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自己矛盾
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井原要には、どうしても手に入れたいモノがあった。しかし、それと同時に井原要には、どう頑張っても手に入らないモノでもあった。それは、普通の人が当たり前のように……それが当然の権利であるかのように手に入れていくモノ。どうして、他人が手に入れる事ができて、自分には、決して手に入らないのだろうか。
と、井原要は、いつもそんな他人が羨ましかった。久しぶりに出た学校の授業に要は、早くも眠たくなってきていた。授業なんてたまにしか出ないものだから、内容なんて、要には理解出来ない。それでも授業に出ているのは、親を安心させる為。学校を辞めるなんて言ったら、親は、なんて言うだろうか。きっと、嫌味たらしく説教をするに違いないと、想像してみて要は、鬱になる。要は、少し気分を変えようと机の上でうつ伏せになっていた顔を上げた。
ひょろひょろと、頼りない視線を泳がせて教室中を見渡してみる。そして、要の視線は、一人のクラスメイトに辿り着いた。戸崎燐。要が視線を止めたのは、そんな名前のクラスメイトだった。彼について要は、よく理解していた。彼は、要が好意を抱いてる人物である。しかし、要は、彼が好きだと言う以外の感情を持ち合わせてなかった。人を好きになる事ができるが人を愛する事ができない。自分の心は、既に壊れているのだと要は、理解していた。だから、戸崎燐とは、仲の良い友達以上の関係を求めようとは思わなかった。
逆にそう言う事を求めてしまった結果……彼との関係が壊れしまう方が恐ろしかった。ただ好きだ言う感情を誤魔化す為に彼の友人と言うポジションを頑なに守り続けていたのだ。彼……戸崎燐も要と同じで良く似た所があった。彼もまた自分と同じように心の奥底に深く暗い闇を抱えているのだと要は、解っていた。ただ自分と違うのは、彼は、自分よりも真っ直ぐ前を見ていると言う事。自分よりも心が強い人間である事。それが何よりも要が彼に惹かれた理由であった。だからこそ、今自分が抱いているある種の心の感情が要には、理解しがたいものだった。
何かがおかしい。
何かが変だ。
何時もならこんな事は、思わない。
自分の中で何か……革命的な変化がおきている様で不安で堪らない。そう、要の中で何かが変わり出したのは、ここ最近の出来事だ。もしかしたら……あれが原因では、ないだろうか。と、ふと要は、ある体験を思い出していた。
「いや、そんなはずはない」と、呟いて要は、頭を左右に振った。
戸崎燐には、友達が居ない。いや、上辺だけの友達は、居るのかもしれない。ただ毎日行動を共にするような気の合う友達が少ないのは、確かな事なのだ。彼は、決して自分から同級生の輪の中に入って行こうとはしない。何時も一歩退いて、後ろからそれを眺めているような人物だった。
まるで何かに絶望して、全てを諦めている。最初に彼を見て要の目には、その様に映った。だが、その認識が間違いであると気がつくには、それほどかからなかった。要が戸崎燐と親しくなったのは、ある昼休みの事……ぼーっと窓際の席から外を眺めている燐に要が声を掛けたのがきっかけである。何も無いグランドをただ永遠と眺め続けている燐の姿を見て、要は、思わず声を掛けてしまった。
「何外見て、ぼーとしてるの?」
そんな要の問いかけに燐は、驚いた様子で振り向いた。
そして、気を取り直した様子で
「ぼーっとしてたんじゃない。外に居る人を観察してたんだ」
燐は、そんな事を言った。要は、とんでもない言い訳をする人物だなぁっと笑いを堪えるの必死だった。だが、燐は、本気でそう思っていた事が後になって解って、要は、戸崎燐と言う人物にとても興味を惹かれたのだ。燐は、人を観察するのが好きな人だった。同級生の輪から一歩退いて、人を観察する。要は、どうして燐がそんな事をするのか最初は、不思議でならなかった。しかし、次第にその理由が要には、理解できるようになっていった。燐は、要と同じ様に他人が羨ましいのだ。他人を観察する燐の瞳は、まるで眩しいものでも見る様な悲しみに満ちている。それが解った時、要は、燐に対して強い親近感を覚えたのだ。
放課後。ようやく最後の授業を終えて、要は、つまらなそうに溜息を吐く。また、一日が終わってしまう。学生の身である要にとって、時間と言うものは、名残惜しいものでもあり、早く過ぎ去って欲しいものでもあった。ただ要にとって不安でならないのは、その大切な時間を無駄に浪費してしまう事。
それは、要が時間を無駄に浪費する事しか知らないから。大切な時間を有意義に使う術など、今の要には持ち合わせて居なかった。ほんの小さな希望さえもあれば要は、変われたかもしれなかった。しかし、現実に要の目の前にあるのは、真っ黒な暗闇だけ。このまま大人になってしまえば……自分の未来は、不幸に違いないと確定している事に不安になる。それでも時間は、残酷に時を刻んでいくのだ。要は、席から立ち上がると鞄を提げて教室から出て行く。廊下をゆっくりとしたペースで歩き、階段を下りて一階のロビーへとたどり着いた。
「ん?」
そこで要は、一人の男子生徒が下駄箱の前で自分を見ている事に気がついた。良く見ればその男子生徒は、要のよく知る人物だった。葉月翔太。この学校で彼の名前を知らない人物は居ないほど彼は、有名人だった。それも、成績が優秀だからとか運動できるとか言う方面では、なく……最悪に性質の悪い不良として有名だった。
誰もこの学校で彼に逆らう者は、存在しなかった。逆らえば何をするのか解らないからだ。それほど短気で暴力的で切れやすい性質の不良。しかし、まてよっと要は、葉月翔太に逆らえる人物を一人だけ思い出していた。戸崎燐だ。戸崎燐だけは、彼……葉月翔太に逆らえる事ができる唯一の人物だった。どう言う理由か知らないが戸崎燐に対してだけは、葉月翔太は、かなり消極的な態度を取る。誰にでも突っかかるような態度をとる葉月翔太も戸崎燐の前だけでは、かなり慎重な行動を取ろうとするのだ。まるで何かを警戒している様な感じで不自然な行動を取ろうとする。
金髪の髪に、銀のピアス。はだけたシャツに銀のネックレス。札付きの不良達がする見た目だけでも相手を威嚇する為の装飾を葉月翔太も例にもれずに身に纏っていた。肩で風を切るように歩き、要の方へ歩いてくる。
「よお。 今日は、いい返事を聞かせてくれるんだろうな?」
葉月翔太は、要に息が掛かる距離まで迫るとそう声を掛けてきた。そのまま、翔太は、身を抱きしめる様に要の腰に手を回す。要は、直ぐに翔太の胸を両手で押して、突き放した。
「いい返事って? 何?」
要は、そう言ってとぼけて見せる。実は、要は、この葉月翔太に交際を求められていた。いや、そんな交際を求めると言うような生易しいものではなかった。とても強引で高圧的な態度で「俺の女になれ!」と迫ってきたのだ。正直……要は、葉月翔太が嫌いだった。戸崎燐とは、逆で人を見下す態度は、どうしても好きにはなれない。とは言え……翔太がそう簡単に諦めてくれそうに無い事を要は、解っていた。
「とぼけんなよ! 何度も一緒に寝た仲だろ?」
「なにそれ……あなたは、私の身体を金で買った。 ただ、それだけでしょ? 何勘違いしてんの?」
「勘違いだと? いや、違うな。要、お前のその瞳の中には、激しい憎悪がある。それも俺と同じ類のものだ。同じ類の人間同士仲良くした方が面白いだろ?」
葉月翔太は、そう言って要の心の奥底に眠るある種の感情を挑発してくる。確かに葉月翔太も井原要も同じ類の人間だ。人を好きになる事ができても決して人を愛する事ができない人間。それは、戸崎燐も同じはずで、少し違うのは、燐は、前向きで要は、後ろ向きであり、翔太は、破滅的であると言う点だけである。
「そう言う話なら、理解できるんだけどね。 葉月君の女になると言うのは、嫌!」
「その事については、別に拘っているわけじゃねぇ。 金なら出すぜ。 お前は、金さえ貰えればいいんだろ? だからさ、俺専用になれって言ってんだよ」
葉月翔太は、そう言って再び近づけて要の右手首を左手で掴み、右腕を腰に回してきた。要は、また突き放そうと腕に力を入れたが、今度は、ビクともしなかった。翔太に腕を捕まれて、無理な姿勢では抵抗できるような力が思い通りに出せなかったのだ。
「いや!! 離して!!」
ふと、要は、周りを見渡して誰かに助けを求めようとするが、誰もが翔太の姿を見るなり、目を逸らすだけだった。
と、井原要は、いつもそんな他人が羨ましかった。久しぶりに出た学校の授業に要は、早くも眠たくなってきていた。授業なんてたまにしか出ないものだから、内容なんて、要には理解出来ない。それでも授業に出ているのは、親を安心させる為。学校を辞めるなんて言ったら、親は、なんて言うだろうか。きっと、嫌味たらしく説教をするに違いないと、想像してみて要は、鬱になる。要は、少し気分を変えようと机の上でうつ伏せになっていた顔を上げた。
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逆にそう言う事を求めてしまった結果……彼との関係が壊れしまう方が恐ろしかった。ただ好きだ言う感情を誤魔化す為に彼の友人と言うポジションを頑なに守り続けていたのだ。彼……戸崎燐も要と同じで良く似た所があった。彼もまた自分と同じように心の奥底に深く暗い闇を抱えているのだと要は、解っていた。ただ自分と違うのは、彼は、自分よりも真っ直ぐ前を見ていると言う事。自分よりも心が強い人間である事。それが何よりも要が彼に惹かれた理由であった。だからこそ、今自分が抱いているある種の心の感情が要には、理解しがたいものだった。
何かがおかしい。
何かが変だ。
何時もならこんな事は、思わない。
自分の中で何か……革命的な変化がおきている様で不安で堪らない。そう、要の中で何かが変わり出したのは、ここ最近の出来事だ。もしかしたら……あれが原因では、ないだろうか。と、ふと要は、ある体験を思い出していた。
「いや、そんなはずはない」と、呟いて要は、頭を左右に振った。
戸崎燐には、友達が居ない。いや、上辺だけの友達は、居るのかもしれない。ただ毎日行動を共にするような気の合う友達が少ないのは、確かな事なのだ。彼は、決して自分から同級生の輪の中に入って行こうとはしない。何時も一歩退いて、後ろからそれを眺めているような人物だった。
まるで何かに絶望して、全てを諦めている。最初に彼を見て要の目には、その様に映った。だが、その認識が間違いであると気がつくには、それほどかからなかった。要が戸崎燐と親しくなったのは、ある昼休みの事……ぼーっと窓際の席から外を眺めている燐に要が声を掛けたのがきっかけである。何も無いグランドをただ永遠と眺め続けている燐の姿を見て、要は、思わず声を掛けてしまった。
「何外見て、ぼーとしてるの?」
そんな要の問いかけに燐は、驚いた様子で振り向いた。
そして、気を取り直した様子で
「ぼーっとしてたんじゃない。外に居る人を観察してたんだ」
燐は、そんな事を言った。要は、とんでもない言い訳をする人物だなぁっと笑いを堪えるの必死だった。だが、燐は、本気でそう思っていた事が後になって解って、要は、戸崎燐と言う人物にとても興味を惹かれたのだ。燐は、人を観察するのが好きな人だった。同級生の輪から一歩退いて、人を観察する。要は、どうして燐がそんな事をするのか最初は、不思議でならなかった。しかし、次第にその理由が要には、理解できるようになっていった。燐は、要と同じ様に他人が羨ましいのだ。他人を観察する燐の瞳は、まるで眩しいものでも見る様な悲しみに満ちている。それが解った時、要は、燐に対して強い親近感を覚えたのだ。
放課後。ようやく最後の授業を終えて、要は、つまらなそうに溜息を吐く。また、一日が終わってしまう。学生の身である要にとって、時間と言うものは、名残惜しいものでもあり、早く過ぎ去って欲しいものでもあった。ただ要にとって不安でならないのは、その大切な時間を無駄に浪費してしまう事。
それは、要が時間を無駄に浪費する事しか知らないから。大切な時間を有意義に使う術など、今の要には持ち合わせて居なかった。ほんの小さな希望さえもあれば要は、変われたかもしれなかった。しかし、現実に要の目の前にあるのは、真っ黒な暗闇だけ。このまま大人になってしまえば……自分の未来は、不幸に違いないと確定している事に不安になる。それでも時間は、残酷に時を刻んでいくのだ。要は、席から立ち上がると鞄を提げて教室から出て行く。廊下をゆっくりとしたペースで歩き、階段を下りて一階のロビーへとたどり着いた。
「ん?」
そこで要は、一人の男子生徒が下駄箱の前で自分を見ている事に気がついた。良く見ればその男子生徒は、要のよく知る人物だった。葉月翔太。この学校で彼の名前を知らない人物は居ないほど彼は、有名人だった。それも、成績が優秀だからとか運動できるとか言う方面では、なく……最悪に性質の悪い不良として有名だった。
誰もこの学校で彼に逆らう者は、存在しなかった。逆らえば何をするのか解らないからだ。それほど短気で暴力的で切れやすい性質の不良。しかし、まてよっと要は、葉月翔太に逆らえる人物を一人だけ思い出していた。戸崎燐だ。戸崎燐だけは、彼……葉月翔太に逆らえる事ができる唯一の人物だった。どう言う理由か知らないが戸崎燐に対してだけは、葉月翔太は、かなり消極的な態度を取る。誰にでも突っかかるような態度をとる葉月翔太も戸崎燐の前だけでは、かなり慎重な行動を取ろうとするのだ。まるで何かを警戒している様な感じで不自然な行動を取ろうとする。
金髪の髪に、銀のピアス。はだけたシャツに銀のネックレス。札付きの不良達がする見た目だけでも相手を威嚇する為の装飾を葉月翔太も例にもれずに身に纏っていた。肩で風を切るように歩き、要の方へ歩いてくる。
「よお。 今日は、いい返事を聞かせてくれるんだろうな?」
葉月翔太は、要に息が掛かる距離まで迫るとそう声を掛けてきた。そのまま、翔太は、身を抱きしめる様に要の腰に手を回す。要は、直ぐに翔太の胸を両手で押して、突き放した。
「いい返事って? 何?」
要は、そう言ってとぼけて見せる。実は、要は、この葉月翔太に交際を求められていた。いや、そんな交際を求めると言うような生易しいものではなかった。とても強引で高圧的な態度で「俺の女になれ!」と迫ってきたのだ。正直……要は、葉月翔太が嫌いだった。戸崎燐とは、逆で人を見下す態度は、どうしても好きにはなれない。とは言え……翔太がそう簡単に諦めてくれそうに無い事を要は、解っていた。
「とぼけんなよ! 何度も一緒に寝た仲だろ?」
「なにそれ……あなたは、私の身体を金で買った。 ただ、それだけでしょ? 何勘違いしてんの?」
「勘違いだと? いや、違うな。要、お前のその瞳の中には、激しい憎悪がある。それも俺と同じ類のものだ。同じ類の人間同士仲良くした方が面白いだろ?」
葉月翔太は、そう言って要の心の奥底に眠るある種の感情を挑発してくる。確かに葉月翔太も井原要も同じ類の人間だ。人を好きになる事ができても決して人を愛する事ができない人間。それは、戸崎燐も同じはずで、少し違うのは、燐は、前向きで要は、後ろ向きであり、翔太は、破滅的であると言う点だけである。
「そう言う話なら、理解できるんだけどね。 葉月君の女になると言うのは、嫌!」
「その事については、別に拘っているわけじゃねぇ。 金なら出すぜ。 お前は、金さえ貰えればいいんだろ? だからさ、俺専用になれって言ってんだよ」
葉月翔太は、そう言って再び近づけて要の右手首を左手で掴み、右腕を腰に回してきた。要は、また突き放そうと腕に力を入れたが、今度は、ビクともしなかった。翔太に腕を捕まれて、無理な姿勢では抵抗できるような力が思い通りに出せなかったのだ。
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