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2.愛あふれる朝
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『今日も学校だりいなぁ。
でも行かないと美咲ちゃんがうるせえし仕方ねえか』
学生服を着て駅に向かって歩いている少年は高波孝、この日は独り暮らしの大学生、横井美咲宅から学校へ向かっていた。学校が近くなると当然他の生徒も増えて来るが、高波の後ろから走ってきた男子生徒が背中へ抱きつくように飛び込んできた。
「ナミタカ、おはようさん!
昨日の合コンセッティングありがとな、めっちゃ盛り上がった!
俺はうまく行かなかったけど、笹谷は途中で抜けやがってさ。
あと何人かもアド交換できたらしいわ」
「楽しくできたんだな、それならよかったよ。
あの四葉って子ならすぐ落とせたと思うけどタイプじゃなかったか?
オレの時は即ホで、次の日全部おごりで遊び行けたからおススメだったのに」
「さすがにいろいろ聞いてるとその子には行きにくかったな。
俺って誠実で真面目だからそう言うの気にするタイプだし」
「よく言うよ…… ショートカットが気に入らなかったんだろ?
いつまで中坊時代を引きずってんだよ。
そんなに気にしてんなら連絡してみりゃいいじゃん」
「バカ言うなよ、高校別だから目に入らないったって彼氏いたら嫌じゃんか。
聞いて落ち込むより知らないでもやっとしてた方がまだマシってもんだ」
「そんなもんか? 会ってみたらすぐ付き合えるかもしれねえだろ?
会わなかったらなにも起きねえんだぜ?」
孝にとってこの金子は貴重な友達だった。女の子がいくらでも寄ってきてとっかえひっかえしている日々を送っている孝を良く思わない男子は多く、女子には警戒されるかヤるかどちらかしかいない。つまりどちらかと言えば学校では浮いていて、敵の多い存在と言うことになる。
小学校時代から仲の良い金子は、父親がデリヘルの運転手で母親の顔は知らないと言うなかなかヘビーな人生を送っている割に、そんなことをおくびにも出さない明るく気のいい男子だ。
二人は朝から下世話な話をしながら、もう一人の友人が歩きスマホをしているところへ追いついた。
「あれ? あのエロゲみたいなやつじゃねえじゃん。
メガッチが朝から勉強してるなんて珍しいな」
「うるさいなぁ、昨日の夜できなかったから今追い込んでるんだよ。
今日の数学、小テストあるって言われてただろ?」
「ああ、数IIは小宮山だろ?
奴の弱みは握ってあるから大丈夫、赤点補習にはならないんだよ」
「マジで!? 教師強請るとかナミタカやばくね?
俺にも教えてくれよ」
「いや、今のは冗談だけどな。
ちゃんと家庭教師に教わってるから心配ないってのはホントだわ。
やっぱ持つべきものは国立大生のセフレだよな」
「そんなんホイホイいねえっての。
メガッチは最近どうなのよ?
気になる子とか出来てねえの? ああ、三次元で頼むわ。
でもあの地下アイドルとかは無しな」
「失礼な、僕だって気になる子くらいいるさ。
同じクラスの谷前さんっているでしょ?
この間の体育の時……」
「なるほどな、あいつかなりおっぱいデカいんだよな。
しかも結構エロイ性格しててそりゃもう自分からパクパクジュポジュポだぞ?
紹介してやろうか? メガッチがその気ならいつでも言ってくれよな」
「またこのパターンなのか……
その前はモックの店員さんもそうだったしさ……
野獣だよ、高波! お前は最低の野獣そのものだ!」
「人聞き悪いこと言うなよ。
オレはただ優しくしてるだけなんだっての。
求められるから応じてるだけだしな。
それにちゃんとゴムはつけるぜ?」
そこへ一人の女子生徒が近づいてきて三人の頭をチョップした。そのまま追い越してから振り向いたのは貞岡久美というクラスメートだ。学校では孝と肉体関係の無い女子の中で、唯一自分から絡むため変人か片思いかなんて扱いを受けている。
「バーカ、朝からキモイ話してんじゃないのよ!
大内君もそんなやつらと付き合ってるとエロ猿になっちゃうよーだ」
「バカはどっちだこの歩く貞操帯女!
何も知らねえくせに! メガッチは最初からエロいんだよ! ザマアミロ!」
「ちょっと金ちゃんやめてくれよ。
いくらなんでも今のは恥ずかしすぎる……」
大体毎日こんな感じで一日が始まるのだった。
でも行かないと美咲ちゃんがうるせえし仕方ねえか』
学生服を着て駅に向かって歩いている少年は高波孝、この日は独り暮らしの大学生、横井美咲宅から学校へ向かっていた。学校が近くなると当然他の生徒も増えて来るが、高波の後ろから走ってきた男子生徒が背中へ抱きつくように飛び込んできた。
「ナミタカ、おはようさん!
昨日の合コンセッティングありがとな、めっちゃ盛り上がった!
俺はうまく行かなかったけど、笹谷は途中で抜けやがってさ。
あと何人かもアド交換できたらしいわ」
「楽しくできたんだな、それならよかったよ。
あの四葉って子ならすぐ落とせたと思うけどタイプじゃなかったか?
オレの時は即ホで、次の日全部おごりで遊び行けたからおススメだったのに」
「さすがにいろいろ聞いてるとその子には行きにくかったな。
俺って誠実で真面目だからそう言うの気にするタイプだし」
「よく言うよ…… ショートカットが気に入らなかったんだろ?
いつまで中坊時代を引きずってんだよ。
そんなに気にしてんなら連絡してみりゃいいじゃん」
「バカ言うなよ、高校別だから目に入らないったって彼氏いたら嫌じゃんか。
聞いて落ち込むより知らないでもやっとしてた方がまだマシってもんだ」
「そんなもんか? 会ってみたらすぐ付き合えるかもしれねえだろ?
会わなかったらなにも起きねえんだぜ?」
孝にとってこの金子は貴重な友達だった。女の子がいくらでも寄ってきてとっかえひっかえしている日々を送っている孝を良く思わない男子は多く、女子には警戒されるかヤるかどちらかしかいない。つまりどちらかと言えば学校では浮いていて、敵の多い存在と言うことになる。
小学校時代から仲の良い金子は、父親がデリヘルの運転手で母親の顔は知らないと言うなかなかヘビーな人生を送っている割に、そんなことをおくびにも出さない明るく気のいい男子だ。
二人は朝から下世話な話をしながら、もう一人の友人が歩きスマホをしているところへ追いついた。
「あれ? あのエロゲみたいなやつじゃねえじゃん。
メガッチが朝から勉強してるなんて珍しいな」
「うるさいなぁ、昨日の夜できなかったから今追い込んでるんだよ。
今日の数学、小テストあるって言われてただろ?」
「ああ、数IIは小宮山だろ?
奴の弱みは握ってあるから大丈夫、赤点補習にはならないんだよ」
「マジで!? 教師強請るとかナミタカやばくね?
俺にも教えてくれよ」
「いや、今のは冗談だけどな。
ちゃんと家庭教師に教わってるから心配ないってのはホントだわ。
やっぱ持つべきものは国立大生のセフレだよな」
「そんなんホイホイいねえっての。
メガッチは最近どうなのよ?
気になる子とか出来てねえの? ああ、三次元で頼むわ。
でもあの地下アイドルとかは無しな」
「失礼な、僕だって気になる子くらいいるさ。
同じクラスの谷前さんっているでしょ?
この間の体育の時……」
「なるほどな、あいつかなりおっぱいデカいんだよな。
しかも結構エロイ性格しててそりゃもう自分からパクパクジュポジュポだぞ?
紹介してやろうか? メガッチがその気ならいつでも言ってくれよな」
「またこのパターンなのか……
その前はモックの店員さんもそうだったしさ……
野獣だよ、高波! お前は最低の野獣そのものだ!」
「人聞き悪いこと言うなよ。
オレはただ優しくしてるだけなんだっての。
求められるから応じてるだけだしな。
それにちゃんとゴムはつけるぜ?」
そこへ一人の女子生徒が近づいてきて三人の頭をチョップした。そのまま追い越してから振り向いたのは貞岡久美というクラスメートだ。学校では孝と肉体関係の無い女子の中で、唯一自分から絡むため変人か片思いかなんて扱いを受けている。
「バーカ、朝からキモイ話してんじゃないのよ!
大内君もそんなやつらと付き合ってるとエロ猿になっちゃうよーだ」
「バカはどっちだこの歩く貞操帯女!
何も知らねえくせに! メガッチは最初からエロいんだよ! ザマアミロ!」
「ちょっと金ちゃんやめてくれよ。
いくらなんでも今のは恥ずかしすぎる……」
大体毎日こんな感じで一日が始まるのだった。
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