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2023年12月

12月29日

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アイツの夢を見た。
内容はいまいち覚えていないがアイツのお父さんが亡くなった時の夢だった。
仏壇の奥の台の下に白い箱を大事そうに仕舞うアイツを見た気がする。
あの家の仏壇の下には台なんてないのに。
しかし、白い箱はなぜだか見覚えがある気がするがどこで見たのだろう。
アイツのお父さんが亡くなった年に俺も会社を興した年でもあったのであまり力になれなかったと思う。
元々病気で入院していたこともあり、亡くなる前の年にアイツが結婚したことをとても喜んでいたのを覚えている。

出社すると、佐々木君から北島は今日の何時に来るのかと慌てた様子で聞かれた。
昨日の最終の新幹線が止まって帰れないから午後になると思う伝えると、クライアントに最終確認で会う約束があると困った様子だった。
一人じゃ不安だから一緒に来て欲しかったとの事だったので一緒に行った。
驚くほどまったく問題なく終わった。
帰り道に「めっちゃスムーズに進んでたんで心配してたんですけど普通に終わりましたね」と言われ同意した。
問題だらけの依頼は大変だが、問題がまったくないと後から大事になるのでは無いかと心配することがこの歳になっても時々あると伝えると、マジかーといつものようにヘラヘラ笑っていた。
将来は独立するのかと聞くと、多分無理っすとの事だった。
東も最初の頃は失敗だらけだったが今は問題なく働いてると言うと金銭的にとの事だった。
これからは一軒家も減りそうだし、誰かのリフォームの後始末的な仕事とかしか来なさそうと、将来が不安と退屈で出来ているような話しぶりだった。
誰かのリフォームの後始末は意外と楽しいのにと言うと、きれいな材料から始めたいとのことだった。
前に失敗して皆に迷惑かけたみたいな色んな戸を設計するのもいいが、作る仕事をしたいと話していた。
初めは建具屋として商売を始めたが気が付いた工務店のような仕事がメインになってきたし、どうなるかわからないと言うも資金繰りが難しそうと後ろ向きだった。
一軒家は減るかもしれないが高齢化で手すりをつけたり介護関係の仕事は来そうな気もすると伝えたが、確かにそれだけでは食べていくのは大変かもしれない。
大手の所は全部やるから仕事は減りそうとの意見もありしっかり考えているようだ。
大手も下請けに仕事をまわすからそこに伝手を作れればなんとかなると伝えるとそこまでの運はないと笑っていた。
仕事をしていれば色々な人に会えるから意外とどうにでもなると言うも納得できないようだった。
東が大工の所へ勉強しに行けたのも前に勤めていた会社の頃の伝手だと言うとその事を知らなかったらしく、だから結構デカ目の仕事してるんですねと驚いていた。
ずっとうちの会社のに居てくれてもいいが仕事を選ぶ自由はなくてもいいのだろうか?
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