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強化編

049 アイリ

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 いつものように六時にはテラスにいる千尋。
 そしてリゼとミリー、今日はアイリも一緒だ。
 コーヒーを飲みながら他愛もない話をする。

 アイリはリゼから千尋の事をいろいろ聞かされたので、ある程度は千尋を知っている。
 女の子のような容姿をし、何でも出来てしまう器用な人間。
 アイリも身近に何でも出来る人間をよく知っている。
 クリムゾンの長、朱王だ。
 彼ほどの能力をこの千尋も持っているというのは俄かには信じがたい。
 しかし、ここにいる彼等は聞いていた情報そのままの実力を兼ね備えている。

「千尋さんとリゼさんは普段工房にいるんですか?」

「そうだよ。ミスリルの武器を作ってるんだ」

「蒼真さんとミリーさんは冒険に出るんですよね?」

「そうです。他のパーティーに混ざったりもしますよ!」

「私はミリーさんと蒼真さんに着いて行けば良いんでしょうか?」

「朱王さんはそう言ってましたね」

「蒼真さんとはあまり話せてないんですが、どんな方ですか?」

「強くて優しい人ですよ。ただし…… 教えは厳しいです!」

「ちょっと怖いですね……」

「安心してください。私が回復しますから!」

「…… 危険な匂いがします」

「アイリの強さに合わせてくれると思うよ?」

「蒼真は頭も良いからいろいろ教えてもらうと良いわよ」

 何となく不安を拭い切れないアイリだった。



 時計をチラチラ見ているミリー。

「たっ、頼まれてたので朱王さんを起こしてきます!」

 頬を赤くして、足早に朱王の部屋に行く。

「なんでミリーさんは赤面してたんでしょう?」

「昨日の夜も真っ赤だったわね」

「チューでもしたんじゃないの?」

「「え!?」」

「ミリーったらそういう事なのね!?」

「ああ…… 朱王様……」

「今夜も女子会ね!」

「やめてあげなよ……」

 女子って何でこうなんだろ、と思う千尋だった。



 朱王の部屋をノックするミリー。

 返事がなかったら入って良いと言われていたので部屋に入る。
 鍵を掛けずに不用心だなとも思ったが、朱王なら余程のことがない限りは大丈夫だろう。
 ベッドの側まで行くミリー。
 ベッドに腰をかけて朱王の肩を揺する。

「朱王さん。起きてください。もうすぐ七時ですよ」

 優しく声をかけるミリー。
 しかし朱王は起きようとしない。

「朱王さん! 朝ですよ!」

 声を高くして肩を揺する。

「う…… ん…… んん? ミリーさん?」

 寝惚けながらミリーを見る朱王。

「おはようございます。起こしに来ましたよ」

 笑顔で言うミリーを見つめ、頬に手を添える。

「綺麗だね。抱き締めてもいい?」

 言って答えを聞く前にミリーを抱き寄せる。
 朱王の温もりを感じ、ミリーの鼓動は高鳴る。
 顔が熱い。
 朱王の左肩に顔を乗せ、ミリーも朱王の背に腕を回す。
 そっと髪の隙間から指が通り、後頭部に手が添えられる。
 肩から顔を離し、朱王を見つめると笑顔が返ってくる。
 ミリーも笑顔を返すと顔を引き寄せられる。
 目を閉じたミリー。
 触れ合う唇。
 少しの間をおいて唇を離しまた見つめ合う。
 そして再び唇を重ねる。



 ふと気付けば七時を十分ほど過ぎていた。
 時間を見て笑い、最後に抱きしめ合ってお互いに気持ちを告げる。

「皆んないるからあまり待たせるわけにもいかないね」

 顔を洗って着替えをする朱王。

「私はすでに待たせてしまってますけど……」

「本当はもっとこうしていたいんだけどね。今日はやめておくよ」

「はぅぅ……」

 真っ赤な顔をして黙り込むミリー。
 刀を持って準備が終わった朱王。





 食堂に行くと千尋達は朝食を食べ始めていた。

 ニヤニヤとミリーを見つめるリゼ。
 気にせず隣に座り、朝食を食べ始める。

 ミリーの向かいには朱王が座り、朱王の横にはアイリが座る。
 耳元で質問してくるアイリに、朱王は頷いている。
 少し落ち込んだ様子を見せるアイリだった。
 それを見たリゼもミリーに耳元で質問し、赤面しながらも「そうですよ!」と言い切った。
 リゼも赤面しながら「羨ましい!」と言う。
 蒼真も起きていて朝食を食べている。
 アイリの装備を見て、今日は先に買い物に行くと言っていた。

 ハウザー達もその後食堂に来て挨拶を交わし、アニーとリンゼは今夜の女子会に誘われていた。



「じゃあそろそろ私は行くね。蒼真君、アイリをよろしく頼むよ」

 朝食を終えて席を立つ朱王。

「ビシバシ鍛えておくから任せてくれ」

 真顔で言う蒼真。

「ひぃぃ。やっぱり怖いです……」

 怯えるアイリを見てニヤリとする蒼真。

 千尋とリゼも挨拶を交わし、リゼがミリーを前に差し出す。

「私は書類をまとめてブレスレットを作ったらまた会いに来るよ」

「むぅ…… 毎日来てもいいですけど」

 少し拗ねた表情をするミリーを朱王は抱き締める。
 リゼやアイリは赤面して顔を押さえていた。
 ミリーを離し、頭を撫でて「またね」と言う朱王。
 人前で抱き締められたのは恥ずかしいが、何だか物足りなそうな表情のミリーだった。



 朱王を見送ってミリーに抱きつくリゼ。

「くぅぅう! 羨ましい!」

「リゼさんに抱き締められても何も感じませんね!」

「私にもお願いします」

 女性陣はとても仲が良い。
 コクコクと頷く千尋と蒼真。
 とても目の保養になる光景である。



 千尋とリゼは今日からまた新しい武器作り。

 蒼真とミリー、アイリは役所へ向かう。

「ところでアイリは冒険者じゃないよな?」

「はい。冒険者登録もしてないです」

「まずは役所で登録してくるか」

「その後は防具屋さんで装備を選びますよ! 楽しみですねぇ!」



 役所の受付でアイリの冒険者登録をする。
 蒼真達と一緒の為、カリファから質問を受ける。

「蒼真さんと来たという事はある程度の実力があると判断できますが、これまでは何かなさってましたか?」

「クリムゾンの隊員です……」

 小さく呟いたアイリ。

「で、では所長とお話しして頂きますので少々お待ちください!!」

 慌てて駆け出すカリファ。

「クリムゾンは有名なのか?」

「各国で知られています。ただ朱王様の事はあまり知られていません。各国人間同士の争いがないのもクリムゾンの存在は大きいのです」

「なんで朱王さんは知られていないんだ?」

「朱王様の居場所が魔族に判明する。それは魔族の襲撃を受ける可能性が高い事を示します。街どころか国全体が危険に晒される事を懸念して、朱王様は隠れるようにして暮らしているんです」

「こう言ってはなんだが目立ってるよな」

「はい…… あれで隠れているつもりなところも素敵です」

「部下の目には分厚いフィルターが掛かってるんだな」

「どういう意味でしょう?」

 フィルターの意味をアイリは知らない。



「アイリさんお待たせしました! 所長室へお入りください!」

 カリファが戻って来て所長室へと促し、蒼真とミリーも同伴する。

「はじめまして。私はここの所長、アブドルと言います。クリムゾンゼス本部のアイリさんと言えば大幹部ではないですか! アイリさん程の方にお会いできるとは光栄です」

 所長で歳上のアブドルがアイリに敬語を使う。
 この世界では珍しい目上の者に対する言葉遣いだ。

「幹部といってもマネージャーという立場です。アブドルさん、私の事はアイリとお呼びください。皆さんと同じように普通の冒険者として扱って頂けますか?」

「わかりま…… いや、わかった。一冒険者として扱わせてもらおう。それで冒険者登録して早々だがアイリさんにはブルーランク以上になってもらいたい。難易度6以上のクエストをクリアしてくれないかね?」

「どうしてそんな急くのでしょう?」

「蒼真君達のパーティーだからね。他の者の目というのがあるので、期待の新人としていて貰わないと困るんだ」

「…… なるほど。わかりました。お気遣い感謝します」

 アイリは頭の回転が早い。
 蒼真やミリーの強さであれば、パーティー内に入りたいと思っている冒険者も多い。
 そこに急に現れたアイリが低いランクでいるのであれば、他の冒険者から良くは思われないだろう。
 アブドルがアイリを気遣って言ってくれた事を察し、お礼の言葉も告げた。



 クエストボードの前に立つ三人。

「難易度6か…… オレ達が手伝わずに倒せる魔獣モンスターだとすれば……」

「そもそも実力すらわかりませんよ?」

「ミリーさんには遠く及びません」

「まだレッドランクだし受けれるのは少ない。砂漠で適当に魔獣を狩ろう。まずはサンドラットのクエストでも受けようか」

 クエスト内容:サンドラット捕獲
 場所:アルテリア東部砂漠地帯
 報酬:一体につき2,000リラ
 注意事項:魔石に還さない事(食用)
 難易度::1



 クエストを受注して防具屋へ向かう。

「アイリさんは綺麗なお顔ですからね! 選び甲斐があります!」

 拳を握り締め、気合いを入れるミリー。

 アイリが使用するのは両手剣。
 元々戦闘は魔法のみだったのだが、朱王が一振りのミスリル剣を渡してきたのでそれを使用する。
 どう見ても一級品なのだが、武器を購入した事もないアイリは金額など知るはずもない。

 蒼真、ミリー、アイリはそれぞれ良いと思う装備を選んで持ち寄った。

 アイリが選んだのは黒がメインの装備。
 朱王を思わせるような全身黒の装備だ。
 朱王は普段防具などは一切付けていないが、地球的なパンクな服装をしている。
 できる限りそれに似せようとした装備を選んだアイリ。



 ミリーが選んだのは白と黒を基調とした装備。
 白いシャツに黒の胸当て。
 灰色チェック柄のスカートに黒のブーツと白いニーソックス。
 差し色に濃いめの紫のラインが入っている。



 蒼真が選んだのは黒と薄紫の装備。
 薄紫のミスリルウェアは胸元が大きく開き、大人っぽさがある。
 短めの黒いスカートには紫のライン。
 薄紫のニーソックスに黒いブーツ。
 上下に分かれた黒いローブには紫の装飾が入る。



「むぅ…… 蒼真さん、やりますね……」

「私のには何も言ってくれないんですか!?」

「全身黒は却下です」

「ミリーが選んだのも良いがどうする?」

「蒼真さんので行きましょう! 私のより可愛い気がします!」

 支払いは蒼真が済ませる。
 朱王からお金はもらっていたので当然だが、アイリは知らなかったので焦っている。

「着替えを済ませたら行くぞ」



 アイリは試着室で着替えて出てくる。

「ふぉぉぉお!! 可愛いですね! なんだか美人なのに可愛いさが出ましたよ!」

「あとはこれだ。ミリー、付けてやれ」

 黒と紫の髪飾りだ。
 薄紫の髪によく映える。
 アイリもミリーのように髪がキラキラと煌めいており、リゼやミリーと一緒にいるなら使うべきと思い朱王が持たせたのだ。

「なんだか蒼真さんに負けた気分ですよ……」

「に、似合いますか?」

「ああ、オレ好みに仕上がった」

「なるほど。蒼真さん好みに選んでたんですか…… って、自分好みにしてどうするんですか!?」

「朱王様の好みにして欲しいです……」

「それもダメです!」

「まぁ似合ってるし問題ないだろ?」

「むぅ…… まぁ確かに可愛いですね」

 武器屋を後にして、クエスト前に少し早めの昼食を摂る。

 東部にある店では、薄く伸ばされた生地に食材を乗せ、チーズをかけて焼く料理、ピザが食べられる。
 三人違う食材で注文し、三分の一ずつ交換して三つの味を楽しんだ。

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