夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年4月

4月9日

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佐々木君と外回りの帰りに、藤木さんから隣に人が引っ越してきた様だと言っていたという話を聞いた。
俺が表札に紙を入れた後に新しく来たのかと思ったが、南さんという人だと話していたらしい。
「面白かったから詳しく聞いてきたんですよ~」と笑いながら言った。
「まだ会ったことはないが、静かだからこれから入居かもしれないって言ってたんですけど。面白すぎて笑っちゃってバレちゃったんです。」と笑いをこらえていた。
あの男は玄関前までは来なくなったが、敷地の外から覗いていることがあるらしい。
玄関の表札が見えるところまで来ないのであれば、やはりドアごと入れ替えが必要かもしれないが、今の時期は入荷するまで少し時間がかかる。
来ている時間が分かるのであれば、ドアを開け放って空室であることを見せつけてやれるのにと言うと、毎日ではないが夜の9時頃に来ることが多いと藤木さんから聞いているらしい。
金曜日と土曜日には必ず来るようだ。
そんな時間だと開け放って置くのは無用心だし、ガタガタと物音をたてるのも好ましくないだろう。
なにか良いアイディアはないだろうか。

会社に戻ると、片岡さんからあの話なんですけどと声をかけられた。
正社員の話が友達の話かと思って聞くと、前坂さんの話しだった。
あのあと色々と調べているうちに組子細工の家具を
見つけたらしい。
ランプシェードをみて作ってみたいと思い悩んでいたと。
自分が前坂さんの所で学びたいが、どう思うかとの相談だった。
やりたいことも見つからない人が多い中で、やりたい事を見つけたのなら素直に応援したいと伝えた。
ただ、ランプシェードなどの家具ならば家具職人のいる所に就職しないといけないかもしれないので、覚悟は必要だとも。
フリーランスで契約して貰えるかもしれないが、収入は不安定かもしれない。
今のパートのままか時間を短くして、空き時間に売れるものを作る覚悟があるのならこのまま会社にいるのは構わないとは思う。
ただ実際に職人になれるのはごく一部なので、短い間だけお世話になってやっぱり無理だったとなるかもしれない。
お試し期間だけでも行くようには勧めた。
佐々木君は、もう興味がないような雰囲気でいたが、一応2人で行っても構わないと思うとは伝えた。
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