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48. パーフェクトリッチー

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 俺は、自分のステータスを確認する。

 種族: パーフェクトスケルトン lv.50(進化可能)
 職業: 勇者
 称号: 不死者、思い出すのが遅すぎた男、骨なのに勇者、運の無い男、陰陽を極めた骨。
 スキル: 超隠蔽、不死、鑑定
 魔法: 第4階位光属性魔法。第4階位火属性魔法。第4階位闇属性魔法。第4階位風属性魔法。
 力 25
 運 50
 HP 200
 MP 450

「よし! 進化可能になっている」

 俺はすぐに、何に進化できるか確認する。

 [パーフェクトスケルトンから、パーフェクトリッチーorパーフェクトグールに進化]

「やったぞ! 遂にスケルトンから脱出だ!」

 思えばこれまで長かった。途中で一度、ユニークリッチーになった事はあったが、プラチナに釣られて、再びスケルトンになってしまったのだった。

 しかし、今度は、パーフェクトリッチーだ。

 パーフェクトリッチーは、普通のリッチーに比べて、お金への執着が弱まっている。
 また、金に釣られてスケルトンに戻らないと、絶対に断言できる。

 まあ、『一度あることは二度ある』という諺があるが、俺には当てはまらないだろう。

 多分……。

 俺は、嫌な思いが頭によぎりながらも、少しだけ気になるパーフェクトグールについて、鑑定で調べてみた。

 [パーフェクトグールは、体が腐っていないグール、脳ミソも溶けていない]

 体が腐ってないグールって、最早、普通の人間じゃないのか?

 人間に戻りたいならパーフェクトグールになるのが正解だと思うが、パーフェクトグールになると弱くなってしまう気がする。

 それに、パーフェクトグールは、絶対に空を飛べない。

 一度、ユニークリッチーになった事がある俺は、空を飛ぶ感覚が忘れられないのである。

 ユニークリッチーだった時は、凄く楽だった。
 シロにおんぶしてもらう必要もないし。

 まあ、アラクネになって、オ〇パイが付いたシロにおんぶしてもらうのは嬉しいけど、ご主人様として、下僕にいつもおんぶしてもらって移動するのは、恥ずかしい事なのだ。

 今回は、迷う必要は無い。

 パーフェクトグールに進化できれば、念願の肉棒を手に入れる事ができるけど、
 パーフェクトリッチーだって、包茎手術がタダでできる。
 やはり、ズル剥けチ〇コの方が嬉しいのだ。

 ハーレム勇者を目指す俺が、包茎チ〇コだと、カッコつかないし。

 という訳で、俺は、拠点のログハウスで進化する事にした。

 ーーー

 次の日。

 俺は、新たに作り直したオクタブルベッドの上に浮いていた。

 どうやら、パーフェクトリッチーへの進化に成功したようである。

 俺は急いで湖に向かう。

 湖に映る俺の歯は、真っ白の純白に光り輝いていた。

 遂にやった……遂にやったぞ!

 俺は、普通の見た目のリッチーになれたのだ!

 前のユニークリッチーだった時は、歯だけが金色で、凄く恥ずかしかったのだ。

 これで、ミーナに容姿をバカにされる心配はない。

 そんな事はさておき、パーフェクトリッチーになったら、絶対にやっておかないといけない事がある。

 それはズバリ、チ〇コの皮のカットだ!

 これは、骨と皮だけのリッチーだからできる事。

 肉が付いてしまって、体に血が巡ってしまうと、チ〇コの皮を切った時、出血してしまうし、痛いのだ。

 これは、今しか出来ない。
 今しないとダメな、一大行事なのである。

 まあ、ユダヤ教の割礼にも通じる所もあるかもしれない。
 これは、リッチーが通らなければならない、神聖なる儀式。

 リッチーのチ〇コをしっかり見た事はないが、どんなリッチーでも必ずやってる筈の、神聖なる儀式なのである。

 俺は自分のチ〇コの皮を見ながら、どうカットするか考える。

 やはり、勃起したとき反り上がる方がカッコイイ。
 ほんの少しだけ、竿の表側の皮を短めにカットしておいた方が良いか?
 間違っても、竿の裏側の皮を短かくカットしてはならない。

 そんな事をしてしまえば、勃起した時、チ〇コがお辞儀してしまう。

 チ〇コがお辞儀しているハーレム勇者なんて、絶対に考えられない。
 ハーレム勇者なのに、夜の戦闘能力がとても弱そうに見えてしまうし。

 そんな感じで、俺は少しづつチ〇コの皮をカットしていく。

「おっと! 切りすぎた! これは裏側の皮をもうチョイ切って調整しなければ!」

 チョキン!

「おっとととと、また、失敗した! また調整だ」

 そんな感じでチンコの皮を切っていき、やっと俺の納得がいく、チ〇コの皮のカットが終了した。

「ん? チョット、チ〇コの皮を切り過ぎたかな?」

 実際、勃起してみないと分からないか?
 勃起した時、皮余りがあるよりは、マシだしね。
 まあ、こればかりは、肉棒を手に入れてみなけれは分からない事だ。

 まあ、しかし、これで俺は、ズル剥けチ〇コを手に入れたのだ。

「ムフフフフ……」

 思わず、笑いがこぼれる。
 もう、骨じゃないので、しっかり笑っているように見える筈だ。
 骨と皮だけなので、チョット不気味に見えるかもしれないけど。

「俺は、また一歩、ハーレム勇者に近づいたぞ!」

 俺は、ズル剥けチ〇コを手に入れた興奮で思わず叫び、
 ハーレム勇者らしく、ニヒルにニヤリと笑ってみた。

「さてと、ズル剥けになったし、レベル上げにでも行こうかな!」

 俺は、ルンルン気分で、歩き出した。

 しかし、この時の俺は、今後、俺に襲いかかるであろう恐怖に、全くもって気付いていなかった。

 ーーー

 ここまで読んで下さりありがとうございます。
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