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13話 妖精の石と、旅立ち

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 黄色に発光する奇妙な果実を千里眼で見つけた。形としては干し柿のような、紡錘形で皺が寄ったもので、大きさはメロンくらいである。それがぽつんと地面に落ちていて、あたりにはそれが実っているらしい樹木もなかった。
 他にも変わった形の石だとか、宝石のようなものだとか、興味を惹かれた物はアポートで取り寄せて観察する。やはりこの世界のものは何でも魔力を帯びていて、こういう変わった物体だと籠っている魔力の量も多い。


「ん……すまない、結構眠ってしま……ッ」

『あ、おはようございます。もっと眠ってても大丈夫ですよ』


 ユーリが眠ってから二時間くらいしか経っていない。千里眼であちこち見て回るのは楽しいし、動物でなければアポートを使って間近に観察することもできる。元の世界にはないものだらけで興味深いものが多く、暇を潰すのにも困らない。彼は昨夜睡眠を取れなかったのだから、まだ休んでいてもいいと思ったのだが。


「いや、もう目が覚めた。…………少し眠っただけで何故、こうなるんだ……」


 起きたばかりなのにユーリは目元を覆っている。どうやら私がアポートで集めた物が良くなかったらしい。変な形の石はともかく、発光する果実が彼を悩ませているというのが伝わってきた。


「妖精の果実を盗ってはいけない。それは彼らの宝物なんだ。見つかる前に返してきてくれ」


 この国には妖精というものが居るらしい。その姿を見た者は少ないが、この果実の存在は皆が知っている。妖精の宝物、妖精の果実。それを盗ってはいけない。……必ず報復され、不幸が降りかかるからと。


『あー……もう遅いですね、たぶん』

「……なんということだ」


 果実のあった場所を千里眼で見てみたが、半透明の小人のようなもの辺りを探しているのが見えた。これが妖精だろう。しかし、魔力の痕跡がなく(超能力を使ったので当然だ)この果実の行方も辿れないので、やり場のない怒りと悲しみでびゅんびゅんと飛び回って暴れている。


『これは可哀相ですね……返して謝ってきます』

「あ、待てハル」


 制止を呼びかける声が聞こえたが既に瞬間移動を発動していたため、止まれなかった。元々妖精の果実があった場所へ飛ぶと、暴れまわっていた妖精が私に気づく。


『ッあんたが盗んだのね!! この盗人!!』

『ごめんなさい、誰かのものだと思わなかったので……返しに来ました』

『返せばいいってものじゃな……待って、あんた人間でしょ。なんで私が見える上に話せるのよ』


 それは私が超能力者だからである。しかし、なるほど。この半透明の小人は普通の人間には見えないものなのか。見た者が少ないと聞いたのだが、特殊な条件下では見えることがある程度のものなのだろう。……私には常時見えるようだが。
 よくよく観察してみるとどうも妖精というのは肉体を持っていない。ただの魔力の塊で、しかし意思を持っている存在という気がした。魔力が見えない人たちには見えない、ということか。


『えーとかくかくしかじかの特殊な身の上でして』

『ちょっなにこれ、情報が流れ込んできて気持ち悪いわっ』


 脳がない魔力と意思だけの存在でも精神感応を使えばちゃんと伝えられるらしい。相手は人外で普通の人間に見えないようだし、私に悪気と常識がなかったことを伝えるためにも素性を明かしたのだけど「かくかくしかじか」と自分の状況を伝えたら気持ち悪がられた。


『……あんた落とし子なのね。それなのに魔力を与えられてないの?』

『え、魔力ってもらえるんですか』


 妖精の話では、この世界に来る異世界人は世界を渡るときに神によって身体構造を作り変えられる。この世界の人間と同じになるように、魔力を与えられるのだ。あとは世界を渡るなんて大変なことを頑張ったご褒美に「特別な魔法」も授けてくれるという。……おかしい。私は何一つ貰っていない。


『あんた、なんで持ってないの? 拒絶でもした?』

『身に覚えが…………あー』


 魔力判定の時にもらったブレスレットを思い出す。魔力が込められているが、私が体に“念動力”をまとって壁を張っているせいではじかれ、本来は何かしらの魔法が発動するだろうそれは、私の体に何の影響ももたらしていない。
 私は自分を守るために眠っている間でも念動力の壁を張っている。常時展開だ。そう、つまり、こちらの世界に来る時にもこのままだった。


『これのせいで受け取れなかった、とか。そういう……?』

『……たしかにあんた、変な力で隔たりを作ってるわね。それじゃ神様の加護も届かないわ』


 なんということだ。私が無色透明になったのは、私自身のせいだったらしい。超能力のバリアを張っているから私は神から魔力ギフトを受け取ることができなかった。これバリアさえなければ今頃、魔法も超能力も使える世界最強の異世界人になっていたかもしれないというのに。
 ……いや、どうなんだろう。某有名海賊漫画でも超能力を手に入れられる果実も二つ食べると死ぬらしいから、魔法と超能力の二つを持つと私も死んだかもしれない。今更どうこう考えてもどうしようもないのだが。


『まあ仕方ないですね。じゃあ、帰ります』

『ちょっと待ちなさいよ。あんた、面白いから興味があるわ。これ持って帰りなさいよ』


 妖精はどこからともなく黒い石を取り出した。アポートが使えるのか何もない空間から突然ぽん、と石がでてきたのだ。
 それは親指位の大きさの細長い石で、色合いは黒曜石によく似ている。しかし濃密な魔力がこもっているのでおそらく魔石の一種だろう。その石を私の手の平に落とし、妖精は光る果実と共に森の奥に消えていったので、私も心配しているであろうユーリの元に瞬間移動で戻ることにした。


『――と、いう感じでこれを貰ってきたんですけど、なんですかこれ』

「…………訳が分からない……」


 訳が分からないのは私も同じだ。妖精の考えは分かりませんよね、と同意したらそうじゃないと首を振られた。


「それは妖精の瞳と呼ばれる魔石だ。全属性の魔力を豊富に含んでいて、どんな魔道具でも動かせる。貴重で高価で売ったら一生遊んで暮らせるくらいの額にはなるぞ」

『へぇ……でもこれ、多分GPSみたいなものですよ。売ったら怒られそう』

「ジィピィエス? ……ハルカ、その言葉はよく分からない。居場所を伝えるもの、という意味であってるのか?」


 グローバル・ポジショニング・システム、通称GPSは宇宙に浮かぶ衛星からの通信で、地球上の現在位置を観測できるシステムである。当然それが異世界にあるはずもなく、言葉が通じなかった。私から届く意思でなんとなく意味は伝わっているが、上手く理解できていない様子なので他の言葉で説明した方が良さそうだ。


『えーと、これを持っていると妖精に居場所が伝わります。追跡するための道具なんじゃないかと』

「……本当に居場所が分かるものなんだな。なら、追跡魔法がかかっているんだろう」

『あ、そういう魔法もあるんですね』

「ああ。紫でないと使えないが……そうか、これは黒だからどんな魔法でも扱える。不自然ではないな」


 この世界の魔法は基本的にの三属性に分かれている。それに加えて、複合属性、つまり二つの属性を併せ持つ混色の人間だけが扱える魔法というものも存在するらしい。
 水と火を併せ持った紫色の魔力の人間なら、追跡魔法が使える。遠視や透視、心を読むといった魔法を扱えるのもこの色だという。


『それなら私は紫っぽいですね』

「……でも君は移動魔法や風魔法と同じことができる。君に属性をつけるなら全属性になるんだろうな。その髪の色の通りに」


 黒は全ての属性が揃わないと出ない色なのだという。妖精からもらったこの石も全属性だから黒いのだそうだ。
 とにかく貴重な石なので、大事に持っておくように言われた。しかし石を持ち歩くのは面倒だ。加工して紐を通し、首にぶら下げておけばいいだろう。たしかリュックの中には細い紐も入っていた。
 亡き二人組の荷物の中にはいろいろと便利な道具が詰まっていたので、森に放棄するのもどうかと思ったし、私がありがたくリュックごといただくことにしたのだ。本当に色々と入っている。……手錠とか鞭とか、何に使うのやら。
 念動力で妖精の石に小さな穴を開け、二人組のリュックの中から紐を取り出してその穴に通し、完成だ。珍しい物を見せびらかすのは余計な騒動になりそうなので、首に掛けたら服の下に入れて見えないようにしておく。


『これで失くさないでしょう、どうですか。……ユーリさん?』


 何故かユーリが絶句している。……どうやら貴重な石に躊躇いなく穴を開けたのが信じられなかったようだ。この世界の希少価値がどれだけ高かろうと、私に同じ感覚はないので仕方あるまい。


「……ハルカ、頼みがある」

『はい、何でしょう』

「今度から移動魔法を使う時は私も一緒に連れて行ってくれ。君を待っている時間があまりにも心臓に悪い」


 それはどうやら切実な願いである。私が見えないところにいるのが余程心配で不安なようだ。傍に居たところで暴走を止められる自信はないが、見えない場所で何をしでかしているのか悪い想像をしながら待ち続けるよりはずっといい、と思っている。……驚くほど信用がない。おかしい、こんな予定ではなかったのだが。


『えーと、はい。分かりました。触っていれば一緒に移動できますから……手を繋ぐのはダメなんですよね』

「……移動の時なら構わない」

『じゃあ、そうしましょう。……そろそろホームに移動します?』

「そうだな、荷物をまとめたら行こう。君が拾ってきた魔石も忘れずにな」


 私がアポートで取り寄せた変わった形の石、宝石のようなものは魔石だったようで、それなりに珍しくて色んな使い道があるらしい。
 ユーリの施設は王族の資金で運営されており、金がなくなると城に戻って資金調達をしている。しかしそれに頼り切りにならないよう、自分たちで稼げる分は稼いで生活資金にしているのだ。魔石は質が良ければ別の物と交換したり換金したりできるし、魔道具を動かすのにも使える。いくらあっても困らない代物なのだ。私の暇つぶしが役に立って何よりである。

 荷物をすべて巨大なリュックに詰め込んで背負う。するとユーリは眉間に皺を寄せて難しい顔をした。


「それは私が運ぼう。魔力があればそれは大した荷物ではないが……もうあの二人はいないし、君が運ぶ必要はない」

『え? 大丈夫ですよ。これ、念動力で浮かべてるので』

「……たしか、君はそれで火山猪も持ち上げていたな。疲れないのか?」

『そうですね、これくらいだったら全然……私、魔物を食べたせいなのかエネルギーが満ち溢れてますからね』


 魔物の肉というのはエネルギー効率が異様なのだ。おそらく今なら私は一トンの鉄の塊でさえも余裕で振り回せるだろう。目一杯荷物を積み込んだ二トントラックを空中浮遊させても余裕があるかもしれない。


「ハルカ。君は自分で出来ることが多いからなんでも自分で済ませてしまおうとするが、頼れることは頼ってくれ。君は、働きすぎる癖があると思う」


 その言葉は私にとって意外なものだった。私は超能力者で、普通の人間よりも出来ることが多い。むしろ、だからこそ、頼みごとをされるのは分かる。私の能力を知っている両親にはよく超能力を使った手伝いを頼まれていたし、本当に簡単なことなので特に疑問にも思わず力を使っていた。
 だから、やらなくていい、と言われるのは意外で。……何故か、少し嬉しい気がする。


『ユーリさんは優しいですよね。そういうところ、とても素敵だと思います』

「っ……突然そういうことを言うのはやめてくれないか……!?」


 たぶん、これは照れ隠しだ。何かからかうようなことを言わずにはいられなかった。私以上にユーリの方が照れて恥ずかしくなっているので、それを見ていたらすぐに落ち着いたけれど。人は慌てている人間を見ると逆に冷静になるものなのだ。元々感情の起伏が少ない超能力者なら一瞬で心の水面の揺らぎを失くせる。
 彼は褒められ慣れていないので、思ったことを素直に伝えるだけでとても動揺してくれるし、おかげで私はすぐに平静に戻れるという訳だ。もちろんユーリは落ち着かないだけで悪い気はしていないので誰も困らない。winwinの関係である。……たぶん。


『ではホームに行きましょうか、ユーリさん』


 私が差し出した手を見つめたユーリは、しばし迷うようなそぶりを見せてから躊躇いがちにそっと握った。緊張しているようだが、瞬間移動は痛くもかゆくもないので安心してほしい。

 まずはホームやその周辺様子を千里眼で確認し、建物の前ではなく少し離れた森の中に転移する。万が一にでも人に見られたら厄介だ。
 人気のない森の中に移った後、ユーリは不思議そうにあたりを見回した。瞬間移動は本当に一瞬で済むので、瞬きの間に視界が変わっている。初めて経験したら驚くのは当然だ。


「……本当に一瞬で移動できるんだな」

『便利でしょう? ホームはあっちの方角ですよ』

「ああ、このあたりは見覚えがあるから分かる」


 それなら間違いなくホーム近辺に移動しているな、よかった。と思いながら私はそのまま歩きだそうとした。歩き出そうとしたが、手を繋いでいる相手が動かなかったので二歩以上進めなかった。


『ユーリさん? どうしました?』

「……離さないのか?」

『ああ、忘れてました。じゃあ改めて行きましょうか』


 ぱっと手を離すと今度はほっと安心したような、けれどどこか残念そうな感情が彼から伝わってきて首を傾げた。離してほしかったのではないだろうか。


「気にしなくていい。行こう」


 彼の感情がよく分からない。というか、恐らく彼自身も自分の感情をよく理解していない。だからこれを理解するのは無理だ。感情に疎い超能力者には難題である。
 歩き出したユーリの隣に並んだ。私と彼はかなり身長差があるのだけれど歩幅に気をつけてくれているようで、置いて行かれることはない。……私の三歩が彼の一歩くらいには差があるのだけど。やっぱり優しい人だ。

 やがて見えてきた木の建物の前に誰かがいた。玄関に座り込んでこちらを眺めていて、ユーリに気づくと明るい顔をして立ち上がり、思いっきり手を振っている。


「ユーリ、おかえり! 新しい仲間は……え? 黒髪……?」


 千里眼で見えた三人のうちの一人で、私と同い年か少し下くらいに見える男の子だ。さらさらの淡い水色系の髪が日の光に照らされることで透明感が増して、綺麗に見えた。ユーリもそうだけれど、淡い髪色だとキラキラ輝いて綺麗に見えるので、私はこういう色の髪が日の光を受ける光景を見るのは結構好きだったりする。誰でも綺麗なものを見るのは好きだろう。……この世界の価値観ではありえないかもしれないが。

 そんな彼は紫色の瞳を大きくしながら、どこかおびえたように私を見つめていた。

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