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58. カモーン

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「マスター!
 回復魔法をかけましょうか?」

「いやいい」

 姫が、俺の赤く膨れたほっぺに回復魔法をかけようとしてくれたのだが、アンちゃんに怒られた余韻に浸っていた為、断った。
 それにしても、いつもだったら姫が、アンちゃんに対して殺気を発して殺す勢いで怒りそうなのだが、今回は全く怒っているようには見えない。

 何でだ?

「姫。大丈夫か?」

「何ですか?」

「いつもだったら、アンちゃんに対して怒る所だろ?」

「怒った方が良かったのですか?」

「いや…当然怒らなくていいが」

「マスターのオチンチンがビンビンにそり返っていたので、アンさんの鉄拳が気持ち良かったのだと思ったのです。
 マスターはいつもアンさんに怒られる度に光悦した表情になり、いつもオチンチンが大きくなってビンビンに反り返えるので、アンさんの鉄拳はマスターにとってはむしろご褒美なのでは?
 と、思っていたのです」

「サ……サイト君……
 まさか、それほどの変態だったの……
 大丈夫だよ!
 僕がサイト君の性奴隷として、必ずマトモな人間に公正させてあげるから!
 ご主人様が変態だと、僕も恥ずかしいからね!」

「ご主人様は、始まりの魔女のお弟子様なので、ロリコンでM気質の変態野郎なのニャ!」

 ブリトニーの始まりの魔女の認識が、どんどんおかしな事になっていく。

 それはそうと、奴隷に変態扱いされるご主人様というのはどうなのだ……
 最近、姫にまで変態だと思われている気がする。

 否定したい所だが、アンちゃんに怒られると興奮するのは事実だし、ロリコンなのも事実なので、どうする事もできない。

 アンちゃん怒られて勃起するのは、俺にとってはもはや生理現象だ。
 自分では止める事はできない。
 そう姫のオナニーと同じなのだ!
 と、勝手に開き直って納得した。

「ご主人様!  早くお風呂に入って、牛魔王をサクッとやっつけに行くのニャ!」

 ブリトニーはそう言いながら、メイド服をどんどん脱いでいく。

 自由だ……ブリトニーさんは本当に自由だ……好きな事を好きな時に勝手に始めてしまう。
 普通、奴隷はご主人様の命令を聞いてから動きだすのではないのか……

「ああ…そうだったな。
 姫、コッチに来い!
 俺がメイド服を脱がしてやる」

「ハイなのです!」

 姫はいつものように、エルフ族特有の尖った耳まで真っ赤にして、俺の目の前に移動してきた。
 手際よく、姫をカボチャパンツだけ残して裸にしていく。
 姫はカボチャパンツを買ったランジェリーショップで、アンちゃんに体にフィット魔法をその場でかけてもらい、履いて帰ってきたのだ。

 上半身裸の幼女が、可愛いいカボチャパンツを履いて上目遣いで俺の目を見てくる。

 なんて可愛いいんだ!
 天使だ! 姫は間違いなく天使だ!
 息子がムクムクと盛り上がってくる。

「マスター! カボチャパンツ気に入ってくれたのですね!」

「エッ…何で解ったんだ?」
 姫は俺の事が好きすぎて、遂に俺の心の中まで読めるようになってしまったのか?

「マスターのオチンチンが大きくなったのです!
 マスターの気持ちはオチンチンを見ればすぐにわかるのです!
 私は、マスターのオチンチンを大きくする為に頑張るのです!」

「そ…そうか……」

 教育上余り良くはないとは思うのだが、ご主人様を喜ばせる事が奴隷の務めだとブリトニーが言っていたので、姫が俺のオチンチンを大きくさせる為に頑張る行為は、この世界では正しい事なのかもしれないな。

 取り敢えず良く分からないので、姫の頭を撫でておこう。
 姫の頭さえナデナデしておけば、大抵の事は肯定される気がするのだ。

 俺はいつものように、姫の頭をワシワシ撫でた。
 姫は顔を真っ赤にして、嬉しそうにしている。

「マスターの装備を脱がせるのです!」

「鎧とか装備してるが大丈夫か?」

「う…大丈夫なのです!」

 どう考えても大丈夫じゃないだろ……
 3歳児の幼女には、とてもじゃないが持てる重さじゃない。

「姫ちゃん!  僕が鎧を脱がせるから、姫ちゃんはマントと下着を脱がせてあげて!」

「ハイなのです!  アンさんありがとう!」

 姫は、何故か最近アンちゃんの言う事を素直に聞く。
 最初の頃の姫は、アンちゃんに対して、俺の事を取られるかもと思って警戒していたようだが、今は俺の後ろに付いて回るだけではなく、アンちゃんの後ろにも付いて回るようになっている。

 ただ単に、ダンジョンでミノタウロス狩りをする時に、アンちゃんが前衛、姫が後衛なので自然とその立ち位置になったのかもしれないが、アンちゃんの仲間を必ず守るという気迫や、誰に対しても隔たりのない優しさが姫にも伝わったのであろう。

 姫は大人びているといっても、所詮は3歳児の幼女だ。
 誰かに頼ったり、甘えたかったりしたいのだろう。
 もしかしたらアンちゃんの事を、北の大魔王に殺された死んだお母さんに重ねているのかもしれない。

 しかし、おかしな事になった……

 俺の奴隷としての序列は、1位姫、2位ブリトニー、3位アンちゃんだったのだが、姫がアンちゃんの事を母親のように慕っている為に誰が序列1位なのか解らなくなってしまった。

 姫はブリトニーに強く、ブリトニーはアンちゃんに強い、そして姫はアンちゃんを慕っている。

 俺としてはみんな仲良くやってくれればそれで良い。
 今は喧嘩もなく上手く回っているようなので問題はないけどね。

 考え事をしている内にいつの間にか鎧も下着もみんな脱がされてしまっていた。

 ペロペロ

「アッ!!」

 突然、息子の先っちょを誰かに舐められた。

 ペロペロ


 何だ! 誰が俺の息子の先っちょをペロペロしているんだ?

 ブリトニーは待ちきれないないのか、風呂の湯船の前でじっとして、お湯が出てくるマーライオンもどきの口を眺めているし、アンちゃんは俺の目の前に立っている。

 まっ…まさか……姫が?

 ペロペロされている自分の息子を見る為に下を向くと、ペロがペロペロと俺の息子を一生懸命に舐め回していた……

 ペロか。良かった……

 一瞬、姫が俺の息子の先っちょを、ペロペロ舐め回しているかと思って心臓が止まる思いだったのだ。

 いや!  良くない!!

 ペロ止めなさい!!

「くぅーん……」

「マスター!  ペロを怒らないで!
 ペロを呼び寄せたのはマスターなの!
 マスターのオチンチンが反り返ったり、萎んだりを何度も繰り返していたのでペロはマスターに呼ばれたと思って近付いてきたの!
 呼ばれた筈なのに、何も支持がないので不思議に思い、自分をカモーン、カモーンと呼び続けている、オチンチンに愛想を振り撒く為に舐めてみたと言ってるの!」

 俺の息子が原因だったのか……
 確かに、俺の息子は反り返ったり、萎んだりしていたと思う……

 ペロから見たら俺の3本目の足が、カモーン、おいでおいで、という動きに見えていてもおかしくないか……

 俺のせいで、神獣のペロまでバター犬になってしまった……

「マスター!  気を落とさないで下さいなのです!  私が頭をヨシヨシして上げるのです!」

 姫にまで慰められてしまうとは……

 俺は異世界に来てまで、何をやってるんだ……

「ご主人様!  どうでもいいですけど、早くお風呂に入りたいのニャ!
 このままでは、牛魔王との決戦の前にカゼをひいてしまうのニャ!」



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