上 下
284 / 297
人間領vs魔人領

264 千尋の裏技

しおりを挟む
 ベヒモスゴーレムが三体目の超級魔獣を倒し終えた頃、千尋と戦うトラビスは全身から血を流し、荒い息を吐きながらどこまでも続く千尋の剣を受け続けていた。
 自分の戦闘スタイルをどこまでも押し付けてくる千尋は強く、現役の大王にさえ届くであろう実力者のトラビスでさえもまともに戦う事ができない。
 呼吸の調わないこの状況では魔力を高める事もできず、出力を上げて抵抗する事さえ難しい。

 このままでは何もする事ができずに敗北してしまう。
 そう考えたトラビスは決死の覚悟で千尋に挑む。

 精霊剣で受け続けていた千尋の斬撃を敢えてその身に受け、地面へと落下していく事で千尋からの距離をとる。
 深い傷を受けながらも致命傷を避け、精霊化する為の距離を稼ぐ。

 地面に向かって落下しながらも魔力を高めて呪文を唱えるトラビス。
 精霊化さえすれば勝てないまでも千尋を消耗させる事はできるはずだ。

 しかし千尋は甘くはなかった。
 落下していくトラビスに追従し、重力魔導で急降下。
 腹部目掛けて左のエンヴィを振り下ろすと、精霊剣を構えてその斬撃を受けるトラビス。
 そのまま加速しながら地面へと叩きつけると大地は割れ砕け、精霊剣ごとエンヴィをトラビスの体に食い込ませた千尋。
 トラビスは精霊化する事叶わず血を吐き出しながら意識を失った。



 上級魔法陣を発動する事なく旧守護者を倒した千尋だが、エンの深淵魔導は並みの精霊魔導よりも消費魔力が大きい。
 バグベアーデーモンを倒すのにおよそ3万ガルド、そしてベヒモスゴーレムとなったガクに与えた魔力が総魔力量の半分およそ8万と、対外魔力も合わせて10万ガルド。
 そしてトラビスと戦い深淵魔導で消費した魔力がおよそ4万ガルド。
 千尋の脳内視野に映る総魔力量は3万ガルドを切っている。
 対外魔力球は残り18個。
 このまま深淵魔導で戦うとすれば心許ない。

「まさかトラビスを倒すとはのぉ」

 地面に立つ消耗した千尋の前に現れたのは風の竜魔人となった老魔人ラシャド。
 頭や腕から血を流し、ところどころ装備が焼け焦げている事からシルヴィアの雷撃によるダメージだろう。
 しかしまだ充分な魔力を残しており、今の千尋の魔力量では厳しい相手だ。

 そして……

「あの化け物を作り出したのは其方か」

 先代大王ゼーンもゼス王を倒して千尋の前へと現れる。
 装備はところどころ汚れているものの、その体に傷は見当たらない。
 剣術の腕では蒼真さえも上回るヴィンセントと、各国の国王の中でも最強を誇るゼス王の二人を倒しながらも無傷。
 超速回復をしたのかもしれないが、深い傷を負っていれば多少なりとも残っているはずだ。

 先代大王ゼーンと先代守護者ラシャドを前に千尋は大きく息を吸い込んで深呼吸。

「そうだよ。あのゴーレムにはオレと契約してる精霊が入ってるんだ」

「精霊が独自に戦っているというのか…… おもしろい。しかし其方を倒せばあの化け物を消し去る事もできると考えるがどうだ?」

「ん? そうなの?」

「知らんのか。だがこのままでは魔獣群が殲滅されかねん。可能性があるとすれば其方を早々に倒さねばならんな」

「ではわしがやろう」

「いや、時間は掛けられん。二人で倒すぞ」

「うぇー、マジか!? 魔人の上位者が二人掛かりとかズルくね!?」

 千尋の抗議の声には耳を貸さず、業風渦巻く精霊剣を構えたラシャドが一足で距離を詰めて斬り掛かる。
 そのまま受ければ確実に弾き飛ばされるであろう一撃を魔導による強化のみで後方に下がって回避。
 追撃に前に出るラシャドに対し、千尋も前に出るも横からゼーンが唐竹に豪焔の斬撃を振り下ろす。
 さすがに二人相手に地上戦では分が悪く、右前方に配置してある魔力球で質量を操作し、ラシャドとゼーンの前進を抑えて千尋は空へと舞い上がる。

 飛行戦闘であればラシャドとゼーンの二人を引き離して一対一の状況であればどうにか耐えられる。
 しかし今の残りの魔力量から考えれば一人を倒す事さえ難しく、精霊化したラシャドには下級魔法陣での精霊魔導では通用しない可能性も高い。
 上級魔法陣インプロージョンを発動して戦うべきだが、魔力消費の大きさから最後の手段としてとっておくべきだろう。



 風の竜魔人ラシャドは千尋と同等の速度で空を舞い、ゼーンとの距離を引き離したところで千尋は急上昇からその身を翻し、重力魔導で急降下。
 ラシャドの急上昇は千尋よりも緩やかであり、体が上向きになる前に一撃を食らわせる。
 左のインヴィと逆手に持った右手のエンヴィを脳天目掛けて振り下ろし、精霊剣を振り上げる事ができないラシャドは体を捻ってその二撃を肩で受ける。
 速度の乗った斬撃は風の鎧もわずかに抜けて体に達し、下方に向かって落下していくラシャドに上級魔法陣グラビトンを発動してベルゼブブを向ける千尋。
 急上昇からそのまま上昇を続けていたエンはおよそ2キロ上空へと舞い上がり、撃ち出されたミスリル弾と共に一瞬でラシャドへと魔剣カラドボルグを突き立てる。
 そのまま超重量化したカラドボルグはラシャドの腹部を突き刺さし、地面に打ち付けるとその体を貫いた。

 風の竜魔人となったラシャドはそれでも意識を保っており、血を吐き出しながら腹部を押さえて立ち上がる。
 咳き込みながら魔力を循環させて傷の回復をし始める。
 腹を貫通する程ののダメージであればしばらくは戻ってくる事もないだろう。
 距離を詰めるゼーンの豪焔を受け払いながら再び空を舞う。



 速度に乗ってゼーンへと距離を詰めた千尋は、受け難いであろう頭上からの攻撃を仕掛けながら飛行戦闘で臨む。
 飛行能力で勝るのであれば苦手とする背面や頭上、後方を狙うのが優位であり、残り魔力量が少ない千尋であっても戦う事ができる。
 だが先代大王ともなるゼーンはこの飛行戦闘での不利さえも覆すだけの実力を持ち、軌道を修正できないのであればと速度を殺してでも豪焔の出力を高めて千尋の斬撃を受け止める。
 ゼーンの豪焔と千尋の質量を増大させた剣戟とではゼーンの出力が勝り、千尋の飛行速度を抑え込んで斬り結ぶ。
 速度を抑えられ、出力で劣る千尋だが三刀流で挑む事によって手数で攻勢に回る。
 防戦となるゼーンだがその熱量は凄まじく、強化で耐える千尋の肌を焼いていく。



 しばらく続いた剣戟だが、ゼーンの高出力の豪焔により千尋は弾き飛ばされ互いに向き合って空中に浮揚する。

「さすがに其方程の実力者といえどもトラビスとラシャドを相手にした後だ。もう魔力も残ってはおるまい」

 ゼーンの言うように千尋の魔力はすでに四桁まで減少しており、このまま戦い続ければ魔力が枯渇して意識を失う事になるだろう。
 対外魔力球も残すところあと五つであり、たった5千ガルドではゼーンを相手には心許ない。

「まあね。でもさ、オレもこんな事もあるだろうとちゃんと準備はしてきたんだよねー」

「ほう。まだ何かあるのか」

 双剣を鞘に納めて背中に背負ったバッグのサイドポケットに手を突っ込む千尋。
 そこから取り出したのは大量の魔石であり両手の指の間に挟んでゼーンに見せつけるよう手を前に出す。

「じゃーん! オレの魔石だよ!」

「其方の魔石?」

「実はこれをねぇ、作る時とは反対に意識を集中すると……」

 ささっと手を振るうと千尋の指の間に挟めた魔石が全て消える。

「む? 奇術か何かか?」

「んーん。もう一回見る? いくよー」

 再び取り出して手を振ると消える魔石。
 合計十六個の魔石を消したがまだ足りないかもしれないと感じた千尋はもう一度取り出して消して見せる。

「いったい何をしておるのだ」

「えっとねー。これオレが作った魔石なんだけどさぁ、この魔石をまた自分の魔力に戻してるんだー」

「自分の魔力に戻す?」

 千尋の魔石には2千ガルドの魔力量が込められており、魔力の固形化にはその倍の魔力を使用する。
 しかしこの魔石をまた自分の魔力に戻すと、固形化する為の魔力量も元に戻り、4千ガルドの魔力が体内に戻る。
 ここまで合計二十四個の魔石を消した千尋は9万6千ガルドの魔力を体内に戻し、現在10万を超える魔力を体内に宿している。

「つまりオレの魔力が回復してまだまだ余裕があるって事だよ!」

「なんと!?」

 総魔力量の半分以上を回復した千尋だが、予備の魔石はまだまだバッグに入っている。
 この後魔力が尽きそうになればまた同じように回復すればいいだけだ。

「驚いた?」

「ずるいだろう……」

「ま、とにかく続きをやろうか。この戦争は負けるわけにいかないし爺ちゃんには勝たせてもらうよ!」

「爺、ちゃん…… 否定はできん歳だが……」

 魔力に余裕のできた千尋は双剣を構えてエンの質量魔導でゼーンに挑む。
 これまでの飛行戦闘による優位性だけでなく、自身の得意とする魔法をどこまでも押し付けて戦うつもりだ。

 ゼーンはこの旧守護者を二人も倒してみせた千尋の強さに敬意を表し、魔力を高めて呪文を唱え始めた。

 だがしかし、千尋は先代大王の精霊化をただで許すはずがなく、呪文の途中で質量魔導を発動し、ゼーンを手前に引き寄せると同時に自身も加速。
 右袈裟に斬り下ろすエンヴィに油断したかのように見えたゼーンだが、千尋の死角から左の回し蹴りを食らわせる事でその剣を回避。
 千尋を蹴るも背後に隠れたエンの魔剣がゼーンの胸元目掛けて突き出され、やむを得ず精霊剣で受け払うと呪文の詠唱が途切れて精霊化を阻止された。
 蹴り足も振り抜く事ができずに引き戻すゼーンに、千尋は上体が傾いた事から体を捻って後ろ蹴りを打ち込んだ。
 こめかみに当たった蹴りによろめくゼーン。
 千尋はインヴィを横薙ぎに振るい、精霊剣で受けられると同時にエンヴィによる突き。
 豪焔によって払い除けるもエンが後方で魔剣を横薙ぎに振るう。
 頭を伏せる事で魔剣を躱し、エンが頭上を通り過ぎる瞬間に蹴り上げる。
 隙ができた軸足にエンヴィを薙ぎ、頭上から振り下ろされる精霊剣を肩に担いだインヴィで受け流す。

 脛から血を流すゼーンだが、魔人の傷は超速回復が可能でありすぐに癒える。
 しかし出力で劣るはずの千尋の斬撃がゼーンに傷をつけた事は事実であり、質量魔導による攻撃が他の属性魔法にはない威力を生み出している事がわかる。

 数え切れない程の攻防が繰り広げられ、多くの傷を負いながらも千尋に反撃を繰り出すゼーンは精霊化する為の時間を稼ぎたい。
 このあり得ない程の高速な剣を振るう千尋に苦戦しながらも、魔力を高めて隙ができるその時を待つ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

兎人ちゃんと異世界スローライフを送りたいだけなんだが

アイリスラーメン
ファンタジー
黒髪黒瞳の青年は人間不信が原因で仕事を退職。ヒキニート生活が半年以上続いたある日のこと、自宅で寝ていたはずの青年が目を覚ますと、異世界の森に転移していた。 右も左もわからない青年を助けたのは、垂れたウサ耳が愛くるしい白銀色の髪をした兎人族の美少女。 青年と兎人族の美少女は、すぐに意気投合し共同生活を始めることとなる。その後、青年の突飛な発想から無人販売所を経営することに。 そんな二人に夢ができる。それは『三食昼寝付きのスローライフ』を送ることだ。 青年と兎人ちゃんたちは苦難を乗り越えて、夢の『三食昼寝付きのスローライフ』を実現するために日々奮闘するのである。 三百六十五日目に大戦争が待ち受けていることも知らずに。 【登場人物紹介】 マサキ:本作の主人公。人間不信な性格。 ネージュ:白銀の髪と垂れたウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。恥ずかしがり屋。 クレール:薄桃色の髪と左右非対称なウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。人見知り。 ダール:オレンジ色の髪と短いウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。お腹が空くと動けない。 デール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。 ドール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。 ルナ:イングリッシュロップイヤー。大きなウサ耳で空を飛ぶ。実は幻獣と呼ばれる存在。 ビエルネス:子ウサギサイズの妖精族の美少女。マサキのことが大好きな変態妖精。 ブランシュ:外伝主人公。白髪が特徴的な兎人族の女性。世界を守るために戦う。 【お知らせ】 ◆2021/12/09:第10回ネット小説大賞の読者ピックアップに掲載。 ◆2022/05/12:第10回ネット小説大賞の一次選考通過。 ◆2022/08/02:ガトラジで作品が紹介されました。 ◆2022/08/10:第2回一二三書房WEB小説大賞の一次選考通過。 ◆2023/04/15:ノベルアッププラス総合ランキング年間1位獲得。 ◆2023/11/23:アルファポリスHOTランキング5位獲得。 ◆自費出版しました。メルカリとヤフオクで販売してます。 ※アイリスラーメンの作品です。小説の内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ

壬黎ハルキ
ファンタジー
それは、少年が高校を卒業した直後のことだった。 幼なじみでお嬢様な少女から、夕暮れの公園のど真ん中で叫ばれた。 「知らない御曹司と結婚するなんて絶対イヤ! このまま世界の果てまで逃げたいわ!」 泣きじゃくる彼女に、彼は言った。 「俺、これから異世界に移住するんだけど、良かったら一緒に来る?」 「行くわ! ついでに私の全部をアンタにあげる! 一生大事にしなさいよね!」 そんな感じで駆け落ちした二人が、異世界でのんびりと暮らしていく物語。 ※2019年10月、完結しました。 ※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。

けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。 日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。 あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの? ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。 感想などお待ちしております。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~

厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない! ☆第4回次世代ファンタジーカップ  142位でした。ありがとう御座いました。 ★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

処理中です...