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 「ここも舐めてあげる」

 ジェイドが僕の性器に顔を近付けていく。
 もう少しでジェイドの口に含まれるという時、扉の外からレンの声が聞こえてきた。

 「ユーマ様遅くなって申し訳ありません。お1人で大丈夫でしたか?」
 「チッ、もう来たのか」

 レンの声が聞こえたからかジェイドが舌打ちする。屈んでいた体を起こしてレンに声を返す。

 「レン大変なんだ、ユーマがのぼせたみたいで倒れちゃったんだ。助けて」
 「なんですって、ユーマ様大丈夫ですか!」

 僕が体に力がはいらず倒れているのはジェイドのせいなのにレンにジェイドは嘘をつく。

 「2人で入るの久しぶりだったからユーマはしゃいじゃっていつもより長時間入っちゃったようで。俺も気付かなくてごめん」
 「2人は仲が良いですからね、ユーマ様も楽しかったんでしょう。でもこれからはもっと気を付けて様子を見てあげて下さいね」

 レンもジェイドの言葉を信用している。
 僕はレンに支えられ浴室から出る。その後ろからジェイドも着いてくる。

 「ユーマまた一緒にお風呂入ろうな。今度はちゃんとしてあげるから」

 レンが水を取りに離れている時に僕を扇子で仰ぎながらジェイドが言う。

 「また一緒に気持ち良くなろうな」

 レンが帰ってきたから小声だけど飛び切りの笑顔で僕の耳元で言う。僕にはその笑顔が怖くて仕方なかった。

 「これ以上ユーマ疲れさせたらいけないから俺はもう戻るな。ゆっくり休むんだぞ」

 ジェイドは僕の頬を撫でて出て行った。
 僕はレンが持ってきてくれた水を飲んでしばらくその場で休む。

 「まだ無理はしないで下さいね。寝込んでいる間ジェイドも凄く心配していましたよ。毎日部屋の前までやってきてユーマ様の様子を尋ねられました。だから前みたいに一緒に入れるのが嬉しかったんだと思うんですが、こんなにのぼせてしまう前に気付いて欲しかったですね」

 レンはジェイドの言ったことを疑っていないみたいだ。寝込んでいる間レンにはものすごく迷惑をかけた。これ以上心配はかけられない。僕はお風呂場であった本当の事が言えなかった。
 レン達とお風呂に入ることで安心していたけど今日みたいにレンが急に来られなくなった時ジェイドがやってくると僕には力で勝てなく抵抗できない。使用人用のお風呂ではそんな危険があることに気付いた。
 もう家族用のお風呂に入ることにした。クロードはまだ僕が使用人用のお風呂に入っていると思っているから家族用のお風呂で遅めの時間に入っているみたいだ。だから今のように早目の時間に家族用のお風呂に入ればクロードと鉢合わせにならないはずだ。

 「でも気持ち良かったな」

 ベッドに入ってジェイドに触られたことを思い出していた。
 この世界では初めてだったはずなのにすごく気持ちよかった。
 ジェイドに乳首を摘ままれたことを思い出し自分でも触ってみる。摘まむだけじゃなくコリコリと転がしてみる。

 「んっ。こっちも触られて気持ち良かった」

 右手で乳首を触っていたから空いていた左手で性器を恐る恐る触る。
 ジェイドがどうやって触っていたのか思い出しながら自分の性器を扱く。最初は恐る恐る触っていたのがあまりの気持ち良さにいつの間にか夢中になっていた。

 「き、気持ちいいよぉ」

 触らせられたジェイドの性器を思い出した。僕のを触ってあんな風に興奮してくれたのだと思うと嬉しかった。
 最後レンが来たからやめられたが、あのままジェイドの口に僕の性器を含まれたらどんなに気持ち良かったのだろう。あの時レンが来なければ僕は快感に負けてジェイドにもっとして欲しいとお願いしていただろう。

 「ん、あっ、あぁっ。はぁはぁ、はぁ......」

 自分の手の中に精液を放った。

 「快感に負けちゃ駄目なのに。これじゃあ、このままじゃゲームの僕になっちゃう。もっと強くならなきゃ」

 自分の手の中に放ったものを見ながら涙を流した。
 これがゲームの強制力なのか、あんなにビッチにならないと誓ったのに一度気持ちいいことを体験してしまうとそっちに流されてしまいそうになる。
 ジェイドのことは嫌いじゃなくどちらかというと好きだからジェイドにされることにそこまで嫌悪感がないのも問題かもしれない。

 「心身共に強くならないと。あとは2人きりにならないことも重要かも」

 この体は気持ちいいことに弱すぎる。2人っきりで気持ちいいことをされると雰囲気に流されてしまう。2人っきりにならないことも重要だ。
 汚してしまった手を洗い、涙を流した目を冷やし気持ちを新たに切り替えその日は就寝した。
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