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後編 あの人と会ってから
【50話】元夫の行く末 前編
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知り合いから…電話が鳴った。
元夫と連絡が着いたのかも?と思いながら…
電話に出た。
「もしもし」
「ゆうこさん、元夫が亡くなった…」
「え?」
「面倒見てくれていた女の人がいたんだけど…
その人も連絡が付かなかったらしくて大家さんに鍵を開けて貰って…
入ったら亡くなってたらしい。今、警察とか来てるらしい…」
「この後で、警察に移動されると思う」
「なんか、もう誰もいないし…どうでもいいって言ってたらしいよ」
「分かりました。とりあえず、長男に連絡してみます」
そう言って電話を切った。
すぐ長男に電話をした。
「お父さんが亡くなったらしい」
長男もびっくりして…
「マジで…」
「夜には警察署に遺体が行くかも?」
と言うと…
「電話してみる、何署?」
と言われて、私は動揺していたのか…
違う警察署を教えていた…
その後、長男から電話があって
「母さん、違った…どこかな?」
「そうか…じゃここじゃない?」と違う警察署を教えた。
「分かった電話してみる」
その後…長男から
「ここで合ってた、明日行くと言ったから…
母さんも一緒に行ってくれる?」
「分かった、行くよ」と返事をした。
間に合わなかった…
やっぱり、出来事を変えようとしてはいけないのかな…
あの人にも伝えると
「そうか…二男を会わせようとしてたのにね…
残念だったね…」と驚いていた。
翌日、長男と警察署に行った。
受付で事情を話すと2階に案内された。
そこに入った瞬間…
沢山の刑事さんが一斉にこっちを向いて
じろっと睨んで見て来る…
独特の雰囲気だ…
対応してくれた刑事さんが
「すみません。ここしか空いてないんで…」
と取調室に案内した。
そこで、詳細を聞いた。
元夫は…
お風呂の中で扉に目張りをして
練炭自殺をしていた…
「亡くなったのは推定ですが24日ごろです」
と言われ…驚いた。
やっぱり、1日早くなっている…
私が知り合いに電話したから?
間に合わなかったのに…それもダメなのか…
「写真で元夫だと確認して欲しいのですが…死後数日経っているので…
お母さんは見ないほうがいいかもしれない。長男さんが確認されますか?」
長男はすぐ「僕が見ます」と言った。
その時期は、例年より厚い日が多かったから…
傷みがひどかったのかも…
長男は戻ってきて
「父さんだった…」と言った。
刑事さんも戻って来て
「確認が取れたので取り合えず手続きをします。
遺体の引き取りは、どうされますか?」
私は
「私と離婚した後に結婚した人がいると思うのですが
その方が引き取りをする可能性は無いのですか?」
と聞いたが…
「その方とも離婚されてますし…その方と連絡が取れないんですよ」
と言った。
「じゃ、こちらでも元夫の兄に連絡をしてみます」
と返事をして帰った…
その日に、元夫の兄に電話をしてみた…
「お久しぶりです。ゆうこです」
兄も驚いて
「どうしたの?」
「実は、弟さんが亡くなって・・・」
と事情を話した。
「ごめんけど…うちは何もしてあげられない」
と言われたので…
「じゃ、長男と相談してみます」と電話を切った。
長男にそう言われたことを話して
「あんたは、どうしたい?」と聞いてみた。
すると長男は
「このまま、放っておいたら無縁仏になるんでしょ?
それは可哀想だから…自分が送ってあげたい」
と言った。
「分かった…なら、母さんがお金を出すよ」
私は、1度目の人生でもそうしたのだけど…
今回も、その気持ちは変わらなかった。
元夫が、あまりに可哀想で…
でも、葬式をしても誰も来ないかもしれない…
あの人の、お父さんと同じように直葬にしよう。
そう決めて…直葬をしてくれる葬儀屋さんに向かった…
元夫と連絡が着いたのかも?と思いながら…
電話に出た。
「もしもし」
「ゆうこさん、元夫が亡くなった…」
「え?」
「面倒見てくれていた女の人がいたんだけど…
その人も連絡が付かなかったらしくて大家さんに鍵を開けて貰って…
入ったら亡くなってたらしい。今、警察とか来てるらしい…」
「この後で、警察に移動されると思う」
「なんか、もう誰もいないし…どうでもいいって言ってたらしいよ」
「分かりました。とりあえず、長男に連絡してみます」
そう言って電話を切った。
すぐ長男に電話をした。
「お父さんが亡くなったらしい」
長男もびっくりして…
「マジで…」
「夜には警察署に遺体が行くかも?」
と言うと…
「電話してみる、何署?」
と言われて、私は動揺していたのか…
違う警察署を教えていた…
その後、長男から電話があって
「母さん、違った…どこかな?」
「そうか…じゃここじゃない?」と違う警察署を教えた。
「分かった電話してみる」
その後…長男から
「ここで合ってた、明日行くと言ったから…
母さんも一緒に行ってくれる?」
「分かった、行くよ」と返事をした。
間に合わなかった…
やっぱり、出来事を変えようとしてはいけないのかな…
あの人にも伝えると
「そうか…二男を会わせようとしてたのにね…
残念だったね…」と驚いていた。
翌日、長男と警察署に行った。
受付で事情を話すと2階に案内された。
そこに入った瞬間…
沢山の刑事さんが一斉にこっちを向いて
じろっと睨んで見て来る…
独特の雰囲気だ…
対応してくれた刑事さんが
「すみません。ここしか空いてないんで…」
と取調室に案内した。
そこで、詳細を聞いた。
元夫は…
お風呂の中で扉に目張りをして
練炭自殺をしていた…
「亡くなったのは推定ですが24日ごろです」
と言われ…驚いた。
やっぱり、1日早くなっている…
私が知り合いに電話したから?
間に合わなかったのに…それもダメなのか…
「写真で元夫だと確認して欲しいのですが…死後数日経っているので…
お母さんは見ないほうがいいかもしれない。長男さんが確認されますか?」
長男はすぐ「僕が見ます」と言った。
その時期は、例年より厚い日が多かったから…
傷みがひどかったのかも…
長男は戻ってきて
「父さんだった…」と言った。
刑事さんも戻って来て
「確認が取れたので取り合えず手続きをします。
遺体の引き取りは、どうされますか?」
私は
「私と離婚した後に結婚した人がいると思うのですが
その方が引き取りをする可能性は無いのですか?」
と聞いたが…
「その方とも離婚されてますし…その方と連絡が取れないんですよ」
と言った。
「じゃ、こちらでも元夫の兄に連絡をしてみます」
と返事をして帰った…
その日に、元夫の兄に電話をしてみた…
「お久しぶりです。ゆうこです」
兄も驚いて
「どうしたの?」
「実は、弟さんが亡くなって・・・」
と事情を話した。
「ごめんけど…うちは何もしてあげられない」
と言われたので…
「じゃ、長男と相談してみます」と電話を切った。
長男にそう言われたことを話して
「あんたは、どうしたい?」と聞いてみた。
すると長男は
「このまま、放っておいたら無縁仏になるんでしょ?
それは可哀想だから…自分が送ってあげたい」
と言った。
「分かった…なら、母さんがお金を出すよ」
私は、1度目の人生でもそうしたのだけど…
今回も、その気持ちは変わらなかった。
元夫が、あまりに可哀想で…
でも、葬式をしても誰も来ないかもしれない…
あの人の、お父さんと同じように直葬にしよう。
そう決めて…直葬をしてくれる葬儀屋さんに向かった…
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