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最終話 「最高のプロポーズ♡」

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道華と別れて一週間後が過ぎた。
 
「おじゃましま~す。」
 
「いらっしゃい、真莉亜。」
 
テレサさんが、新聞を読みながら、言った。
おじゃまします。
ん?ウルフ一郎さん、なにつくっているんですか?
 
「あぁ。これね。これは、バラだよ、バラ。」
 
バラ!?
よく難しそうなおり紙をつくれますねぇ。
 
「えへへへへ。もし、道華がいたら、教えてやろうと思ったのによぉ。今はもう、いねぇか。」
 
そうですね。
 
「はい。」
 
えっ?私にくれるんですか?
 
「もっちろん!君は俺様の天使だからぁ♡」
 
アハハハハ。ありがとうございますぅ。
私は、ウルフ一郎さんがつくったバラを受け取った。
 
「はい、お前にも。」
 
「えっ?あたしにも?」
 
「あぁ。お前は俺様にとって、最高のハニーだからな。」
 
「ウルフ一郎・・・・・・。」
 
チュッ、チュッ、チュ・・・・・・。
 
「わかった♡大切にするよ♡」
 
「ありがとう♡」
 
「こら―!あんたら!いいかげんにせんかいっ!」
 
けど、一つ気になったことがあるけど・・・・・・。
 
「ジュンブライトは?」
 
「王子ですか?」
 
はい。
 
「ジュンブライトなら、昨日から、ヴァンパイア界に行ってるわよ。」
 
えっ!?ヴァンパイア界に!?なんで!?
 
「里帰りするって言ったきり、もどってこないんですぅ。」
 
里帰りって、お城に!?
一体、なにがあったんだろ。
 
「さあね。」
 
ちょっと、気になるなぁ。
 
「ま、俺様はうれしいけど。」
 
ウルフ一郎さん!?
 
「だって、バカ天パがいなくなると、君を独り占めできるしぃ♡」
 
それが目的かいっ!
 
「こら!お前には、あたしがいるだろ―が!」
 
そうだそうだぁ!
 
「ネル・・・・・・。」
 
チュッ、チュッ、チュッ、チュ・・・・・・。
 
「んもう♡やきもちやいちゃってぇ♡」
 
「やいてねぇって♡」
 
「やいてるじゃねぇか~♡」
 
「アハハハハ♡」
 
「くおうら―っ!あんたら!やめろって言ってんだろ!」
 
二人のラブラブパワーは、一体、どこまで続くのやら。
 
 

 
 
あれから、ジュンブライトは、戻って来なかった。
 
「ジュンブライト様、いつ戻って来るのかしらねぇ。」
 
クリスさんが、エビフライを食べながら、言った。
 
「早く戻ってほしいと思ってるでしょ?真莉亜。」
 
紅葉がパンをほおばりながら、言った。
うん・・・・・・。けど、心配だなぁ。
もし、このまま、ずっと、戻って来なかったら、私、私・・・・・・。
それから、私は泣き始めた。
 
「真莉亜、泣かないで。」
 
「そうよ。まだ、帰って来ないかわからないし。」
 
そうだね。
私は涙を拭いた。
 
「うぐっ!こ、こいつ、あたしが嫌いな梅干しを入れてやがる!」
 
「それは仕方ないわよぉ。」
 
「あなたがウルフ一郎とネルがラブラブしているところを叱るから。」
 
「・・・・・・真莉亜、食べてくれ。」
 
あ、はいっ。
テレサさん達の弁当は、いっつもウルフ一郎さんがつくっているんです。
てか、ウルフ一郎さんが、一緒に暮らすことになってから、ず―と。
 
「あいつ!絶っっっっっっ対っっっっっっ、ゆるさん!」
 
アハハハハハ。
 
 
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