげるのニャ!」

「アッアッアッアッ!
 イクイクイク、凄いです!
 ブリトニー様!
 アッアッアッアッあぁぁぁぁぁダメですぅ……………イッちゃいますあぁぁぁぁぁ………」

 ビクッ! ビクッ! ビクッ! ビクッ!
 ビクッ! ビクッ!

 ブリトニーは、僅か1分でデーモンメイドをイカせてしまった。

 俺は少し気になり、ブリトニーのステータスを見てみる。

 ギルド『犬の尻尾』
 ブリトニー·ゴトウ·ロマンチック
 性神Lv.2、魔王lv.50、剣帝lv.38、拳帝lv.18、大賢者lv.60

 せ……性神だと!!
 しかも、性奴隷のジョブが消えている……

 どうやらブリトニーは、いつの間にか性奴隷ジョブをカンストして、『性神』にジョブチェンジしてしまっていたようだ……

 どうりで最近、俺の言う事を全く聞かなくなっていた筈だな……
 ブリトニーは俺の性奴隷ではなくなっていたのだから、当然と言えば当然なのか……

 俺は最近のブリトニーの行動を思いだし、妙に納得するのだった。
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