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二階の窓に見えた影
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目覚まし時計のアラームが鳴っている。さっき寝たばかりだと思ったのにもう朝なのか。でも寝不足間はなく頭も体もすっきりしている。
さてと、泥酔したまま寝てしまった父さんを起こさないといけない。
階段を下りて居間に行くと、スーツのままでだらしなく大の字になっている父さんがいた。せっかくかけておいた布団は脇へ追いやられている。
僕は父さんに声をかけようとしたがふと思いとどまりキッチンへ向かった。昨日紅茶を飲んだままで片付けていなかったのだ。
とりあえずコーヒーメーカーをセットしてから父さんの鞄から水筒を取り出し、昨日使ったマグやナポリタンの皿と一緒に洗った。
コーヒーのいい香りがキッチン全体を包み始めたころ、僕は父さんに声をかける。
「吉田選手! 出番ですよ!」
父さんはその一声でパチリと目を開き上半身を起こした。そしてはっきりしとした口調で僕へ話しかけた。
「おはよう、カズ。
昨日の事は母さんに内緒だぞ」
「もう毎度で慣れたけどさ、せめて家に着いたら起きてくれよ。
運ぶ方の身にもなってもらいたいね」
「お、おう、わかってるんだけどな、つい楽しくなっちゃってな。
お前が二十歳になったら飲みにつれてってやるよ」
「僕は酒なんて飲まないよ。
だらしない人間にはなりたくないんだ」
「相変わらず堅物だねえ。
こーんなねーちゃんがたくさんいる店なんて楽しいぞ」
そういって自分の胸の前で両手を使っていやらしい表現をした。まったくこの人は…… そう思いつつも、頭の中では昨日すぐ目の前まで近づいた咲のふくらみを思い出していた。
「コーヒー淹れておいたよ、水筒には自分で入れてね」
「おう、サンキュー。
一杯飲んだら行くか」
「昨日あんなに飲んだのに平気なの?」
「もちろんさ、底なしのよっちゃんと呼ばれた俺を舐めちゃいけねえよ」
いやいや、そんなあだ名をつけられる方がどうかしている。もし大酒呑みじゃなかったら野球選手としてもう少しいいところまで行けたんじゃなかろうか。
とはいっても二日酔いになったと聞いたことも見たこともなく、今朝も起こせばすぐに起きて日課のランニングへ行こうと言ってくる。本当にタフな人だ。
父さんがコーヒーを飲んでいる間にジャージへ着替えた僕は、部屋にあるゴミ箱に入っている昨日の痕跡を見て朝から憂鬱になった。
こんな時は走るに限る。無心になるには運動が一番である。
下へ降りるとすでに着替えてストレッチを始めている父さんがいた。酒が入っていないときはカッコよくて頼もしいんだけどなぁ、と思いながら眺める。
「まだ朝は寒いからよく体をほぐせよ。
体は一生ものだから大切にしないといかん」
「それって歩けないほど飲んだくれて帰ってきた人の言う台詞?」
「ま、そういう日もあるさ。
俺は現役じゃないしな」
「はいはい、わかりましたよ」
僕は適当な返事をしてストレッチを始めた。上半身はほどほどで良いが、足腰は十分にほぐして温めておかないといけない。特にアキレス腱は最重要だ。
「よし行くか、今日は軽めに流そう。
朝練もあるんだろ?」
「うん、じゃあ防災公園までにしようか」
「いいね、あそこは若いおねーちゃんが犬の散歩やランニングによく来てるな」
「まったく……」
母さんはいったいこんな軽薄な父さんのどこが良くて結婚したんだろうか。本当に不思議で仕方ない。
ともあれ二人は並んで走り出した。防災公園まではおよそ三キロメートルほどだ。準備運動をしてから往復しても一時間かからないので軽めといったら大体あそこになる。
休日は少し遠くまで行くことが多く、女子大通りの先にある神社が定番のルートだ。その神社には車が通れる道路とは別に、石階段が二百段ほどあるのでいい練習になるのだ。
走り出して少しするといつもより体が軽く感じた。もちろんこれくらいで息を上げたりはしないが、なんとなく重さを感じないというのか、ほんの少し楽に走れている気がする。
これなら今日の調子は大丈夫そうだ。昨日はどうなることかと思っていたが、たまたま調子が悪かっただけに違いない。
防災公園の外周を一周し、家へ帰る僕達はランニングのペースを上げた。父さんは俊足で鳴らした内野手で、今でもまるで現役選手のように軽々と走っている。
僕も負けじと喰らいついていくが、本気で走られたら追いつかない。しかし今日は同じペースを保っていてもまだ余裕が感じられた。
「カズ、今日は調子よさそうだな。
力の抜けたいいフォームだよ」
かなりのハイペースで走っているのに普通に話すくらいの余裕があるのはさすがだ。いくら今日の調子が良くても僕はそこまでの余裕はない。
「そ、そうかな、今日は体が軽いんだ」
「よし、じゃあ家の前の道に出たらいつものように全力勝負だ」
「今日こそ勝ってみせるさ」
家の前の道、それは咲の家の前の道ということでもある。
家の前の通りは住宅が並ぶ直線で、家までおよそ二百メートルだ。十字路を曲がり通りに出たところで父さんが合図をし、二人が全力疾走で勝負する。いつもはじりじりと離されて最後は五メートルほどの差で負けるのだが今日の僕は一味違った。
家までもう少しというところに来てもまだほぼ並んで走っているのだ。しかしそれも最後までは続かなかった。咲の家の前で僕はつい家の方を見てしまったのだ。
横目で見た二階の窓に、なにか人影のようなものが見えた気がして集中力が途切れた僕は、最後の最後で父さんに僅差をつけられてしまい、また勝負に負けてしまったのだった。
「惜しかったな、俺も本気で走ったのに大したもんだ」
僕はぜえぜえと息を吐きながらすぐに答えることができないでいた。父さんはまだ余裕がありそうに軽い体操と深呼吸をしている。
僕も一呼吸おいてから軽く体を動かし深呼吸をする。
「今日は勝てそうな気がしたんだけどな。
スタミナの差で負けたんだ、もうすぐ追いついて追い抜かしてみせるよ」
「期待してるよ、まあ簡単に負けるつもりはないけどな」
ランニングから帰宅して間もなく六時、父さんはシャワーを浴びてから、昨日とは別のスーツに着替えている。僕が玄関先を引きずって行ったので昨日のスーツは汚れてしまったのだ。
僕は汚れたスーツをクリーニングへ出すために玄関先においてからシャワーを浴びに風呂場へ向かった。
シャワーを浴びながら、咲の家の二階に誰かが見えたように感じたのは気のせいだったのか、まだ早朝なのに咲が起きていたのか、今日はまともに顔を見ることができるだろうか等と考えながら石鹸をつけた頭を掻きむしった。
さてと、泥酔したまま寝てしまった父さんを起こさないといけない。
階段を下りて居間に行くと、スーツのままでだらしなく大の字になっている父さんがいた。せっかくかけておいた布団は脇へ追いやられている。
僕は父さんに声をかけようとしたがふと思いとどまりキッチンへ向かった。昨日紅茶を飲んだままで片付けていなかったのだ。
とりあえずコーヒーメーカーをセットしてから父さんの鞄から水筒を取り出し、昨日使ったマグやナポリタンの皿と一緒に洗った。
コーヒーのいい香りがキッチン全体を包み始めたころ、僕は父さんに声をかける。
「吉田選手! 出番ですよ!」
父さんはその一声でパチリと目を開き上半身を起こした。そしてはっきりしとした口調で僕へ話しかけた。
「おはよう、カズ。
昨日の事は母さんに内緒だぞ」
「もう毎度で慣れたけどさ、せめて家に着いたら起きてくれよ。
運ぶ方の身にもなってもらいたいね」
「お、おう、わかってるんだけどな、つい楽しくなっちゃってな。
お前が二十歳になったら飲みにつれてってやるよ」
「僕は酒なんて飲まないよ。
だらしない人間にはなりたくないんだ」
「相変わらず堅物だねえ。
こーんなねーちゃんがたくさんいる店なんて楽しいぞ」
そういって自分の胸の前で両手を使っていやらしい表現をした。まったくこの人は…… そう思いつつも、頭の中では昨日すぐ目の前まで近づいた咲のふくらみを思い出していた。
「コーヒー淹れておいたよ、水筒には自分で入れてね」
「おう、サンキュー。
一杯飲んだら行くか」
「昨日あんなに飲んだのに平気なの?」
「もちろんさ、底なしのよっちゃんと呼ばれた俺を舐めちゃいけねえよ」
いやいや、そんなあだ名をつけられる方がどうかしている。もし大酒呑みじゃなかったら野球選手としてもう少しいいところまで行けたんじゃなかろうか。
とはいっても二日酔いになったと聞いたことも見たこともなく、今朝も起こせばすぐに起きて日課のランニングへ行こうと言ってくる。本当にタフな人だ。
父さんがコーヒーを飲んでいる間にジャージへ着替えた僕は、部屋にあるゴミ箱に入っている昨日の痕跡を見て朝から憂鬱になった。
こんな時は走るに限る。無心になるには運動が一番である。
下へ降りるとすでに着替えてストレッチを始めている父さんがいた。酒が入っていないときはカッコよくて頼もしいんだけどなぁ、と思いながら眺める。
「まだ朝は寒いからよく体をほぐせよ。
体は一生ものだから大切にしないといかん」
「それって歩けないほど飲んだくれて帰ってきた人の言う台詞?」
「ま、そういう日もあるさ。
俺は現役じゃないしな」
「はいはい、わかりましたよ」
僕は適当な返事をしてストレッチを始めた。上半身はほどほどで良いが、足腰は十分にほぐして温めておかないといけない。特にアキレス腱は最重要だ。
「よし行くか、今日は軽めに流そう。
朝練もあるんだろ?」
「うん、じゃあ防災公園までにしようか」
「いいね、あそこは若いおねーちゃんが犬の散歩やランニングによく来てるな」
「まったく……」
母さんはいったいこんな軽薄な父さんのどこが良くて結婚したんだろうか。本当に不思議で仕方ない。
ともあれ二人は並んで走り出した。防災公園まではおよそ三キロメートルほどだ。準備運動をしてから往復しても一時間かからないので軽めといったら大体あそこになる。
休日は少し遠くまで行くことが多く、女子大通りの先にある神社が定番のルートだ。その神社には車が通れる道路とは別に、石階段が二百段ほどあるのでいい練習になるのだ。
走り出して少しするといつもより体が軽く感じた。もちろんこれくらいで息を上げたりはしないが、なんとなく重さを感じないというのか、ほんの少し楽に走れている気がする。
これなら今日の調子は大丈夫そうだ。昨日はどうなることかと思っていたが、たまたま調子が悪かっただけに違いない。
防災公園の外周を一周し、家へ帰る僕達はランニングのペースを上げた。父さんは俊足で鳴らした内野手で、今でもまるで現役選手のように軽々と走っている。
僕も負けじと喰らいついていくが、本気で走られたら追いつかない。しかし今日は同じペースを保っていてもまだ余裕が感じられた。
「カズ、今日は調子よさそうだな。
力の抜けたいいフォームだよ」
かなりのハイペースで走っているのに普通に話すくらいの余裕があるのはさすがだ。いくら今日の調子が良くても僕はそこまでの余裕はない。
「そ、そうかな、今日は体が軽いんだ」
「よし、じゃあ家の前の道に出たらいつものように全力勝負だ」
「今日こそ勝ってみせるさ」
家の前の道、それは咲の家の前の道ということでもある。
家の前の通りは住宅が並ぶ直線で、家までおよそ二百メートルだ。十字路を曲がり通りに出たところで父さんが合図をし、二人が全力疾走で勝負する。いつもはじりじりと離されて最後は五メートルほどの差で負けるのだが今日の僕は一味違った。
家までもう少しというところに来てもまだほぼ並んで走っているのだ。しかしそれも最後までは続かなかった。咲の家の前で僕はつい家の方を見てしまったのだ。
横目で見た二階の窓に、なにか人影のようなものが見えた気がして集中力が途切れた僕は、最後の最後で父さんに僅差をつけられてしまい、また勝負に負けてしまったのだった。
「惜しかったな、俺も本気で走ったのに大したもんだ」
僕はぜえぜえと息を吐きながらすぐに答えることができないでいた。父さんはまだ余裕がありそうに軽い体操と深呼吸をしている。
僕も一呼吸おいてから軽く体を動かし深呼吸をする。
「今日は勝てそうな気がしたんだけどな。
スタミナの差で負けたんだ、もうすぐ追いついて追い抜かしてみせるよ」
「期待してるよ、まあ簡単に負けるつもりはないけどな」
ランニングから帰宅して間もなく六時、父さんはシャワーを浴びてから、昨日とは別のスーツに着替えている。僕が玄関先を引きずって行ったので昨日のスーツは汚れてしまったのだ。
僕は汚れたスーツをクリーニングへ出すために玄関先においてからシャワーを浴びに風呂場へ向かった。
シャワーを浴びながら、咲の家の二階に誰かが見えたように感じたのは気のせいだったのか、まだ早朝なのに咲が起きていたのか、今日はまともに顔を見ることができるだろうか等と考えながら石鹸をつけた頭を掻きむしった。
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