189 / 286
189. ブリトニーの本気
しおりを挟む「ゴトウさん! 凄いですね!
SSSS級と5S級のフロアーボス達を全員2太刀で倒してしまうなんて!
フロアーボス達は、ゴトウさんに睨まれた途端、動きが止まっていましたもんね!」
『三日月旅団』魔法剣士ララ·ムーンが、興奮して喋りかけてくる。
「ハハハハ、大した事ないですよ!」
「ゴトウ君! 凄かったよぉ!
ゴトウ君は、だだのロリコン変態大魔王ではなかったのね!
アンちゃんが惚れちゃうのも、解る気がするかなぁ!」
エリスさんも、キッチリ2メートル離れたまま、興奮気味に話しかけてくれる。
どんなに、興奮していたとしても、2メートルの距離は必ず守るようだ。
「ハイハイ、もういいかな。
ゴトウ·サイトの本当の実力も解った事だし、特訓を始めるよ」
シャンティーが、俺に対して何かトゲがある言い方をしながら、仕切り出す。
「まずは『三日月旅団』、アンタ達は、5S未攻略ダンジョンを攻略するには、まだまだ個人スキルが足りなすぎるね。
ミカサ! アンタは魔素総量を増やすのと、1矢、1矢の破壊力を上げる事!
1本、1本の矢の魔素の練りが全然甘いのよ!
それから、弓矢を放つ時、矢を回転させながら放ちなさい!
ララは、斬撃波を放ち過ぎない!
あんな戦い方してたら、魔素がいくらあっても足りないわ!
モモは、カンガルーに戦わせるだけじゃなくて、もっと自分自身でも戦いなさい!
そのテイマーの鞭は飾りなの!
ザーマン、アンタは攻撃魔法ばかり無闇矢鱈に使い過ぎない。
アンタは、大賢者なんでしょ?
支援魔法は使えないの?
もっと、効率良く戦いなさい!
シルマン、アンタはもっと強くなりなさい!」
シャンティーが、『三日月旅団』のメンバー、一人一人にダメ出しをする。
「返事は!」
「ハイ!!」
『三日月旅団』のメンバーが、まるで軍隊の兵隊みたいに横一列に整列し、直立不動で揃って返事をする。
「宜しい。そうね、それじゃあ取り敢えず、今、私が言った事を頭に入れて、猫耳娘と試合をしてみなさい!」
「ハイ!!」
『三日月旅団』のメンバーが、再び返事をする。
「あのぉー、シャンティーの姉御、試合ってどの程度まで、やってもいいのニャ?」
ブリトニーは、シャンティーさんに質問する。
ブリトニーがシャンティーさんに敬語なのは、初めて会った時、自分の攻撃を全て反射され、半殺しにされたからだ。
「徹底的にやって頂戴!」
「殺してしまって良いのニャ?」
「勿論! では、時間が勿体ないので、始めましょうか」
「いいニャ! それじゃあ、本気を出すニャ!」
「それでは、始め!!」
シャンティーさんが始めの合図をかける。
結果として『三日月旅団』は、ブリトニーに何もできないまま、一瞬で瞬殺されてしまった。
「これじゃあ、特訓にならないわね……
猫耳娘、アンタ一体何者なの?
今の時点で、最強の一角に、片足突っ込んでいると思うわよ」
メリル達が現れて、また『三日月旅団』の人達に、姫印のポーションを振りかけて生き返らせる。
今回、『三日月旅団』の人達は、いつ自分達が殺されたのかも解らなかっただろう。
それ程、ブリトニーは早かったのだ。
シャンティーさんの始めの合図の2秒後には、『三日月旅団』のメンバー全員を、輪切りにしていたのだ。
今回は、珍しく刀を使ったのか、刀を振って血糊を払っていた。
俺には、何が起こったのか全く見えなかった。
ただ、ブリトニーが血のついた刀を払って鞘にしまう所しか見えなかったのだ。
やはり、ブリトニーは次元が違う。
「『三日月旅団』は自分達の実力が解ったわね。
アンタ達は、猫耳娘1人に手も足も出ない程度の実力よ!
やはり、個人スキルを鍛えるしかないわ!
ミカサとザーマン、今すぐに最大魔法を連発し魔素を使い切りなさい。使い切ったら、30分休憩し、少し魔素が回復したら、ミカサは魔素で1本の弓矢を、ザーマンは拳程の大きさの火球を体中にある全ての魔素を練り込んで造りなさい。
『魔素を体の中から無くす』『矢と火球を、極限まで魔素を練り込んで造る』と、いう行為を、18:00までひたすら続けるように!
体の魔素が全くなくなると、倦怠感や自殺願望が襲ってくると思うけど、魔素総量を強制的に劇的に増やすには、体の魔素を完全に0にする事以外に方法はないわ!
ララとモモとシルマンは、ダンジョンに籠るわよ!
ララは斬撃波を使わない。
モモはカンガルーを使わないで、鞭だけで戦う。
シルマンは、ただ、たくさん戦う。
いくらでも、生き返らせて上げるから死ぬ気で戦うのよ!」
シャンティーさんは、そう言うとララとモモ、シルマンを連れてダンジョンの中に消えていってしまった。
ミカサとザーマンは、どデカい魔法を連発して、魔素を使い果たしたみたいだ。
「死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい」
「神よお許し下さい。私は大賢者の身でありながら、性欲に溺れてしまいました。お許し下さい。お許し下さい」
ミカサとザーマンは魔素を使い果たし、倦怠感と自殺願望に襲われているようだ。
「メリル、一応、コイツら自殺しないように見張っといてくれる」
「ハッ! サイト様、かしこまりました!」
メリルは片膝を付いて、頭を下げる。
「で、俺達は、どうする?
シャンティーさん達、どっかに行っちゃったし」
俺的には、エリスさんがどこかに行った時点で、既にヤル気が無くなってしまったのだった。
10
お気に入りに追加
2,621
あなたにおすすめの小説
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜【毎日更新】
墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。
主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。
異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……?
召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。
明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし〜
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
クラスで一人だけ男子な僕のズボンが盗まれたので仕方無くチ○ポ丸出しで居たら何故か女子がたくさん集まって来た
pelonsan
恋愛
ここは私立嵐爛学校(しりつらんらんがっこう)、略して乱交、もとい嵐校(らんこう) ━━。
僕の名前は 竿乃 玉之介(さおの たまのすけ)。
昨日この嵐校に転校してきた至極普通の二年生。
去年まで女子校だったらしくクラスメイトが女子ばかりで不安だったんだけど、皆優しく迎えてくれて ほっとしていた矢先の翌日……
※表紙画像は自由使用可能なAI画像生成サイトで制作したものを加工しました。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる