5 / 158
食後にキスがやってきた
しおりを挟む
部活の後、僕は寄り道もせずに帰宅した。木戸には明日までに何とかしろと言われたが、改善できる見込みや対処法もわからないので約束はできなかった。
月末には練習試合があるが、せめてそれまでには何とかしないといけない。しかし、一体どうすればいいのだろうか。
帰宅すると家には誰もいなかった。そういえば母さんは今日から兄貴のところへ行っているんだ。父さんはまだまだ帰ってくる時間でもない。
テーブルの上にはあんぱんが一つ置いてあり、その下に一万円札が挟んで置かれていた。とりあえず部活から帰って腹ペコなのであんぱんをかじりながら夕飯の事を考える。
こういう時はいつも近くの弁当屋にするか、それとも少し先のラーメン屋まで行くか、商店街の定食屋にするかの三択だ。
今日は体調が悪いのが何なのかわからないが、余り出歩く気もしないので一番近い弁当屋にするか。それともガッツリと食べたほうがいいのだろうか。
なんだか考えるのも面倒になって冷蔵庫をあさってみたが大したものは入っていなかった。かろうじて冷凍庫に冷凍食品のナポリタンがあったのでそれで済ませて、飯代は小遣いにしてしまおう。
裏面を見るとレンジで温めるだけで食べられるようだ。ウインナーや野菜を足して炒めるともっとおいしいと書いてあるが、そんな手間をかけるくらいなら弁当を買いに行く方がいい。
食にこだわりはないし手っ取り早いのは悪くない。レンジで温めて付属のソースを絡めるだけらしい。とりあえず麺をレンジに入れスタートを押してから、僕は自分の部屋へ荷物を置きに行き部屋着へ着替えた。
まるで懐かしのソフト麺のようなナポリタンを食べ終わった僕は、まあまあ満足して椅子にもたれかかったまま大きく息を吐いた。
一息ついたところで今日の出来事をまた思い出す。一体咲はどういうつもりなんだろうか。僕が女子になれていないからってからかっているのだろうか。
それにしても咲の唇は信じられないくらい柔らかかったな。咲の舌が口の中へ入って来た時にはその温かさと絡められた舌のぬめりに驚いてしまったが、キスというのはああいうものなのだろうか。
思い出すだけで体が火照ってくるのがはっきりとわかる。これっきりなのか、それとも二度目があるのかわからないが、どちらにせよ真意は知っておきたいところだ。
明日、いや近日中には本人へ問いただしてやる。今のままだと主導権を握られたままみたいでなんだか悔しい。
その時玄関のチャイムが鳴った。うちのインターフォンにはモニターが付いていないので玄関まで出るしかない。
チェーンのかかった扉を開けて様子を見ながら声をかける。
「はーい、どちら様ですか?」
「お届け物です、受け取りをお願いします」
よく見る宅配便の制服を着た男性が荷物を持って立っていた。僕はいったん扉を閉めてからチェーンを外し、玄関先に置いてあるゴム印を押し荷物を受け取った。荷物の差出人は母さんで、どうやら先週出掛けた際の荷物を送っておいたようだ。
荷物を廊下まで運んでから、玄関のカギを閉めるために一度玄関に戻り、ついでに郵便物を確認しに門扉まで出てポストを開ける。中にはピザ屋と不用品買取のチラシが入っていたのみだった。
僕はそのチラシを適当に折りたたみながら玄関へ振り返った。が、背後に人の気配を感じもう一度振り向く。するとそこには女の子が一人立っていた。
「こんばんは、ここキミのおうちなの?」
驚きのあまり僕は返す言葉が出なかった。なぜならその声の主は咲だったからだ。しばらく、といってもほんの数秒だとは思うが、ようやく僕は返答をした。
「そ、そうだよ、なんでこんなところにいるのさ」
「私の家、そのすぐ先なのよ。
今は商店街へ買い物に行ってきたとこなの」
「なんだ結構近いとこに住んでるんだな」
「そうね、ところでおうちの方は誰もいないの?」
「ああ、まだ帰ってきていないよ。
えっと、それがどうかした?」
「じゃあ上がらせてもらうわ、お茶でも飲みながらお話ししましょう。
春になっても立ち話にはまだ寒いわ」
またか。咲は一方的に自分の要求を突き付けてくる。学校であんなことをしたその日にその相手の家に上がり込もうなんてどういうつもりなんだろう。
僕が断ろうと口を開きかけたその瞬間、咲は自分の言葉でそれを遮った。
「キミが私の事を考えていたからわざわざ立ち寄ったのよ。
さあ早く入れてちょうだい」
そんなバカな。確かに僕はさっき咲の事を思い返していたが、別に呼んだわけじゃないのだ。しかし、なぜかその押しに逆らえず、僕は咲を招き入れてしまった。
居間のテーブルに向かい合って座った僕と咲はしばらく黙ったままだった。このまま黙っていても仕方がない。思い切って咲の真意を確かめるんだ。
「あのさ、」
咲が僕の言葉を一方的に遮る。
「ねぇキミ、お湯沸かすくらい出来るかしら?
お料理はあまりできないようだけど」
シンクの中に投げ捨てられているナポリタンの成れの果てを指差しながら咲が言い放った。ちくしょう、どうもペースが掴めない。このままじゃ咲の言いなりにことが進むばかりだ。
「やかんでお湯を沸かすくらい出来るさ。
コーヒーならこっちで淹れるけどお茶がいいの?」
僕はコーヒーメーカーを指差しながら、こちらの気持ちを全く考えていなそうに、目の前で微笑んでいる咲へ確認した。
「丁度いいことに、私が今買ってきた紅茶があるのよ。
ハーブティーには気持ちを落ち着ける作用があるから飲んでみない?
ティーカップかマグ、あるかしら?」
「あるよ、ちょっとまって」
飲んでみないかって確認しているつもりかもしれないが、そこに続く言葉はどう考えても自分の考えを押し通している。それでも逆らう理由もないので食器棚から揃いのマグを二つ出して調理台へ乗せた。そして目の前にあったやかんに水を入れてコンロに火をつける。
「ありがとう、後は私がやるわよ」
そう言って咲は後ろから声をかけてきた。その声はとても優しく魅力的だ。言葉の端々は当たりが強く感じるが、それは面と向かった時の顔立ちにも寄るのかもしれない。
性格はきつめだけど顔はかわいくてスタイルもいい。そもそも僕が咲に対して好意を持っているのは間違いない。そんあ相手からお茶を淹れて貰えるなんて、成り行きとはいえラッキーだ。そんなことを考えながら僕は振り向いた。
「サンキュー、じゃあ頼むよ」
そう言ったか言わないかののうちに咲の顔が近づいてきた。これはヤバい、と思ったときにはもう遅く、顔と顔はもうくっつきそうなくらいの近さになっていた。
「夕ごはんのナポリタン、おいしかったかしら?」
そう言った直後、僕の唇のすぐ脇をペロッと舐めて、次に唇と唇を軽く合わせた。それはほんの一瞬だったはずだけど、僕には途方もなく長い時間に感じた。
「ケチャップがついていたわよ。
小さい子供みたいでかわいいところがあるのね」
そう言われた僕は慌てて口を手で拭う。同時に照れと恥ずかしさで顔が熱くなり、どうにもできなくてそのまま立ち尽くしていた。
咲を挟んでその向こう側では、火にかけられたやかんが僕の気持ちを代弁するように蒸気を吐き出し始めていた。
月末には練習試合があるが、せめてそれまでには何とかしないといけない。しかし、一体どうすればいいのだろうか。
帰宅すると家には誰もいなかった。そういえば母さんは今日から兄貴のところへ行っているんだ。父さんはまだまだ帰ってくる時間でもない。
テーブルの上にはあんぱんが一つ置いてあり、その下に一万円札が挟んで置かれていた。とりあえず部活から帰って腹ペコなのであんぱんをかじりながら夕飯の事を考える。
こういう時はいつも近くの弁当屋にするか、それとも少し先のラーメン屋まで行くか、商店街の定食屋にするかの三択だ。
今日は体調が悪いのが何なのかわからないが、余り出歩く気もしないので一番近い弁当屋にするか。それともガッツリと食べたほうがいいのだろうか。
なんだか考えるのも面倒になって冷蔵庫をあさってみたが大したものは入っていなかった。かろうじて冷凍庫に冷凍食品のナポリタンがあったのでそれで済ませて、飯代は小遣いにしてしまおう。
裏面を見るとレンジで温めるだけで食べられるようだ。ウインナーや野菜を足して炒めるともっとおいしいと書いてあるが、そんな手間をかけるくらいなら弁当を買いに行く方がいい。
食にこだわりはないし手っ取り早いのは悪くない。レンジで温めて付属のソースを絡めるだけらしい。とりあえず麺をレンジに入れスタートを押してから、僕は自分の部屋へ荷物を置きに行き部屋着へ着替えた。
まるで懐かしのソフト麺のようなナポリタンを食べ終わった僕は、まあまあ満足して椅子にもたれかかったまま大きく息を吐いた。
一息ついたところで今日の出来事をまた思い出す。一体咲はどういうつもりなんだろうか。僕が女子になれていないからってからかっているのだろうか。
それにしても咲の唇は信じられないくらい柔らかかったな。咲の舌が口の中へ入って来た時にはその温かさと絡められた舌のぬめりに驚いてしまったが、キスというのはああいうものなのだろうか。
思い出すだけで体が火照ってくるのがはっきりとわかる。これっきりなのか、それとも二度目があるのかわからないが、どちらにせよ真意は知っておきたいところだ。
明日、いや近日中には本人へ問いただしてやる。今のままだと主導権を握られたままみたいでなんだか悔しい。
その時玄関のチャイムが鳴った。うちのインターフォンにはモニターが付いていないので玄関まで出るしかない。
チェーンのかかった扉を開けて様子を見ながら声をかける。
「はーい、どちら様ですか?」
「お届け物です、受け取りをお願いします」
よく見る宅配便の制服を着た男性が荷物を持って立っていた。僕はいったん扉を閉めてからチェーンを外し、玄関先に置いてあるゴム印を押し荷物を受け取った。荷物の差出人は母さんで、どうやら先週出掛けた際の荷物を送っておいたようだ。
荷物を廊下まで運んでから、玄関のカギを閉めるために一度玄関に戻り、ついでに郵便物を確認しに門扉まで出てポストを開ける。中にはピザ屋と不用品買取のチラシが入っていたのみだった。
僕はそのチラシを適当に折りたたみながら玄関へ振り返った。が、背後に人の気配を感じもう一度振り向く。するとそこには女の子が一人立っていた。
「こんばんは、ここキミのおうちなの?」
驚きのあまり僕は返す言葉が出なかった。なぜならその声の主は咲だったからだ。しばらく、といってもほんの数秒だとは思うが、ようやく僕は返答をした。
「そ、そうだよ、なんでこんなところにいるのさ」
「私の家、そのすぐ先なのよ。
今は商店街へ買い物に行ってきたとこなの」
「なんだ結構近いとこに住んでるんだな」
「そうね、ところでおうちの方は誰もいないの?」
「ああ、まだ帰ってきていないよ。
えっと、それがどうかした?」
「じゃあ上がらせてもらうわ、お茶でも飲みながらお話ししましょう。
春になっても立ち話にはまだ寒いわ」
またか。咲は一方的に自分の要求を突き付けてくる。学校であんなことをしたその日にその相手の家に上がり込もうなんてどういうつもりなんだろう。
僕が断ろうと口を開きかけたその瞬間、咲は自分の言葉でそれを遮った。
「キミが私の事を考えていたからわざわざ立ち寄ったのよ。
さあ早く入れてちょうだい」
そんなバカな。確かに僕はさっき咲の事を思い返していたが、別に呼んだわけじゃないのだ。しかし、なぜかその押しに逆らえず、僕は咲を招き入れてしまった。
居間のテーブルに向かい合って座った僕と咲はしばらく黙ったままだった。このまま黙っていても仕方がない。思い切って咲の真意を確かめるんだ。
「あのさ、」
咲が僕の言葉を一方的に遮る。
「ねぇキミ、お湯沸かすくらい出来るかしら?
お料理はあまりできないようだけど」
シンクの中に投げ捨てられているナポリタンの成れの果てを指差しながら咲が言い放った。ちくしょう、どうもペースが掴めない。このままじゃ咲の言いなりにことが進むばかりだ。
「やかんでお湯を沸かすくらい出来るさ。
コーヒーならこっちで淹れるけどお茶がいいの?」
僕はコーヒーメーカーを指差しながら、こちらの気持ちを全く考えていなそうに、目の前で微笑んでいる咲へ確認した。
「丁度いいことに、私が今買ってきた紅茶があるのよ。
ハーブティーには気持ちを落ち着ける作用があるから飲んでみない?
ティーカップかマグ、あるかしら?」
「あるよ、ちょっとまって」
飲んでみないかって確認しているつもりかもしれないが、そこに続く言葉はどう考えても自分の考えを押し通している。それでも逆らう理由もないので食器棚から揃いのマグを二つ出して調理台へ乗せた。そして目の前にあったやかんに水を入れてコンロに火をつける。
「ありがとう、後は私がやるわよ」
そう言って咲は後ろから声をかけてきた。その声はとても優しく魅力的だ。言葉の端々は当たりが強く感じるが、それは面と向かった時の顔立ちにも寄るのかもしれない。
性格はきつめだけど顔はかわいくてスタイルもいい。そもそも僕が咲に対して好意を持っているのは間違いない。そんあ相手からお茶を淹れて貰えるなんて、成り行きとはいえラッキーだ。そんなことを考えながら僕は振り向いた。
「サンキュー、じゃあ頼むよ」
そう言ったか言わないかののうちに咲の顔が近づいてきた。これはヤバい、と思ったときにはもう遅く、顔と顔はもうくっつきそうなくらいの近さになっていた。
「夕ごはんのナポリタン、おいしかったかしら?」
そう言った直後、僕の唇のすぐ脇をペロッと舐めて、次に唇と唇を軽く合わせた。それはほんの一瞬だったはずだけど、僕には途方もなく長い時間に感じた。
「ケチャップがついていたわよ。
小さい子供みたいでかわいいところがあるのね」
そう言われた僕は慌てて口を手で拭う。同時に照れと恥ずかしさで顔が熱くなり、どうにもできなくてそのまま立ち尽くしていた。
咲を挟んでその向こう側では、火にかけられたやかんが僕の気持ちを代弁するように蒸気を吐き出し始めていた。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない
七星点灯
青春
雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。
彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。
しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。
彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
どうしてもモテない俺に天使が降りてきた件について
塀流 通留
青春
ラブコメな青春に憧れる高校生――茂手太陽(もて たいよう)。
好きな女の子と過ごす楽しい青春を送るため、彼はひたすら努力を繰り返したのだが――モテなかった。
それはもうモテなかった。
何をどうやってもモテなかった。
呪われてるんじゃないかというくらいモテなかった。
そんな青春負け組説濃厚な彼の元に、ボクッ娘美少女天使が現れて――
モテない高校生とボクッ娘天使が送る青春ラブコメ……に見せかけた何か!?
最後の最後のどんでん返しであなたは知るだろう。
これはラブコメじゃない!――と
<追記>
本作品は私がデビュー前に書いた新人賞投稿策を改訂したものです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
脅され彼女~可愛い女子の弱みを握ったので脅して彼女にしてみたが、健気すぎて幸せにしたいと思った~
みずがめ
青春
陰キャ男子が後輩の女子の弱みを握ってしまった。彼女いない歴=年齢の彼は後輩少女に彼女になってくれとお願いする。脅迫から生まれた恋人関係ではあったが、彼女はとても健気な女の子だった。
ゲス男子×健気女子のコンプレックスにまみれた、もしかしたら純愛になるかもしれないお話。
※この作品は別サイトにも掲載しています。
※表紙イラストは、あっきコタロウさんに描いていただきました。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる