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過去編 フェリシアとカミル
#16
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「もうそろそろ、終わりにしませんか」
フェリシアはある日、彼にそう告げた。
相も変わらず文通と交換日記、そして、手を繋ぐまでだけのデートを繰り返していたのだが、気が付けば2年以上も経過していた。
相変わらず勉強は忙しく、フェリシアもレポートに追われる毎日でカミルと会う時間は3年、4年と学年があがってから特に少なくなる一方だったが、それでもカミルは時間を見つけて会いに来てくれたり、ちょっとしたデートに誘ってくれたりした。
だが、忙しい中でも仲睦まじいマーサとベンの二人を見ていると、このままカミルとずるずる付き合っていても、彼に申し訳なさが増すばかりで、これ以上付き合わせるのは酷だという判断の元、という言葉だった。
「なんで…」
カミルが目を見開いて茫然と呟いた。
そんな彼の目を見ると、本当に辛そうな顔をしていて、ギュッと胸が苦しくなる。
(…私は、…いつの間にこんなにもカミルさんのこと、こんなにも好きになっていたなんて…)
何も抱えるものがなければ、彼からの言葉は嬉しかっただろうし、喜んで受けたかもしれない。
結婚してほしいという言葉を真に受けるかどうか別として、彼の傍にいること自体は全く苦ではなかったし、むしろ紳士的に振る舞われ、思い返せば甘やかされていると感じられることばかり。
彼の戸惑うような表情を見ながら、フェリシアはそっと心に仮面をかぶせた。
事情を知ってしまえば優しいからカミルはきっと最後まで傍にいてくれるだろうが、そう願ってしまえば甘えに他ならなくなる。
(もう、あなたに甘えすぎてしまう自分が嫌なのです)
そっと笑顔を浮かべようとしたが、引きつった苦い笑みになってしまった。
「あなたをアレンと重ねようと頑張ってみたんですけれど、ダメだったみたいです。…あなたよりもずっと、アレンみたいな人を見かけてしまって、もう、…これ以上付き合うのは…耐えられないんです」
カミルが傷ついた顔をした。
フェリシアはきつく握り拳を固めて嘘をついてしまった代償を己が業として受け入れる。――いや、少なくとも受け入れられていないが、受け止めきれない思いを顔に出してしまわないように己を律していた。
誰かを傷つけないための小さな嘘はいくつか言ったことはあったが、自分でもわかるほどに強かに己の心を抉られた。
そんな残酷な嘘。
「…そう、だよな」
カミルが力なく笑う。
その顔を見て、フェリシアは唇をへの字に結んだ。
(そんな顔、しないでくださいよ。…アレンのことはもはや口実でしかないって、ようやく理解させてくれたのはあなただったじゃないですか)
カミルの反応を見てみたかったと嘘を告白し、引き留めてしまいたい。そんな思いが脳裏を横切ったが、フェリシアは必死に顎を上げて言葉を紡ぐ。
そうしたのは、せめて、いつの間にか大好きになっていた彼に幸せな人生を歩んでほしいというエゴゆえに。
「今まで楽しかったですよ。――さようなら、カミルさん」
フェリシアはそう告げると、茫然としているカミルを残して立ち去った。
(ごめんなさい。そして、さようなら。もう二度と友達にも戻れないでしょうけれど、私は…この長くない命をあなたに付き合わせたくないんです。それが、せめてもの私の気持ちですから)
心の中でそう呟いたフェリシアは次第に足早になり、駆け足になって逃げだしていたが、ふと、誰かにぶつかって派手に資料の紙束がばらまかれた。
「きゃああ! ご、ごめんなさい!!」
フェリシアが慌てて紙を拾い集めていると、ぶつかった相手は耳まで赤くなって慌てたように言った。
「僕こそごめんなさい。怪我はありませんか?」
「はい」
そこにいたのは同じゼミに所属する一個下の男子学生のウィルだった。
「ウィル君、教授のお遣いですか?」
「あはは、そんなところです…」
フェリシアは紙を拾い終えると、その紙束を抱え込んだ。
たいていの男子と触れ合うことは嫌だったが、カミルとのデートで鍛えられたのか、逃げ出さなくても大丈夫なくらいには回復しつつあった。
とはいえ、触れることは怖いのでカミル以外の男子とは絶対に触れあわないよう、細心の注意を払っていたのだが。
「今日はカミルさんと一緒ではないんですね?」
ウィルの言葉にビクッと震えたフェリシアは紙の束を落としそうになったが、何とか堪えてホッと息を吐き出す。
「…カミル、さん? ウィル君はカミルさんのことを知っているんですか?」
辛うじてそう尋ねると、ウィルは照れ臭そうに笑った。
「バイト先の先輩なんです」
「…そう、なんですね」
ズキッと胸が痛み、フェリシアの張り付けた笑みが悲しげに歪みそうになった。
「……ウィル君、バイトをしていたんですね」
「ええ、そうなんです。教授のお遣いもバイトの一つですけど、うちの家は貧乏なので、どうしてもバイトをしないと通えないんですよねー」
何気ない言葉のようにそう言った彼の言葉に、フェリシアは瞬いた。
「でも、…ウィル君、身なりがとても綺麗ですけど…?」
「カミルさんもそうですけど、うちの会社、すごく給料が高いんです。でも、紹介制で、試用期間も無駄に長いですし、正式採用じゃないときついですけど」
ウィルはふにゃりと笑った。
「僕の給料だけで家族みんなを養えるくらいは貰っていますから、カミルさんも結構稼いでいるのかもしれませんね。でも、一般採用枠の僕に対してカミルさんは親顧採用枠――つまり、ご両親のどちらかでも優秀なエージェントだったということで採用される枠なんですけど――で、採用されているので、会社からの扱いは全然違いますけど」
「そうなんですか!?」
フェリシアはウィルの話を聞きながら、胸の痛みが増していくのを感じていた。
(私、やっぱりカミルさんのことを何も知らない…)
だが、カミルとの関係を彼の優しさに甘えすぎた結果であり、そして、関係を切った以上、もう知るべきではないこともわかっている。
「…あ、ごめんなさい。用事を思い出しちゃいました」
「いえ、拾ってくださり、ありがとうございます! フェリシアさんはやっぱり優しいですよ。僕はそそっかしいからよく、プリントをばらまいちゃうことも多々あるんですけど」
誰も手伝ってくれないんですよね。と笑ったウィルにプリントの束を手渡し、フェリシアは半ば足早に立ち去って行った。
(…もう、終わりにするって決めたのに、カミルさんのことを知って嬉しいだなんて…)
その日は逃げるように自宅へ帰り、膝を抱えてベッドで丸まっていた。
もう、何も考えたくはないと、グルグルと堂々巡りをしている思考へ強制的に蓋をして、きつく目を閉じているうちにいつの間にか眠ってしまった。
☆
「どうしたんだ、カミル?」
その問いかけにカミルは泣きそうな顔をして顔を上げた。
「あ、先輩…。失恋しちゃいました」
「失恋って、最長記録2年も続いたカノジョと? てっきり、そのままゴールインするもんだとばかり思っていたけど、お前…なにやってんだか。逃がすようなヘマ、したんじゃないか?」
「…そうかもしれません」
カミルがあっさりと認めたので、先輩は呆れ顔をした。
「何をやっているんだか。好きな女なら、どんな手段を使ってでも手元に残そうとしないとダメじゃないか」
「…そうなんですけど、…振られちゃいました」
カミルが机に突っ伏すと、先輩はポンっと肩に手を乗せた。
「しゃーない。――気晴らしに山登りでも行かないか? 山はいいぞ。なんにも考えなくていいからな。とはいえ、お前は営業部門所属だし、戦えないだろうから、標高が低い、城壁の内側にある、あの程度の山になるだろうけど」
「先ぱぁい…」
情けない声を出して顔を上げたカミルの涙目を笑い飛ばした先輩は、ちょうど駆け込んできて
「遅れましたぁ!!」
そう言いながらつんのめり、何もないところで派手に転んだウィルに顔を向けて言った。
「ウィル、お前も付き合え」
「…え? あ、はい」
痛そうに顔を少しゆがめて起き上がったウィルが不思議そうに瞬いたが、拒否権はないらしく、週末に男三人で山登りへ向かうことが決定したのだった。
フェリシアはある日、彼にそう告げた。
相も変わらず文通と交換日記、そして、手を繋ぐまでだけのデートを繰り返していたのだが、気が付けば2年以上も経過していた。
相変わらず勉強は忙しく、フェリシアもレポートに追われる毎日でカミルと会う時間は3年、4年と学年があがってから特に少なくなる一方だったが、それでもカミルは時間を見つけて会いに来てくれたり、ちょっとしたデートに誘ってくれたりした。
だが、忙しい中でも仲睦まじいマーサとベンの二人を見ていると、このままカミルとずるずる付き合っていても、彼に申し訳なさが増すばかりで、これ以上付き合わせるのは酷だという判断の元、という言葉だった。
「なんで…」
カミルが目を見開いて茫然と呟いた。
そんな彼の目を見ると、本当に辛そうな顔をしていて、ギュッと胸が苦しくなる。
(…私は、…いつの間にこんなにもカミルさんのこと、こんなにも好きになっていたなんて…)
何も抱えるものがなければ、彼からの言葉は嬉しかっただろうし、喜んで受けたかもしれない。
結婚してほしいという言葉を真に受けるかどうか別として、彼の傍にいること自体は全く苦ではなかったし、むしろ紳士的に振る舞われ、思い返せば甘やかされていると感じられることばかり。
彼の戸惑うような表情を見ながら、フェリシアはそっと心に仮面をかぶせた。
事情を知ってしまえば優しいからカミルはきっと最後まで傍にいてくれるだろうが、そう願ってしまえば甘えに他ならなくなる。
(もう、あなたに甘えすぎてしまう自分が嫌なのです)
そっと笑顔を浮かべようとしたが、引きつった苦い笑みになってしまった。
「あなたをアレンと重ねようと頑張ってみたんですけれど、ダメだったみたいです。…あなたよりもずっと、アレンみたいな人を見かけてしまって、もう、…これ以上付き合うのは…耐えられないんです」
カミルが傷ついた顔をした。
フェリシアはきつく握り拳を固めて嘘をついてしまった代償を己が業として受け入れる。――いや、少なくとも受け入れられていないが、受け止めきれない思いを顔に出してしまわないように己を律していた。
誰かを傷つけないための小さな嘘はいくつか言ったことはあったが、自分でもわかるほどに強かに己の心を抉られた。
そんな残酷な嘘。
「…そう、だよな」
カミルが力なく笑う。
その顔を見て、フェリシアは唇をへの字に結んだ。
(そんな顔、しないでくださいよ。…アレンのことはもはや口実でしかないって、ようやく理解させてくれたのはあなただったじゃないですか)
カミルの反応を見てみたかったと嘘を告白し、引き留めてしまいたい。そんな思いが脳裏を横切ったが、フェリシアは必死に顎を上げて言葉を紡ぐ。
そうしたのは、せめて、いつの間にか大好きになっていた彼に幸せな人生を歩んでほしいというエゴゆえに。
「今まで楽しかったですよ。――さようなら、カミルさん」
フェリシアはそう告げると、茫然としているカミルを残して立ち去った。
(ごめんなさい。そして、さようなら。もう二度と友達にも戻れないでしょうけれど、私は…この長くない命をあなたに付き合わせたくないんです。それが、せめてもの私の気持ちですから)
心の中でそう呟いたフェリシアは次第に足早になり、駆け足になって逃げだしていたが、ふと、誰かにぶつかって派手に資料の紙束がばらまかれた。
「きゃああ! ご、ごめんなさい!!」
フェリシアが慌てて紙を拾い集めていると、ぶつかった相手は耳まで赤くなって慌てたように言った。
「僕こそごめんなさい。怪我はありませんか?」
「はい」
そこにいたのは同じゼミに所属する一個下の男子学生のウィルだった。
「ウィル君、教授のお遣いですか?」
「あはは、そんなところです…」
フェリシアは紙を拾い終えると、その紙束を抱え込んだ。
たいていの男子と触れ合うことは嫌だったが、カミルとのデートで鍛えられたのか、逃げ出さなくても大丈夫なくらいには回復しつつあった。
とはいえ、触れることは怖いのでカミル以外の男子とは絶対に触れあわないよう、細心の注意を払っていたのだが。
「今日はカミルさんと一緒ではないんですね?」
ウィルの言葉にビクッと震えたフェリシアは紙の束を落としそうになったが、何とか堪えてホッと息を吐き出す。
「…カミル、さん? ウィル君はカミルさんのことを知っているんですか?」
辛うじてそう尋ねると、ウィルは照れ臭そうに笑った。
「バイト先の先輩なんです」
「…そう、なんですね」
ズキッと胸が痛み、フェリシアの張り付けた笑みが悲しげに歪みそうになった。
「……ウィル君、バイトをしていたんですね」
「ええ、そうなんです。教授のお遣いもバイトの一つですけど、うちの家は貧乏なので、どうしてもバイトをしないと通えないんですよねー」
何気ない言葉のようにそう言った彼の言葉に、フェリシアは瞬いた。
「でも、…ウィル君、身なりがとても綺麗ですけど…?」
「カミルさんもそうですけど、うちの会社、すごく給料が高いんです。でも、紹介制で、試用期間も無駄に長いですし、正式採用じゃないときついですけど」
ウィルはふにゃりと笑った。
「僕の給料だけで家族みんなを養えるくらいは貰っていますから、カミルさんも結構稼いでいるのかもしれませんね。でも、一般採用枠の僕に対してカミルさんは親顧採用枠――つまり、ご両親のどちらかでも優秀なエージェントだったということで採用される枠なんですけど――で、採用されているので、会社からの扱いは全然違いますけど」
「そうなんですか!?」
フェリシアはウィルの話を聞きながら、胸の痛みが増していくのを感じていた。
(私、やっぱりカミルさんのことを何も知らない…)
だが、カミルとの関係を彼の優しさに甘えすぎた結果であり、そして、関係を切った以上、もう知るべきではないこともわかっている。
「…あ、ごめんなさい。用事を思い出しちゃいました」
「いえ、拾ってくださり、ありがとうございます! フェリシアさんはやっぱり優しいですよ。僕はそそっかしいからよく、プリントをばらまいちゃうことも多々あるんですけど」
誰も手伝ってくれないんですよね。と笑ったウィルにプリントの束を手渡し、フェリシアは半ば足早に立ち去って行った。
(…もう、終わりにするって決めたのに、カミルさんのことを知って嬉しいだなんて…)
その日は逃げるように自宅へ帰り、膝を抱えてベッドで丸まっていた。
もう、何も考えたくはないと、グルグルと堂々巡りをしている思考へ強制的に蓋をして、きつく目を閉じているうちにいつの間にか眠ってしまった。
☆
「どうしたんだ、カミル?」
その問いかけにカミルは泣きそうな顔をして顔を上げた。
「あ、先輩…。失恋しちゃいました」
「失恋って、最長記録2年も続いたカノジョと? てっきり、そのままゴールインするもんだとばかり思っていたけど、お前…なにやってんだか。逃がすようなヘマ、したんじゃないか?」
「…そうかもしれません」
カミルがあっさりと認めたので、先輩は呆れ顔をした。
「何をやっているんだか。好きな女なら、どんな手段を使ってでも手元に残そうとしないとダメじゃないか」
「…そうなんですけど、…振られちゃいました」
カミルが机に突っ伏すと、先輩はポンっと肩に手を乗せた。
「しゃーない。――気晴らしに山登りでも行かないか? 山はいいぞ。なんにも考えなくていいからな。とはいえ、お前は営業部門所属だし、戦えないだろうから、標高が低い、城壁の内側にある、あの程度の山になるだろうけど」
「先ぱぁい…」
情けない声を出して顔を上げたカミルの涙目を笑い飛ばした先輩は、ちょうど駆け込んできて
「遅れましたぁ!!」
そう言いながらつんのめり、何もないところで派手に転んだウィルに顔を向けて言った。
「ウィル、お前も付き合え」
「…え? あ、はい」
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