夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年2月

2月7日

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いつ行こうかと迷ったが、思い切って今日、太田家に行ってきた。
昨日の夕方に鈴木さんにも相談してみると、顔を出しに一緒に行ってみようかなと言っていたので、10時過ぎに工房で待ち合わせた。
手ぶらで伺うのも何だったので、貰い物のりんごを持って行くと、鈴木さんは新聞紙に包まれま白菜を持ってきていた。
互いに「手ぶらではちょっとね」と言いながらニヤけていたと思う。

太田家に着くと、実奈さんが玄関の周りを片付けていた。
時間があったのでどうしているか気になって来たと説明すると、1月中は娘に申し訳なくて動けなかったが2月に入ったので気合いを入れて家の片付けをし始めたと話していた。
リビングに通されると、ホコリを被った置き物がいくつか、なくなっているのがわかった。
貰い物ですがと、りんごと白菜を渡すと早速仏壇に供えていた。
蝋燭の火を消しながら、白菜が大好きでねと笑った顔は、初めて会った時よりずいぶんと若く見えた。
前に来たときと同じ様に擦り切れたソファーに座ると、そのソファーも捨てようか迷っててと困ったように笑っていた。
座った感じはとくに問題なさそうだと言うと、もうボロボロだからと。
捨てたくないのであれば、カバーをかけてみるという手もあるけどと聞くと、鈴木さんがソファーを触りながら「最近のソファーなら買ったほうが皮を張替えるよりも安上がりだけど、これは質も良さそうだからなぁ」と聞くと、新築祝いに両親が買ってくれたものだと教えてくれた。
それなら捨てるのはもったいない気がする。
「捨てようかと思っていたけど、今度、弟が来るからその時に相談してみて、どうするか考えてみようかな」と迷っていた。
弟と2階の大きなベッドなど絶対に使わないものを片付ける予定だそうだ。
もし、嫌でなければ不要なものを売って壁を直す資金の足しにしてはどうかと聞いた。
廊下の壁の話だと思ったのか、壁は1日では穴を塞げないでしょと聞かれた。
全面でははないのなら、たぶん1日でも直ると思うが、リビングの壁紙を貼り直してはどうかと聞き直した。
頭にハテナマークを浮かべ壁を見て、まだらに色褪せていることに今気づいたようだった。
気づかなかったと誤魔化し笑いをしていたのを見て、普段生活している所は気が付きにくいですもんねと話しを合わせた。
気がついたら気になるから壁紙は弟と話してなんとかすると話していた。
もし、必要なら紹介も出来ると言い残し帰ったが、思い切って訪ねてみて良かったと思う。
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