大人の不倫

あなたを思って…

あれからずっと、探している。
あなたが乗っていた神戸ナンバーの白い車。
めしかしたら、また転勤して戻ってきてるんじゃないかと思って。
だけど、あなたが乗っていた車が、ロールス・ロイスのファントムだと知るには時間が掛かった。
気がつくと、外車ばかり目にするようになり、走る車を目で確かめていた。
車に興味のなかった私は、あなたの影響で外車を好きになった。
ハーレもそう。

高い値がつく車ばかりを目で追いかけた。
だけど、いくら探しても、あなたの車は見当たらない。

幻だったの？
あれは永い永い、夢だったの？
そう思ってみても記憶が現実化させる。

時が過ぎればあなたを忘れられるだろうと、ずっと思い続け、早6年も経っていた。
月日は早い。
あなたはもう35歳。

私はやっと20歳になった。

やっと大人になれたよ。
だからせめて、あなたに会いたい。

変わらないこの気持ち。あなたに幸せになってもらいたいと思う反面、そう思えない私がまだいる。

もし、あなたがもう家庭を築いていたのなら、私はきっとおそらく寝込み泣き続けることだろう。

ねぇ、私がどれだけあなたを思っているのかあなたは知らない。
私の青春はあなたそのもの。