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50 ギルマスからの依頼

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「頼もう、なのねー!」

 ねこさんは、ギルドに来ていた。

 ネコサンの総資産額を見て、一度は生をあきらめかけたのだが、ねこさんにはねこさんの強みがある。それを思い出し早速行動を開始したのだ。

「あ、ねこさん! おはようございます!」

 カウンターにいるみけ美が、弾ける笑顔で迎えてくれた。

「今日はどうしたんですか?」

「なにかお金になりそうな話は、ないですかー?」

「ほう」

 みけ美の顔が、悪代官のそれになった。

「くっくっく、ねこさんも悪よのう」

「えー、ねこさんは悪じゃないのねー」

 本気で顔をしかめるねこさん。

「いやいや、ねこさん。ここはですね、みけ美さま程ではございません! うふふふふ! って言うのがお約束ですよ?」

 呆れたようなみけ美だが、すぐに気を取り直した。

「そう言った件でギルマスがお持ちでした。さあこちらへどうぞ」

 そして、ねこさんを従えて、ギルマス室へ向かった。



「おう、ねこさん、待っていたよ」

 ただイスに座っているだけなのに、溢れ出る貫禄。ねこさんは、内心たじろいでいた。

「はーい、ギルマスさん、やってきたのねー」

 だが、ねこさんとてSSSスリーエスランクトレジャーハンター。右手を軽く上げ、堂々と渡り合う。

「ふふっ、流石ねこさん。私の前でも変わらぬ飄々とした態度」

 満足そうに微笑んだギルマスが、その表情を引き締めて続けた。

「実はねこさんにお願いしたい案件があるんだ」

「ほ、ほう、なのねー」

「みけ美くん、あれを」

「はい」

 す、とねこさんの前に資料が置かれた。

「ん?」

 そのタイトルを見る。

「なんですとー!?」

 そして、絶叫するねこさんだった。
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