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2024年4月

4月12日

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片岡さんは両親にも相談したらしく、父は応援してくれているが母が嫌がっていると話していた。
今の職場で正社員として働くようにと言われたそうだ。
前に正社員にと言われた時にも母親には相談して勧められたらしい。
会社の仕事として行っても構わないと言ったが、そこまで迷惑はかけたくないとのことだった。
一週間だけなら有給で行ってきても良いかもしれないと言うと、パッと顔を上げた。
去年の分も余ってるかもと言いかけてから、インフルエンザがと思い出し表情が暗くなった。
東も行きたがっているようだと伝えようと思ったが、会社に気を使いそれなら自分は行かないと言うかと思い飲み込んだ。

昼前に北島から荷物を運ぶのを手伝って欲しいと連絡があったので行ってきた。
親方から指示を受けた20歳前位の若い男の子に車庫のブルーシートのところに置いて欲しいと言われたので、置くとひそひそ声で話しかけてきた。
「受け取ったら確認もしろって言われたんですけど、何したらいいですか?」と周りを見回していた。
北島と目が合い思わず笑ってしまった。
傷がないかやサイズ、数などを確認して伝票と合ってるかを見てと伝えると、一生懸命に調べていた。
親方に伝えるまで待ってると言うと、すぐ戻りますと行って家の中に入っていった。
北島と新人君かなと話していると、先輩を連れて戻ってきた。
時々会う30歳位の人だったので軽く挨拶をした。
確認が出来ているか確認をして、「オッケー、しっかりやれるじゃん」と新人君を褒めていた。
嬉しそうに笑う新人君を見て、なんだか自分も嬉しくなった。

帰り道に「若い子っていいですよね。見てるだけでこっちが幸せになるオーラ放ってて。」と北島が羨ましそうに言った。
北島も新人の頃はあんな感じだったと言うと、「その頃は一生懸命とどうでもいい仕事辞めたいみたいなのが交互に来てたんで、それ程幸せじゃなかったっす。」と自嘲していた。
たまたま幸せそうね時だっただけで、新人君もそうかもしれないと言うと、ありえますねと先ほどの新人君を思い出していた。
「俺が働き始めてちょっとして頃から業界全体的に教育方針変わってきましたよね?」と聞かれた。
前に仙道さんから聞いた話をすると、「確かに俺より年上の人少ない年代ありますもんね」と納得していた。
改めて仙道さんの話を思い出すと、俺は割と知的な先輩、上司が周りにいたので最近の教育方針に近かったのかもしれない。
運が良いのか悪いのか。
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