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しおりを挟むサクサクモグモグ只今3時のおやつタイム中
何時も通りオレは魔王様の膝の上で魔王様に食べさせて貰っています
慣れってこわい
最近気にならなくなった
「魔王様ぁ1つお聞きしたいのですがよいですか?」
「かまわん、申せ」
「今日人間界から特使が来るのですよね?」
「ああ。そろそろ来るぞ」
「はぁっ?えっ?ええ??そろそろ?」
来るぞって貴方!魔王様!!いやいやいや今の状況可笑しいでしょ
絶対権力者の膝の上にオレがいるよ
魔王様をチラリと見たら、ニコニコしながらクッキーをオレの口に入れてきます
「どうした?口に合わないか?」
モグモグとっても美味しいですよ
「味良し匂い良し歯触り良しで丼ぶり三杯はいけますよこのクッキー、ではなくて特使には誰が来るんですか?」
「勇者パーティーだ」
ん?んん??勇者パーティー?
特使が勇者パーティー
勇者パーティーって魔王討伐の為のパーティーだよね
あれ?人間界に喧嘩売られてませんか?
「殺るんですか?」
「特使殺してどうする」
さっぱりしますよ
「料理するんですか?」
「不味いだろ」
人間食べませんけど
「片付けるんですか?」
「場所がない」
確かに
「始末するんですか?」
「お前それ全部殺ると同じだろうが。可愛い顔して物騒な奴だな」
ふふっあわよくば殺れたらいいかな、なんて
勇者との謁見の時間です
宰相が勇者来たから来てーて呼びに来た
「よくぞ来た。勇者諸君よ」
王座に足組んで格好良く座って偉そうに魔王様が勇者達に挨拶したけど、オレを膝に乗せてたら台無しよ
メッチャ勇者達がオレ見てるし
見るよね~
堅苦しい恒常を述べなが魔王様の膝が気になってしょうがない感じがヒシヒシ伝わって来る
勇者達が困ってますよ魔王様
「ぁっあのう……そちらの方は?」
訪ねちゃいましたか
スルーしきれませんでしたか……残念です
まだまだ青いですね
側近の方々は御使いを頼んで来ますよ
「んッ?」
んッ?じゃないです
「私は魔王様の下僕Aです。膝を温めておりました。今日は冷えますから。お邪魔みたいななので失礼いたします」
オレは立ち上がり謁見の間を後に、出来なかった
腰に腕をガッツリ回されて動けない
『魔王離せや!オレを巻き込むな!』とは命が惜しいので言えません
「……離して下さい」
勇者達から見えない位置で魔王様の手を抓れば魔王様は嬉しそうです………何故
足を踏めばニヤニヤされた
イラッとします
側近と宰相は笑うのを耐えています
勇者がオレを殺す勢いで睨んで来る
オレ何かしたっけ?
初対面のはずですが……ぁあオレの人差し指と薬指が勇者の目に狙いを定めて動き出しそうだ……
オレの意思じゃないよ
あの目がそうさせるんだ
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