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234. 矢印尻尾
しおりを挟む俺とスルトとシロは、白亜の大理石でできた大浴場を出て、オクタプルベッドに移動してきた。
そんでもって、みんなシロ手作りの白いガウンを着させられている。
「最初のエッチは、雰囲気作りが大切ですからね!」
シロが、俺の思考を読み取って答えてきた。
「白いガウンが、雰囲気作りに役だつとは思えないが?」
「お金持ちのオジサンは、みんな白いガウンを着て、赤ワインが入ったグラスをグルグル回すんですよ!」
「何十年前の情報だよ! 今の時代は、白いガウンにシャンパンで乾杯するのが、パリピの王道だ!」
とかやってると、
「私はシャンパンを頂こうかしら」
足を組み、オクタプルベッドの端に腰を落とした女悪魔スルトが、シロにシャンパンを要求する。
よく分からないが、女悪魔スルトが一番寛いでるように見える。
というか、白いガウンがとても似合っている。
シロは女悪魔スルトに言われて、すぐに冷えたシュワシュワのシャンパンを取り出しグラスに注ぐ。
「ウン。これは西の大陸からお取り寄せした神聖フレシア王国産のシャンパンに匹敵する美味しさね!」
一口飲んだ女悪魔スルトが、なんかよく分からないが、シロ特製のシャンパンを絶賛する。
というか、シロはいつの間に、シャンパンの製造を始めていたのだ。
この世界には赤ワインは有るけど、シャンパンは無かった筈なのに。
まあ、分かった事と言ったら、女悪魔スルトが居る世界にシャンパンが有るという事と、女悪魔スルトが意外と図太いという事だけだ。
ストレスって、一体なんだったんだ。
俺やシロが、意外と紳士的だったので安心したのか?
「ご主人様は意外と小心者なので、僕以外の知り合いになった人には、あまり酷い事をしませんからね」
なんか、シロは自分だけは特別だと言いたげだ。
シロに酷い事をするのは、シロがドMだからなんだけど。
シロが喜ぶから酷い扱いをしてるだけであって、俺は本来それ程暴力的な男ではないのだ。
骨になる前の冒険者時代も、アムルー城塞都市で商売女達から、金払いが良くて優しく紳士的な男と評判だった。
「そうです。ご主人様が僕に酷い事をするのは、僕の事を特別だと思ってるからですよね!
それから、娼婦に優しいのは、ご主人様が小心者だからです。
僕ぐらいですよ。ご主人様の為に死ねる下僕なんて」
「ニヤケながら俺の為に死ねるとか言わないでね……メッチャ怖いから」
にへら笑いして、イッちゃってるシロに注意する。
シロは本当に、俺の為に死ねる女の子なのだ。
実際、何度も一緒に死んでるので、嘘ではない。
そんでもって、死に戻りする度に、何ともないような顔をして俺に付き合ってくれる。
俺にとってシロは特別。
それは間違いない。
口では、「死ぬ時まで、いつも一緒だよ」
とか、湧いたセリフを言うアホカップルとか居るが、それを実行できる人間なんて、ほんの僅かしかいない。
時間が経てば、考えも変わるし、結婚して数年経てば、親父臭いとか言われるのがオチだ。
シロの場合、俺の一番マイナスの時からの付き合いだ。
いつも右足がホーンラビットのオシッコ臭かった最弱スケルトンの時から。
最初の出会いが一番マイナスだったから、これ以上、俺の事が嫌いになる筈がない。
「ご主人様、自惚れ過ぎですよ」
シロが、釘を刺してくる。
「そんな俺が好きなんだろ?」
「腐れ縁です。好きとか、もう超越してます。
僕の仕事は、ご主人様の無理難題を叶えて、立派な大人にする事ですから」
シロのやり方では、のび太君のような我儘な大人になってしまう気がするが、黙っておこう。
「ご主人様の考えは、筒抜けです」
とかやってたら、いつの間にか、女悪魔スルトがガウンを脱いで俺を誘ってきていた。
いつ脱いだ?
勝手に酔っ払って、エロい気分にでもなったのか?
というか、俺とS〇Xするの嫌じゃなかったのか?
こんなに積極的だと、俺の方が緊張して困るんだけど。
「いつまで、女の子を待たす気なの?」
なんか、本当に良く分からない。
女悪魔スルトは、オクタプルベッドの上で、M字開脚して、俺にオ〇ンコを見せつけてきているのだ。
「シロ、どうしよう……」
「男なら、ヤッちゃって下さい!」
なんかよく分からないが、悪魔という種族は、性に奔放だったみたいだ。
だって、矢印尻尾を自分のオ〇ンコに差し込んで、抜き差しし始めてるし……。
あの独特な形の矢印尻尾はどうやら、オナニー用に進化した尻尾ではないかと思えてくる。
よく観察すると、矢印尻尾は興奮すると丸みを帯び、亀頭の様なカタチに変化するのだ。
「ご主人様、ビビってるんですか?」
「そりゃあ、ビビるだろ?
だって、あの矢印尻尾、俺の包茎チ〇コより、長くてカリデカなんだぞ!」
ーーー
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