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最終話 「最高のプロポーズ♡」

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次の日。
私は学校の屋上で、ジュンブライトをまっていた。
ジュンブライト、まだかなぁ~?
もう、夜の九時だよ、九時。
ず―っと、まっていたら、時間がもったいないよぉ。
・・・・・・もう、帰ろっかな?
私が帰ろうとした、その時。
 
「真莉亜。」
 
ん?後ろから、声が聞こえた?
後ろを振り返ると・・・・・・あ!
 
「ジュンブライト!」
 
私は、ジュンブライトのところに走って来た。
もう、遅いよぉ!帰るところだったよぉ!
 
「アハハハ。ごめん、またせて。」
 
いいよ、別に。
 
「ところで、話ってなんなの?教えて。」
 
すると、ジュンブライトは、真剣な顔になって、深呼吸をして、それから、口を動かした。
 
「真莉亜。俺と、結婚してくれないか?」
 
!?
一瞬、私は口を両手でふさいだ。
なんて言っていいか、わからなかった。
 
「ごめん、驚かせて。」
 
ごめんじゃないよ!
なに言ってるの!?プロポーズしたら、だめじゃなかったの・・・・・・。
 
「親父が「いい。」って、言ったんだ!」
 
え・・・・・・。
 
「俺、実は親父に、真莉亜と結婚していいか、OKをもらうため、ヴァンパイア界に行ったんだよ。最初、言ったら、親父はなにも言わないまま、出て行ったんだ。ま、あたり前のことだけど。それから、ず―っと言って、一週間が経ったんだ。俺はもし、このまま親父がなにも言わなかったら、もう、真莉亜にプロポーズすんの、やめようかと思って、親父に言ったんだ。もう、だめかと思ったら、親父が俺の肩に右手をポンっと置いて、にこっとほほえんで、「いいだろう。真莉亜さんとの結婚を認める。」って、言ってくれたんだ。俺、うれしかった。そして、ついさっき、帰って来て、お前んちに寄って、話をした。」
 
まさか、ヴァンパイアってこと、話したの!?
 
「・・・・・・あぁ。」
 
「『えっ!?潤くん、ヴァンパイアなの!?』」
 
「『しかも、王子様だって・・・・・・。」』」
 
「『お姉ちゃん、すごい人と付き合ったね。』」
 
「『ごめんなさい。今まで隠してて。本当の名前は、ジュンブライトです。』」
 
「『ジュ、ジュ・・・・・・。』」
 
「『ンブ・・・・・・。』」
 
「『ライト?』」
 
「『はい。俺だけじゃありません。ルク、円花、莉亜、ギロ、ネネも、ヴァンパイアなんです。ルクの本名はルクト。俺の執事なんです。円花はマドレーヌ。俺のいとこで、ヴァンパイア界の王女様なんです。莉亜の本名はリリアで、マドレーヌの執事で、ヴァンパイアキャット。ちなみに、ヴァンパイアキャットってのは、動物の血を吸うヴァンパイアの猫なんです。ギロは、俺のヴァンパイア暴力団時代の後輩で、医者で、ヴァンパイアキャットなんです。ネネの本名は、ネル。ヴァンパイア界の有名な剣士で、リリアの妹なんです。彼女もまた、ヴァンパイアキャットなんだ。ちなみに、白田先生っているだろ?』」
 
「『えぇ。真莉亜の担任の・・・・・・。』」
 
「『あの人は人間じゃない。本名はテレサ。人間に化けて、学校の先生をしている。俺の幼馴染だ。』」
 
「『うそ・・・・・・。』」
 
「『あの、白田先生が・・・・・・。』」
 
「『ヴァンパイアだったなんて・・・・・・。』」
 
「『ちなみに、クリス、アキ、ソラ、猫族の猫娘なんだ。』」
 
「『お姉ちゃんの周りには、すごい人がいるねぇ。』」
 
「『お父さん、お母さん、お願いですっ!俺に娘さんをくださいっ!あいつは絶対、俺が守りますっ!お願いしますっ!』」
 
「『・・・・・・わかったよ、ジュンブライトくん。顔を上げなさい。』」
 
「『このことは、誰にも言わない。娘を、幸せにしてくれ。』」
 
「『お父さん・・・・・・。』」
 
「『もし、あの子を傷つけたら、タダじゃおかないからねっ☆』」
 
「『お母さん・・・・・・。』」
 
「『結婚式、楽しみにしてるよ!』」
 
「『琉理ちゃん・・・・・・。』」
 
「『はいっ!必ず、幸せにしてみせますっ!』」
 
「・・・・・・って。」
 
そうなんだ・・・・・・。
すると、ジュンブライトは、私の両手をぎゅっとにぎって、真剣な目で私を見つめた。
 
「だから真莉亜!たのむ!俺と結婚してくれ!そして、しあわせに暮らそう!」
 
ジュンブライト・・・・・・。
私は、ジュンブライトの両手をぎゅっとにぎり返した。
 
「はい。しあわせにしてください。」
 
「や・・・・・・やったぁ~!」
 
私達は、だきあい始めた。
 
「うふふふふ。」
 
「アハハハハハ!」
 
「あ、けど・・・・・・。」
 
「どうした?」
 
私、14歳でしょ?
結婚するのは、ちょっとぉ・・・・・・。
 
「じゃあ、2年後はどーだ?」
 
2年後・・・・・・。
 
「2年後に結婚するのさ!その間は、婚約者ってことで!」
 
ジュンブライトは、ニカッと笑った。
ジュンブライト・・・・・・。
私、あなたのその笑顔、大好きだよ。
 


                                 ☆
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