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第五十四話 「イケメントリオの初ライブ!」

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本番当日。
会場にはなんと、2000人もののファン達が集まりましたぁ。
会場では、イケメントリオのグッズ、イケメントリオの好物が売っています。
 
「わたくし、潤様のグッズを、とうとう全部、買ってしまいましたわ~。」
 
「楽しみですね、比奈多様!」
 
「私、ギロ様に会いたいですぅ~♡」
 
「私も~♡ギロ様に会いた~い♡」
 
「くるみちゃんも、ギロ様推しねっ。」
 
「はい!」
 
「よぉ、比奈多、なぎさ、雪、くるみちゃん。ぐーぜんやなぁ。」
 
「その声は・・・・・・!」
 
「笑里奈様!」
 
「あなたのおかげで、こんなに立派なライブが開催されましたわぁ。」
 
「ありがとうございますっ!」
 
「いえいえ、礼はいらんって。」
 
「ところで笑里奈様は、どーしてここへ?」
 
「どうしてって、観に来たに決まっとるやろ?観に来たに。」
 
「なーんか、服装が怪し~い。」
 
「なんで、ジャンパーを最後まで閉めてるんですか?」
 
「あつそー。」
 
「へへ―ん、やっぱそう言うと思ったんや!」
 
バサッ!
 
「な、なにこれ!」
 
「ウルフ一郎様のTシャツに、ウルフ一郎様のリストバンド!」
 
「ウルフ一郎様のイヤリングに、ウルフ一郎様の帽子!」
 
「あなたって、まさか・・・・・・。」
 
「そうや。ウルフ一郎推しや!この、ステックライトを持って、ウルフ一郎様を応援するで~!あ、それ、あ、それ、それそれそれそれ!」
 
「完全に、オタ芸ですね。」
 
「えぇ。」
 
一方、私はというと・・・・・・なんと、三人の楽屋に来ていますっ。
ガチャッ・・・・・・。
 
「みんなぁ、準備はできたぁ?」
 
「おう!ばっちりだぜ!」
 
「サングラス、外した方がいいかなぁ~?」
 
「外した方がいいと思うよ。」
 
「じゃあテレサ、頼む。」
 
「はいよ。」
 
うわぁ~。三人とも、よく似合う~。
白い服に、キラキラした赤と緑と黒のモール!やっぱいい~!
 
「えへへーん、似合うだろ?」
 
うん!似合う!アイドルっぽい!
 
「真莉亜ちゅわんの作った衣装、すっごく着心地いいよ~♡」
 
えへへへへ、ありがとうございます。
 
「これで、ステージに上がれるよ。」
 
えへへへへ。そこまでほめられると、照れますよぉ。
がんばってね、三人とも!
 
「おう!」 「うん!」
 
三人が返事をした時、ドアがガチャッと開いた。
 
「そろそろ、始まるわよ。」
 
「おう!じゃあ、真莉亜、また後でなっ。」
 
いってらっしゃ―い。
 
「お父さん、がんばってぇ~!」
 
「おう!」
 
ジュンブライトは、ニカッと笑った。
 
「真莉亜ちゃん、俺様の活躍、、観てね♡」
 
はい。ちゃんと観ます。
 
「真莉亜ちゃん、リッちゃん。俺、がんばるから!」
 
「えぇ。がんばって、ギロ。」
 
「うん!」
 
ギロさんは、かわいい笑顔でうなずいた。
そして、三人はドアをバタンと閉めて、行っちゃった。
 
「・・・・・・行っちゃったね。」
 
「うん。」
 
私はうなずいた。
 
 

 
 
「トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ、トリオ!」
そのとたん、バーンと三人が現れた。
現れたとたん、観客全員が、「キャー♡」と声を上げた。
 
「潤様ぁ~♡」
 
「ギロ様、かっわい~♡」
 
「ウルフ一郎様ぁ~♡」
 
そのとたん、音楽が鳴り始めた。
 
ジュ 『君のことがだいだいだいだいだーいすき!』
 
ギ 『離れていてもだいだいだいだいだーいすき!』
 
ウ 『言いすぎだと思うけれど』
 
ジュ 『僕は君のことが』
 
全 『だいだいだいだいだーいすきなんだ』
 
ジュ・ウ 『バカなところも頑張り屋のところも』
 
ギ 『全部僕の好みさ』
 
ウ・ギ 『落ちこんでいるところもため息ついてるところも』
 
ジュ 『なぜか好きになってしまう』
 
全 『僕の悪いくせさ』
 
全 『君の顔がとてもかわいくて』
 
ウ 『自慢したくなりそうだよ』
 
全 『君と一緒にいたらなぜか胸が熱くなるよ』
 
ジュ 『君のことがだいだいだいだいだーいすき!』
 
ギ 『けんかしてもだいだいだいだいだーいすき!』
 
ウ 『これが僕の答えさ』
 
ジュ 『僕は君のことが』
 
全 『だいだいだいだいだーいすきなんだ!』
 
ジュ 『好きなんだ』
 
ギ 『好きなんだ』
 
ウ 『好きなんだ』
 
全 『好きなんだぁ!』
 
三人は歌うのをやめた。
 
「キャーッ♡ステキィ~♡」
 
「イケメントリオ、サイコ~♡」
 
「キャーッ♡愛してるぅ~♡」
 
イケメントリオにとって、サイコ―のライブになりました☆
 
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