私、悪役令嬢のはずなんですが....

おや？

はじめまして。
私はレイラ・ショートと申します。
公爵家の長女としてショート家に産まれました。

私は小さな頃からこの世界にデジャブを感じていた。
なんか見たことあるんだよねーって感覚。
特に自分の顔を見てるときが1番その感じが強い。
あ、ナルシストじゃないんです。
第三者的な感覚でモンモンとするんです。

でも、最近、それが何なのかようやく分かりました。


そう、ここは


私が前世で乙女ゲームにハマる切っ掛けとなったゲーム。
「スイーツ・メモリー～甘い世界で～」

このゲームの攻略キャラクターには必ずヒロインちゃんのライバルとなる婚約者が付いている。
そして、私はそのライバル役の1人。
レイラ・ショートなのだ。

それは奇しくも私の婚約者、アルク様と顔合わせした時に思い出してしまったのだ。

前世の私の推しメン。
栗色の髪に蜂蜜の様な甘くて蕩けそうな瞳。
あぁ。推しメンが今日も素敵すぎる。

って、そうじゃない。

私はこの推しメンとヒロインちゃんをくっつけてあげなければならない。
じゃなければ、私がこの世に生を受けた意味がない。
私、立派に役立ってみせます。
何より、愛おしいアルク様の為に。