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2024年5月
5月18日
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土曜日なのに長男はゆっくり寝ていた。
長女の部屋を覗くとこっちもベッドで寝ていた。
妻と二人きりは気まずいので、ぎりぎりまで布団に入っていた。
眠くもないのにこんな事をしている自分が情けなかった。
いかにも寝坊した風にバタバタと家を出て会社に向かった。
会社についたのは俺が一番最後だった。
事情をを話すと、遅刻なら北島を連れて行かないとダメかと思っていたと東に笑われた。
早く謝れよと言われたが、キッカケがない。
誤魔化そうと、東が前に大事な日に遅刻してきたことを引き合いに出すと子供のせいだと話していた。
朝食にドーナツを与えたら、ひと口食べて丸じゃなくなったと泣き出したらしい。
すべてのドーナツのひと口目を食べさせて、泣いたまま保育園に連れて行ったそうだ。
その様子が目に浮かび思わず笑うと、「うちの子は優秀だから、親に朝からバナナ3本食べさせたりしないから。」と半笑いで返された。
長女が小さい頃に一房すべてのバナナを剥いてひと口だけ食べた話を覚えていたらしい。
言われるまで忘れていたが、あのときの誇らしげな長女の様子を鮮明に思いだした。
俺が3本妻が2本だった。
頑張って食べきってから冷凍すれば良かったとひとしきり笑ったのを覚えている。
乗田家に着くと、健一さんが出迎えてくれた。
外壁は先に塗装してもらったそうで、外観は今までと違う雰囲気だった。
今回取付ける場所も工務店の人がキレイにしてくれたと話していただけあって、作業がしやすかった。
リビングで今回の説明をしようとお邪魔すると、リビングの雰囲気も変わっていた。
古い棚や使われていない食器のコレクションも全てなくなっていた。
多少は片付けるかとは思っていたが、ここまで変わるとは思いもしなかった。
早瀬さんが智子さんに「素敵な部屋になりましたねぇ。」と話しかけると、健一さんとエリカさんと一緒に頑張ったと話していた。
生活感のある空間になっていた。
他人のリビングだという感じがして、家具などは増えていたがあの部屋は使わない部屋になってしまうのかと聞いた。
自分の部屋になったというだけで今後も使う部屋だと話していたのでホッとした。
洗面所の床も直してもらったそうで、きれいになったでしょとエリカさんが見せてくれた。
あとはおばあちゃんの部屋の片付けだけなんだけど、手こずっててと笑っていた。
物も多いけど臭いもきつくてなかなか進まないそうだ。
文乃も義実家でこんな感じだったのだろうかと思った。
今回も智子さんが笑顔で見送ってくれた。
帰りの車の中で早瀬さんが、「こういうスタートもありよねぇ~」と話していた。
長女の部屋を覗くとこっちもベッドで寝ていた。
妻と二人きりは気まずいので、ぎりぎりまで布団に入っていた。
眠くもないのにこんな事をしている自分が情けなかった。
いかにも寝坊した風にバタバタと家を出て会社に向かった。
会社についたのは俺が一番最後だった。
事情をを話すと、遅刻なら北島を連れて行かないとダメかと思っていたと東に笑われた。
早く謝れよと言われたが、キッカケがない。
誤魔化そうと、東が前に大事な日に遅刻してきたことを引き合いに出すと子供のせいだと話していた。
朝食にドーナツを与えたら、ひと口食べて丸じゃなくなったと泣き出したらしい。
すべてのドーナツのひと口目を食べさせて、泣いたまま保育園に連れて行ったそうだ。
その様子が目に浮かび思わず笑うと、「うちの子は優秀だから、親に朝からバナナ3本食べさせたりしないから。」と半笑いで返された。
長女が小さい頃に一房すべてのバナナを剥いてひと口だけ食べた話を覚えていたらしい。
言われるまで忘れていたが、あのときの誇らしげな長女の様子を鮮明に思いだした。
俺が3本妻が2本だった。
頑張って食べきってから冷凍すれば良かったとひとしきり笑ったのを覚えている。
乗田家に着くと、健一さんが出迎えてくれた。
外壁は先に塗装してもらったそうで、外観は今までと違う雰囲気だった。
今回取付ける場所も工務店の人がキレイにしてくれたと話していただけあって、作業がしやすかった。
リビングで今回の説明をしようとお邪魔すると、リビングの雰囲気も変わっていた。
古い棚や使われていない食器のコレクションも全てなくなっていた。
多少は片付けるかとは思っていたが、ここまで変わるとは思いもしなかった。
早瀬さんが智子さんに「素敵な部屋になりましたねぇ。」と話しかけると、健一さんとエリカさんと一緒に頑張ったと話していた。
生活感のある空間になっていた。
他人のリビングだという感じがして、家具などは増えていたがあの部屋は使わない部屋になってしまうのかと聞いた。
自分の部屋になったというだけで今後も使う部屋だと話していたのでホッとした。
洗面所の床も直してもらったそうで、きれいになったでしょとエリカさんが見せてくれた。
あとはおばあちゃんの部屋の片付けだけなんだけど、手こずっててと笑っていた。
物も多いけど臭いもきつくてなかなか進まないそうだ。
文乃も義実家でこんな感じだったのだろうかと思った。
今回も智子さんが笑顔で見送ってくれた。
帰りの車の中で早瀬さんが、「こういうスタートもありよねぇ~」と話していた。
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