手紙人

朧靄聖神

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手紙人

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はぁ…今日からホームレスか…どうするかな…
「何だあれ?」
あいつ、いま窓から入った、
あいつの家じゃないよな…
「おい、お前!何してんだ!」
「…何だボウズ…俺は眠いんだ、寝かせろや」
「寝かせろって、ここお前の家なのか?」
「ちげーよ、俺はホームレスだ」
「…なら!!」
「家がないから寝床を貸してもらうんだ、」
「そんな…」
そんな方法が……
「文句なら受け付けてねーよ、じゃあな」
昼間の間だけ家を借りる…寝床として…
俺も少しぐらいなら…
「あ…この家…窓開いてる、」
よし…失礼します…ここでちょっとだけ…
(ガチャガチャ…)
「…!?やべ!!」
勢いでベランダに隠れちまった…どうしよう…
ここ3階だし…飛び降りる訳には…
「ふぅ……」
女の人…主婦かな…?
って…着替えだした!!
「痛っ……」
あれは…アザ?…あんなに沢山…
まぁいい…寝るか…


「…っ!!…!!!」
「痛い…!!やめて…!」
「もう夜か…ん?…あれって…暴力…DVだよな」
DV!?…だからあんなにアザが…
て言うかあの男、有名な政治家じゃないか…
とりあえず写真…写真…
(カシャ…)
明日も来よう…


「痛い……」
見てられない……どうにか出来ないかな…
そうだ…書き置きでもするか、

【僕はあなたの味方です
あなたが旦那さんにDVをされているのは知っています証拠を集め訴えましょう。
昨日のDVされている所を写真に収めました、
僕はいつも見ていますので
DVの証拠になりそうなものを集めてください】

これでいいかな…
「なにこれ……誰?…どこにいるの!?」
まぁ…そうなるわな…
「……………協力してよね…」
……任せとけ…

「おい…おら立て!!」
「痛い…!!やめてよ!」
「うるせぇ!!黙って言う事聞いとけ!!」
…とりあえずボイスレコーダーで取れる物は取っておこう

【今日までのDVに関係する会話は録音しました。もう少しだけ耐えてください。】

「……どうしてここまでしてくれるの…
分からないわ…」
俺も分からない…ただ放っておけないんだよな

これでよし…証拠は充分だ…
【証拠は充分揃いました。この封筒を持って出る所に出てください。】

「…これで…ありがとう…ありがとう……」

『有名政治家、嫁にDV、アザだらけ!!』
テレビでしっかり報道されてるな…
これで…大丈夫だな…
今日も寝るか…

「おきて…」
「んぁ…!?あ…え…すいません!!」
「あなたでしょ手紙書いてくれたの」
「あ……はい…」
「やっと会えたね、ありがとう」
「うん…会えた……」
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