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540.ミリスルスライム

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「なんだべ! このスライム! 全然、攻撃が当たらないし、攻撃すると逃げちゃうべ!」

「僕の魔法攻撃、全部よけられちゃいます」

 ユリアさんとメガネ君は、ミスリルスライム倒しに奮闘してるが、全く攻撃が当たらない。

 そんな感じで、攻撃だけに集中してると、

 バキッ!

「痛いべ!」

 突然、ミスリルスライムに反撃されて、深手を負ったりする。

 ミスリルスライムは、結構、強いのだ。

 なんちゃらスケルトン時代や、なんちゃらリッチー時代の経験値だったし、俺も、最初は全く倒せなかった。

 しかしながら、現在の俺は、ミスリルスライムなど取るに足らない魔物である。

 何せ俺は、精神と時の部屋というか、Sクラスの教室で、腕立て、腹筋、背筋、スクワットを5兆回やった幼女。

 アムルー城塞都市の冒険者時代や、スケルトン時代の頃の俺じゃない。

 よくある異世界転生ものの、幼少期から地球の知識で鍛えて、俺TUEEEになる物語の主人公に、今更ながらなってたりする。

 どんなにチビッ子時代から地球の知識で鍛えたとしても、幼少期に腕立て、腹筋、背筋、スクワットを5兆回やる幼女は居ないだろう。

 というか、5兆回も筋トレする時間が無いか……。

 まあ、俺の場合、たまたまそうなってしまっただけなのだけど。

 しかしながら、全く、悪い気はしない。

 俺は、主人公として、そんな普通の異世界転生者の主人公のような超越感を、まだ味わった事が無かったのである。

 俺は、暫く、ユリアさんとメガネ君の戦いの様子を見た後、本気を出す。

 猛烈なスピードで、ミスリルスライムの目の前まで来て、手刀で、ミスリルスライムの魔核をつらぬく。

 その間、僅か、0.01秒。

「エッ! リコリットちゃん、何をやったべ!」

「なっ!」

 どうやら、ユリアさんとメガネ君は、俺の動きが全く見えなかったようだ。

「普通に、倒しただけですよ!」

 俺は、超絶な筋トレにより、有り得ないスピードとパワーを手に入れていたのだ。

 とか、思ってると、

 ティッティティーン!ティッティティーン!ティッティティーン!ティッティティーン!ティッティティーン!……。

 突然、頭の中でレベルの上がる音が何度も鳴り響く。

 そう、俺はリコリットになってから、全く、レベル上げをやっていなかったのである。
 しかも、レベル上げの前に、筋トレを滅茶苦茶やって、初期値を滅茶苦茶上げてたりする。

 そんな訳で、レベル1の状態で、ミスリルスライムを瞬殺できる実力を身に付けていたのだ。

 なんか、期待が高鳴る。

 俺、どんだけ強くなったんだろう。
 すぐさま、鑑定さんで、確認する。

 種族: パーフェクト・バンパイア lv.10
 職業: 勇者
 称号: 不死者、俺っ娘、神童?、オ〇ニー大好き幼女
 スキル: 超隠蔽、不死、鑑定、浮遊
 魔法: 第5階位光属性魔法。第5階位火属性魔法。第5階位闇属性魔法。第5階位風属性魔法。
 力 3200
 運 30
 HP 6500
 MP 1000

 なんか、力とHPが、レベル10にして、恐ろし事になっている。
 スピードとかの表記があったら、多分、とんでもない事となっただろう。
 完全に、筋トレの成果だ。

 運が、50から30に減ってる所が、よく分からない所だけど。

 そんでもって、今の俺の種族は、なんやかんやあって、パーフェクト・バンパイア。
 これが、男爵とか子爵とか公爵になったら、どうなるのだろう。

 間違いなく、セドリック時代よりは強くなれる筈だ。
 なんか、ちょっと考えたら興奮して、濡れてきた。

 湖畔のログハウスに戻って、オ〇ニーしたい。

 とか、考えてると、

「なんか、勝手にレベルが上がったべ!」

「ぼ……僕もです!」

 俺とパーティを組んでた、ユリアさんとメガネ君のレベルも上がったようだった。

 まあ、ミスリルスライムは、経験値の塊みたいのものだから、当然といえば、当然なんだけどね。

 ーーー

 ここまで読んでくれてありがとうございます。
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