夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年7月

7月9日 3/3

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話に熱中しすぎたのか、アイスが溶けてしまったことに気が付き慌てて食べていた。
俺のコーヒーも冷めてしまっていた。
菜々美から連絡があってからすれ違いで中々会えなかったという話になり、意を決してアイツのお母さんが亡くなったことを話した。
「それは残念ね。仲良かったし、瞬の心に寄り添ってあげて。」と眉をハの字にした。
アイツも何年も前に亡くなっていると言うと、目を見開き絶句していた。
「いつ?病気だったの?」と聞く声が震えていたのを聞いて、またアイツの妻が俺に電話してきたのを思い出した。
9年前に事故でと言うと自分でも思わないほど苦しい気持ちになった。
俺の声も震えていたと思う。
「瞬が結婚したのは知ってたんだけど。それから連絡取ることもなかったし。なにも知らなかった。」と沈んだ声だった。
俺も菜々美もなにも言えなくなったので、残っていたコーヒーを飲み干したが、重い空気は変わらなかった。
菜々美のプリンも空だったので、食べ終わったら早く出ないとと思っていると、着信音がなった。
俺のかと思い確認したが、菜々美のものだった。
「はい、佐藤です。今日はもう帰って、分かりました、戻ります。はい。」と言って電話を切った。
「仕事戻らないといけなくなったから、続きはまた今度でもいい?ごめんね、遅れてきた上に。」と言って荷物を持った。
仕事なら仕方ないだろうと思うと同時に、これ以上話すと涙が出そうなのでちょうど良かった。
ファミレスの予定がとんだ出費になったなと思い財布を出そうとすると菜々美がこっちが誘ったからとごちそうしてくれた。
「私タクシーだから。」と、正面出入口と書かれた方へ小走りで向かった。

スーパーでスポーツドリンクが安くなっていたことを思い出し、カートに箱で積みながら佐々木君のことを思い出した。
だるいと頭痛の症状は熱中症ではないかと思い至った。
ゼリーと食べやすいものも買い、ダメ元で佐々木君の家によるとぐったりした様子で家にいた。
ぼーっとした様子だったので、病院につれていくと脱水になっていたようだった。
帰りも家に送り会社に戻った。
会社に戻ると、早瀬さんにどこでサボっていたのかと聞かれた。
佐々木君のことを話すとうちの子も気をつけないとと話していた。
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