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グリーンスムージー
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「美幸ちゃん、明日の予定ある?」
それは金曜日の営業を終えた深夜の事だった。いつも通り最後のお客さんを扉まで送り、使い終わった食器を下げてテーブルを拭いていたところ、マスターがふと思い出したかのように問いかけてきたのだ。
「明日ですか?暇なんで家でごろごろしようかと思ってましたけど」
最近全然プレイしていなかった乙女ゲームでもやろうかなとか考えてたんだけど、さすがにそれを言うのも気が引けるのでやんわりとぼかした言い方になる。
「だったらさ、付き合ってほしいところがあるんだけど良いかな?」
「どこに行くんですか?」
いきなり場所を指定されずに付き合ってと言われても無駄に構えてしまう。
「隣街なんだけどさ、フローズンスムージーがあるお店があるんだ。
女性向けな店舗だから行きづらくて…」
「そういうことなら」
やましいところにでも連れてかれるのかと思ったけど、そうでもないようでホッとするのと同時に疑って少し申し訳なく思う。
「それじゃ、明日ね」
ということで、やってきました隣街。まさかドライブになるとは思わなかったけど、マスターの運転はそれなりに上手く快適だった。マスターの車は軽のファミリーカーだったけど、さすがは男の人。車を好きというのがよく分かるくらい手入れされてある。他愛のない会話をしながら行き着いたのは街中にあるアーケードの中にぽつんとあるフルーツジュースのお店。ピンクを基調にした女性をターゲットとしたフルーツ&ベジタブル、潤いと食物繊維を全面に押し出した商品のお店だった。
「これはマスターもひとりだと敷居高いですね」
「外でマスターは厳禁って言ったじゃん?美幸ちゃん」
「あはは、そうでしたね。豪さん」
そこそこ売れているらしく、店は先程からお客さんが列を絶やさない。二、三組並んでは商品を買って行き、また別な組みが並ぶ。お客さんがそれぞれ頼むものは違うけど、やはり今のシーズンはベリー系がよく出ている。単純にセールをしているというのもあったのだろうけど、やはりこれは味もあるんだと思う。
「じゃあ、私たちも並びましょうか」
「そうだね」
少しばかり緊張しながら列の最後に並ぶと、ふと自分たちは周りからどう見えるのかとか考えてしまう。
これは視察でありデートではない。けれどお互い結婚を意識しても良い年なのは一目瞭然だし。うん。ないか。マスターだし。
「えっと、豪さんはどれにしようとしてます?」
「やっぱりベリーかな。みんな買ってるし」
「そうですか」
みんなが買っているから自分もそれにする。日本人だからこういう思考にもなるのは確かだが、マスターの場合は単純に「売れてるもの」の味を知りたいと思っているはず。
だったら私はおまけにすぎないのだし、好きなのを頼んでも文句は言われないはず。
「美幸ちゃんは?」
「私はですね。グリーンスムージーにします」
「まじで?」
チャレンジャーだね。と驚愕されたのも頷ける写真に乗ったものすごい緑色をしたスムージー。それを私は頼もうとしているのだ。
どちらかと言えば地雷だろう。当たり外れが大きそうな緑の飲み物は誰しも嫌厭する。今だからこそグリーンスムージーなんて意識が高い女優や海外セレブの中でやっと浸透してきたものの、日本人からしたら単なる青汁だ。青汁は不味い。そう昔から相場が決まっている。
「最近野菜足りてないので」
「ならさ、こっちのレッドスムージーでもいいんじゃない?」
「グリーンでいいんですよ」
咄嗟にマスターが指をさした先に赤いスムージーの写真があったがトマトベースらしく、トマトジュースの飲めない私にとってはグリーンスムージーよりも難敵だった。
「ほんとに?後悔しない?」
「しませんよ。してもちゃんと飲みます」
青汁だって飲めないことはないんだし、1度決めた事だからレジ前まで来て迷っていられない。
「いらっしゃいませ。お決まりでしょうか?」
「ベリーベリーひとつとグリーンスムージーで」
「かしこまりました。サイズはいかがなさいますか?」
「俺はLで」
「グリーンスムージーはMでお願いします」
「かしこまりました!」
とは言いつついきなり未知の味をLでなんて頼む度胸もなくMを頼むことにする。会計は自分の分くらい出そうと思ってたのだけれど、マスターがここは男の俺の顔を立ててくれとか訳分かんないことを吐かして支払ってくれた。これは領収書コースだろう。しっかり貰っていたのを私はちゃんと見ていたぞ。
待つことしばし、マスターの方はミキサーで、私の方はジューサーで作るらしい。カウンターが高いためあまり手元を見ることができなかったが、色の違いで作ってるものの違いは分かった。
「おまたせ致しました。ベリーベリーとグリーンスムージーです」
想像していた通り、マスターの方は色鮮やかなベリーの赤やブルーベリーの青の混在した赤紫色をしたスムージーが、私のはびっくりするくらいの新緑色のスムージーが差し出された。マスターのものと比べると二回り以上小ぶりのスマートな容器のグリーンスムージーはよく見ると上と下で分離している。繊維質の濃い色が上に浮いてしまうらしい。
「それじゃぁ、いただきます」
ストローで遠慮なく吸い上げると、意外にも最初に感じるのはバナナの甘み。遅れてりんごのさわやかさ、セロリの青っぽさ、レモンのすっきりさと、次々と表情を変えていく。色は小松菜なのだろう。どぎついわりには口当たりも悪くはない。
「うん。意外と飲めるかも」
小さい時に母に作ってもらった野菜ジュースを思い出すこのグリーンスムージーは、昔の記憶のものよりもはるかに色合いが良かった。お母さんが作った時は人参も入れてたからかな。黄土色でかなりやばそうな色してたもんね。それと比べると全く違うわ。
「そう?」
ひとくちベリーベリーを啜っていたマスターは不思議そうにこちらを見た。ああ、これは疑っている目だ。
「飲んでみます?」
「それって間接キ……」
「飲むんですか飲まないんですか」
少しきつく言い直すとマスターは「いります」と言いつつそっぽを向いた。こんなので照れるような三十路ってどうなの?
マスターにプラスチックカップの底の方を持ち、上を持ちやすいように傾けると、照れながら少しだけ吸い上げる。そして目を細めて眉間にシワをよせ素直な感想をもらす。
「コンビニのビニール袋の味がする」
「豪さん、もう少し頑張って感想言いましょうよ」
そもそもコンビニの袋食べたことあるんですか。セロリの青臭いにおいがそれっぽく感じたのだろうけど、さすがにこの言い回しはどうかと思う。いつもフェリシアの料理はまともどころか、かなりおいしいから味音痴というわけでもなさそうだし。
コンビニ袋という言葉を考えつつもグリーンスムージーをひとくち含むと、少しだけ溶けたスムージーの青臭さに感覚を集中させる。
セロリ自体そんなに得意な方ではないのだけど、これはそんなに青臭い感じはしないし飲みやすい。バナナがいい感じにセロリの刺激をカバーしてくれているように思える。
「私は結構好きですけどね、懐かしい味ですし」
「ふぅん。君の家って結構ヘルシー思考だったんだね」
子供が好き好んで野菜を食べるだなんてしないだろう。家庭で母親が頑張っていたと解釈したマスターの考えはほぼ正解だ。人参のケーキを作ったり、ミックスジュースを作ったり。あれこれ奮闘してたんだなぁと、今となっては理解できる。
ああ、家に帰ったら実家に電話してみようかな。久しぶりに声が聞きたくなってきた。
「今では野菜ちゃんと取ってますからね?」
「俺的には足りてないと思うけど」
そう言いながらにやにやとした笑みを浮かべるマスターは意地悪だった。女の一人暮らしは多分男の人が思っているほど華やかなもんじゃない。カップラーメンで食事を済ませる事なんて結構頻繁にあったりするし。それすら見抜けるマスターは眼力の使い方間違ってると思います。
「そういう観察力はお客さんだけにしといてください」
すっかり空になったスムージーの入っていたプラスチックカップを車のドリンクホルダーに入れ、帰りのドライブを楽しみつつ新メニュー開発の話をして帰ることにした。
近いうちにミックスジュースのコーナーが増えるだろう。
主に私の野菜不足を解消するために。
それは金曜日の営業を終えた深夜の事だった。いつも通り最後のお客さんを扉まで送り、使い終わった食器を下げてテーブルを拭いていたところ、マスターがふと思い出したかのように問いかけてきたのだ。
「明日ですか?暇なんで家でごろごろしようかと思ってましたけど」
最近全然プレイしていなかった乙女ゲームでもやろうかなとか考えてたんだけど、さすがにそれを言うのも気が引けるのでやんわりとぼかした言い方になる。
「だったらさ、付き合ってほしいところがあるんだけど良いかな?」
「どこに行くんですか?」
いきなり場所を指定されずに付き合ってと言われても無駄に構えてしまう。
「隣街なんだけどさ、フローズンスムージーがあるお店があるんだ。
女性向けな店舗だから行きづらくて…」
「そういうことなら」
やましいところにでも連れてかれるのかと思ったけど、そうでもないようでホッとするのと同時に疑って少し申し訳なく思う。
「それじゃ、明日ね」
ということで、やってきました隣街。まさかドライブになるとは思わなかったけど、マスターの運転はそれなりに上手く快適だった。マスターの車は軽のファミリーカーだったけど、さすがは男の人。車を好きというのがよく分かるくらい手入れされてある。他愛のない会話をしながら行き着いたのは街中にあるアーケードの中にぽつんとあるフルーツジュースのお店。ピンクを基調にした女性をターゲットとしたフルーツ&ベジタブル、潤いと食物繊維を全面に押し出した商品のお店だった。
「これはマスターもひとりだと敷居高いですね」
「外でマスターは厳禁って言ったじゃん?美幸ちゃん」
「あはは、そうでしたね。豪さん」
そこそこ売れているらしく、店は先程からお客さんが列を絶やさない。二、三組並んでは商品を買って行き、また別な組みが並ぶ。お客さんがそれぞれ頼むものは違うけど、やはり今のシーズンはベリー系がよく出ている。単純にセールをしているというのもあったのだろうけど、やはりこれは味もあるんだと思う。
「じゃあ、私たちも並びましょうか」
「そうだね」
少しばかり緊張しながら列の最後に並ぶと、ふと自分たちは周りからどう見えるのかとか考えてしまう。
これは視察でありデートではない。けれどお互い結婚を意識しても良い年なのは一目瞭然だし。うん。ないか。マスターだし。
「えっと、豪さんはどれにしようとしてます?」
「やっぱりベリーかな。みんな買ってるし」
「そうですか」
みんなが買っているから自分もそれにする。日本人だからこういう思考にもなるのは確かだが、マスターの場合は単純に「売れてるもの」の味を知りたいと思っているはず。
だったら私はおまけにすぎないのだし、好きなのを頼んでも文句は言われないはず。
「美幸ちゃんは?」
「私はですね。グリーンスムージーにします」
「まじで?」
チャレンジャーだね。と驚愕されたのも頷ける写真に乗ったものすごい緑色をしたスムージー。それを私は頼もうとしているのだ。
どちらかと言えば地雷だろう。当たり外れが大きそうな緑の飲み物は誰しも嫌厭する。今だからこそグリーンスムージーなんて意識が高い女優や海外セレブの中でやっと浸透してきたものの、日本人からしたら単なる青汁だ。青汁は不味い。そう昔から相場が決まっている。
「最近野菜足りてないので」
「ならさ、こっちのレッドスムージーでもいいんじゃない?」
「グリーンでいいんですよ」
咄嗟にマスターが指をさした先に赤いスムージーの写真があったがトマトベースらしく、トマトジュースの飲めない私にとってはグリーンスムージーよりも難敵だった。
「ほんとに?後悔しない?」
「しませんよ。してもちゃんと飲みます」
青汁だって飲めないことはないんだし、1度決めた事だからレジ前まで来て迷っていられない。
「いらっしゃいませ。お決まりでしょうか?」
「ベリーベリーひとつとグリーンスムージーで」
「かしこまりました。サイズはいかがなさいますか?」
「俺はLで」
「グリーンスムージーはMでお願いします」
「かしこまりました!」
とは言いつついきなり未知の味をLでなんて頼む度胸もなくMを頼むことにする。会計は自分の分くらい出そうと思ってたのだけれど、マスターがここは男の俺の顔を立ててくれとか訳分かんないことを吐かして支払ってくれた。これは領収書コースだろう。しっかり貰っていたのを私はちゃんと見ていたぞ。
待つことしばし、マスターの方はミキサーで、私の方はジューサーで作るらしい。カウンターが高いためあまり手元を見ることができなかったが、色の違いで作ってるものの違いは分かった。
「おまたせ致しました。ベリーベリーとグリーンスムージーです」
想像していた通り、マスターの方は色鮮やかなベリーの赤やブルーベリーの青の混在した赤紫色をしたスムージーが、私のはびっくりするくらいの新緑色のスムージーが差し出された。マスターのものと比べると二回り以上小ぶりのスマートな容器のグリーンスムージーはよく見ると上と下で分離している。繊維質の濃い色が上に浮いてしまうらしい。
「それじゃぁ、いただきます」
ストローで遠慮なく吸い上げると、意外にも最初に感じるのはバナナの甘み。遅れてりんごのさわやかさ、セロリの青っぽさ、レモンのすっきりさと、次々と表情を変えていく。色は小松菜なのだろう。どぎついわりには口当たりも悪くはない。
「うん。意外と飲めるかも」
小さい時に母に作ってもらった野菜ジュースを思い出すこのグリーンスムージーは、昔の記憶のものよりもはるかに色合いが良かった。お母さんが作った時は人参も入れてたからかな。黄土色でかなりやばそうな色してたもんね。それと比べると全く違うわ。
「そう?」
ひとくちベリーベリーを啜っていたマスターは不思議そうにこちらを見た。ああ、これは疑っている目だ。
「飲んでみます?」
「それって間接キ……」
「飲むんですか飲まないんですか」
少しきつく言い直すとマスターは「いります」と言いつつそっぽを向いた。こんなので照れるような三十路ってどうなの?
マスターにプラスチックカップの底の方を持ち、上を持ちやすいように傾けると、照れながら少しだけ吸い上げる。そして目を細めて眉間にシワをよせ素直な感想をもらす。
「コンビニのビニール袋の味がする」
「豪さん、もう少し頑張って感想言いましょうよ」
そもそもコンビニの袋食べたことあるんですか。セロリの青臭いにおいがそれっぽく感じたのだろうけど、さすがにこの言い回しはどうかと思う。いつもフェリシアの料理はまともどころか、かなりおいしいから味音痴というわけでもなさそうだし。
コンビニ袋という言葉を考えつつもグリーンスムージーをひとくち含むと、少しだけ溶けたスムージーの青臭さに感覚を集中させる。
セロリ自体そんなに得意な方ではないのだけど、これはそんなに青臭い感じはしないし飲みやすい。バナナがいい感じにセロリの刺激をカバーしてくれているように思える。
「私は結構好きですけどね、懐かしい味ですし」
「ふぅん。君の家って結構ヘルシー思考だったんだね」
子供が好き好んで野菜を食べるだなんてしないだろう。家庭で母親が頑張っていたと解釈したマスターの考えはほぼ正解だ。人参のケーキを作ったり、ミックスジュースを作ったり。あれこれ奮闘してたんだなぁと、今となっては理解できる。
ああ、家に帰ったら実家に電話してみようかな。久しぶりに声が聞きたくなってきた。
「今では野菜ちゃんと取ってますからね?」
「俺的には足りてないと思うけど」
そう言いながらにやにやとした笑みを浮かべるマスターは意地悪だった。女の一人暮らしは多分男の人が思っているほど華やかなもんじゃない。カップラーメンで食事を済ませる事なんて結構頻繁にあったりするし。それすら見抜けるマスターは眼力の使い方間違ってると思います。
「そういう観察力はお客さんだけにしといてください」
すっかり空になったスムージーの入っていたプラスチックカップを車のドリンクホルダーに入れ、帰りのドライブを楽しみつつ新メニュー開発の話をして帰ることにした。
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