チャラ男

yumemidori

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初めてみた時に一目惚れをした
一瞬自分がナニをしていたか忘れるほどの衝撃を受けたことは今までにない
その気持ちを上に乗っている相手に気づかれないように行為を激しくして一目惚れをした相手の方を見たら、一瞬だけ絡んだ視線にとんでもなく興奮した
そっと踵を返す君をみて今俺の上にいるのが君だったならと思うとそれだけで血が滾る
あぁあの子はどうやって鳴いてくれるだろう。羞恥に負けそうになりながらも上に乗ってくれるだろうかそれともなきそうな顔で出来ないというだろうか
俺とは違うその柔らかそうな金の髪にも触れてみたい
ドロドロに溶かして俺に依存させたい
どうにか俺のものになってはくれないだろうか


しばらくして現実に引き戻された俺の上には、気絶をしたのか気持ちよさそうな顔で眠っている奴がのしかかっていた
少しの間トリップしていたからか、興奮も相まっていつもより激しかったかもしれない
そっと上からおろして衣服を整えて寝かせておくことにした。ここを通れないということはあそこにいるだろうと目星をつけて
柄にもなく緊張しつつ教室のドアを開ける
音に反応して振り返る君はやっぱり綺麗だった

相手に興奮した?なんて聞きながら興奮したのは俺だけど、あわよくば君にもしててほしいと思って聞いた質問
高すぎず低すぎない心地いい声で返ってきた返事の答えは残念だったけれど、発せられた耳馴染みのいいこの声は毎日でも聞いていたい
これだけの容姿だ。モテないわけがない
おそらくすぐに見つかるだろうとその日は立ち去る姿をじっくりと焼き付けた
そしてすぐに情報は集まった
 i組の工藤蓮。高校からの外部入学
俺と同じくチャラ男と呼ばれていて不特定多数と関係がある。ただ学内で抱かれたと言っている奴はおそらく虚偽であること、
よく外部に出向くため外に歳上の恋人がいるのではとの噂があること。など出るわ出るわ本当なのかわからない噂の数々が。

それからは周りへの牽制もこめて毎日毎日通いつめている
その中でもわかってきたのが人たらしであるってこと
無自覚っつーのがマジでタチが悪い
しかも相手からの好意ってのを理解してんのかしてないのか、もしくは惚けてんのか天然なのかわかんねー
俺らしくなくこんな健気にアピールしてんのにいまいち伝わってねーんじゃ?とか思う

 ほら今日もキミは誰かを惑わせてる
 そんなことしたらまたキミに落ちちゃうでしょ?
 どうせ俺のものになるんだから、期待させてキミに叶わない恋をさせる方が相手に悪いじゃん?
 だからそのフラグ俺が綺麗に跡形もなくへし折ってあげるね。
『れんれーん?今日もかわいーね?』
そんな毎日を繰り返す日々。


牽制しては今日もれんれんに触れられたことを思い出して、適当につれてきた相手を抱く
寝癖がついてる日もあったし、少しクマがあって心配な日もあった。毎日会いに行くのは日々、その変化を見逃さないよう観察するためでもある
週が明けた今日も普段通り絡みにいこうとすると、その教室あたりから色めきだった声が聞こえる
またれんれんが誰かをたらしこんだのかと思って、少し急足で向かっていると誰かに腕を掴まれた
誰だよ、俺の腕を掴むなんて躾がなってないなと振り向けば従兄弟だった

『なに、俺急いでんだけど。』
「はぁー。本当は言いたくないんだけど一応忠告。
多分今日お前覚悟して行かないと×ぬぞ?」
『は?』
「俺は言ったからな?回収しねーぞ」
じゃあなと言って去っていく
なんだったんだ?覚悟?それより俺は急いでんだ
れんれんのたぶらかしぶりを止めなければ。


教室に足を踏み入れて視界にれんれんを映したとき衝撃を受けた
声が漏れたかは定かではないがその一点から目を離せない。正直俺のことはどうでも良かった
え?なんで。
ゴールドからシルバーへと色を変えた髪色が美しかった。元々その色だったんじゃというくらいの馴染みように驚きが隠せない
何よりその髪色に変えたことによって妙に色気が増してしまった。一瞬冷たく感じさせるその色はクールなその表情に合っていて、滲み出る色気は暴きたくなる衝動を抑えられない

ああ、だめだよ。れんれん
そんなに俺を振り回さないで?
多分いつものヘラヘラした表情は存在していなかったと思う。一直線に向かいそのままかぶりついた
「んん゛!?…ッ、ハん……ん゛」
驚いた顔が可愛くて目を細める
相手の呼吸を奪うように深く深く
拒まないでいいの?れんれん。俺、調子にのって止まんなくなるけど。

あーあ、もう時間切れ。
少し荒くなった息遣いでぼーっと呆けているれんれんを間近で見て、堪らなくなる
このままここで襲いたいが周りにこの可愛さを見せつけるのはここまで。これ以上はみせたくない




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