上 下
54 / 97

54. 肉棒

しおりを挟む
エーバル城塞都市から一週間が経過した。

 俺達『鉄血の乙女』は、遂に300階層目に到達しした。

「アナ先生、これをちょっとキツいですね……」

「まあ、300階層目は、SS以上の魔物しかいないから当然だよね」

 最近、殆どアナ先生、ビー子、クモの三人だけで魔物を倒していたのだが、三人だけだと攻略スピードがかなり遅くなってしまう。

 この三人だけで戦う状態が、アナ先生が俺の騎士になってからというもの、ずっと続いているのだ。

 由緒ある神聖フレシア王国の元騎士団長の娘として、仕える主を戦わせる訳にはいかないというのが、アナ先生の主張である。

 なんでも、神聖フレシア王国の王子が団長を務めるギルド、その名も『フレシア』では、ダンジョンに潜っても団長である王子は全く戦わないらしいのだ。

 正確に言うと、戦わないじゃなくて戦えないのであるが……

 神聖フレシア王国の王子は、10歳になると強制的に『フレシア』の団長にさせられる。

 世界中のどの街にもある冒険者ギルドは、この世界ではかなりの影響力を持っていて、尚且つ、冒険者ランキングで10位以内に入ると、冒険者ギルドの運営会議に関われるのだ。

 神聖フレシアは、国家戦略として国をあげて、冒険者ランキング10位入を目指している。

 そのランキング10位入りしたギルドの団長は、王家の人間がなった方が良いという理由で、代々『フレシア』の団長は、神聖フレシア王国の王子がやる事に決まっているのだ。

 しかし、流石に10歳児では魔物と戦えない。

 なので『フレシア』は、屈強な冒険者を世界中から集め、王子のお守りをしながらギルドランキング10位入を目指しているのだ。

 そしてアナ先生の父親は、神聖フレシア王国の元騎士団長であると同時に、『フレシア』の元副団長であった。

 神聖フレシア王国の騎士団長と『フレシア』の副団長は、兼任なのである。

 流石に、西の大陸の大国である神聖フレシア王国でも、本気を出さなければ冒険者ランキング10位入りは難しい。

 なので、神聖フレシア王国は『フレシア』に、国家の最大戦力を投入している。

 そんな訳で、神聖フレシア王国出身で、『フレシア』の元副団長だった父親の影響を過分に受けているアナ先生は、『フレシア』の王子と同じように、頑として、俺に魔物と闘わせないようにしているのだ。


 まあ俺としは、戦わなくてもパーティーを組んでいれば経験値を貰えるので、今までは良いと思ってあたのだが、これから益々強い敵が現れると思うと、俺も含めた『鉄血の乙女』のパーティープレイを確立しておいた方が良いと思うようになっている。

 それに、多分このメンバーで1番強いと思われる俺が、姫プは頂けない。

 俺は王子でも姫でもないのだ。

 極太のゴツゴツしたナニをぶら下げている悪魔なのだ。

 悪魔が姫プをしていたら、世の悪魔共に笑われてしまうだろう。

 悪魔とは、女騎士をアヘアヘ言わしてこそ悪魔なのだ。

 正しい悪魔は、鬼畜であるべきだ。

 断じて、姫プを楽しんでいては いけないのである。

「アナ先生、今から俺も戦います!」

 俺はアナ先生に宣言する。

「それは認められません!
 騎士として主を護るのが、私の仕事です!」

 当然のようにアナ先生が、騎士道を全面に押し出し拒否をする。

「それは『フレシア』の場合ですよね?
『鉄血の乙女』は、アナ先生のお父さんが所属していたギルドじゃないです!
『鉄血の乙女』の団長は、この俺です!
 アナ先生、貴方は団長の指示に従えないのですか?」

「クッ! そ……それは……」

 アナ先生が少し怯んでいる。

「それに、騎士が主に逆らって良いのですか?
 それこそ、騎士道に反するのでは?」

「クッ! そ……そんな事は……」

 もう一押し。

「僕に逆らったら、もう一生、僕の肉棒を触らせませんよ」

「クッ! 殺せ!」

 アナ先生は、簡単に、陥落した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18 】必ずイカせる! 異世界性活

飼猫タマ
ファンタジー
ネットサーフィン中に新しいオンラインゲームを見つけた俺ゴトウ・サイトが、ゲーム設定の途中寝落すると、目が覚めたら廃墟の中の魔方陣の中心に寝ていた。 偶然、奴隷商人が襲われている所に居合わせ、助けた奴隷の元漆黒の森の姫であるダークエルフの幼女ガブリエルと、その近衛騎士だった猫耳族のブリトニーを、助ける代わりに俺の性奴隷なる契約をする。 ダークエルフの美幼女と、エロい猫耳少女とSEXしたり、魔王を倒したり、ダンジョンを攻略したりするエロエロファンタジー。

異世界転生漫遊記

しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は 体を壊し亡くなってしまった。 それを哀れんだ神の手によって 主人公は異世界に転生することに 前世の失敗を繰り返さないように 今度は自由に楽しく生きていこうと 決める 主人公が転生した世界は 魔物が闊歩する世界! それを知った主人公は幼い頃から 努力し続け、剣と魔法を習得する! 初めての作品です! よろしくお願いします! 感想よろしくお願いします!

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜

墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

【R-18】寝取られが合法の世界に転生したので種付け師としてヤりまくる

そーだえんそ
ファンタジー
特に夢を持たないままブラック企業へ就職し働きすぎで過労死してしまった男は、異世界へと転生した。 転生した世界ではなんと「種付け師」という、寝取ることを専門にした役職が存在していた。 フールとして新たな人生をはじめた男は「種付け師」となってヤりまくる生活を送ることに! ※♡喘ぎあり ※数字の後に♡:R-18シーンあり ♥:中出しあり

【R18】僕の異世界転性記!【挿絵付】

サマヨエル
ファンタジー
【閲覧注意!】性的描写多数含みます。苦手な方はご遠慮ください。 ふと気がつくと見知らぬ場所で倒れていた少年。記憶の一切が無く、自分の名前すら思い出せない少年の本能は告げていた。ここは自分の居るべき世界ではない、異世界であると。 まるでゲームのような世界に胸を高める中ひょんなことから出現したステータスウィンドウには驚愕の一言が! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 特殊スキル:異世界転性 種族問わず。性交の数だけ自身のステータス上昇とスキル取得ができる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 誰もがうらやむ異世界性活が幕を開ける!

異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!

夜間救急事務受付
ファンタジー
仕事中、気がつくと知らない世界にいた 佐藤 惣一郎(サトウ ソウイチロウ) 安く買った、視力の悪い奴隷の少女に、瓶の底の様な分厚いメガネを与えると めちゃめちゃ強かった! 気軽に読めるので、暇つぶしに是非! 涙あり、笑いあり シリアスなおとぼけ冒険譚! 異世界ラブ冒険ファンタジー!

性奴隷を飼ったのに

お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。 異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。 異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。 自分の領地では奴隷は禁止していた。 奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。 そして1人の奴隷少女と出会った。 彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。 彼女は幼いエルフだった。 それに魔力が使えないように処理されていた。 そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。 でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。 俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。 孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。 エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。 ※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。 ※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。

処理中です...