かぶる猫の大きさは

yumemidori

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看病

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全然起きないコイツを無理やり起こし着替えられるか聞くと着替えさせろなんてわがままをいう
この歳になって同い年の男の下着まで着替えさせることになるとは思いもしなかったがな
詳しいことは省いてもいいだろう
それから大人しく寝てるように言ってもオレの後をちょこまかとついてくる
何故かオレが離れることを嫌って離れようとしない
熱のせいで精神的に幼くなっているのか?
何を言っても意味がないと早々に諦めたため今はお粥を作りながら後ろで好きにさせてる
ちょうどいいのか肩に顎をのせて手は腹の前にまわされていた
正直に言うとすっげー邪魔ではあるがあの不安げで泣きそうな顔をされると小さい子いじめてるみたいでオレの心の治安が保たれない

やっとの思いでお粥を作り上げてソファに座らせて食べてもらう
一息ついたところでなんだかなぁって気分になる
普段弱さを見せないちゃらんぽらんな部分と今の幼児返りしたようなコイツ
ギャップがあり過ぎて驚きすら通り越す
存在は勿論知っていたけれどあんまり関わってこなかったのも事実
今こうやってオレとコイツがこの場にいること自体不思議だよな
ぼんやりと考えていたら思いの外お腹が空いてたらしくあっという間になくなった鍋を見て嬉しくなる
口にあったのなら作った甲斐があったな
鍋を取り上げて薬を飲ませてコイツが寝たら帰るかーと思っていたがそうは問屋がおろさない
頭を撫でろと要求されたかと思えばもう片方の手は逃さないと言わんばかりに両手で拘束されてしまった
ちゃんといるからその目はやめろ
とろけていた瞳は言葉を発したことによって見えなくなってしまった
よっぽど眠かったんだろうな

呼吸が安定したのを聞いて側から離れようと試みるが拘束された手は先ほどと同じく案の定離れずに繋がれたままだった
仕方ない
処理はうちの優秀な副隊長に任せてオレは一足お先に休ませてもらうことにしよう
その代わり今度何かあったときには必ず引き受けることにしようと胸に誓い連絡をいれる
わかりました。また明日
とそっけないがレスが早い副隊長は仕事ができる男である
その話はまたの機会にでも話そうと思う

それよりも目の前で寝てるコイツをみていると眠くなってきた
コイツと同様ってわけではないがオレ自身もここ最近ちゃんと眠れていなかったためまたしても誘われるように微睡に落ちていった



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