魔法使いさん、あなたの願いは何ですか？

第一章

ホントに？

｢あら!?、凄いｸﾞｯﾄﾞﾀｲﾐﾝｸﾞ～｣

そして、ﾕﾐﾙ中佐はここに居ますよ～～～!!、と言わんばかりに合図する。

扉の奥から皇族や国賓が使うようなｶｰﾍﾟｯﾄが敷かれて

……なんと!!

私たちの前まで敷かれた

何故？どゆこと？

ﾌｪﾐ姉が怪訝そうな顔をして聞いてみた

｢中佐これはどういう事ですか?全く話が見えないのですが…｣

｢これについてはこちらの方からお聞きください

ﾙﾌﾞﾙﾛﾜｰﾙ王国第一王位継承者、ｱﾚｸｵｰﾝ･ﾙﾌﾞﾙﾛﾜｰﾙ殿下です｣

その言葉を聞いたとたん、まわり居た人達が一斉に片膝をついて、頭を下げながら両手を前に組んだ

後で知った事だけれどこれが王族及び位の高い人に対する礼らしい

ﾌｪﾐ姉はちゃんと知っていたみたいだけど

山奥の田舎育ちのわたしとﾐﾘは、勿論知っているわけなくｵﾛｵﾛと戸惑うばかりだった

すると奥から凛とした響きの良い声が届いた

｢聞いていた通りほんとに可愛らしいお嬢さん方だ｣

見ると絨毯の向こうから歩いて来ている人がいる

180はありそうな長身、服装は黒と蒼の軍服??首から上にはおそろしく綺麗な顔があった。

やや短めの金髪にｷﾘっとした碧い瞳、わたしもﾐﾘもﾎﾟｹｰと見とれていて時間が止まっていた………

｢しかし、この場での主役がそんなに戸惑っていてはいけないな～

君たちは、この王国で最も期待を受ける事になる、魔法使いなのだから｣

……………………え??

｢え～～～～～!!!?｣

気がつけば二人同時に声をあげていた

それで、異議がなければこのまま私について来てほしい、会わせたい方がいるのでね…………異論は?｣

ﾌﾙﾌﾙ

と私もﾐﾘも首を振って返事をしたがﾌｪﾐ姉だけは

｢ございません、御言葉のままに｣

こうして私たちは何が何だか分からないうちに付いて行ったのだった