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小さな恋の歌
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至って平凡な日々を過ごしていた僕は、ルナちゃんからのお誘いから始まり、また新たな一面を知ることになった。
仕事終わりに喫煙所で先輩と一服してる中、ルナちゃんからLINEが来た。
『お疲れ様ー(^^)/
仕事終わったかな?
今日飲みに行かない?行ってみたいbarがあるの♪』
次の日は幸い休日なので、丁度飲みたい気分だった僕はOKすることにした。
『お疲れ様!(*^^*)
いいよー飲もう!
どこで待ち合わせる?』
『やったぁあー!
新しく出来たbarなんだけど、○○ってわかるかな?
そこの前で待ち合わせしよ♪』
すぐにスマホで○○の場所を調べると、案外職場から近い場所にあった。
『オッケー!
今から行くから10分後には着くと思うわ!』
『りょうか~~い!
私もすぐ着くから待ってるね(*^^*)』
僕はLINEを打ちながら笑みがこぼれてたのか、先輩から
「ニヤニヤすんな。キモイ。」
と言われるも、すでに鋼の心を身に纏った僕の前では何を言われようともノーダメージだ。
「先輩!お誘い来たんで先に行きますね!お疲れ様です!」
「おう。そのまま車にひかれて死んでこい。」
先輩からの身にあまるお言葉をいただき、少し小走りで現地へ向かう。
すでにbarの前で待っていたルナちゃんは、プルオーバーの白シャツに黒のハイウエストスカートワンピースに長い髪を巻いていて背伸びしながら辺りをキョロキョロ見渡していた。
もうこの時点で、可愛い。
僕を見つけると、満面の笑みでぴょんぴょん跳ねながら手を振るルナちゃん。
カワ( ゚Д゚)イイ!!
「ごめん。待った?」
「ううん^^ちょうど来たところ^^」
付き合いたてのカップルが交わすような挨拶を済ませ、店内へIN!
店内は薄暗くジャズが流れてていて、席はカウンター席のみ。
棚には多種多様なウイスキーとカウンターの前にはパイナップルなどのフルーツやジャズおじさん?のようなインテリアグッズなど並んであり、席の後ろには海外の古本のような物が無造作に積み上げられていて、大人な雰囲気を醸し出している。
なんか3~40代向けな感じがして、若干浮いてるような感じがしたが、ルナちゃんはこういう空気が好みらしかった。
「すごいいい感じのbarだね。」
「でしょ?^^
リコさんに教えてもらったんだぁー♪」
リコさんとは、以前始めてキャバクラに行った時に一緒に席についた人でルナちゃんの姉御的存在の人。
ここのbarはウイスキーはもちろん、色んな果実酒を自家製で作られていて、おつまみも燻製したものがメインだったので、さっそくこだわりの果実酒のロックと燻製盛り合わせを頼んで乾杯。
「こうやってジャズ聴きながら飲むの好きなんだぁ^^
すごい落ち着くし!」
「たしかに、なんか大人になった気分。」
「shin-5ちゃんって結構落ち着いてるよね?
私の周り落ち着かない人ばっかりだし!」
「そんなことないよ。
人見知りするから落ち着いてるように見えるだけだよ。
仲いい人とは結構バカ騒ぎしてるし、失態すること多いよ。」
「へぇー!どんな失態するの?」
「あんまり覚えてないんだけど、最近だとうちの会社の姉妹店で営業後飲んでた時に酔っぱらい過ぎてフラフラでこけて頭からドアのガラスに突っ込んで割っちゃったことかな。」
「なにそれ!!ウケるんだけど!!(笑)
店のガラス割っちゃったの?!」
「うん。ガラスと自分の頭割れた。」
「笑!!!」
「ルナちゃんはお酒かなり強いよね?
記憶なくさないしょ?」
「ん~あんまり無いかなー。
昔海外に住んでた時、誕生日に歳の数のテキーラを飲んでたんだけど、20歳の時はヤバかったかな~^^」
さらっとヤバいこと言ってんねアンタ( ´Д`)
今まで一緒に飲んだ人の中ではアンタが最恐だよ( ゚д゚)σ
「そ、それはすごいね・・・汗」
もしかして僕は今とんでもないお方と盃を交わしてるのではないかと動揺を隠せないでいた。
すると、タイミングよくルナちゃんに電話が入った為、一度話は区切られた。
「あっ、ちょっと待っててね^ ^
げっ、小林だ!
『もしもし~?何だよ小林ぃ~( ̄^ ̄)』
誰かと思えばボーイの小林くんか。
ヘルプ要請の電話だろーな。
2~3分話すとブチっと切るルナちゃん。
「なしたの?出勤指令の電話?」
もし、これから出勤だとしたら帰ろうかなとも思ってた。
それとも元々同伴のつもりで誘われていたのか?
先輩達の言葉が僕の脳裏にフラッシュバックする・・・
(絶対騙されてるよ~)
(いいカモにされるだけだな~)
(カモがネギ背負ってきたな~)
うぉおおっ!
やめろやめろ~!。゚(゚´Д`゚)゚。
そんなこと言うなぁー
脳裏から出てけよー!
「うん、なんか忙しくなってきたから今から出勤出来る?って言われたけど断っちゃった^ ^」
へっ?
「なして?せっかく稼げるチャンスだったのに勿体ないじゃん」
思ってもない事を何で言っちゃうんだ僕はorz
「だって折角時間作ってこのbarに来れたんだし、まだ全然飲んでないんだもん!
それにshin-5ちゃんと一緒にいるんだし!^ ^」
な、なんていい娘なんだ!
一瞬でも疑ってしまった己が許せません・・・
お詫びにここのお支払いは私めが務めさせていただきたく存じます。
「マスター!あれ何ですか?」
いつのまにか来ていた来客を接客して戻ってきたマスターに聞くルナちゃん。
どうやら他のお客さんのファーストドリンクに興味津々のようだ。
「あれは、マミー・テイラーを瞬間燻製させたものです。良かったら一杯いかがです?」
マミー・テイラーとは、スコッチウィスキーをジンジャエールで割ったカクテルで、さらに燻製香をつけインパクトあるお酒に仕上げたのだとか。
隣からいい香りの燻製が鼻をくすめる。
パフォーマンス的にも面白いし、このマスターできる!
「面白そう!僕にもください!」
「あたしにも~^ ^」
ちなみにここはグラスへのこだわりも強い。
特に面白かったのが、パイナップルの形をしたグラス。
ちゃんと蓋も付いてて若い子とかだったら映え~とか言うんじゃないかってくらいインパクトがある。
「お待たせしました。マミー・テイラーです。」
目の前でスモークガンを使って燻製をかけるパフォーマンスをし、興奮するルナちゃん。
「キャー!^ ^
何コレすごーい!
インスタ映えするー♪」
いましたね隣に一人。
「テンション上がるわぁー^ ^」
パリピかお前は。
最初に出会った時に比べれば、今みたいな方が好きだけど・・
そういえばルナちゃんはあの後にあの店に入ったんだよな。
まだ入ったばっかなのに小林君や店長にあれだけ言える度胸はすごいよな。
お店の雰囲気とか悪くならないのかな・・・
「お店忙しそうだね。久しぶりに小林君の顔も見たいし、お店行く?」
てか、もうすでに終電もないし、始発まで飲むのはすでに確定してる。
それなら、これから小林君達のところに飲みに行って助けてやればいいのではないか。
「うーん、いいの?あっちで飲んだら高くなるよ?」
「まぁ少しくらいなら大丈夫だよ。」
「じゃああと一杯飲んだら行こっか^^」
その後なんやかんや話しながら三杯飲んでお会計してbarから出る。
お店に向かう途中も好きな映画の話になり、今度見たい映画があると話すと、じゃあ一緒に見に行こうということになり、今度デートすることになった。
( ゚Д゚)ㇱャッ!
これだけでもう充分今日の成果は出た。
後はヘタをこかないよう飲み明かすだけだ!
お店に到着ーーー
エレベーターが開くと、さすがに週末だけあって店内はかなり賑わっていた。
すると小林君がこちらに気づく。
「あっ!ルナさん!shin-5さん!^^:」
走り回ってたのか若干ヘロヘロな小林君
「こんばんはー。」
「おいっす^^ヘルプに来てやったぞ小林ぃ^^」
「ルナさん助かりますぅ~(;´∀`)
今日キャストが少なくて、店長も常連様につきっきりで・・」
「じゃあ着替えてくるね^^」
そう言ってバックヤードに消えてくルナちゃん。
小林君に席に案内してもらい、ビールを注文。
着替えが終わって席に来るルナちゃん。
今日は全身黒のドレスで胸元がざっくりと開いた前回よりもセクシーな恰好で、お待たせ~といいながら手を振ってくる。
カワ(・∀・)イイ!!
セク(*゚∀゚*)シィー!!
私服もお洒落で可愛いけど、ドレス姿って何故こんなにも神々しいのか・・・
キャバクラにハマる人の気持ちもわかってきたかも・・・
とりあえずルナちゃんの分もお酒をお酒を注文する。
すると、リコさんがビールを持ってきた。
「えっ!リコさん何やってんの?!」
「shin-5さんお久しぶり~^^
小林がドリンクバタバタしてるから私もちょっと手伝ってるんだ^^」
キャスト自らお酒を持ってくるとは、ホント自由な店だな。
乾杯すると、すかさず小林君が駆け寄ってくる。
「shin-5さんゴメンナサイ!><;
さっそくルナさん借りてもいですか?常連さんがルナさんの歌聴きたいって駄々こねてるんすよ~><;」
さすが元歌姫・・・
ヘルプに頼んでたのはこういうことだったのか・・・
「いいっすよ。」
「あざまーーす!^^;」
「shin-5ちゃんごめんね。ちゃちゃっと行ってくるね!」
「行ってらっ!」
「じゃー代わりに私が付きますか!」
そういいリコさんが横に座る。
うらぁーーと叫びながら常連のところへ走り去るルナちゃん。
元気だな~
リコさんに勧められたbarにいってきた話をしてると、行きまーす!と声と共にマイクを持つルナちゃん。
そういえば歌を聴くのは初めてだった。
イントロが流れると賑やかだった店内が一瞬静まる
♪♪♪
ルナちゃんが歌ってるのはバラード系の歌だが、
メッチャ上手い!!
歌い終えるまで酒を飲むことを忘れひたすら聞き入る。
リアルに鳥肌がたった
マジでプロ並みの声量だった
常連さん達は手拍子
店長はバックダンサーとしてクネクネ踊る
(アンタいらないだろ( ゚Д゚)!)
歌い終わると大歓声と拍手喝采の嵐。
へへへーと少し照れてるルナちゃんと
あたかも自分かのようにアピールする店長
これは誰でもファンになるわ・・・
小さい身体全体で全力で歌う姿は異性と言うより、人として何かカッコイイと思えた。
しばらくすると席に戻ってきた。
「あぁースッキリしたぁ^^」
「いや~凄い上手いね!もうプロだよ!」
「ありがとう^^良かったら一緒に歌う?」
「なんか恥ずかしいな~もう少し酔ってからにしようかな~」
「オッケー^^ちょっと待っててね~」
ダダッとバックヤードに消えてくや否や両手にショットグラスを持ってきた。
「・・・なにこれ?」
「テキーラだよ^^
手っ取り早く酔えるよ^^」
テキー・・(・ω・)
・・ラッ?!( ゚Д゚;)
忘れてた・・・こやつ、いつかの誕生日で20杯飲むほどの酒豪中の酒豪だった・・・((( ゚Д゚;)))
「「イケイケー!!^^」」
ノリノリのルナちゃん&リコさん
まぁ少しくらいならとクイッと飲み干す。
小林君レモンちょうだい(´;ω;`)ウゥゥ
「おっ!いくね~!
じゃあゲームしない?^^」
ゲーム?
「良く暇な時やってるんだよね!」
皆が良く知るアニメをカラオケで流し、皆で仲良く歌っていく。
それぞれ担当するキャラを決める。
画面に担当してるキャラクターが出れば、そのキャラの名言をいっていくという。
例えば、ドラえもんの歌で僕の担当キャラをジャイアンとする。
画面にジャイアンが出た瞬間、『お前の物は俺の物、俺の物は俺の物』などのジャイアンの名言を言っていく。
スルーしたり名言ではなかった場合、一回につきテキーラショット一杯というとんでもないゲームだ。
このゲームは飲むペースも早いしヘタをすれば飲む量も尋常ではない量になる。
勝負するメンバーは、
僕
ルナちゃん
リコさん
小林君
名言かどうかのジャッジをするのは、
店長及び常連様方。
「shin-5さん・・悪いことは言わないっす・・・地獄見るっす・・・」
ガクブルしながら小林君が言ってくる。
「この人らアニメオタクなんす。勝てっこないっす。いっつも僕負けるんすよ・・・
今日は生きて家に帰りたいっす(´;ω;`)」
どうやらいつもやっては負けて飲まされ、そのまま潰れて店に泊まるのがルーティンになっているそうだ・・・
「この人ら、人に飲ませることに快感を覚えるんすよ。」
「コラ小林!変な事言ってんじゃないわよ!"(-""-)"」
「楽しくやりましょ!^^」
二曲目から僕は記憶がなくなった・・・・
うっすらと記憶に残っているのは
「ぎゃははは!うらうらー!飲め~このやろ~^^」
と笑うルナちゃんを尻目に怯える小林君の顔と、
店長及び常連様方と肩を組んで歌ったモンパチの小さな恋の歌だった
仕事終わりに喫煙所で先輩と一服してる中、ルナちゃんからLINEが来た。
『お疲れ様ー(^^)/
仕事終わったかな?
今日飲みに行かない?行ってみたいbarがあるの♪』
次の日は幸い休日なので、丁度飲みたい気分だった僕はOKすることにした。
『お疲れ様!(*^^*)
いいよー飲もう!
どこで待ち合わせる?』
『やったぁあー!
新しく出来たbarなんだけど、○○ってわかるかな?
そこの前で待ち合わせしよ♪』
すぐにスマホで○○の場所を調べると、案外職場から近い場所にあった。
『オッケー!
今から行くから10分後には着くと思うわ!』
『りょうか~~い!
私もすぐ着くから待ってるね(*^^*)』
僕はLINEを打ちながら笑みがこぼれてたのか、先輩から
「ニヤニヤすんな。キモイ。」
と言われるも、すでに鋼の心を身に纏った僕の前では何を言われようともノーダメージだ。
「先輩!お誘い来たんで先に行きますね!お疲れ様です!」
「おう。そのまま車にひかれて死んでこい。」
先輩からの身にあまるお言葉をいただき、少し小走りで現地へ向かう。
すでにbarの前で待っていたルナちゃんは、プルオーバーの白シャツに黒のハイウエストスカートワンピースに長い髪を巻いていて背伸びしながら辺りをキョロキョロ見渡していた。
もうこの時点で、可愛い。
僕を見つけると、満面の笑みでぴょんぴょん跳ねながら手を振るルナちゃん。
カワ( ゚Д゚)イイ!!
「ごめん。待った?」
「ううん^^ちょうど来たところ^^」
付き合いたてのカップルが交わすような挨拶を済ませ、店内へIN!
店内は薄暗くジャズが流れてていて、席はカウンター席のみ。
棚には多種多様なウイスキーとカウンターの前にはパイナップルなどのフルーツやジャズおじさん?のようなインテリアグッズなど並んであり、席の後ろには海外の古本のような物が無造作に積み上げられていて、大人な雰囲気を醸し出している。
なんか3~40代向けな感じがして、若干浮いてるような感じがしたが、ルナちゃんはこういう空気が好みらしかった。
「すごいいい感じのbarだね。」
「でしょ?^^
リコさんに教えてもらったんだぁー♪」
リコさんとは、以前始めてキャバクラに行った時に一緒に席についた人でルナちゃんの姉御的存在の人。
ここのbarはウイスキーはもちろん、色んな果実酒を自家製で作られていて、おつまみも燻製したものがメインだったので、さっそくこだわりの果実酒のロックと燻製盛り合わせを頼んで乾杯。
「こうやってジャズ聴きながら飲むの好きなんだぁ^^
すごい落ち着くし!」
「たしかに、なんか大人になった気分。」
「shin-5ちゃんって結構落ち着いてるよね?
私の周り落ち着かない人ばっかりだし!」
「そんなことないよ。
人見知りするから落ち着いてるように見えるだけだよ。
仲いい人とは結構バカ騒ぎしてるし、失態すること多いよ。」
「へぇー!どんな失態するの?」
「あんまり覚えてないんだけど、最近だとうちの会社の姉妹店で営業後飲んでた時に酔っぱらい過ぎてフラフラでこけて頭からドアのガラスに突っ込んで割っちゃったことかな。」
「なにそれ!!ウケるんだけど!!(笑)
店のガラス割っちゃったの?!」
「うん。ガラスと自分の頭割れた。」
「笑!!!」
「ルナちゃんはお酒かなり強いよね?
記憶なくさないしょ?」
「ん~あんまり無いかなー。
昔海外に住んでた時、誕生日に歳の数のテキーラを飲んでたんだけど、20歳の時はヤバかったかな~^^」
さらっとヤバいこと言ってんねアンタ( ´Д`)
今まで一緒に飲んだ人の中ではアンタが最恐だよ( ゚д゚)σ
「そ、それはすごいね・・・汗」
もしかして僕は今とんでもないお方と盃を交わしてるのではないかと動揺を隠せないでいた。
すると、タイミングよくルナちゃんに電話が入った為、一度話は区切られた。
「あっ、ちょっと待っててね^ ^
げっ、小林だ!
『もしもし~?何だよ小林ぃ~( ̄^ ̄)』
誰かと思えばボーイの小林くんか。
ヘルプ要請の電話だろーな。
2~3分話すとブチっと切るルナちゃん。
「なしたの?出勤指令の電話?」
もし、これから出勤だとしたら帰ろうかなとも思ってた。
それとも元々同伴のつもりで誘われていたのか?
先輩達の言葉が僕の脳裏にフラッシュバックする・・・
(絶対騙されてるよ~)
(いいカモにされるだけだな~)
(カモがネギ背負ってきたな~)
うぉおおっ!
やめろやめろ~!。゚(゚´Д`゚)゚。
そんなこと言うなぁー
脳裏から出てけよー!
「うん、なんか忙しくなってきたから今から出勤出来る?って言われたけど断っちゃった^ ^」
へっ?
「なして?せっかく稼げるチャンスだったのに勿体ないじゃん」
思ってもない事を何で言っちゃうんだ僕はorz
「だって折角時間作ってこのbarに来れたんだし、まだ全然飲んでないんだもん!
それにshin-5ちゃんと一緒にいるんだし!^ ^」
な、なんていい娘なんだ!
一瞬でも疑ってしまった己が許せません・・・
お詫びにここのお支払いは私めが務めさせていただきたく存じます。
「マスター!あれ何ですか?」
いつのまにか来ていた来客を接客して戻ってきたマスターに聞くルナちゃん。
どうやら他のお客さんのファーストドリンクに興味津々のようだ。
「あれは、マミー・テイラーを瞬間燻製させたものです。良かったら一杯いかがです?」
マミー・テイラーとは、スコッチウィスキーをジンジャエールで割ったカクテルで、さらに燻製香をつけインパクトあるお酒に仕上げたのだとか。
隣からいい香りの燻製が鼻をくすめる。
パフォーマンス的にも面白いし、このマスターできる!
「面白そう!僕にもください!」
「あたしにも~^ ^」
ちなみにここはグラスへのこだわりも強い。
特に面白かったのが、パイナップルの形をしたグラス。
ちゃんと蓋も付いてて若い子とかだったら映え~とか言うんじゃないかってくらいインパクトがある。
「お待たせしました。マミー・テイラーです。」
目の前でスモークガンを使って燻製をかけるパフォーマンスをし、興奮するルナちゃん。
「キャー!^ ^
何コレすごーい!
インスタ映えするー♪」
いましたね隣に一人。
「テンション上がるわぁー^ ^」
パリピかお前は。
最初に出会った時に比べれば、今みたいな方が好きだけど・・
そういえばルナちゃんはあの後にあの店に入ったんだよな。
まだ入ったばっかなのに小林君や店長にあれだけ言える度胸はすごいよな。
お店の雰囲気とか悪くならないのかな・・・
「お店忙しそうだね。久しぶりに小林君の顔も見たいし、お店行く?」
てか、もうすでに終電もないし、始発まで飲むのはすでに確定してる。
それなら、これから小林君達のところに飲みに行って助けてやればいいのではないか。
「うーん、いいの?あっちで飲んだら高くなるよ?」
「まぁ少しくらいなら大丈夫だよ。」
「じゃああと一杯飲んだら行こっか^^」
その後なんやかんや話しながら三杯飲んでお会計してbarから出る。
お店に向かう途中も好きな映画の話になり、今度見たい映画があると話すと、じゃあ一緒に見に行こうということになり、今度デートすることになった。
( ゚Д゚)ㇱャッ!
これだけでもう充分今日の成果は出た。
後はヘタをこかないよう飲み明かすだけだ!
お店に到着ーーー
エレベーターが開くと、さすがに週末だけあって店内はかなり賑わっていた。
すると小林君がこちらに気づく。
「あっ!ルナさん!shin-5さん!^^:」
走り回ってたのか若干ヘロヘロな小林君
「こんばんはー。」
「おいっす^^ヘルプに来てやったぞ小林ぃ^^」
「ルナさん助かりますぅ~(;´∀`)
今日キャストが少なくて、店長も常連様につきっきりで・・」
「じゃあ着替えてくるね^^」
そう言ってバックヤードに消えてくルナちゃん。
小林君に席に案内してもらい、ビールを注文。
着替えが終わって席に来るルナちゃん。
今日は全身黒のドレスで胸元がざっくりと開いた前回よりもセクシーな恰好で、お待たせ~といいながら手を振ってくる。
カワ(・∀・)イイ!!
セク(*゚∀゚*)シィー!!
私服もお洒落で可愛いけど、ドレス姿って何故こんなにも神々しいのか・・・
キャバクラにハマる人の気持ちもわかってきたかも・・・
とりあえずルナちゃんの分もお酒をお酒を注文する。
すると、リコさんがビールを持ってきた。
「えっ!リコさん何やってんの?!」
「shin-5さんお久しぶり~^^
小林がドリンクバタバタしてるから私もちょっと手伝ってるんだ^^」
キャスト自らお酒を持ってくるとは、ホント自由な店だな。
乾杯すると、すかさず小林君が駆け寄ってくる。
「shin-5さんゴメンナサイ!><;
さっそくルナさん借りてもいですか?常連さんがルナさんの歌聴きたいって駄々こねてるんすよ~><;」
さすが元歌姫・・・
ヘルプに頼んでたのはこういうことだったのか・・・
「いいっすよ。」
「あざまーーす!^^;」
「shin-5ちゃんごめんね。ちゃちゃっと行ってくるね!」
「行ってらっ!」
「じゃー代わりに私が付きますか!」
そういいリコさんが横に座る。
うらぁーーと叫びながら常連のところへ走り去るルナちゃん。
元気だな~
リコさんに勧められたbarにいってきた話をしてると、行きまーす!と声と共にマイクを持つルナちゃん。
そういえば歌を聴くのは初めてだった。
イントロが流れると賑やかだった店内が一瞬静まる
♪♪♪
ルナちゃんが歌ってるのはバラード系の歌だが、
メッチャ上手い!!
歌い終えるまで酒を飲むことを忘れひたすら聞き入る。
リアルに鳥肌がたった
マジでプロ並みの声量だった
常連さん達は手拍子
店長はバックダンサーとしてクネクネ踊る
(アンタいらないだろ( ゚Д゚)!)
歌い終わると大歓声と拍手喝采の嵐。
へへへーと少し照れてるルナちゃんと
あたかも自分かのようにアピールする店長
これは誰でもファンになるわ・・・
小さい身体全体で全力で歌う姿は異性と言うより、人として何かカッコイイと思えた。
しばらくすると席に戻ってきた。
「あぁースッキリしたぁ^^」
「いや~凄い上手いね!もうプロだよ!」
「ありがとう^^良かったら一緒に歌う?」
「なんか恥ずかしいな~もう少し酔ってからにしようかな~」
「オッケー^^ちょっと待っててね~」
ダダッとバックヤードに消えてくや否や両手にショットグラスを持ってきた。
「・・・なにこれ?」
「テキーラだよ^^
手っ取り早く酔えるよ^^」
テキー・・(・ω・)
・・ラッ?!( ゚Д゚;)
忘れてた・・・こやつ、いつかの誕生日で20杯飲むほどの酒豪中の酒豪だった・・・((( ゚Д゚;)))
「「イケイケー!!^^」」
ノリノリのルナちゃん&リコさん
まぁ少しくらいならとクイッと飲み干す。
小林君レモンちょうだい(´;ω;`)ウゥゥ
「おっ!いくね~!
じゃあゲームしない?^^」
ゲーム?
「良く暇な時やってるんだよね!」
皆が良く知るアニメをカラオケで流し、皆で仲良く歌っていく。
それぞれ担当するキャラを決める。
画面に担当してるキャラクターが出れば、そのキャラの名言をいっていくという。
例えば、ドラえもんの歌で僕の担当キャラをジャイアンとする。
画面にジャイアンが出た瞬間、『お前の物は俺の物、俺の物は俺の物』などのジャイアンの名言を言っていく。
スルーしたり名言ではなかった場合、一回につきテキーラショット一杯というとんでもないゲームだ。
このゲームは飲むペースも早いしヘタをすれば飲む量も尋常ではない量になる。
勝負するメンバーは、
僕
ルナちゃん
リコさん
小林君
名言かどうかのジャッジをするのは、
店長及び常連様方。
「shin-5さん・・悪いことは言わないっす・・・地獄見るっす・・・」
ガクブルしながら小林君が言ってくる。
「この人らアニメオタクなんす。勝てっこないっす。いっつも僕負けるんすよ・・・
今日は生きて家に帰りたいっす(´;ω;`)」
どうやらいつもやっては負けて飲まされ、そのまま潰れて店に泊まるのがルーティンになっているそうだ・・・
「この人ら、人に飲ませることに快感を覚えるんすよ。」
「コラ小林!変な事言ってんじゃないわよ!"(-""-)"」
「楽しくやりましょ!^^」
二曲目から僕は記憶がなくなった・・・・
うっすらと記憶に残っているのは
「ぎゃははは!うらうらー!飲め~このやろ~^^」
と笑うルナちゃんを尻目に怯える小林君の顔と、
店長及び常連様方と肩を組んで歌ったモンパチの小さな恋の歌だった
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