56 / 99
ゲルマたんの救出
しおりを挟む
ゲルマたんの居場所が分かった後のステアデルは素早かった。
しかも、ゲルマたんはすでに彼らに密偵を送っていたらしい。
その人はステアデルの旧友で、商人を装って、すでに彼らの屋敷にも潜入を済ませていた。
ただその密偵、イシュトバーンはゲルマたんに出くわしたことはないらしい。
しばらく前から急に警備の人数が増えたらしいので、何かあるとは思っていたらしい。
でもまさかゲルマたんが誘拐されてるなんて思わないよね……。
ゲルマの安否確認と居室の調査はイシュトバーンに一任された。
侵入を助けるため騒ぎを起こすっつーことだったから、ついつい黒色火薬の製造方法教えちゃったけど(いや、実はこうみえてけっこう歴史好きなんだよ、俺は。まぁ大きな音がするくらいの破壊力の少ない奴だから)……。
……うん。
メルファンドラの皆は、悪用しないことを信じてる。
そんなこんなでイシュトバーンはゲルマたんの安否と居室の位置を確認して帰還した。
そして俺は……祈るような気持ちで、ディオグルから15キロ離れた森の中に設置された陣屋にいた。
その陣屋にいるのは、ゲルマの救出ために特別に編成された騎士団の精鋭部隊だ。
本当は王都で待ってるべきなのかもしれない。
だけど、いてもたってもいられなかった俺のことを、フェルメンデが後押ししてくれた。
それに……ブレスナイトも。
ブレスナイトはゲルマたんがいないことを、うすうす分かっていたみたいだ。
フェルメンデが王都に残ってすべてを引き受けてくれることになり、俺は思い切って、ゲルマたんの近くに行くことを決めた。
思い出してくれるかどうか不安ではあったし、子供たちを置いていくことに気が咎めていたけれど。
そしたら、ブレスナイトがお昼寝もしないで俺のところにやってきた。
「母上……。
心配ちないで?
僕も、がんまりましゅ……。
僕が皆をちゃんとめんどー見ましゅ!!」
「ブレちゃん……」
俺はぎゅっとブレスナイトを抱きしめた。
いつからゲルマのこと、気づいてたんだろう。
きっと、お兄ちゃんとして、頑張ってたんだなーって思うと、思わず涙がこぼれた。
「父上のこと、お願いしましゅね??」
「……わかった。
弟と妹のこと、頼んだぞ!!」
「ひゃい!!」
ブレスナイトはほっぺを真っ赤に染めて頷いた。
俺にはもったいないくらいいい子だな……。
ぽよぽよのほっぺにほおずりしながら、そんなことを考えた。
俺もしっかりしなきゃ、そう思えた瞬間だった。
そして、翌早朝に決行されたゲルマたん救出作戦は成功した。
残念ながら屋敷にいたのは雑魚が多かったが、ゲルマたんは無事確保できた。
現在その屋敷で家令を務めていた男をわざと逃がし、を起こした張本人の行方を捜索している。
俺はちょっぴりやつれたものの、無事なゲルマたんに安堵した。
思わず駆け寄りたくなったけど、我慢した。
ゲルマたんは、俺を見ても表情ひとつ変えなかった。
分かっていたことだけど、結構つらい。
仕方ないだろ?
ゲルマたんには記憶がないんだから……。
ともかく解毒薬だ。
少しでも、思い出してもらわないと。
すると、解毒薬っていうよりこっちが毒じゃね? ってくらいの毒々しい紫色の液体を、一緒に同行していたライフェルトがゲルマたんに勧めた。
ゲルマたんもその色に流石にビビったのか、顔を引きつらせてなかなか口をつけない。
「ライフェルト……。
私が毒味をします。
ゲルマた……ゲルマディート様は、ご心配されている。
何も分からないのだから、何もかも怪しく見えて、当然」
俺はライフェルトの近くに寄って、その毒々しい液体に口をつけた。
うん。
予想を裏切らない味。
げろまず。
舌が痺れる。
ゲルマたんの好きな料理をたくさん用意しててよかった。
飲み終わったら、口直しにおいしいものをたくさん食べてもらおう。
「どうぞ……ゲルマディート様」
俺はゲルマたんに解毒薬の入った容器を差し出した。
ああ!
ゲルマたんがこんなに近くにいるのに!!
キスしたい!!
抱きしめてほしい!!
愛してるって……いつもみたいに囁いて……?
……おっと……。
油断して、泣きそうになる。
大丈夫、ゲルマたんは無事だったんだから。
俺は目元を隠すように頭を下げる。
手元が軽くなり、ゲルマたんが無事容器を受け取ってくれたので、俺はうつむいたまま後ずさった。
それからゲルマたんは、目を閉じて解毒薬を煽った。
しばらくして目を開いたゲルマたんは、おもむろに口を開いた。
「……ライフェルト!
お前か!!」
「ゲルマディート様!!
思い出されましたか!!」
「ああ。
それに……ステアデル、リツ=ルド、リーリア、フィフ、イシュトバーン……。
ああ……すまない、ほかの者は……」
ゲルマたんの視線は、俺の顔には止まらなかった。
分かっていたことだけど、俺が肩を落としたのが分かったんだろう。
「……ご案じなさいますな。
まだ一度服用したのみ。
また明日、試しましょう」
ライフェルトはゲルマたんにそう言ってたけど、俺に気を使ってくれたのが分かった。
「……分かった」
「それでは、お疲れではございましょうが、陛下。
陛下のためにショージ様がご用意されましたお食事がございます。
そちらをお召し上がられるというは、いかがでございましょうか」
ちょ……!
ライフェルト、無理やり思い出そうとしなくてもいいから!!!
あわててしまった俺だけど、その前にゲルマたんが口を開いた。
「ショージ……私の妃の、ショージか?
それで……彼女はどこにいる?」
思わず、固まってしまった。
ゲルマたんがこのまま思い出せなかったとして、ゲルマは男の俺を、受け入れられるんだろうか?
ライフェルトが慌てていた。
俺が傷つくのを、恐れているんだろう。
正直、ゲルマがどんな王妃を望んでいるのか、聞くのが怖い。
俺は料理以外にあんま取柄もねーし。
そもそも、ゲルマたん、いったい俺のどこを好きになったんだろ?
なかなか答えられないライフェルトを、ゲルマたんは問い詰めている。
「ライフェルトっ!!
何故答えない!!
何か、話せない理由があるのか?」
温厚なゲルマたんが珍しく怒っていた。
俺は聞いてるのがつらくなって、ライフェルトに助け舟を出した。
「恐れながら、陛下に申し上げます。
ショージ様は、女性ではございません」
ゲルマたんは驚いて、目を見開いた。
「なっ……!
……本当か?」
「はい」
「非獣人の男性、でござます」
ゲルマたんは低い声で唸りながら、考え込むように腕を組んだ。
「……男性? 非獣人? ……信じられない」
俺は近くにいたから、ゲルマたんがそう呟くのが聞こえた。
なんか……すっごく大きくて見えない槍が、俺の胸に突き刺さった。
ぐさって、音たてて。
すっごく悲しくて泣きたかったけど、なんでだか俺はにっこりと微笑んでいた。
「……落ち着きになられるまで、ショージ様にはお会いになられない方が、よろしいでしょう……」
ゲルマたんは、ゆっくりと頷いた。
ゲルマたんのその様子が、俺の目にくっきりと焼き付いていた。
しかも、ゲルマたんはすでに彼らに密偵を送っていたらしい。
その人はステアデルの旧友で、商人を装って、すでに彼らの屋敷にも潜入を済ませていた。
ただその密偵、イシュトバーンはゲルマたんに出くわしたことはないらしい。
しばらく前から急に警備の人数が増えたらしいので、何かあるとは思っていたらしい。
でもまさかゲルマたんが誘拐されてるなんて思わないよね……。
ゲルマの安否確認と居室の調査はイシュトバーンに一任された。
侵入を助けるため騒ぎを起こすっつーことだったから、ついつい黒色火薬の製造方法教えちゃったけど(いや、実はこうみえてけっこう歴史好きなんだよ、俺は。まぁ大きな音がするくらいの破壊力の少ない奴だから)……。
……うん。
メルファンドラの皆は、悪用しないことを信じてる。
そんなこんなでイシュトバーンはゲルマたんの安否と居室の位置を確認して帰還した。
そして俺は……祈るような気持ちで、ディオグルから15キロ離れた森の中に設置された陣屋にいた。
その陣屋にいるのは、ゲルマの救出ために特別に編成された騎士団の精鋭部隊だ。
本当は王都で待ってるべきなのかもしれない。
だけど、いてもたってもいられなかった俺のことを、フェルメンデが後押ししてくれた。
それに……ブレスナイトも。
ブレスナイトはゲルマたんがいないことを、うすうす分かっていたみたいだ。
フェルメンデが王都に残ってすべてを引き受けてくれることになり、俺は思い切って、ゲルマたんの近くに行くことを決めた。
思い出してくれるかどうか不安ではあったし、子供たちを置いていくことに気が咎めていたけれど。
そしたら、ブレスナイトがお昼寝もしないで俺のところにやってきた。
「母上……。
心配ちないで?
僕も、がんまりましゅ……。
僕が皆をちゃんとめんどー見ましゅ!!」
「ブレちゃん……」
俺はぎゅっとブレスナイトを抱きしめた。
いつからゲルマのこと、気づいてたんだろう。
きっと、お兄ちゃんとして、頑張ってたんだなーって思うと、思わず涙がこぼれた。
「父上のこと、お願いしましゅね??」
「……わかった。
弟と妹のこと、頼んだぞ!!」
「ひゃい!!」
ブレスナイトはほっぺを真っ赤に染めて頷いた。
俺にはもったいないくらいいい子だな……。
ぽよぽよのほっぺにほおずりしながら、そんなことを考えた。
俺もしっかりしなきゃ、そう思えた瞬間だった。
そして、翌早朝に決行されたゲルマたん救出作戦は成功した。
残念ながら屋敷にいたのは雑魚が多かったが、ゲルマたんは無事確保できた。
現在その屋敷で家令を務めていた男をわざと逃がし、を起こした張本人の行方を捜索している。
俺はちょっぴりやつれたものの、無事なゲルマたんに安堵した。
思わず駆け寄りたくなったけど、我慢した。
ゲルマたんは、俺を見ても表情ひとつ変えなかった。
分かっていたことだけど、結構つらい。
仕方ないだろ?
ゲルマたんには記憶がないんだから……。
ともかく解毒薬だ。
少しでも、思い出してもらわないと。
すると、解毒薬っていうよりこっちが毒じゃね? ってくらいの毒々しい紫色の液体を、一緒に同行していたライフェルトがゲルマたんに勧めた。
ゲルマたんもその色に流石にビビったのか、顔を引きつらせてなかなか口をつけない。
「ライフェルト……。
私が毒味をします。
ゲルマた……ゲルマディート様は、ご心配されている。
何も分からないのだから、何もかも怪しく見えて、当然」
俺はライフェルトの近くに寄って、その毒々しい液体に口をつけた。
うん。
予想を裏切らない味。
げろまず。
舌が痺れる。
ゲルマたんの好きな料理をたくさん用意しててよかった。
飲み終わったら、口直しにおいしいものをたくさん食べてもらおう。
「どうぞ……ゲルマディート様」
俺はゲルマたんに解毒薬の入った容器を差し出した。
ああ!
ゲルマたんがこんなに近くにいるのに!!
キスしたい!!
抱きしめてほしい!!
愛してるって……いつもみたいに囁いて……?
……おっと……。
油断して、泣きそうになる。
大丈夫、ゲルマたんは無事だったんだから。
俺は目元を隠すように頭を下げる。
手元が軽くなり、ゲルマたんが無事容器を受け取ってくれたので、俺はうつむいたまま後ずさった。
それからゲルマたんは、目を閉じて解毒薬を煽った。
しばらくして目を開いたゲルマたんは、おもむろに口を開いた。
「……ライフェルト!
お前か!!」
「ゲルマディート様!!
思い出されましたか!!」
「ああ。
それに……ステアデル、リツ=ルド、リーリア、フィフ、イシュトバーン……。
ああ……すまない、ほかの者は……」
ゲルマたんの視線は、俺の顔には止まらなかった。
分かっていたことだけど、俺が肩を落としたのが分かったんだろう。
「……ご案じなさいますな。
まだ一度服用したのみ。
また明日、試しましょう」
ライフェルトはゲルマたんにそう言ってたけど、俺に気を使ってくれたのが分かった。
「……分かった」
「それでは、お疲れではございましょうが、陛下。
陛下のためにショージ様がご用意されましたお食事がございます。
そちらをお召し上がられるというは、いかがでございましょうか」
ちょ……!
ライフェルト、無理やり思い出そうとしなくてもいいから!!!
あわててしまった俺だけど、その前にゲルマたんが口を開いた。
「ショージ……私の妃の、ショージか?
それで……彼女はどこにいる?」
思わず、固まってしまった。
ゲルマたんがこのまま思い出せなかったとして、ゲルマは男の俺を、受け入れられるんだろうか?
ライフェルトが慌てていた。
俺が傷つくのを、恐れているんだろう。
正直、ゲルマがどんな王妃を望んでいるのか、聞くのが怖い。
俺は料理以外にあんま取柄もねーし。
そもそも、ゲルマたん、いったい俺のどこを好きになったんだろ?
なかなか答えられないライフェルトを、ゲルマたんは問い詰めている。
「ライフェルトっ!!
何故答えない!!
何か、話せない理由があるのか?」
温厚なゲルマたんが珍しく怒っていた。
俺は聞いてるのがつらくなって、ライフェルトに助け舟を出した。
「恐れながら、陛下に申し上げます。
ショージ様は、女性ではございません」
ゲルマたんは驚いて、目を見開いた。
「なっ……!
……本当か?」
「はい」
「非獣人の男性、でござます」
ゲルマたんは低い声で唸りながら、考え込むように腕を組んだ。
「……男性? 非獣人? ……信じられない」
俺は近くにいたから、ゲルマたんがそう呟くのが聞こえた。
なんか……すっごく大きくて見えない槍が、俺の胸に突き刺さった。
ぐさって、音たてて。
すっごく悲しくて泣きたかったけど、なんでだか俺はにっこりと微笑んでいた。
「……落ち着きになられるまで、ショージ様にはお会いになられない方が、よろしいでしょう……」
ゲルマたんは、ゆっくりと頷いた。
ゲルマたんのその様子が、俺の目にくっきりと焼き付いていた。
1
お気に入りに追加
1,430
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
俺は成人してるんだが!?~長命種たちが赤子扱いしてくるが本当に勘弁してほしい~
アイミノ
BL
ブラック企業に務める社畜である鹿野は、ある日突然異世界転移してしまう。転移した先は森のなか、食べる物もなく空腹で途方に暮れているところをエルフの青年に助けられる。
これは長命種ばかりの異世界で、主人公が行く先々「まだ赤子じゃないか!」と言われるのがお決まりになる、少し変わった異世界物語です。
※BLですがR指定のエッチなシーンはありません、ただ主人公が過剰なくらい可愛がられ、尚且つ主人公や他の登場人物にもカップリングが含まれるため、念の為R15としました。
初投稿ですので至らぬ点が多かったら申し訳ないです。
投稿頻度は亀並です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる