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始まりの章

14.ご飯と今後

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ディーさんが、たくさんの果物を持ってきてくれた。珍しいというが、いつも食べていた果物だ。
私はこれが大好きで、桃の味に似ていることから、勝手に桃と呼んでいた。

ディーさん曰く、プフィルという物で、エリクサーに近いくらいの力があるらしい。


精霊は、このプフィルという果物でボール遊びもしていたが、かなり貴重なものだったようだ。もちろん勿体なくてボール遊びは止めさせたけど。

精霊が持たせてくれていたので、空間収納に結構在庫がある。

うん。
大事にしよう。。。

精霊さん、ありがとう。


果物以外に、ドムさんの男の料理、スープが出てきた。


塩味のスープ。
どうもレッドボアのお肉を入れているみたいで、ちょっと脂身が多く感じた。

病み上がりに近い身体では、あまり受け付けず、ほとんどスープは残してしまった。

意外と繊細な胃袋だったようだ。
元気になったらぜひ、ボアの焼肉にかぶりつきたい。
とても美味しいらしい。


ドムさんとディーさんは、飽きた、と言いながらもスープに加え、焼いたものをかなりの量食べていた。
男の人だから、というより大食いだった。

元々スープなど調理はあまりしないようで、ただ焼く、ということが多いようだ。


どうも私のためにスープにしてくれたみたいだが…

申し訳ない。


で、食べ終わってから、今後の話になった。

私としては、もう一泊くらいこの洞窟に泊まって体調を戻したら、また飛んで街まで行くつもりだった。

でも、ドムさん、ディーさんに止められた。

記憶喪失であることや、怪我を負わせたことで、どうも心配されているようだ。それに、女の一人旅というのは推奨されないらしい。


今後の生活についても聞かれた。


特に、考えていなかったが、冒険者として登録するなり、何とかなるだろうと考えていた。


ドムさんもディーさんも、私ひとりで行くことに反対で、納得しそうになかったから、街までは一緒に行くことになった。

生活が落ち着くまで援助する、などと言い出してきたが、それは丁重にお断りした。


どこまでお人好しなんだろう…?
この世界ではこれくらいが普通なのだろうか??


まぁ、元々看護師として自立して生活していたことや魔法があるからなんとかなると思っている。
人に世話になるというのには慣れないのだ。何でも自立してきた分、むず痒くなってしまう。


ただ、ちょっぴり不安なのも本当。
そして、1番は…



親しくなれたら、ドムさんの耳や尻尾を触らせてもらえるかもしれないっ!

今こそコミュニケーションスキルの発揮どころだっ!!!

至福の時間が待っている!
頑張れ!ディジー!
負けるな!ディジー!!
イケイケゴーゴー!!


おっとっと。
話が逸れてしまった。


一日はここで休んでいくか、明日の早朝にでるか、となった。
私は、傷は治っているが、体力回復させてからがいいと主張した。


油断大敵だからね。


2人は傷が本当に治っているのかしんぱいで、背負ってでも連れていくと言っていたが…

肩だし、傷のあった場所をみせたら、しぶしぶ?納得してくれた。

そして、この世界では露出があまりないのか、スグ治しなさいとか、父親みたいなことを言っていた。



勿論ドムさんの耳はピンって立ってた。
可愛かった。ふふふっ
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