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8話
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(結衣は大丈夫かしら……)
身体が怠い。
思考がマトモに働かない。
底無しの倦怠感に身体が苛んでいるとみのりはぼんやりとした思考で思った。
朧げな意識が少しずつ戻り、段々と状況を判断する事ができ、視野を周りに泳がせる。
「いつの間にか綺麗にシーツが整っている……」
そして私の身体も、と思った途端、一気に自分の身に起きた事を思い出す。
(あの男に身体を奪われた……)
身体中に蔓延る鬱血。
所々に噛み跡さえある。
そんな残酷な現実を目の当たりにしたみのりは、唇を噛み締め身体を震わせる。
ボロボロと涙が溢れて止まらない。
いつかは辿る道だと理解していた。
10年前、佐崎兄弟が隣に引っ越してきた時から逃れられない運命だと。
私が佐崎佑の番だと言う事。
そんな理不尽な事の為に、和彦さんはこの世を去った。
その真実を佑に告げられた時の動揺。
目の前が赤く塗り潰され、怒りに全ての感情を奪われ。
そして感情の赴くまま、10歳の子供である佑の頬を叩いていた。
その時の佑の眼が今でも忘れられない……。
冷酷な悪魔の様に愉悦を含んだ佑の眼。
「みのり……」
くつくつと嗤いながら近づいてくる佑の異様さに、膝が震えてその場から逃れる事が出来ない。
ブラウスのボタンは引き千切られ、身体をベッドに押し倒されのし掛かる佑に、みのりの恐怖は更に昂まる。
「僕の番である、みのり……」
「つ、番って……」
鸚鵡返しに言葉を紡ぐみのりが可笑しいのか、佑はくすりと笑みを零す。
その表情を見れば、普通の少年と思えない事も、無い。
ただ、醸し出す雰囲気は10歳の子供では、無い……。
そしてみのりに強引に迫っている事も。
「ねえ、みのり。
君は僕の唯一の番だ。
余り抵抗するのは番である僕に失礼だと思わない?」
「な、何、意味不明な事を言っているの!
あ、あんたは10歳の子供でありながら、常識では考えられない事をしているの!
未成年が、大人のわ、私に何しようとしている、」
叫んでいる言葉に、全身が赤く染まっていく。
羞恥と、怒りと、そして恐怖と。
余りに異常な現実。
10歳の子供に、襲われている、自分……。
「余り逆らわない方がいい。
番の雌は、番の雄に従順で貞淑を重んじる……」
「な、何を……」
「結衣が心配では、無いの……」
くすくす笑う佑に、みのりは一気に顔を蒼白させる。
結衣の命が危ない。
この子はいとも簡単に人の命を奪う事が出来る。
人の常識を持ち得ない、この子には……。
(和彦さんを事故に見せかけて命を奪った、この子に、結衣の命を奪う事など容易い……)
ああ、だから結衣を異様な眼で見ていたのか……。
初めて会った時、結衣に注ぐ異常な冷たさを。
結衣が和彦さんの娘であるから。
和彦さんが亡き後、私の心が結衣に注がれているから、だから…。
私の心がこの子のものでは無いことに、怒り狂っている。
私の心に住み着いているのが亡き夫である和彦さんと、義理の娘である結衣のみ。
それに気付いていてか、結衣に激しい憎しみを抱いているのか。
番が己では無い存在に心を奪われている。
己の求愛を拒み、結衣にのみ愛情を注いでいる。
己に見せない笑顔を慈しみを、情愛を与えている。
「結衣に、何をする、つもり、なの……」
言葉が詰まる。
唇が震えて、上手く言葉を紡ぐ事が出来ない。
「みのりが抵抗しなければ、何もしないさ……」
「……」
「みのりが欲しい……」
「……」
「僕にみのりを頂戴……」
「……、番だから、あんたは私を抱きたいの?」
みのりの問いに佑はくすり、と笑う。
まるでみのりの反応を愉しむかの様にゆったりと。
佑の笑みに底知れぬ恐怖がじわじわと身体中に駆け巡る。
この子を唯の10歳の子供とは思っては駄目。
既に立証されているではないか。
みのりに有無を言わせない、圧倒的な力。
シーツに身体を縫い止められ、上半身を裸にされ、そして。
今から、私はこの子に犯される。
「みのり。
お前は僕の番いだ。
僕の寵愛を受け入れる唯一の存在」
「ちょ、寵愛って」
「そう。
こうして、お前を身体をこよなく愛撫して…」
みのりの身体を強引にベッドに押し倒した佑は、うっとりと微笑みながら身体を重ねる。
まろやかな乳房を掴み、やわやわと揉みしだく。
「ああ、こうされる事が怖い?
身体が震えている…」
金色に輝く瞳に囚われる。
みのりの全てを支配し、抵抗する事など許されない。
「い、いや……」
自然と零れる抵抗の言葉。
番と言われて、寵愛を受け入れる存在と言われても、10歳の子供の性的対象としか思えない。
こんな子供に、愛とか寵愛とか、そんな言葉が果たして存在するのだろうか?
訳が判らない。
番とか、一体、何だって言うの?
愛を伴わない関係に、番の概念を押し付けられても、私が簡単に受け入れられる事が出来ると思っているの?
(いや、いやああ)
隅々まで肌を弄られ舌で、唇で肌に触れては痕を残し。
流石に初めてを奪う事はしなかった。
結衣が帰宅したから。
震えながらこれ以上はやめて欲しいと佑に訴えて、何とか聞き入れて貰い、回避する事が出来たのだが。
それからはずっと地獄だった。
愛を伴わない身体の触れ合いに。
一方的に押し付けられる佑の劣情に。
ただ、最後の一線だけは越えさせなかった。
もし、許してしまえば、結衣の命が奪われるから。
番として結ばれたら結衣に対して、関心が削がれると思い、一度は身体を許そうと思ったが。
それが愚かな考えだと思い知った。
結ばれたら最後。
佑は私の関心を今まで奪っていた結衣の命を奪おうとしていると知ってしまった。
「兄」である恒君の番である結衣は、和彦さんの娘だけでは無く、佑にとって忌まわしい存在である事に気付いたから。
だから、私は佑に条件を出した。
結衣が成人するまでは、一線を超える事はしない。
もし、強引に奪おうとすればその場にて命を断つ。
そして、結衣の命を奪おうとしても同様だと。
その時の佑の表情は忘れる事など、出来ない。
全ての感情を殺し、私を見詰めた佑。
その時、見せた「獣人」の姿に、私は呆然として立ち尽くしていた……。
佑の番に対する概念。
何故、私を求めるのか。
何故、狂おしい程の執着を私に抱くのか……。
狂愛とも言える佑の私に対する想いに、私は最後まで理解する事など出来ない。
そう、理解出来ない……。
「結衣。
貴方は恒君を受け入れる事が出来るかしら……」
獣人である、恒君の番である貴女は。
私と同じ道を歩む事になるのかしら。
それとも……。
身体が怠い。
思考がマトモに働かない。
底無しの倦怠感に身体が苛んでいるとみのりはぼんやりとした思考で思った。
朧げな意識が少しずつ戻り、段々と状況を判断する事ができ、視野を周りに泳がせる。
「いつの間にか綺麗にシーツが整っている……」
そして私の身体も、と思った途端、一気に自分の身に起きた事を思い出す。
(あの男に身体を奪われた……)
身体中に蔓延る鬱血。
所々に噛み跡さえある。
そんな残酷な現実を目の当たりにしたみのりは、唇を噛み締め身体を震わせる。
ボロボロと涙が溢れて止まらない。
いつかは辿る道だと理解していた。
10年前、佐崎兄弟が隣に引っ越してきた時から逃れられない運命だと。
私が佐崎佑の番だと言う事。
そんな理不尽な事の為に、和彦さんはこの世を去った。
その真実を佑に告げられた時の動揺。
目の前が赤く塗り潰され、怒りに全ての感情を奪われ。
そして感情の赴くまま、10歳の子供である佑の頬を叩いていた。
その時の佑の眼が今でも忘れられない……。
冷酷な悪魔の様に愉悦を含んだ佑の眼。
「みのり……」
くつくつと嗤いながら近づいてくる佑の異様さに、膝が震えてその場から逃れる事が出来ない。
ブラウスのボタンは引き千切られ、身体をベッドに押し倒されのし掛かる佑に、みのりの恐怖は更に昂まる。
「僕の番である、みのり……」
「つ、番って……」
鸚鵡返しに言葉を紡ぐみのりが可笑しいのか、佑はくすりと笑みを零す。
その表情を見れば、普通の少年と思えない事も、無い。
ただ、醸し出す雰囲気は10歳の子供では、無い……。
そしてみのりに強引に迫っている事も。
「ねえ、みのり。
君は僕の唯一の番だ。
余り抵抗するのは番である僕に失礼だと思わない?」
「な、何、意味不明な事を言っているの!
あ、あんたは10歳の子供でありながら、常識では考えられない事をしているの!
未成年が、大人のわ、私に何しようとしている、」
叫んでいる言葉に、全身が赤く染まっていく。
羞恥と、怒りと、そして恐怖と。
余りに異常な現実。
10歳の子供に、襲われている、自分……。
「余り逆らわない方がいい。
番の雌は、番の雄に従順で貞淑を重んじる……」
「な、何を……」
「結衣が心配では、無いの……」
くすくす笑う佑に、みのりは一気に顔を蒼白させる。
結衣の命が危ない。
この子はいとも簡単に人の命を奪う事が出来る。
人の常識を持ち得ない、この子には……。
(和彦さんを事故に見せかけて命を奪った、この子に、結衣の命を奪う事など容易い……)
ああ、だから結衣を異様な眼で見ていたのか……。
初めて会った時、結衣に注ぐ異常な冷たさを。
結衣が和彦さんの娘であるから。
和彦さんが亡き後、私の心が結衣に注がれているから、だから…。
私の心がこの子のものでは無いことに、怒り狂っている。
私の心に住み着いているのが亡き夫である和彦さんと、義理の娘である結衣のみ。
それに気付いていてか、結衣に激しい憎しみを抱いているのか。
番が己では無い存在に心を奪われている。
己の求愛を拒み、結衣にのみ愛情を注いでいる。
己に見せない笑顔を慈しみを、情愛を与えている。
「結衣に、何をする、つもり、なの……」
言葉が詰まる。
唇が震えて、上手く言葉を紡ぐ事が出来ない。
「みのりが抵抗しなければ、何もしないさ……」
「……」
「みのりが欲しい……」
「……」
「僕にみのりを頂戴……」
「……、番だから、あんたは私を抱きたいの?」
みのりの問いに佑はくすり、と笑う。
まるでみのりの反応を愉しむかの様にゆったりと。
佑の笑みに底知れぬ恐怖がじわじわと身体中に駆け巡る。
この子を唯の10歳の子供とは思っては駄目。
既に立証されているではないか。
みのりに有無を言わせない、圧倒的な力。
シーツに身体を縫い止められ、上半身を裸にされ、そして。
今から、私はこの子に犯される。
「みのり。
お前は僕の番いだ。
僕の寵愛を受け入れる唯一の存在」
「ちょ、寵愛って」
「そう。
こうして、お前を身体をこよなく愛撫して…」
みのりの身体を強引にベッドに押し倒した佑は、うっとりと微笑みながら身体を重ねる。
まろやかな乳房を掴み、やわやわと揉みしだく。
「ああ、こうされる事が怖い?
身体が震えている…」
金色に輝く瞳に囚われる。
みのりの全てを支配し、抵抗する事など許されない。
「い、いや……」
自然と零れる抵抗の言葉。
番と言われて、寵愛を受け入れる存在と言われても、10歳の子供の性的対象としか思えない。
こんな子供に、愛とか寵愛とか、そんな言葉が果たして存在するのだろうか?
訳が判らない。
番とか、一体、何だって言うの?
愛を伴わない関係に、番の概念を押し付けられても、私が簡単に受け入れられる事が出来ると思っているの?
(いや、いやああ)
隅々まで肌を弄られ舌で、唇で肌に触れては痕を残し。
流石に初めてを奪う事はしなかった。
結衣が帰宅したから。
震えながらこれ以上はやめて欲しいと佑に訴えて、何とか聞き入れて貰い、回避する事が出来たのだが。
それからはずっと地獄だった。
愛を伴わない身体の触れ合いに。
一方的に押し付けられる佑の劣情に。
ただ、最後の一線だけは越えさせなかった。
もし、許してしまえば、結衣の命が奪われるから。
番として結ばれたら結衣に対して、関心が削がれると思い、一度は身体を許そうと思ったが。
それが愚かな考えだと思い知った。
結ばれたら最後。
佑は私の関心を今まで奪っていた結衣の命を奪おうとしていると知ってしまった。
「兄」である恒君の番である結衣は、和彦さんの娘だけでは無く、佑にとって忌まわしい存在である事に気付いたから。
だから、私は佑に条件を出した。
結衣が成人するまでは、一線を超える事はしない。
もし、強引に奪おうとすればその場にて命を断つ。
そして、結衣の命を奪おうとしても同様だと。
その時の佑の表情は忘れる事など、出来ない。
全ての感情を殺し、私を見詰めた佑。
その時、見せた「獣人」の姿に、私は呆然として立ち尽くしていた……。
佑の番に対する概念。
何故、私を求めるのか。
何故、狂おしい程の執着を私に抱くのか……。
狂愛とも言える佑の私に対する想いに、私は最後まで理解する事など出来ない。
そう、理解出来ない……。
「結衣。
貴方は恒君を受け入れる事が出来るかしら……」
獣人である、恒君の番である貴女は。
私と同じ道を歩む事になるのかしら。
それとも……。
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