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437. 開戦
しおりを挟む「お頭! アレクサンドリアが、5万人の吸血鬼に襲われてます!」
シロとしょうもない話をしていたら、どうやら夜になってたのか、ビチ糞トーマス君が、報告に来た。
「お頭って? 俺の事?」
「そうです! お頭!」
ビチ糞トーマス君が、片膝を付いて頭を下げる。
「ビチ糞トーマス君の部隊は、忍者部隊だから、忍者ポイ話し方にして貰ったんです!」
シロが、俺に説明する。
「何か、衣装も変わってるんだけど……」
「今までは、バチカンとサセックス王国の二重スパイをさせてましたから、バチカン側の衣装を着てましたが、もう、バチカンの力が無くなっちゃいましたから、晴れて、サセックス王国専属部隊になったんです!」
「それで、シロの色をだして来たという訳か……」
ビチ糞トーマス君は、黒装束の完全忍者の格好で、所々に赤色の刺し色が入ってる衣装を来ているのだ。
「ですね! サセックス忍者部隊です!」
「成程、メンバーの名前も、赤影、青影、桃影になったとか?」
「そこは、レッド、ブルー、ピンクとか、今までと同じです!
今更、名前を変えるの面倒ですから!」
「そこはこだわらないんだ……」
「ご主人様だって、レッドの事を、未だにビチ糞トーマス君って、呼ぶでしょ!
名前を途中に変えるのって、面倒なんですよ!」
「確かに。たまに、芸能人とか芸名変える人居るけど、そのまま元の名前で一般人は呼び続けるもんな!
余っ程、売れてない芸能人なら、新たな名前が定着するかもしれないけど、ある程度 名前が知れ渡ってる芸能人は無理だよな!
そして、しれっと、元の芸名に戻ってたりするし!」
「あの、そろそろ戦闘の準備をした方が……」
黙って、話を聞いていたゲクランが、申し訳無さそうに進言してきた。
「だな! 大事な、サセックス連邦帝国の国民が、異民族に犯される所なんか見たくない!
行くぞ! シロ!」
「了解です!」
古都アレクサンドリアの作戦本部の城から出ると、至る所で、異教徒の吸血鬼共が、アレクサンドリアの住民を襲って、血を啜り、女も男も犯しまくる狂喜乱舞の世界が広がっていた。
「ヤバいな……」
「ヤバいですよ! ご主人様! サッサと光属性魔法を放って下さい!」
「えっ? 何で?」
「吸血鬼は、光属性魔法が弱点なんですよ!」
「俺は、何とも無いけど?」
「ご主人様は、生まれながらの勇者で、元々光属性が、本来の属性なのでヘッチャラなんですよ!
後から、魔物になって、闇属性を手に入れたんです!
まあ、スケルトン時代は、闇属性が強くなり過ぎて、自分でヒールを掛けると、ダメージを受けてたみたいですけど」
「そんな事もあったな」
自分自身にヒールを掛けて、死にそうになった苦い思い出が蘇る。
「なので、ドンドン、吸血鬼にヒールを掛けてあげてください!
今回の戦いは、完全にボーナスステージです!
アムルーダンジョンにもあったでしょ!
リッチーばかりが出てくる階層!
アレと一緒ですよ!」
「成程!」
てな訳で、試しに目の前にいる女を犯して、腰をカクカク動かしてる吸血鬼にヒールを掛けてみた。
すると、
「プギャー!」
と、変な悲鳴を発して、異教徒の吸血鬼は、煙になって蒸発してしまった。
「この女の人、噛まれてたみたいだけど、吸血鬼化しないの?」
「まだ噛まれたばかりなので、ご主人様のヒールで浄化されてますね!
問題無く人間です!」
シロが、神眼で、犯された女を見て宣言した。
「ならば、今日は、ヒールしまくればいいんだな!」
「そうです! そして、ついでにパーフェクト·バンパイア始祖に進化してしまいましょう!
人型の魔物は、経験値が凄く高いですから!」
「だな!」
シロに返事した後、おもむろに、
優しくて紳士な俺は、魔法の鞄の中から、テッシュを数枚取り出し、吸血鬼に犯されて、精液だらけで震えてる女に向けて、テッシュを投げつけた。
「セルフサービスだ! 自分でミルクを拭きたまえ!」
俺はハーレム勇者らしく、格好良く言い放ってやった。
「ご主人様! 格好いいです!」
「だよな! 流石に、俺が精液拭けないもんな!
犯された女も、知らない男に精液拭かれるの嫌だろうし!
俺って、優しい男だろ!」
「流石、ご主人様です!」
太鼓持ちのシロが、滅茶苦茶褒めてくれる。
「照れるな!」
とかやってる、俺とシロの様子を、
ゲクランとビチ糞トーマス君は、顔色1つ変えずに、冷静に見ているのだった。
心の中では、「何だコイツら」と、思いながらも、決して、顔には出さずに。
ーーー
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