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245. ブリトニー・ゴトウ・ロマンティック
しおりを挟む「ハナー! 迎えに来たニャー!
修行に出掛けるニャー!」
俺が四つん這いで項垂れていると、ジゲン流の道場に、偉そうな語尾ニャンで話す女が、緊張漲る試合会場にドシドシ無遠慮でやって来た。
「ん? こいつ、ハナと何してるのニャ?」
そのメイド服を着た、ナイスバディの茶髪の猫耳族の女は、俺の目の前に仁王立ちして俺の事を見下ろしている。
ん!? なにぃーー!
この猫耳ちゃん、パンティ履いてないぞぉーー!!
俺は、ノーパンパイパンの猫耳族のスカートの中身に釘付けだ。
というか、何でパンティを履いてない?
メイド服も、スタンダードの物ではないし。
日本のメイド喫茶のメイドさんが着るような、フリフリ股下スカートのメイド服だし。
「ブリトニー様。この者達が道場破りに来たので、ハナに相手をさせてたのです」
塾頭のハラ·ハルキは、メイド服の猫耳族に伝える。
「道場破り? ジゲン流に? こいつらアホなのニャ?」
思わず勃起をしながら、カチン!とする。
俺は、アホという言葉に敏感なのだ。
「オッ! こいつ、私に殺気を発したニャ!
このブリトニー·ゴトウ·ロマンティック様に、南の大陸で殺気を発する奴なんて、この300年、1人も居なかったのニャ!」
ん? ブリトニー·ゴトウ·ロマンティック?
「ご主人様! その人、お父さんが言ってた、『漆黒の森』の女王ガブリエル·ゴトウ·ツペェシュの右腕の人ですよ!」
「メイド服で、猫耳族……。あのチンコを100枚にスライスするというサイコ女?!」
「ご主人様! それ、本人が居る前で、言っちゃいけない奴ですよ!」
「お前、バカなのニャ?」
「俺はバカじゃない! 脳ミソだって有るんだぞ!」
俺は頭に来て、立ち上がる。
脳ミソ復活した俺に対して、アホとかいう奴は、何人たりとも許さない!
「お前、面白いのニャ! 取り敢えず、ズボンを脱ぐニャ!」
ブリトニーは、唐突に命令してくる。
「断る! というか、俺のチンコをスライスする気だろ!
そんなの分かってて、ズボン脱げる訳ないだろ!」
「ハッ?」
ブリトニーは、殺気と共に一言発する。
それと同時に、道場に居た塾頭も含めて、10歳のハラダ·ハナ以外の塾生達が、床にのめり込む。
中には、オシッコ漏らして失神している者達もいる。
俺は、一瞬で実力差を理解し、急いで、ズボンとパンツを脱ぎ、スッポンポンになった。
「プッ! 短小包茎」
ブリトニーは、俺のチ〇コを見て笑いこける。
分かっていたが、南の大陸では火星人はバカにされる対象だったみたいだ。
俺は恥ずかし過ぎて、とても悔しい気持ちになる。
「お前は、面白過ぎる。私の殺気にも耐えてたし、短小包茎チ〇コだし。プッ!」
悔し過ぎる。何で俺はみんなの前で、ナニを出して、好みの顔をしてる猫耳族のお姉ちゃんに笑われないといけないのだ……。
「そのナニの大きさじゃあ、チンコスライス出来ないから、しまっていいニャ! プッ!」
糞ぉぉぉーー!
本来ならチンコスライスされなかった事に安堵する所だが、こんなにチンコスライスされない事が屈辱だとは思わなかった。
「ご主人様! 抑えて下さい!
この人とは、絶対に争ってはいけないです!
次元が違い過ぎです!」
「分かってる。分かってるんだけど……。
俺、悔しくて……」
「お前、本当に凄いのニャ……。私の殺気を受けて普通に喋れるなんて、普通はビビって喋れなくなるのニャ!
お前、面白いので、暫く私に着いてくるのニャ!
玩具にして、遊んでやるニャ!」
「ウソ……」
俺は、どうやら、サイコ女のブリトニーに気に入られてしまったようだ。
「その前に、調教するニャ!」
俺は、いきなり、床にキスさせられた。
体が重い。
先程より、強力な重力魔法が、俺限定で掛けられているようだ。
「結構、鍛えてるのね! それじゃあ、もうちょい威力を増加させるニャ!」
「ぐげげげげ……」
ベチャッ!
俺は、そのまま床に押し潰されて、肉の塊にされてしまった。
「ご主人様!」
血まみれ肉の塊になった俺に、シロが泣きながら抱きついてくる。
というか、この女、イカれてる。
不死身の俺だから、意識を保ててるが、普通なら、頭を潰された時点で死んている所だ。
「本当に凄いのニャ! お前、潰されても意識を保ててるだろ!」
ブリトニーは、ニヤニヤしてとても嬉しそうだ。
「ここからは、僕が相手です!」
シロが、完全に格上であるブリトニーに、立ち向かう。
そんなシロに、俺は感動し、益々好きになってしまうのだ。
「僕っ娘ニャ! 私の大好物ニャ! しかも、真面目で美少女。
お前はこれから私の事を、姉様と呼ぶニャ!」
「えっ?」
シロは、訳の分からぬ展開に戸惑っている。
「心配するニャ! 短小包茎男を、殺すつもりは更々ないニャ!」
ブリトニーは、俺に何やらポーションを振りかけた。
すると、俺の体がみるみる元通りに戻っていく。
「何? コレ?」
なんかよく分からないが、凄すぎる。
まさか、今のポーションが、巷で有名なエリクサー?
と、体が全開で治った瞬間。
ベチャッ!
また、重力魔法で、肉の塊にされてしまった。
「何で!?」
俺の体が治って安堵していたシロが、訳が分からないと驚いている。
俺も、訳わからないし。
そして、再び、エリクサーを掛けて治してくれた。
「お前、なんニャの? 普通、一度潰されて肉の塊にされたら、ションベンチビって、恐怖におののくものなのニャ」
今度は、ブリトニーの方がハテナ顔をしている。
俺は、今までに、普通じゃ有り得ない経験をたくさん積んで来ている。
生きたまま人肉食べられるとか、普通の異世界モノのラノベでは、絶対に有り得ないような。
ただ、コメディタッチ過ぎて、イマイチ軽い感じになって、しょうもない経験だと思われがちだけど。
「まあ、いいニャ! 簡単に調教できる奴らなんか、つまらないニャ!
私は、いくら斬っても正気を失わない玩具が欲しかったのニャ」
ブリトニー·ゴトウ·ロマンティックは、不気味に笑う。
この女は、確実にサイコ女だ。
俺を、試し斬りの丸太かなんかにする気なのか?
すっごく、逃げ出したいんだけど……。
というか、シロがいつの間にか捕まって、抱きつかれ、頬擦りされてるし。
ブリトニー·ゴトウ·ロマンティックは、シロもとても気にいってるようだ。
「可愛らしい僕っ娘は、正義なのニャ!」
大魔王ブリトニー·ゴトウ·ロマンティックは、俺とシロを手に入れて、ご満悦であった。
ーーー
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