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202. 10回以上10回以下

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「ハッ!」

「まだヤル気か?」

「すまぬ。セドリック……」

 メアリーが、チ〇コからオ〇ンコを抜き土下座する。

 どうやら、別人格の淫乱メアリーがイキ失神してしまった事で、本来の人格のメアリーが目を醒ましたようだ。
 そして、どうやらメアリーは、今の今まで行われていた惨劇を理解できているようである。

「お前、俺を犯してる時に、意識があったのか?」

「ああ。有った。同時に別の事を考える事が出来るのが、並列意志スキルだからな」

 言われてみれば、その通りだ。
 別人格が出てる時の記憶が無かったら、並列意志とは言えないし。

「で、お前は良かったのかよ?」

 俺は、メアリーに質問する。

「な……何がだ? もしかして、私にS〇Xが良かったのか聞いているのか?」

 メアリーが、褐色の肌を真っ赤にさせて聞き返してきた。
 何か、メアリーが勘違いしてるようだ。
 俺が聞きたかったのは、そんな事ではない。

「そういう事じゃなくて、あんな形で処女喪失して良かったか聞いてるんだよ!」

 俺は、こう見えても優しい男。
 女を気遣う心優しさを持ってるのだ。
 冒険者時代、毎日風俗に通ってた時も、紳士的な上客だと言われてたし。

「ん? 別に構わないぞ? 別人格のメアリーもまた、私だからな」

 どうやらメアリーは、それほど気にしていなかったようである。

「そんなにドライなのか?」

「というか、2周目の周回で、お前は私の処女を奪っていたのでは無かったのか?」

「確かに……。だけど、処女を失うって、女の子にしてみたら大切な儀式というか、何かあるだろ!」

「まあ、普通はそうだろうけど、私がセドリックを襲った形だからな……。
 セドリックが気にする必要なんて、何も無いと思うぞ?」

 言われてみたらその通りだ。
 俺は気絶してる間に、メアリーに襲われたのだ。
 言わば被害者。
 俺が気にする必要なんて、全く無かったのだ。
 俺的には、メアリーとS〇Xするのは初めてでもないしな。

「そうか! そうだよな! 俺がメアリーに襲われた方だしな!」

 俺がウンウンと納得していると、いつも男らしいメアリが、何か言いたそうにモジモジし始めた。

「どうした?」

 俺は、メアリーに質問する。

「その……」

「何だ?」

「えっと……」

「ん? 」

「アレだよ!」

「アレ?」

「アレは、アレだよ!」

「アレって言われても、分からねーよ!」

「だから、私とのS〇Xは気持ちよかったかよ!」

 メアリーが怒鳴るように、俺を睨めつけ聞いてきた。
 どうやら、ツンデレが発動したようである。

「あ……あ……気持ち良かったぞ」

「本当にか?」

「本当だ」

「本当に本当にか?」

「ああ。本当に本当にだ」

「本当に本当に本当にか?」

「クドイ! 本当に本当に本当にだ!」

「そ……そうか……」

 メアリーは、顔を赤らめて下を向く。
 どうやら、俺がメアリーとのS〇Xに満足したか知りたかったようである。
 これは、良い傾向かもしれない。

 パートナーが気持ち良かったか聞くという事は、貪欲にS〇X技術を磨きたいという事だ。
 S〇Xは、パートナー同士が相手を気持ち良くしてやろうという思いやりが無いと、気持ち良く無いものになってしまうものだ。

 例えば、女がスマホを弄りながら、「ヤリたいなら勝手にヤレば」と、大股を開いていたらどうだろう。
 男は、イカせてやろうと必死で腰を動かしても、女はマグロ。
 スマホに集中してるから、喘ぎ声の1つも出さずに無言。

 そんなS〇X、男も女も気持ち良く無い。
 S〇Xは、お互いの思いやりが大切なのだ!

 女は気持ち良く無くても嘘の喘ぎ声を出したり、男は雰囲気作りや前慰をしかっりやるとか、お互いが相手の事を思いやらなければ、気持ち良い行為も、気持ち良くなくなってしまう。

 その点メアリーは、俺に気持ち良かったか聞くという事は、思いやりの気持ちが溢れてるという事だ。
 エロい技術を磨く事に貪欲。
 S〇Xを、スポーツか何かと勘違いしてる気もするが、マグロ女よりは余っ程ましだ。

 メアリーとのS〇Xは、真剣勝負。
 そう、どちらが先にイカせるのかの真剣勝負なのだ。

 性の技と技とのぶつけ合い。
 メアリーは、この100年間、並列意志のエロ担当のメアリーがマントレによって鍛えたオ〇ンコで、俺のチンコを激しく攻撃し、俺は自慢の手マンで、メアリーのオ〇ンコを攻撃する。

 チ〇コ攻撃もそれなりに自信があるのだが、シロにチン皮再生手術をしてもらってない今のチ〇コは、皮余りが無くパッツンパッツンなので、本来の力は出せなのが辛い所だ。

 とか、しょうもない長考してたせいで、無言の状態が続き、変な空気が流れてしまっていた。

「で、これからどうする?」

 俺は、変な空気を払拭する為に、メアリーに話し掛けてみる。

「どうするって?」

 メアリーは、聞き返してくる。

「ああ。今から、どうしよう?」

「素振りだろ?」

「へ?」

 俺は思わず聞き返す。

「私達は精神と時の部屋に、剣の修行に来たのだぞ!」

 真面目なメアリーが、正論を言う。

「それは、そうだけど。今の流れだと、もう一回戦ヤルとかの流れじゃないのか?」

「なら、100年後に、またヤろう!」

 メアリーは真面目な顔をして、俺に言う。

「100年後?俺は、それまでお預けしないといけないのかよ!」

「100年と言っても、実際は、2時間ちょっとだぞ?」

「それは、そうなんだけど」

 実際、2時間ちょっとと言われても、感じる時間は100年なんだけど……。

「100年で1回づつS〇Xするとして、合計10回。
 でも実際は、1日しか時間が進まない訳だから、1日に10回S〇Xする感じだな!
 1日に10回のS〇Xなら、相当多い方だと思うんだが?」

 メアリーが真面目な顔をして、俺に聞いてくる。

「そう言われば、そうだけど……」

「私は、1日に10回以上オ〇ニーするのは、猿と一緒だと聞いた事がある。
 なので、私は1日に10回以下までしかオ〇ニーしないと心に誓っているのだ!」

「そ……そうなんだ……」

 どうやらメアリーは、しょうもない誓いを立てていたようだ……。
 俺は、メアリーが一度決めた事は必ず守る、意思が強い女という事を知っている。
 なので、俺がここでいくら何かを言っても、メアリーの意思は決して覆らないだろう。

 しかし、メアリーは気付いているのか?

 10回S〇Xするという事は、10回以上S〇Xするという事になるので、猿と同じだという事を。

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